I・S~DC~ インフィニット・ストラトス~ダサシンクリード~   作:凡人9号

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おはようみんな!予約投稿のお時間だよ!

学生は学校に、社会人は会社に、フリーターはちゃんと時間通りにバイト先に、ニートは規則正しい生活を心がけよう!・・・出来てない作者が言うのもアレですけどねー。


原作的三巻終了ですよ

海の中でのんびりしたり、海から飛び出したり、一夏君が復活したり、暴走したISを無事倒せたり、かと思ったら友人が暴走し始めて混乱していた俺です!

 

夕日を浴びながら帰還したわけですが、今?

 

「作戦完了、と言いたいところだが・・・お前達は緊急時だと言うのに独自行動をし重大な違反を犯した。学園に戻ったら反省文の提出と特別メニューの懲罰風トレーニングを用意しておいてやろう。どうだ?嬉しいだろう?」

 

ムカ着火ファイヤーな千冬さんに皆仲良く正座させられてます。ちなみに山田先生は山田先生でかわいく激おこしている。抱えてる医療箱で応急処置をしてからの説教だが・・・まぁ動いた事で焼けた背中がちょっと悪化したから助かった。

 

「・・・あ、はい」

「わーい千冬さん特別メニューだー」

「これは死ねるぜ!」

 

まだ元気なのは男三人だけ。他?暴走してた二人は千冬さんアイアンクロー喰らって生まれたての子鹿の様に震えている。それを見てホラー映画見ている最中の様にガクブル震えているのが三名ほど。

 

正直に言おう・・・死にそうです。

 

「で、千冬さん・・・なんで俺だけ石抱きさせられてるんですか?」

 

先述したように普通に正座をしているだけだが・・・何故か俺だけ拷問の様に膝の上に石の板を載せられている。枚数も言うほど無いし足の下に刺が無いだけマシだがそれでも足が死ぬ。

 

「お前がさっさと終わらせていればこんな事にはならなかったのだが?」

「なんで激おこなんですか!」

「分かりやすく言うのならムカ着火インフェルノだ」

「ちょっとマジでどっからネタ仕入れてきてるんですか!」

「お前と金城の会話や束からたまにメールに纏められて送られてくる」

「束!貴様もか!」

 

なにこの織斑千冬ネットスラング多用化計画・・・一体何をどうしたいんだよ・・・

 

「織斑先生、もうその辺りで止めにして上げたらいかがですか?怪我は一応手当てしたとは言っても応急処置程度ですし」

「・・・・・・それもそうだな。よろしい、では後日と言う事にしよう」

 

平気で立ったり足が痺れてつらそうなが奴いる中、俺だけ解放されないのはおかしいでしょ。

 

「お前が一番馬鹿をやらかしたからな、もう少し反省していろ」

「一人で反省してるのは別にいいんですけど、せめてこの石どかしてくれません?」

「一晩反省していろ」

「やめてくださいしんでしまいます」

「冗談だ。石は退かすがしばらく反省しておけ」

「助かったと考えるべきか、当然だと怒るべきか・・・」

「怒ったところでなんになる」

「石が増える」

「よく分かっているな、ではお前だけ学園に戻ったときの反省文とトレーニングは倍だ。どうだ?嬉しいだろう」

「わーい、すてきなていあんだなー」

 

朝トレーニングが本格的になったのが倍になる?死ぬんじゃね。

 

「しかし・・・なんだ・・・まぁ、よく無事で帰ってきた」

 

そんな後ろを向いてぶっきらぼうに言う千冬さんに他の皆はなんかむずがゆい顔をしていたが・・・俺には何かフラグ染みたものに聞こえた。

 

俺、本気で死ぬんじゃなかろうか。

 

 

気付けば夕食の時間・・・なのだが、なんとも言えない雰囲気の中、俺は一人離れて飯を食べていた。

首にかけられた『反省中にて触れるな。織斑千冬』と書かれた背中と胸にそれぞれあるプレートがもう印籠と化している。本音嬢ですら接してこないとかどんな効果だこれ・・・

 

周りじゃ女子達がキャッキャと専用機持ちズに『なにがあったのー?』『おしえてよー』とか聞いている。別に俺から言ってやってもいいけど・・・監視でもつくんじゃないかなぁ?

 

しかしなんだ、刺身が上手い。とかまったり食べてる所でなんだ、少佐がチラッチラッとコッチを見てきているんだが一体何故だ?なんかやらかしたっけなぁ?

 

あぁ、あれか?出発した時にテンション上がっててろくに構って上げれなかったのが不満なのか。なるほど、犬か?

 

・・・一夏君とクリスがデュノアとイチャイチャしてる。ああなんだ?一夏君今度は篠ノ之さんとイチャイチャし始めたぞ?爆発しろ。鈍感よ、破砕せよ。

 

あーもうご飯がおいしーなー、なんか視界がぼやけてきてるけどよりご飯が美味しく感じるぞー?五感の一つを潰すことで他の五感が敏感になるってよくある話だよね!

 

俺だって世界救えとか言われてなきゃ・・・いやねーな、ねーよこれ、言われて無くても変わんねーわ。

 

 

 

なんか夜に宿を出て行った一夏君をクリスと一緒にこっそり追いかけてみたら・・・白い水着を着た篠ノ之さんと逢引していた・・・

 

「おいマジか一夏・・・」

「マジか・・・おいマジか・・・アイツ、そんな素振り見せてなかっただろ」

「キムチかな?キムチでもいい?的な?」

「よくねーだろ、キムチじゃ無理だろ・・・男心欠片も揺さぶられねぇわ」

「でも手作りだったら?」

「ねーよ。確かにばーちゃんの手作りキムチとか漬物とか上手かったけどねーよ」

「それが美少女のだったら?」

「あれ不思議?・・・ってねーよ。今時の女の子の手作りキムチとかどんなよ」

「おばあちゃんっこなんじゃね?」

「・・・・・・なぁ、今気付いたんだけどさ・・・この話題、無駄じゃね?」

「イチャイチャしてる奴等見ながらこんな会話してる俺等ってなんなんだろうね・・・」

「いやまぁ・・・脇役なんじゃね」

「そんなわけあるか!俺が真の主人公だ!野郎ぶっ殺してやらぁあああああああ!」

 

あー走って行っちゃったよ。なんか知らんが専用機持ちズがどっかから登場してきて牛追い祭みたいになってるし一夏君死ぬんじゃねーかな・・・大丈夫かあれ?ビームとか衝撃砲とか生身で喰らったら死ぬだろうし、いやまぁ遊んでるだけだろうし・・・

 

あれ?これってひょっとして・・・マジ?マジでやってんの?いやいやいやいや待てって、織斑君死んじゃうぞ。だから待てって・・・素直にエンダーイアーさせてやらないとかさ、お前等さ。

 

「スタァアアアアアアアアップ!」

「うおっ!え、衛兵だー!衛兵が来たぞ!」

「お前達はこの旅館とIS学園の生徒達に対してな罪を犯した、何か釈明はあるか」

「逃げろ逃げろ!織斑先生のところに連行されるぞ!」

「ゲッ!逃げるわよ!」

「また説教はいやですわ!」

「待て、その顔・・・見覚えがあるぞ!」

「逃げても無駄なら抗うまでだよ!」

「嫁と言えどもう一人の嫁の火急の用件だ。全力でやらせて貰うぞ!」

 

その後、何故か皆で仲良く水を掛け合ってキャッキャウフフという謎展開になった。いやー、いい夜だわー。

 

なんて遊んでたら千冬さんが来て全員仲良く正座させられて説教を受けたが何事も無く解散となった。

 

なお、俺だけ後ろ襟鷲掴みにされてどこかへ運ばれる模様。ボスケテ。

 

 

 

引きずられていると、どこかから鼻歌が聞こえてきた。なんというか、作業ゲーの最中に暇になったから暇を持て余してって感じの鼻歌だ。

 

「それにしても白式には驚かされるな~。まっさか操縦者の生体再生まで行えるだなんて・・・」

「まるで白騎士、のようだな?コアナンバーファーストにして初の実戦投入機。開発者が心血注いで作った一作品目さながらだな」

「やー、ちーちゃん」

「おう、来たぞ」

 

なんて友人同士の気軽な会話の中にもう明らかにおかしい要素しかなかった。いやうん、白騎士操縦者が千冬さんなんじゃないかなぁ?ってくらいには思ってたけどこの感じじゃ確定じゃないですかーやだー。

 

「さーてちーちゃんにしょーくん、第一問。白騎士はどこに行ったのでしょーか」

「白式を、そのまま読めば答えだろう」

「な、なんだってー!姉弟で同じコア使いまわしてるとか・・・ひょっとして、おさがり?」

「さっすがーわかってるー。方や白騎士を乗りこなし日本を救った人間と、方やこれから世界を救う予定の第二男性IS操縦者君だねー」

「その話も詳しく聞きたいのだが・・?」

「いや、俺見られても困りますよ?プラン丸投げしてるんで」

「うふふふふふ、例えばの話だけどね、IS同士がコア・ネットワークを使って情報のやり取りをしてるって仮定してだよ?」

 

旧声優バージョンの機械仕掛けの青狸みたいな笑い方をしてからの例え話。未来の道具で何でも叶えてくれるのかな?

 

「ちーちゃんの最初の機体、白騎士と。愛機である暮桜がね、同じワンオフアビリティーを開発してたっておかしくない話なんだよねぇ」

 

俺には口外に『この世にたった一つとされるワンオフアビリティーもコア・ネットワークを使えば量産できる』って言ってるように聞こえるんだよなぁ・・・いや、千冬さんがどう受け取ってるかなんて分からないけどさ。

 

千冬さんは勿論俺まで黙ってると「それにしたって不思議だよねぇ、あの機体のコアは解体した時に初期化してるはずなんだけどなー・・・私からしたらあのコアは完全に初期化されてるはずなんだけどなぁ」そんな束博士の呟きの真意も「不思議な事もある物だな」と返す千冬さんの胸中は分からない。

 

ただまぁなんだ。俺に分かるのは『世の中訳分からなねぇ事だらけ』ってことだ。凡人たる俺はその『訳分からねぇ事』を理解しようと必死になったりするが、それすら必要としないのがこの二人なのだろう。千冬さんは色々考えた末に『まぁ、束のやる事だしな』って感じで投げ出してる感があるけど、その境地には普通到れない。俺は到りたくない。

 

「面白い話を聞いた代わりだ。私からも一つ、例え話をしてやろう」

「へぇ、ちーちゃんが例え話なんて珍しいね」

「例えばだ、一人の男子中学生の高校受験場所を意図的に間違えて連絡できる程の天才が居るとしよう。そして本来男では動かせないISを、その男子中学生が触れたときだけ動かせるようにしておく。そうなればISを使える男の出来上がりだろう」

「ん、んー・・・でもそれだとその時だけでそれ以降は動かせないよね?」

「そうだろうな。お前は一つの物にそこまで長い時間を掛けない性質だからな」

 

そんな千冬さんの例え話に天才は「えへへー、飽きちゃうからねー」なんて気軽に笑ってるところ悪いけど、天才で飽き性とか本当にタチ悪いだけだからね。

ってか一夏君のIS動かした経緯ってそんなだったのか。大体しか分からんが、俺はてっきり大いなる意思とやらでも働いているものかと思ってたぜ・・・あれ?つまり俺の時もそんな裏事情が?

 

「で、どうなんだ?意図して情報伝達を阻害できる程の天才」

「どうなんだろうね・・・実際、なんで白式が動くのか、しょーくんがIS乗れるのか、あのヘタレっぽい男がIS動かせるのかって私にも分からないんだよね・・・ みーんなISの開発に関わってるってわけじゃないのにね」

「ふん。まぁいい、次の例え話だ」

「今日は多いねぇ」

「嬉しいだろう」

 

千冬さんの言葉に「違いないねー」と返す束博士・・・今更だけど、俺って場違いじゃね?それだけはわかるってばよ・・・

 

「ある天才が大事にしている妹を世の中へとデビューするに相応しい晴れ舞台を用意しようと思い至った。そこで用意するのは新型の妹専用機と・・・強力などこかのISの暴走事件。そして事件解決の折に新型の高性能機のスペックを世に公開することで新型の操縦者が妹である事と、世間から注目されていると言う後ろ盾を作る。これで晴れて妹は専用機持ちとしてデビューに至ると言うわけだ」

「へー、すっごい天才もいるもんだねぇ」

「ああ、本当に凄い天才が居たものだな。過去に十二カ国の軍事コンピューターにハッキングをし、歴史的大事件を自作したと言う・・・とんでもない天才がな」

 

途中まで『それなんて自画自賛?』って思ったけど『それなんて自作自演?』に変わった俺ガイル。もしかして→日本ミサイル集中砲火事件?

 

「ねぇ、ちーちゃん。それにしょーくん・・・今の世界は楽しい?」

 

唐突に振られた意味深な話題に「まぁ、そこそこにな」とクールに答える千冬さんに続いて「結構楽しんでますね」と言ってみる。俺は十六歳、年齢的にはむしろこれから面白くなってくるところだ。

 

千冬さんと俺の答えを聞いた束博士は「そうなんだ」とだけ呟き。突然吹いた突風に、その続きこの言葉と視界がさえぎられ、そしていつの間にか束博士は居なくなっていた。

と忠恕消えた親友に対して思うところがあったのだろう、千冬さんは真後ろにあった木に背を預け・・・そして聞こえ無いほど小さな声で何かを呟いた。

 

唇の動きからして「アンパン食べたい」とかじゃない事は確かだし、キャラ的にありえない。

 

ただ、しばらくすると立ち直ったのか「もう寝るぞ。これ以上の夜更かしは教師として認めん」と言ってまた俺を掴んで引きずって宿に向かった。

 

後ろ襟をつかまれたことで自然と手すりのあるサスペンス崖のほうを向く事になったが・・・俺の目には未だに海に向かってその手すりに腰を掛け、怪しく微笑む束博士の姿が焼きついていた。

 

 

 

翌朝、さっさとバスに乗り込んで窓から他のみんなを眺めていた俺の目に映った光景は、一夏君とクリスが見覚えのある金髪の美人さんに頬にキスされ、その後嫉妬した専用機持ちズにペットボトルを投げられているシーンだった。

 

その光景を見てIS学園だなーとよく分からない感想を抱きつつ、やっぱ俺にシリアスなんて似合わねーわ。と、昨夜のことを思い出して改めて認識した。彼らと適当に馬鹿やってIS乗ってりゃ何が起きてもどうにかなりそうな気がした十六の朝。




主人公、なんか蚊帳の外でかわいそす。な話でした。
まぁ専用機持ちの輪の中じゃポジション定まってない我が主人公じゃこうですわ。きっと彼は「早く整備室帰りてぇ」とか考えてるんだろうなー。
原作沿いルート確定するだけの最後。盗んだバイクで走りも校舎の窓も割らなかった鷲津君十五の夜。


次回

四巻開始。つまり夏休み。要するにオリジナル。と言う事は・・・作者は不安です。

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