I・S~DC~ インフィニット・ストラトス~ダサシンクリード~ 作:凡人9号
作者、カイチョー嫌いなんでテンション上がりますん・・・
日記書いたり、昼飯食べながらネタに走ったり、全校集会があったり、出し物の案が男二人のネタで埋まってたり、文化祭の出し物案を担任に提出しに行ったら爆笑されたり。色々とあったけど、九月に入ってからの俺は元気です。
一夏君が俺の織斑一夏シリーズを読み上げていく度に唸ってるが、周りの教師達が「おぉ!」とか「その発想はなかった・・・」とか言う度に唸り声が呻き声に変わっていく。耐えろ一夏君・・・耐えるんだ・・・
公開処刑から開放され、頭を摩る一夏君と解散していく他の教師達。何故かほっこりしてる雰囲気を出している千冬さんに、とりあえず待機してる俺。
「さて、織斑並びに鷲津。学園祭には各国の軍事関係者やIS企業関係者等が多くやってくる。一般客も、生徒一人につき一枚来場チケットが渡されるから来ないわけではないが、あまり・・・渡す相手は考えておけよ」
「あ、はい」
「あっはい」
久しぶりに連絡して早坂さんにでも郵送するかな、夏休みに来てたメールもスルーしてたし流石にかわいそうだよな・・・
職員室を出る前に「先ほど言った事をしっかりとクラスの連中にも伝えておけよ」と念を押されならがも頭を下げて退出。するとそこに居たのは厨二会長・・・・・・カエレ!
「・・・えっと、どうして警戒してるのかしら?」
「それを言わせますか・・・」
「一夏君、俺先に教室戻っておくから・・・後、頑張れ」
「は?いやそれはないだろって翔!」
「貴方にも少し話したいことがあるんだけど?」
「お断りだ。一夏君とでも話してろ」
「だから翔、頼む。一緒に居てくれ」
「そこの女だけはマジで勘弁してくれよ。何時襲ってくるか分かったもんじゃねぇ・・・一夏君も気をつけるようにな、喉に扇子突きつけられる前に縁を切っておくのが個人的にはお勧めだ」
「え、お前そんなことされたのか・・・対応が全然違うな」
「恐ろしい女だぞ?人の後ろつけて来た後コッチの言葉に耳も貸さずに考えもせずに攻撃してきたんだからな」
「あの時は避けたでしょ!まだ攻撃はしてないわよ!」
「攻撃未遂の時点でアウトだ。暗殺してくるストーカーだからマジで気をつけろよ?」
「お、おう・・・」
「その反応、もしかしてもうなんかされた?」
「いや、まだからかわれただけ」
「これ以上何かされないように千冬さんには俺から言っとく、邪魔されないように足止めよろしく頼む」
「分かった!全力で構う!」
一夏君の頼もしいサムズアップを確認してから百八十度ターンをしてドアを開ける。後ろで「ちょっと!
本人を目の前にして本人の相談ってどんな扱いなの!」なんて嘆きが聞こえるがドアを閉めたらもう聞こえない。ドア先輩マジパネェっす。
「廊下がなにやら騒がしいが・・・また何かやらかしたのか?」
「せんせー、自称セイトカイチョーが一夏君とボーイミーツガールです」
「分からんが、大体分かった」
「え!マジで!」
「後二、三回程本気で打ち合えば目を見るだけで分かるようになるだろう」
「なにそれこわい・・・」
「それなりに力があれば時期に身に付くだろう」
俺、そこまで人間辞めたくないんですけど・・・でもなんか出来るようになったら面白そうだな、目を見れば分かるとか・・・
「で、一夏君の件は?」
「・・・保留だ」
「・・・・・・いいんですか?」
「本当の所を言うとな、お前達三人の中で一番弱い織斑・・・一夏に護衛をつけるのは悪い案ではないんだ」
「え、なにそれ・・・まさか学園にヤバイ奴でも潜入してるんですか?」
「ソレはないだろうが・・・学園祭までに一夏には更識に鍛えてもらう予定だ」
「俺と一緒じゃ駄目なんですかね」
「駄目だな。単に体を鍛えるだけならそれでもいいのだが、それ以前の問題だからな」
「それ以前?」
「性格的な問題だ。力をつけるのも大事だろうが、あいつにはそれ以上に大事な事が足りていない」
「・・・多分それ俺にも足りてないと思うんですけど」
あれでしょ?信念的な。俺なんて世界救うだぜ?身の程を弁えてないにもほどがあるだろ。
「お前には師範氏が居たからな。一夏にとって、お前の師範氏が私であればよかったのだが・・・いささか家を空けすぎてな」
「目標が無い、みたいな感じですかね」
「お前は何を教わった」
教わったと来たら・・・あれだろ、教わった剣術の名前からして・・・
「悪い奴等をぶっ飛ばせ」
サムズアップしながら答えたら固まられた・・・解せぬ。
「・・・・・・それでいいのか?」
「師範曰く『気に食わない奴を殴りたくなった時、一発殴って後はソイツにボコられるか、それともそのままソイツをボコれるか。だったら後者の方がいいだろう?』」
「なんともまあ・・・確かにその通りではあるが暴論だな」
「穏やかな外見してますけど中身は自分の意見貫いたまま死にそうな人ですからねぇ、夏に戻って挨拶しようとしたら『旅に出た』みたいですし」
「旅?それはまた突拍子も無いな」
「師範らしくはありますけどね・・・さて、報告も終えたんで戻ります」
「更識にも悪気は・・・無いだろうと思うぞ」
「あぁ、無いって言い切らないんですね」
「実際に言い切れんからな、猫の様な奴でな・・・実力は、確かなんだが・・・」
「ああ、強い人に限って頭おかしいんですな分かります」
「何故私を見て言った」
「ほら、今だってアイアンクローしてきてる・・・これですよこれ」
「・・・コレなのか?」
「強い人ってどっかしら自分の強さ、ああ、腕力的な意味での力を分かってないから割と気軽に出来るんですよね」
「?力加減はしてるぞ」
「それですよそれ、『抑えてるんだからいいだろう』理論。どうかと思いますよ?」
俺で例えたら・・・『俺に従え!』ってリンゴ使うようなもんだ。『自殺しろ』って言わない辺りに加減している、って言われてもあれだろ?頭おかしいだろ、って思うだろ?そういうことだ。
「・・・ふむ、初めて言われたな」
「そりゃ、普通の人じゃ言えませんよ・・・世界最強に対してこんな事」
「・・・・・・・・・私は、強くなりすぎてしまったのか」
「いやそんな主人公みたいな・・・正直出席簿も軽く頭に載せるくらいの方向でやっていただけると助かるんですが」
「分かった。お前以外にはそうしよう」
・・・・・・え?あ、あれ?お、おかしいぞ?
「その代わり、お前には少し割り増しだ」
「お・・・おおぅ・・・やらかしてもーた」
「計算違いだったな」
「読みが外れるどころかバッターだったらデットボール。ピッチャーだったらホームラン喰らってる感じですよ・・・」
と、肩を落としてガックリとしていると廊下からガラスが割れた音が響いた。
「・・・・・・またあれか」
「・・・あれ?」
「更識が生徒会長というのは知っているよな」
「ええ。俺達の長とか認めないですけどね」
「で、だ。IS学園の生徒会長というのは生徒で一番強い者がなるのだ」
「じゃ俺じゃね?」
「まだ選挙してないだろう・・・そして、アイツを討ち取ったら討ち取った者が生徒会長になるのだ」
「なにその恐ろしい制度怖い。IS学園怖い」
実際コワイ!アイエエエ!ナンデ!女子生徒ナンデ!ってなりそうなくらい修羅ってるな。
「と言うわけだ、お前も襲うなら時期を見て襲えよ」
「おかしいな・・・普通の学校じゃ止められるような発言を聞いてしまった」
「物理的にだぞ?性的にじゃないぞ」
「分かってますよ!そもそもあんなのに対してそんな気も起きませんわよ!」
「・・・まさかとは思うが・・・ホ」
「それはねぇよ!それだけは無いわ!」
「ではまさか・・・不能」
「ソレも違う!と言うか単純に好みじゃないんですよ!俺の好みは山田先生みたいな性格の人ですよ!」
「ほう、そうなのか」
「みたいな性格の人なだけなんで、そこの所よろしくお願いします」
「真顔で言うな、少し怖いぞ」
「ええ、意識して真顔になってますんで。勘違いされたまま情報が出回るのって一番怖いんで」
ソースは中学二年の時の友人。遊びで厨二してたら「アイツって実はあんな性格だったんだよ」と広まった。ちなみにどっかのラスボスみたいな口調、破滅主義な感じ。その後彼は一年間周りの要望に応えてそのキャラを貫き通していた。痛々しいを通り過ぎてかっこよさすら覚えたのを覚えている。
「わかった、この事は私の胸に仕舞っておこう」
「じゃあ俺、改めて教室に行くんで」
「私は生徒会長争奪戦の後処理だ・・・面倒だな」
「なんというか・・・お疲れ様です」
少しキレそうな千冬さんと職員室を出、生徒たちをまとめ上げている千冬さんの後姿を見てから教室に向かった。教師って大変なんだな・・・ごめん、中学時代の担任。クラス単位で散々馬鹿やって。
「最近どうよ、進んでる?」
「それ・・・昨日も言ってた・・・」
「ありゃ、そうだっけ?」
今日の俺は平和な放課後を過ごすために整備室にやってきている。と言うか、今日もだ。
そして初めよりも随分話せるようになった簪嬢に感涙しそうな俺である。
「脳筋・・・なのに、頑張ってる」
「応ともさ!夏に色々あったからな」
「・・・篠ノ之博士?」
「その通り。『試作品とは言え整備くらい出来るように』ってな」
勿論嘘である。整備どころか改造、それ所か自作できるんですよ、チートのお蔭で。
「そう言えば・・・本音が、織斑君とおねーちゃんが・・・・・・」
「あぁうん、一夏君には悪いが犠牲になってもらおう」
「・・・・・・どういうこと?」
「俺も前に絡まれたんだけどなー・・・あの女、厨二だったんだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・え?」
「人のことアサシンとか言い出してさ、挙句攻撃してきたんだぜ?それも初対面の時にだぜ?どんなだよ。あの人絶対ヤバいって」
「そう・・・だったんだ・・・」
「そうだったんです。何とかならない妹ちゃん?」
「・・・・・・そんなに仲良くない」
「そうなのか」
「・・・そうなんです」
しかし・・・平和だ。平和すぎて何が起きても今の俺なら「あららうふふ」とスルー出来るはずだ!・・・・そう、出来るはずなんだ。だからさ、頼むからさ・・・
「いい、あれが簪ちゃんよ」
「翔と仲よさそうですね」
「そうなのよ!アイツが簪ちゃんをたぶらかしてるのよ!」
「いや・・・翔に限ってそれはないんじゃないかと」
「じゃあ誰ならあるのよ!」
「クリスかな?」
ドアから顔出してる厨二女と鈍感男がこちらを覗いている。本人達はいたって真面目に隠れてるつもりなんだろうけど・・・横目に見ても頭のてっぺんから肩まではみ出しているのが見える。馬鹿なんじゃないの。馬鹿なんじゃないの!
「・・・分かってる・・・よね」
「無視だ無視。妹的には姉の相手をするのは大事だろうけど・・・あれはもう姉じゃない、ただの変態だ」
どこの世界でも姉というのは変態になる運命なのか・・・いや待て、千冬さんは違うはずだ。確かに一夏君にはちょっと厳しいが・・・え、嘘だろ・・・まさか、嘘だろ?
「・・・どういうことなの」
「割と本気でそれだわ。なんでちょっと仲良くなってるんだよ・・・」
「わけがわからないよ・・・」
「マジで、それな・・・もうそのまま仲良くしてりゃいいんじゃないかな」
「え・・・・・・え・・・?」
「なに、イヤなの?」
「・・・どっちも、苦手なの」
「確かに苦手な奴等が手を組んだらイヤだな。良し、全力で手を回してみれば?」
「いや・・・関わりたくない」
「恐ろしいくらいに姉妹仲冷め切ってるな。兄とか姉とかいるとそうなんの?」
「・・・・・・上が優秀なら、ね」
何時に無くダークな雰囲気の簪嬢だが。後ろは後ろでなんか凄いことになってるっぽい。
「がんざじぢゃぁぁぁん」
「か、会長。落ち着いてください」
「だって!だって簪ちゃんが!関わりたくないって!」
「出来る姉って言ってますから!ちゃんと評価してくれてるから!」
「そっ、そうよね!的確な評価よね!私のことちゃんと見てくれてるってことよね!」
なんか必死に自分を取り戻そうとしている・・・だが一夏君、お前はそこで突き落とすべきだ。ソイツは害悪だ、クロエ並みに。だから排除すべきなんだ。
「そろそろ終わりの時間じゃね」
「・・・え、もう?」
「・・・・・・マジでその内餓死でもして地縛霊になるんじゃねぇのか?」
「そこまで酷くない・・・それに、そっちだって・・・修行のし過ぎで・・・」
「なるほど、言われる立場になると確かにムカつくな」
「・・・え、意識しないで言ってたの・・・今」
「正直気付かんかった。すまん」
「いや・・・私も言ったし、お互い、さま」
「よしじゃあ部屋帰ろうぜ。千冬先生にどやされるのはイヤだからな」
「私・・・鼓膜破れちゃうかも」
「なにそれ貧弱すぎワロエナイ」
後ろからつけてくる二人をスルーし、簪嬢を何事も無く部屋まで送り届けた所で一人減り、自室に戻ってカメラチェック。出るわ出るわ盗撮カメラ・・・これ、俺がカメラ設置して録画してたら本気で物的証拠で勝訴になるんじゃね?・・・・・・いや、権力でもみ消されるとかされそうで怖いから止めとこう。
一夏、公開処刑。
鷲津、出戻り。
この作品では生徒会長の座はそういうことになってます。強い=生徒会長。弱い=生徒会長に相応しくない。
久しぶりの、簪ちゃん。少しテンション上がってきた!
次回
一夏、会長式特訓。
鷲津、どうする。