I・S~DC~ インフィニット・ストラトス~ダサシンクリード~ 作:凡人9号
書き終わって、原作読んで、「時間が、ずれてるだと・・・ま、いーかー」って感じで投稿。
原作は死んだ!もういない!
ひっ捕らえた捕虜が変態チックだったり、千冬さんがいつも通り男前だったり、束さんに電話したり、衝撃の事実を教えられたり、捕虜のそっくりさんの名前が「まどか」だったり、テロリストが和気藹々としてたり、まさかの捕虜の監視として同じ部屋で寝ることになったり、なぜかまどかが千冬さんを「姉さん」と呼んでいたり、いろいろ謎です。
千冬さんに助けを求めたり、そっくりさんが千冬さんに回収されたり、束さんから世界壊滅計画を聞いたり、捕虜が泣きついて来たり、少し仲良くなったり、山田先生から拷問じみた話を聞いたり、まどかが俺の寮の部屋で寝泊まりすることになりました、俺はもう発狂しそうです。
とりあえず、文化祭へと舞い戻ってみると他の生徒たちは何にも知らない模様。
しれっと俺の冠持って来た本音嬢と簪嬢が舞台の上で賞賛を受けていた。それはもう、例えるなら国を脅かしていたドラゴンを倒して無傷で生還した英雄を称えるかの如き扱いだった。
会長の代わりに別の女子生徒が司会をやっているのだが・・・俺のことを魔王の様な存在にするのはやめろ。なんだおい、やれ空飛んだとか、やれ目の前で消えたとか、俺を何に仕立て上げたいんだよ司会者テメェ。俺は千冬さんじゃねーんだぞ!
かつての有名人やら戦国武将やらが空飛んだとか雷斬ったとか言う話だが、千冬さんはマジでそのレベルで語り継がれそうで怖い。
いや、いっそ俺が語り継いでやろうか・・・あることないこと無双の如く。後世でISのゲームが出たときに生身で参戦させられるレベルで・・・いや、ISのゲームあるけどね。暮桜チート過ぎワロタ。
なお、売り出されるたびに各国から「ウチの国家代表のアプデはよ」と苦情が殺到するクソ仕様な模様。だから売り出してる会社は大手が多いが。案外生産中止になったゲームの方が面白かったりするわけで・・・大手が出してもクソゲー化することがあるから当たり外れが大きいのは変わらない。なんだよ、空中浮いてるのに上と下に動かねぇって・・・中学の時友人たちと一斉に叩き割ったあのクソゲーだよ!
「鷲津」
「え?あ、はい?」
そんな悲しい過去を思い出している時に真後ろから声がかけられて間抜けな感じで返事をしてしまったわけだが、うん、まぁ、千冬さんだしな・・・
「あいつはどうしてる」
「部屋で寝てますよ。俺アレをほとんど常に見張らなきゃいけないんですかねぇ」
「そのことだが・・・あいつはしばらく隠すぞ」
「隠すんですか・・・え?か、隠す?」
「うむ、少し移動するぞ」
・・・マジで?割と真面目であかん話題なんスか千冬さん。
待って、ちょっと待って千冬さん。なんか歩くの早くないですか千冬さーん!
連れてこられた先はいつぞやの倉庫。の、そのまた奥の階段を降りた先。いかにも秘密基地がある感じの場所。の鉄製扉の前。
「なんスかこれ、なんなんスかこれ!」
「教師専用トレーニングルームだ!」
「アリーナの中とかではなくなんでこんなところに!」
「ロマン・・・とは轡木さんの言葉だ」
「流石轡木さん!出来る大人は違うぜ!」
「うむ、実に遊び心のある方ではあるな」
「今度特撮について語り合えるかもしれないですな・・・」
「年代がだいぶ違うが大丈夫か?」
「ぶっちゃけ昔の特撮の方が面白かったりするんですよ。別に今のも悪くないですけど」
「最近のは男が一人しかいなかったりするが、楽しいのか?」
「IS出てきてから特撮ヒーローも女性増えまくりましたし・・・って、ドア開けないんですか?」
「・・・忘れていた」
まさかの千冬さんドジっ娘説浮上。これ以上属性を付け加えて何を目指しているんだあなたは・・・そういや一夏君が千冬さんは家事苦手って言ってたし・・・まさかメシマズ属性持ちなのか千冬さん!?
そんなメシマズ疑惑のあるお方に案内されて入った部屋は、まさにトレーニングルームだった。
スポーツジムで見るような機材が一通り取り揃えられてたり、十畳ほどの床が畳のスペースがあったり、申し訳程度にある襖を開けると剣道場だったり。
「・・・射撃場とはまた違った感じで」
「一応水泳場もあるが、いらんだろ?」
「大丈夫ですね」
「・・・そもそも道民って泳ぐのか?」
「俺今馬鹿にされたんですかね?」
「すまない、そんな気ではなかったんだが」
「いやまぁ気にしませんけどね。で、ここに連れてきてどうしろと?あいつとここで鍛えろと?」
「概ねその通りだ。そして、奴を使って外部からの襲撃時の対処の仕方の訓練をする」
「・・・でも、隠すんでしょう?」
「その方があいつらにも気合が入るだろう」
「そっすね」
「ということで、あいつが持っていたISに細工をしてほしいんだ。束に頼めるか?」
「内容によっちゃ俺でもできますけど、なんですかね」
「ISでの通信の固定化だ。設定した相手以外とは通信できないようにしてほしいのだが、やれるか」
「試してみます。というか多分そんなの束さんもやったことないんじゃないですかね。発想が新しすぎるでしょう」
「できるのなら、お前のISと私のインカムとつないでくれれば襲撃訓練をするときに便利だ」
「チャレンジはしてみますよ」
「出来次第、訓練の実行を計画する。では頼むぞ」
・・・ちょ、ちょっとだけ、ちょっとだけ訓練させていただきます。先っちょだけ、先っちょだけでいいから!
なんてやってたら千冬さんに首根っこつかまれて強制退室させられた。別れ際にトレーニングルームのカギを渡されたので今夜にでも、ごめんなさい千冬さん嘘ですすみません。
自力で出来なくても最悪束さんにアプデしてもらえばいいかなー、なんて考えていた時期が、俺にもありました。
「成し遂げたぜ」
まどかのISに千冬さんの携帯の電話番号と俺のIS登録して孤立化。一応束さんに連絡して確認してもらってみたが、束さんが苦労するレベルで孤立化出来ているらしい。リンゴってすげぇ!
そしてまどかにISを返して、一緒に訓練して、トレーニングルームにいた千冬さんと三人で話して、軽く計画を立て、そして学食へ。まどか?パンでも食ってろ。冗談だよ、千冬さんが飯持っていくって話だから部屋に戻れ部屋に。
なんてクズ男みたいな感じでまどかをあしらい、学食に行ったのだが、なんか知らんが一夏君の誕生日が今月らしい。
よし、ここは一肌脱ぐとするか。
「聞いたか翔!」
「おうよクリス。じゃあ行くぜ!」
いつの間にか後ろにいたクリスに誘われまっすぐに専用機持ちに囲まれる一夏君に近寄っていき、クリスがドーンと一夏君と肩を組んだ・・・うん、はしゃぐな腐女子共!
「二十七日が誕生日なんだって?」
「ああ、これで俺も十六だ」
「よし、じゃあ一夏!二十七日買い物行こうぜ買い物!誕生日プレゼントだ!」
「いいのか!いやー、男だけで買い物なんて久しぶりだなぁ」
「いやクリス、お前のそれ下心丸見えだからな?自分の誕生日に祝ってもらおうって考え見え見えだからな?」
「ッハ!その手があったか!」
「ないからな、ないからなクリス」
「とか言って一夏君普通にプレゼントあげちゃうんでしょ?」
「え?あげないのか?」
「クリスはジョークグッズで満足してくれるいい奴だよ」
「そういうフリやめーや!」
とりあえず騒いでいたが、俺とクリスの作戦はただ一つ。『とにかく専用機持ちズに行動させよう。あとは流れで』というものだ。どうしろって話だ。
なんて疑問を感じている内になんと専用機持ちが行動に出た!
具体的にいうと鈴嬢がクリスを殴り倒した。うん、どうしてこうなった?
「あんたらそろいもそろってホモか!」
「ホッ、ホモじゃねーし!」
「いや、どもってる時点で怪しいぞ。クリス」
「クリスと一夏君はホモだろうけど俺は違うぞ」
「俺だって違うぞ翔!」
「いや今のところお前が一番ホモ疑惑あるからな」
「・・・え?う、嘘だろ」
「残念だけど鷲津の言ってる通りよ一夏!あっ、あんたがはっきりしないから!」
「残念だけど鈴嬢、それブーメランだぞ」
「・・・うっさいわね!言われなくたってわかってるわよ!」
「じゃあ頑張れ。みんな頑張れ。まぁ頑張っても報われるとは限らないけどな!」
「まさに外道!」
顔面殴られた。
俺は鈴嬢と少佐に。クリスは篠ノ之さんとオルコットさんとデュノアに。
なんで俺がロリ風コンビに殴られなきゃいけねぇんだよ、だからロリコンじゃねぇってば。
「あ、そういや二十七日ってアレがあったな」
「アレ?・・・ああ、誰もが最速の兄貴目指すアレか」
「いや別に全員じゃないだろ、多分」
「開発者は全員だ!」
「なにその決めつけ怖い」
「いやでも気持ちはわかるな。白式に拡張パッケージだって?ソレないけど」
「速さはロマン!有澤にはそれがわかる大人が大量にいるんだ。この勝負、貰った!」
クリスのそんな慢心全開の発言を聞いて、誰かしらが反論するかと思ったら「ああ、うん、有澤。有澤」「有澤ならおかしくないわね」「有澤・・・ゴクリッ」なんて奇妙な雰囲気に包まれた。おいここ食堂だぞ、そんな雰囲気出すのやめろや飯が不味くなる。
「しかし・・・翔ってなんか色々大変だったって話聞いたけど、どうだったんだ?」
「どうだったって、大変だったぞー。命狙われたり、会長が取り逃がした奴を追いかけたり、そいつを回収しに来たやつを一戦交えてー・・・逃げられたり」
逃げられたってことにしとかないと千冬さんが考えた襲撃訓練計画がオシャカになっちまうからな。
「む、あの後逃げられたのか。しかし、嫁が無事で何よりだ」
「君の嫁は一夏君だけでしょー少佐」
「いや俺も違うぞ」
「二人とも私の嫁だ!」
「おいこの子人の話聞いてねーぞ!どうするよ一夏君!」
「よし、スルーしよう!」
「やだ・・・成長してる・・・」
一夏君、少し見ないうちに随分精神的に成長して・・・友人はうれしいよ。
「それにしても、アレには驚いたな」
「アレってなんだよアレって」
「リムーバー、だっけ?ISを奪われた」
「え?・・・なにそれ聞いてない」
「千冬ねぇ曰く『存在しない兵器』らしいんだ」
「亡国機業、いったい何者なんだ」
「翔、実は知ってたりしない?」
「ないない。俺の処に情報来る前に千冬さんと束さんで解決しちまうよ」
「あー、有り得る。あの二人で国を敵に回せるよなー」
「俺が使ってるのも束さん作のISだけどさ、あれで全力じゃねぇって話なんだよ」
「映像で見たけど、あのチェーンソーいっぱいついてるやつか?」
「アレは俺作」
「え?」
「え?」
「アレ束さんの作品じゃないの?」
「だから俺が作った奴」
「え?」
「え?」
「なにそれこわい」
「だろうね」
「何考えたらあんなの作れるんだ?」
「一夏君の零落白夜がうらやましくてね。ほら、一撃必殺ってかっこいいやん?」
「いやでもああなるのはおかしい」
「最近じゃあオルコットさんにあこがれて高威力スナイパーの設計を始めてたりしてるんだがこれが」
「翔はいったい何と戦う気なんだ?」
「亡国機業」
「だよな。いつまた襲ってくるかわからないしな」
「キャノンボール・ファストの時にも来そうだから気を付けとけよ」
「あ、リムーバーって一つのISにつき一回しか効かないらしいぞ」
「マジかよでも誘拐されないように気を付けとけよ」
「誘拐・・・誘拐か。そうだな、俺の場合直接千冬に対する人質だしな」
「頑張れ」
「俺木刀なきゃただの高校生だしな。翔、素手での戦い方教えてくれ」
「急所殴れば腕力なくても何とかなる」
「どこ殴ればいいんだよ、男の急所とか言わないでくれよ」
「喉とか鳩尾とか殴れその辺は流石にわかるだろ、てか分かれ。んで男の急所は最終手段で蹴り上げろ」
「やりたくないんだけど」
「最終手段だ。俺だってやられたくないからやらないけどヤバくなったら遠慮するな。若さってのは振り向かないことなんだよ」
「いや、いきなり何さ」
「後悔は後からすればいい。今しかできないことしようぜ!」
「え?なんだよ、どうしたんだよ」
「とりあえずみんなの会話の輪に入ろうぜ。青春は一生に一度しかないぜ」
「ちょ、何か起きそうで怖いんだけど。何も起きないよな、なんかの前兆とかじゃないよな!」
「大丈夫大丈夫。俺の言う言葉だぜ?」
「だから余計心配なんだけど!」
俺ってそんな安心感ないのか。それともフラグ生産機だと思われてんのか?どっちにしろ解せぬ。
一番解せないのは少し目を離してた間にクリスがボロ雑巾のように専用機持ちにフルボッコにされていた。
どんな状況かって?ヤムチャしやがって・・・
簪本音、英雄化。
千冬さん、画策する。
誕生日?いいえ、一夏君と鷲津の襲撃の件についてです。
次回
朴念仁、死す。