I・S~DC~ インフィニット・ストラトス~ダサシンクリード~ 作:凡人9号
あんまり乗り気じゃない友人を誘ってやってみたいと思います。
仮面ライダー?ああ、車ね、車・・・車?
デズモンドをひっ捕まえて話したり、逃がしたり、別のところでも襲撃があったと聞いて行動する事になったり、公園で考え事が暴走してたり、敵が来襲して殿してみたり、リンゴ使ってみたり、相手が千冬さんそっくりでビビッたけど元気です。
訓練マシマシになるかもしれないとヒヤヒヤしながら「私に口では言えないことをするんだろ!尋問するみたいに、拷問するみたいに!」とか馬鹿なことほざきながらドヤ顔してる千冬さん似の同い年くらいの少女の手足を縛ってISを回収して・・・何故か白影でお姫様抱っこしながら帰還している俺です!
・・・・・・というか、
「助けてくれませんかねぇ・・・」
無事IS学園についてISを解除して何とか探し当てた千冬さんの元に辿り着いた頃には俺のメンタルはズタボロだった。なぜかって?
「来いよっ私はさながらまな板の上の鯉だ!しかし絶対に口は割らんぞっ・・・ぜ、絶対にだ!・・・ハァハァ」
とか俺の顔の真下辺りで千冬さんそっくりの顔と声で残念な妄想垂れ流しで息荒げてんだぞ。助けてくれ、誰か俺を救ってくれ・・・奇妙すぎる状況で脳みそがどうにかなっちまいそうだ。
「しかし・・・どういう状況なんだ、これは」
「千冬さんも混乱してると思いますけど・・・正直こんなのをずっと聞かされてた俺の身にもなってくださいよ・・・千冬さんそっくりの人がこんなこと言ってるんですよ!俺もう狂っちまうのかと・・・」
「う、む・・・苦労を掛けたな。ソイツはこちらで預かろう・・・・・・束に連絡は出来るか?」
「あぁなるほど、そういう事ですか。ちょっと連絡してきます」
「ついでにコイツの様な者が他にいないか確かめて来い」
「えっと・・・他に大量にいたら?」
「全員まとめて私が面倒見よう」
俺と千冬さんの共通認識として『顔そっくり=クローン?』からの『そう言ったことなら束博士が何か知ってるはず』となり。クローンかき集めて自分が面倒を見るとか言い出した千冬さん・・・流石世界最強、男前やでぇ。
でもさ、もし本当にクローンでいっぱいいた場合はIS学園一年ブリュンヒルデ組み、とか出来そうなくらい居そうなんだが・・・ついでに束博士巻き込んで寿命とかの問題も完全にどうにかして普通の人生送らせそうで怖いんだがどうなんだろう。俺からしたら悪夢でしかねぇぞ・・・一夏君と少佐、密かにブリュンヒルデ教の山田先生を筆頭として教団員歓喜じゃねーか・・・クソッ、需要しかねぇのか!畜生なんて世界だ!
など心の中で悲嘆しつつ、妄想垂れ流しのそっくりさんを千冬さんに受け渡すと「私はここから動かんぞ!どうしてもというのなら引きずってでも、あっいたっ・・・やだ、容赦ない。素敵」自分の顔そっくりの娘を千冬さんは問答無用で左足首を掴んで引きずっていった・・・いや、少しは躊躇おうぜ千冬さん・・・そしてそれでいいのかそっくりさん・・・
つーか引っ張られながら俺の方を見るな、子供のように手を伸ばすなもう関わりたくねぇんだよ変態女が。
・・・・・・あ!
「待って千冬さん!これソイツのIS!多分情報いっぱい入ってそうだから解析して欲しいんですけど!」
嬉しそうな顔すんなそっくりさん!テメェに用はねぇ!
『結論から言うとねー・・・実は結構あったんだよねぇ、ブリュンヒルデ量産計画』
普通にISでの通信を試してみた俺を笑うかのごとく簡単に通じてしまい、そして『千冬さんそっくりの娘さんがいるんですけど、コレってどういうことですかね』と聞いた俺にあっさりと真実を突きつけてきやがった。おまけに結構あった?量産計画?千冬さんレベルの人間いっぱい作ったら反逆されるに決まってんだろ馬鹿なの?
『そこはほら、教育方針次第、みたいな?洗脳、的な?』
「一夏君が千冬さん至上主義なのは弟だから、みたいなもんですかね」
『概ねそんな理解でだいじょーぶさー!ちなみにそこにいる子の量産計画で生き残ってるのはそこの子を含めて六人だよー』
「なんで既に把握しきってるんですかねぇ・・・」
『ちーちゃん関係のことで束さんがわからないことなんてないのさー!ホクロの数から付き合った異性の数、身長からスリーサイズまで何でもござれさ!』
「千冬さんに報告しておきますね」
『そんなご無体な!束さん殺されちゃうよ!』
「ハハッ殺しても死ななそうな御仁が何を仰る」
『むー、今度あったらくーちゃんをけしかけてやる』
「ただしその頃には束さんは八つ裂きになってるかもね」
『・・・・・・でさ、しょーくん。束さんがさっき言った事の本当の意味を理解してるかな?』
「・・・なんか言いましたっけ?」
『ブリュンヒルデ量産計画』
「えっと、ちょっとまって束さん。それってさ、つまりさ・・・」
『しょーくんの考えてる通り。各国が裏で歴代のブリュンヒルデを量産してるのさ』
人間ってマジで救いようもねぇクズばっかだな。
ってか、ブリュンヒルデってそんなにいるのか?総合優勝とか、ほぼ無理だろ・・・え?いる?マジか、化け物がまだいるのか・・・
『ブリュンヒルデに連絡してみる?皆で仲良く施設を潰してまわると思うけど?』
「止めてください世界が滅んでしまいます」
『世紀末っておもしろそうじゃない?』
「マジで勘弁してくれませんかねぇ・・・」
ただでさえ千冬さん一人で何とかなりそうなのに増えたらもう地獄絵図で世紀末待ったなしだから阻止しておきたい。束さんならマジでやりかねないしな・・・
とりあえず、聞くべき事も聞いたし。千冬さんのところに戻ったら・・・そっくりさんがドアをこじ開けて出て来て、そのまま真っ直ぐ飛び付いて腰をがっちりとホールドしてきた・・・おかしくね?これ、おかしくね?
「たす、たすけっ!助けて下さい!」
「白血病の人でもいるのかな?・・・ってか止めろ、腰に前から抱きつくな!アウトだ、コレ完全にアウトな図だよ!」
「どうでもいいから助けてくれ!何でもするから!」
「・・・・・・ん?」
今、何でもするって言ったよね?
「揺れるな馬鹿者」
久しぶりに出席簿を額に喰らったけど・・・
「フッ、千冬よ。前より腕が落ちたか、軽かったぞ」
「そうか。なら少し本気を出そう」
横っ面を引っ叩かれ、ギャグマンガみたいに地面から足が離れ、廊下の壁に激突してズルズルと床へと落ちていく・・・おかしいだろ、今の俺錘つけなおしてるんだぜ?それプラスそっくりさんの体重、明らかに百キロは超えてるんですけどねぇ・・・
「で、どうだった」
「このそっくりさん含めて六人だそうです。まぁ他にも計画はいっぱいあるらしくもっと居るみたいですけどね」
「で、他にあいつは何か言っていたか?」
「歴代ブリュンヒルデ皆で回収して回ろうぜ!・・・みたいなことを」
「止めさせろ」
「一応言っておきましたけど聞きますかね」
「ハァ、私からも言っておく」
「ついでにその辺のことも話しておいてくれますかね。ほら、俺ってただの学生ですし。計画は大人が建てたほうがいいでしょう?」
「・・・よろしい、計画は立てるがお前が実行しろよ」
「我が社はクリーンな会社です、悪は絶対許しません。汚れ仕事で救われる人が居るならヨロコンデー。束無限大工業の提供でお送りいたします」
「技術方面に関しては確かに信頼できるが・・・生憎トップがな」
「見ろよ、この会社トチ狂ってやがるぜ!」
「では私は連絡を取ってくる。鷲津はこのまま山田先生がくるまでソイツと待機だ」
「了解しました。じゃあ色々頼みました・・・あ、後千冬さん。束さんがスリーサイズ把握してるそうですよ」
去り際の背中に言って見ると「・・・・・・ほう、それは面白い事を聞いたな」とか怖い感じに呟いて角を曲がって見えなくなった・・・アカン。コレ束さんが憂さ晴らしに計画を鬼畜化するパターンや・・・
山田先生が戻ってくるまでになんとかそっくりさんを腰から引き剥がして、とりあえず名前が「まどか」ということを知った・・・まどか、まどか?・・・円環の理かな?だとしてもお前はお断りだ、ゆるふわ系になってから出直せ。
「鷲津、翔・・・だったな。恥ずかしい所を見せた」
「いや、まぁなんだ・・・ネタとして楽しめたよ」
「頼むっ忘れてくれっ!」
「必死だなおい」
「普段の私はあんなのではないんだ・・・あれは、ただ・・・・・・お前が悪いんだ!」
「うわぁ、人のせいにしやがった・・・」
「仕方ないだろう!姉さんの国を知ろうと勉強してたネタを振って来たお前が悪い!」
「なんでドイツもコイツも日本の勉強しようとしたらこうなるんだよ!図書館ロールファンブルってレベルじゃねぇぞ!」
「それなら知ってる!TRPGだな!皆でやったことがある!」
「おかしくねーかお前の組織!」
テロリストってTRPGする余裕があるのか。まぁ映画とかでもポーカーしてる場面とかあるし案外そんなもんなのか?
と混乱してると山田先生が走ってきた・・・走ってきた。お胸様が激しく揺れていて僕は満足です。
「はい、えっと・・・マドカさんがお泊りする部屋はこちらになります」
「1250号室ですか、ありがとう御座います」
「・・・・・・いやまて、今なんて言った?」
「ん?ありがとうございます?」
「その前だ!」
「1250号室?」
「俺の部屋じゃないですかーやーだー」
「またお前に私の恥ずかしい姿を見せてしまうのか!」
「わっ鷲津くん!えっちなのはいけないとおもいます!」
「そっち方面じゃなくて精神面とか言動的な意味でだよチクショウ!千冬さん似の人と同室とか死ねと申すか!」
「羨ましいですよ鷲津くん!」
「俺のメンタルがもたないんですよぉ!なんでこうなったんですか!」
「え、ええっと・・・織斑先生が『アイツにでも任せておけ。仮に暴れても無力化できるだろうからな』とのことです」
「ヤダ・・・何その無駄な信頼、こわい」
「もうすっかり千冬さんのお弟子さんみたいな感じですしね、鷲津くんは」
「山田先生もやります?毎朝つらいですけど」
「せ、先生にはし、仕事がありますから。ざ、残念だなー」
「いやならいやってはっきり言ってもいいんですよ」
「もうあんな拷問受けたくありません!」
「ど、どんな訓練受けてるんだお前・・・そしてどんな訓練してるんだ、姉さん」
「お前もやる?強くなれるよ」
「わ、私はあくまで捕虜だ!捕虜の扱いは国際条約で決められているだろう!」
「ここ、IS学園。他の国なんて知らん」
「アッアッアー・・・」
「こら鷲津くん!女の子をあまり怖がらせちゃいけません!」
「アッハイすみませんでした以後気をつけます」
「男性たるもの常に紳士的でなくていけませんからね」
「というわけで、部屋に案内するから付いて来い」
「あ、ああわかった。付いていくぞ」
山田先生に挨拶をしてから廊下を歩いて寮へと向かうのだが・・・
「まどか、お前・・・荷物は?」
「ISに入れてたんだが・・・後で姉さんが運んでくれるらしい」
「・・・・・・ずっとおもってたんだけど、姉さんってなんだ?」
「姉さんは姉さんだろ」
「そっからしておかしいんだよなー。お前クローンだろ?なら千冬さんはオリジナルってことだろ?姉さんはおかしくないか?」
「・・・言われてみれば、確かにおかしいな」
「まぁ急に変える必要も無いしな。姉さんでいいんじゃないか」
「そう、だな・・・ゆっくりと行こう」
なんか分からんがスッキリとした雰囲気を出してるまどかを見てよかったと一人で頷いていると不意に「ところで」と声を掛けられた。
「何故制服の上にそんなコートを着ているんだ?」
・・・スッカリ忘れてた、王子とか云々の衝撃よりもアサシンと遭遇したって方のインパクトとが強すぎて忘却してた。
「・・・俺、こんな厨二っぽい服装でお前と戦ってたりしてたのか」
「ああ、似合っていてかっこよかったぞ」
「似合いたかねぇなこれ」
とりあえず気付いたのでさっさと脱いで畳んで腕にかける。
「なんだ、脱ぐのか。せっかく似合っていたのに」
「ちょっと勘弁してくれませんかねぇ」
とりあえず部屋に案内すると真っ直ぐにベットにフライングボディプレスをして、そのまま寝息を立て始めた。いや、捕虜だとしても敵地でこんなあっさり眠れるもんかね・・・神経図太いなまどかよ。
鷲津、千冬さんに泣きつく。
束さん、ヤバイ情報リーク。
そっくりさん、マドカと確定。
今更気付く、鷲津王子コート。
次回
( 凡ω9)つ⌒ミ[原作]