I・S~DC~ インフィニット・ストラトス~ダサシンクリード~ 作:凡人9号
ニチアサタイムを終えた皆さん、ダサシンの時間ですよ~・・・・・・ねーか、ねーな。
朝起きたら少佐とベットインしてたり、千冬さんにアイアンクローで落とされたり、朝錬で死ぬ事が確定したり、虚さんかと思ったら簪嬢だったり、一人で買い物と思ったら三人娘と遭遇したり、千冬さんの水着を選んだりと、色々ありましたが、色々作ったりして時間を過ごし、校外学習当日の早朝、俺は今・・・助けて。
「確かに、錘は外して良いと言ったが・・・ここまで動けるようになっているとは」
「・・・私でも、本気を出してようやく攻撃を掠らせる程とは・・・・・・錘があってようやく互角、教官!私にも錘を!」
「うむ、考えておこう」
死にすぎて攻撃に対する反応がよくなったはいいが、紙装甲なのは変わらない。というか、千冬さんの攻撃が素で零落白夜なのだ、つまり、俺が鎧を着ていたとしても普通に死ねる。余裕のオーバーキルですよ、火力が違います。
少佐はそうでもなかったが・・・やはり千冬さんは別格ですわ。モンドグロッソ出場者のレベル的に言えば千冬さん以下、少佐以上、って所か・・・生身でな、ISは知らん。
「死ぬ、死んでしまう・・・肋骨がズキズキする・・・折れた」
少佐から逃げてる最中に横からのトライデントタックルですよ。完全に油断してたし、視覚外の攻撃だったし・・・直感が発動した文字通り刹那の衝撃。体がくの字どころかもっと収納できそうな感じになってしっまった。例えるならパイプ椅子だな。
「人間には二百を超える骨がある、肋骨の一つや二つなんだ」
「折れる場所が悪すぎワロエナイ」
肋骨とか、ヘタしたら肺に刺さって死にかねないでしょうが。
「そう言えば、この間言っていたチェーンソーを使った兵器だが、完成したのか?」
「イエッス!市販のチェーンソーと轡木さんに貰った廃材を組み合わせただけの仮設だから名前は決めてないんですけどね」
「データはあるか?」
「設計図ならここに!」
今ポケットに折りたたんで入れていたのを取り出した、様に見せながら首に掛けてあるリンゴISの拡張領域から取り出す。
取り出した紙、設計図に描かれているのは、六つのチェーンソーが二列三本で並んでいる図と、右矢印が書かれた先にある六つのチェーンソーが円を描いて並んでいる。記憶を元にした落書きだ。
「これから作ったのかお前は」
「落書きから作るとは・・・なんというセンスだ」
「設計図は・・・頭の中にある!」
単に絵心が無いだけだ。そりゃ本気で書いたのはリンゴISに3Dにして、機動シークエンスとか諸々データとして残ってるが、それ見せるわけには行かないだろ。リンゴ、仮にもISだし。
「実物は?」
「・・・・・・さぁ?」
「どこだ嫁よ、これを見てみたいぞ!」
「まぁ、じきに見れるさ。今はまだその時じゃない」
俺の勘が訴えるのさ。まだ使うなと。一回使ったら壊れるからまだ使うな、と。そりゃ調整に調整を加えたけど、壊れるのは分かってる。丈夫さ的に明らかにオーバーワークになるのだ。使ったら部品壊れるわ溶け出すわと色々大変な事になることは分かっているからな、まだ駄目よ。
目立つ場面で使って、『アイツにはアレがあるぞ!』って思わせて警戒させる。そこで、普通に戦う。相手からしたら何時切り札を切ってくるか分からない状況にしてやれば戦い易くなるだろう。楽しみだなぁ・・・楽しみだなぁ・・・
「まぁいい。汗を流して来い。そして、それは厳重に仕舞っておくように」
「技術者として当然ですな。情報漏洩駄目絶対」
「嫁よ、嫁よ!私にも何か一つ、作ってくれ!」
「え?少佐に?・・・何でも良い?」
「なんでもいいぞ、私が使えそうなものならばな!」
「少佐が使えそうなものでか・・・少し考えてみるからさっさとシャワー浴びて校外実習の仕度済まそうぜ?」
「ふっ、甘いな嫁よ。私はもう済ませている!少し眠かったりするぞ」
ああ、遠足前の子供状態か。ウキウキしながら準備してたらいつの間にか時間がやばかったりするしね。あるよ、俺もそんな経験。
師範から「今から山篭りして修行するから、十分以内で必要な物を三つ用意しておけ」って言われて焦ったからな。結果?替えのパンツと竹刀とシャーペン。結局役に立つ事は無かったシャーペン・・・山でどう使えってんだよこれ・・・
「行きはバスだから、寝るのならその中で寝るように」
「はい分かりました織斑先生!」
「せんせー、錘は外していっていいですかー?」
「駄目だ」
なんでや!なんで俺の四肢見殺しにするんや!
「ああ、お前等が泊まる部屋だがな。教員、すなわち私と山田君と同じ部屋だ」
「・・・どうしてでしょうか」
「お前等を三人纏めておいたら良い餌だろう?」
「ああ、なるほどそういうことですか」
餓えた猛獣しか居ない森の中で野営とか、食ってくださいと言わんばかりだもんな。
そんなこんなでバスに乗り、揺られる事一時間。一番後ろの五人掛けの座席に座ってのんびりとしていたところ、隣に座っていた少佐が俺の膝を枕にして眠り始め。逆隣に座っていた本音嬢がその隣に居る二人娘と仲良くガールズトークしている。配置で言ってしまえば、一番窓際が少佐、次が俺、本音嬢、谷本さんさゆか嬢となる。タイロガタタレター!
座席越しに頭が見えるからクリスと一夏君の場所は分かるが・・・一夏君の隣に黒いポニーテール、クリスの隣に並んで金髪。
トンネルを抜け、海が見えたことにテンションが上がっているクラスメイト達を横目に、俺はひっそり少佐の寝顔をガン見していた。
思う事はただひとつ。この眼帯の下どうなってんだ?つぶれてるのか?それとも普通にあるのか?ファッション的な意味なのか?信念的な意味合いなのか・・・・・・ック、静まれ俺の左手!抑えるんだ俺の右手!
「ワシワシ・・・なにやってるのかな~?」
「本音嬢、君は気にならないか?少佐の眼帯の下はどうなっているのか・・・いや、プライバシーだしここで取るのは流石にNGだが、気にならないか?」
「気にはなるけど~駄目だよね~」
「だよな、流石に駄目だよな」
まぁ、人には秘密にしておきたい事の一つや二つはあるだろ。当然だ、俺だって前世の記憶が知識としてあるなんて人には言えねぇさ。
なんてやってる間にも、千冬先生の「全員!そろそろ目的地に着くのでおかしな行動をしないように!着くまでちゃんと席に座っているように!」なんて声がしたり、その声で少佐が目を覚ましたり、到着と同時に全員が軍人のように揃って席から立ち上がったり、千冬先生から泊まる場所『花月荘』を紹介されたり、
「あら、そちらの方々が噂の」
と、千冬先生に紹介された女将さんがこっちに話題を振ってきた。よろしい、ならば自己紹介だ。
「初めまして女将さん。鷲津翔です、何かしでかしそうですが、大目に見てください」
「どうも初めまして、金城クリスです。短い間ですが、よろしくお願いい致します」
「お、織斑一夏です。よろしくお願いします」
「あらあら、どうもご丁寧に。清洲景子です」
「・・・・・・・ウチ一人変な挨拶をしたようで、申し訳御座いません」
「いえいえ、男の子が元気なのは良い事ではありませんか。ですが、あまりやり過ぎないようにしてくださいね?鷲津くん?」
「できる限り、抑えてみます」
「あら?何かする側じゃなくてされる側なの?大変みたいねぇ」
「従業員の皆様方には迷惑を掛けないように致しますので」
「織斑先生も居る事だし、そんな大変な事は起きそうになさそうですけどねぇ」
女将さん、俺は大げさに言ってるわけじゃないんだぜ!だってさ、良く考えてみろよ・・・
一年一組クラス代表決定プチトーナメント→無所属の一夏君が専用機ゲット。
クラス別トーナメント→無人機来襲。
タッグトーナメント→少佐暴走。
今、校外実習・・・今回もなんか起きるだろ!分かってるよ、そういう星の元に生まれてきたんだろ?一夏君よ・・・死んでしまえ。
「それにしても、今年は男子が三人も居るせいで浴槽分けが難しくなってしまい申し訳ありませんでした」
「皆さん良い子じゃないですか。織斑先生に言われる前に挨拶も出来ましたしね、しっかりした感じがしますよ」
「感じがするだけですよ。この馬鹿者共は」
「あらあら、織斑先生は随分と厳しいですね」
「いつも手を焼かされてますので」
なんというか、したたかな大人の会話だ。千冬さんが恐らく心の底から敬意を払う相手、実はかなりのやり手?いや、ただしっかりとした大人なだけか?うむ、わからん。
「では、皆さん。お部屋の方へどうぞ。海へ行かれるのなら別館の方で着替えられるのでそちらをご利用なさってください。場所が分からないようでしたら、いつでも従業員の方へ伺ってくださいね」
そんな女将さん、清洲さんの一声に女子達は一斉に返事をして旅館へと入っていく。
初日は完全自由だから女子達はこの後直ぐにでも海へ行くのだろう。俺も・・・この自然を目の前にしておあずけされるのも気に食わないから海でタップリ遊びながら修行をしてやろう。
俺の中で決定をした直後だった、「おりむ~にリスリス~それにワシワシ~さっき聞きそびれちゃったんだけど、三人の部屋はどこなの~?」という聞きなれた声が届いた。
「俺は知らんな・・・一夏、知ってるか?」
「さっぱりだ。廊下にでも寝るんじゃねぇの?」
「廊下!そりゃないだろ流石に!」
「そ~だよ~、ろうかなんて冷たいよ~」
ああ、知らないって事はいい事だなぁ。廊下より更に冷たい場所で寝るかもしれないってのにこいつ等は・・・
「ああ、織斑、金城、鷲津。お前等はこっちだ」
「じゃあのほほんさん、またあとで」
「水着姿期待して海に向かうからなー」
「・・・まぁ知らんことはいいことだ」
千冬先生に、勇者のお供の様に付いていく俺達。もう、剣士(千冬さん)だけでいいんじゃないかな。勇者(一夏君)なんていらんかったんや!
『教員室』と書かれた部屋は、とても広くて綺麗だった。
一通りの説明を受けた俺達は水着やタオルや替えの下着を持って部屋から出た。中では千冬さんが山田先生を叱っている声が聞こえる・・・何も聞いてない、俺達は何も聞いてない。
途中で篠ノ之さんと遭遇し、彼女をパーティーに加えたりしていた俺達を待っていたのは、本館から別館へ続く道の隅に、生えているウサ耳だった。
もう一度言おう、ウサ耳だった。
「これなんだ?」
「お、おぅ・・・コイツァ・・・」
「な、なぁ箒。これ抜いていいか?」
「知らん、私に聞くな。関係無い事だ」
そう言ってそそくさと道を進んで行ってしまった篠ノ之さん。うん、これって・・・もしかしなくても博士だよね?
混乱している俺をよそに、「おーい、抜くぞー?」と叫ぶ一夏君と、「知らん!好きにしろ!」と叫んで角へ消えていってしまった篠ノ之さん。
「え・・・えっと、ぬ、抜くぞ?」
「おう、あくしろよ」
「俺しーらね、しーらねったらしーらね」
そうしてウサ耳を掴んだ一夏君だが、そこまで強く固定されてなかったの間抜けな声をあげ、ウサ耳片手に尻餅をついた・・・男がこれやってもなぁ・・・
「あら?皆さんご一緒になにをなさっているのかしら」
「お、セシリアか。いや、このウサ耳を――なっ」
「一夏が引っ張ろうとしたら間抜けな声上げて尻餅付いたんだよ、ぷーくすくす、掴んだ時点で分かるだろ」
「あ!ちょ、一夏さん!?」
「え?なに?なに?」
制服のスカートを真っ赤な顔して慌てながら押さえつけ、そして後ろに下がるオルコットさん・・・一夏君、ラッキースケベとか・・・
「処す?なぁ、処す?」
「何怖いこと言い出してるんだよ翔!」
「で、何色だった?」
「白のレース・・・て、あ」
「一夏さん!」
「あーこれはもう、処すしかないかー」
「そうだなー、セシリアさん、やっちゃいなさい!」
「いやいやいや!聞いてきたクリスも同罪だろ!」
「答えてしまった一夏さんが悪いですわ!こっこれはも、もう責任を取ってもらうしかありませんわね!」
「まぁそのへんはどうでもいいとして、一夏君、そのウサミミってなんなの?」
「あぁ、これか?これは束さんの――」
一夏君がいいところまで言った辺りで、ミサイルが飛んでくるような音が近づいてきたと思ったら、先ほどまでウサ耳が生えていた場所に何かが振ってきて粉塵を巻き上げた。
土煙が晴れてきて見えたのは、オレンジ。そしてシルエットは長い逆三角形・・・皆も良くご存知の野菜。
「「に、にんじん?」」
「カカロットォ・・・」
貴様が抵抗の意思を見せなければ、この星を破壊しつくすだけダァ。ってか?こんあデフォルメ調のにんじんに破壊なんてされてたまるかチクショウ。ついでに言うとてめーはどちらかと言うと地球守る側だ。なんて口に出さずに一人問答していると、
「あっはっはっはー!見事にひっかかったね、いっくん!」という声が響き渡り、にんじんが縦に割れ、中からメカニックなウサ耳つけたメルヘンな服装の巨乳が飛び出してきた。
「うーん?しょーくんもなにか反応してくれないと束おねーさんこまっちゃうぞ!」と星を出しそうなウィンクをしてこちらへ近寄ってきた人物。リンゴを俺に渡すように計画した人物であり、恐らく俺がどんな存在かを知っており、俺が世界を救うなんて事を言い出した人物。
篠ノ之束が、そこにいた。
ついに現物で登場したたばっちゃん、そして徐々にずれて行く原作の流れ。いったいどうなってしまうんだー(棒)
久しぶりにモンハン4をしたら・・・オトモアイルーの落とし物がダクソの死んだ時のソウルにしか見えない件について。だって緑色だし、地面にあるし・・・で、思いついたんですが。
『モンハン世界に復讐霊~貴方の仇、討ち取ります~』ってのを考えたんですが、やめときます。
ところで、作者ページにメッセが着てたんですが、これって普通に返信で良い感じですかね?お相手のマイページにメッセ書く感じなんですかね?おせーてエロい人。
次回
海です。