I・S~DC~ インフィニット・ストラトス~ダサシンクリード~ 作:凡人9号
しかし、気がついたら二十話超えてるんですね・・・三日坊主の俺が良く頑張るよな(他人事)
少佐と班員の仲を取り持ったり、少佐のお悩みを少し聞いたり、その内容を千冬さんに伝言ゲームしたり、錘が更に増える事が決定したり、寮の部屋が少佐と一緒になった事で悶々としたり。
錘を増やされた事で初めは千切れそうだった腕も何とか落ち着きを取り戻し、少佐ともそれなりに仲良くやれていると思いながら過ごし、五日間。
土曜の授業は半ドン(午前終わり)で、放課後はもっぱら専用機持ちによる一夏君フルボッコ祭に参加している。最近じゃデュノアが加わったのが大きいだろう・・・少佐?彼女は一匹兎なので。住み慣れた群じゃないと混ざってこないテリトリー意識の強い子なので。
そして、ISブレードを生身で素振りしている俺と、その隣で打鉄を装備して素振りする篠ノ之さん。
目の前では模擬戦を終えたクリスとオルコットさんが録画映像を見ながら反省会をしており、上空では一夏君と鈴嬢が戦っている。
ああ、デュノアだけど、隣で二人の戦いを録画している。
俺が錘外して篠ノ之さんの打鉄のモニターを少し弄ってからブレードを軽々受け取ったのを見てフリーズしてたな。お蔭でオルコットさんと一夏君の模擬戦が録画されてないと言う事件が発生。その結果何故か俺がオルコットさんに怒られる事態が発生した訳だが・・・解せぬ。
あ、一夏君負けて帰ってきた。シールドエネルギーが無くなったって感じじゃないな、時間切れか?
「あーもう負けてばっかだな俺・・・」
「ざまぁwwwイケメンざまぁwww」
「え?俺のどこがイケメンだよクリス」
「はいはいお前等イケメンイケメン」
ッチ、これだからイケメンは・・・
「ええっとね、一夏が凰さんやオルコットさんに勝てないのは単純な問題だよ。相手の射撃武器の特性を理解できてないからだよ」
「え?そ、そうなのか?一応分かってるつもりなんだけどなぁ・・・」
「じゃあ一夏!俺の射撃武器の特性はなんだ!」
「え?いっぱい撃てる?」
「いいや違う・・・大量に!正確に!即座に撃てる、だ!」
「なんだよそれズリィぞ」
「どっちかって言うとお前の零落白夜の方がずるいからな?一次移行だってのにワンオフだし、それも姉弟とは言え過去に存在したワンオフと被ってる・・・研究しがいがありそうだな・・・今度見せろよこの野郎チクショウこの野郎」
リンゴ知識で丸パクリしてこれから作る俺のリンゴISに組み込んでやるぜ・・・フヘヘ、全てのISの始まりのリンゴに再現できない事などあるか!一撃必殺、魅力的な言葉だぜ。
「え?そうなのか?まぁISに詳しい翔が言うならそうなんだろうけど・・・なんなら今すぐにでも見せてやろうか?」
「ヴァカめ!一夏、そうやすやすとISを見せるんじゃぁない!」
「え?なんでだよクリス」
「その辺は今度教えるとして・・・デュノア、あんな事言い出したって事は何かアイディアがあるって事だよな?」
「うん。一夏、ちょっと銃撃ってみない?」
「え?でも他のISの武装って使えないんじゃないのか?」
「ほう、一夏君にしちゃ勉強してるじゃないか・・・だがしかしまだ足りんな!」
「「・・・・・・出来んの?」」
「クリスェ・・・お前もか」
「ええと、二人とも今から教えるからちゃんと聞いててね?違うISの登録武装だからと言っても所有者が使用許可を出せば、登録した人皆が使えるんだよ。さっき翔君が篠ノ之さんの打鉄にした事見てなかったの?」
そうデュノアが話を振ると、
「見てたけど・・・そんな事してたのか、翔」まぁお前の反応は分かる。
「・・・インテリぶりやがってこの野郎!」その反応は分からん。
「そ、そんな事をしていたのか」篠ノ之さん、お前さんは一応間近で見てたんだから少しは分かるだろ・・・
ああ、ちなみに一応普通に人に渡すにしてもそういう設定が必要になってくる。まず、常人じゃ持ち上げる事すら適わず潰れかねない。持てたとしてもすぐに落とす、そういうことを防ぐためだ。
あれ?俺って常人じゃないの?
「な、なんか落ち込んだ翔君は置いておいて、一夏、はいコレ」
とか言いながら一夏君にライフルを渡しているデュノア。一夏君は一夏君でなんか撃ったりデュノアが説明したり、遊んでたら周りがザワザワと騒ぎ出した。
「アレって・・・ねぇちょっと」
「ウッソ、ドイツの第三世代じゃない」
「まだ本国ではトライアル段階って聞いてたんだけど・・・」
両肩に扇風機みたいなのを浮かせる黒いISを装備した少佐が入場した。
「・・・鷲津、貴様」
「まぁ、こいつ等も友人だからね。勿論少佐もマイフレンド」
「・・・・・・そうか。おい貴様」
「なんだよ」
少佐の視線が俺から一夏君へシフトチェンジした途端クリスがこっちに来た・・・なんできた?
「翔、仲いいのか?」
「同室」
「マジで!お前一人部屋って話じゃなったのかよ!」
「千冬さんの独断」
「ああ、そういうこと・・・あんなんだけど実はいい子なのか?」
「まぁとっつき難いところはあるけどかわいいぞ。実に個性的で」
「お前の言う個性的は好意的過ぎるんだよ・・・」
「そうか?かわいいとは思うけどな・・・」
「だから・・・ってなんか大変そうだぞ?」
クリスにそう言われて顔を少佐に戻すと・・・右肩の上にある長方形の砲身を一夏君に向けていた。
デュノアがカットに入ろうとしていたが、砲身が火を放つと同時に咄嗟にブレードを斜線上に投げ入れる。
発射された弾が地面に突き刺さったブレードの柄に衝突して斜め上へと逸れ、アリーナのシールドエネルギーで止められたのを見送ってからブレードに振り返ると・・・あら、熔けてる、ブレードの柄熔けてるよ!・・・良かった、生身で入らなくて良かった・・・・・・
「こんな密集空間でいきなり戦闘を始めようとするなんて・・・ドイツ人は随分沸点が低いんだね。ビールだけじゃなくて頭もホットなのかい?」
「ビールも頭も、良く冷えてる方が良く効く。落ち着け少佐、まだ慌てる時間じゃない」
「・・・鷲津に、四人目ッ!」
「だから落ち着け少佐、まだその時じゃない」
ぶっちゃけ、まだIS完成してないから今喧嘩売られると・・・EOSで戦うしかないのか?千冬さん辺りに口裏合わせてもらう必要がありそうだな・・・使ったら、の話だけどな。
「生身にフランスの第二世代型如きで・・・私の前に立ちふさがるとはな!」
「未だに量産の目処が立たないドイツの第三世代型よりは、動けると思うよ?」
「IS乗ると弱くなる。それがこの俺鷲津翔だ!」
「貴様は一体どこに対して胸を張っている!」
「世界に!」
何故なら俺は、世界を救う男だからだ!・・・未来でな。
「やだ・・・かっこいい」
「かっこいいな、今度俺もやってみよう」
「男子は駄目ね。マトモなのはデュノアしかいないのかしら」
「いや、私は分かるぞ」
「・・・分かりましたわ、脳筋にしか分からない事なのですわね」
「ああ、なるほど・・・分からない私はマトモってことね」
チクショウ、また脳筋云々で弄られるのか。そこを弄るのは簪嬢だけにしてくれよな・・・
なんてふざけてる間に『そこの生徒達!一体何をやっている!学年とクラス、出席番号を言え!!』とスピーカーから怒号が響いた。アリーナや観客席にいる他の生徒達が連絡したんだろう・・・グッジョブ!
「ふん、今は引こう・・・だが鷲津!夜にな!」
「おう、少し冷静になって話し合おう。そっちの方が建設的だ」
去っていく少佐を見送りながら・・・俺はさながら敵地に居るかの如き視線に晒されていた・・・
「翔、アイツの仲いいのかよ」
「個人の付き合い、大事。彼女は千冬さんが絡まなきゃ普通の軍人だよ・・・それにな一夏君」
「・・・なんだよ」
「お前はきっと、これからあんなふうな女性に絡まれるだろうな」
「なんでだよ」
「お前だけじゃない。俺にクリス・・・デュノアもだ。理由は男だから、一夏君の場合、千冬さんの弟だから」
「だからなんでだよ」
「ISってのを神聖な物みたいに扱ってる連中や、立場が大事な女達。単に羨ましがる男、俺達を掻っ捌いてホルマリン漬けしたい研究者、俺等のスポンサーになって注目浴びたい連中。まだまだ居るだろう。特にお前の敵に回りかねない連中は少佐と同じように『織斑千冬を神聖視してる連中』だ」
少佐と知り合ってから色々調べてみたら・・・0チャンネルで盛んな連中が大体こいつ等だ。ホルマリン漬けはネタだと信じたいが、割と真面目に危ない連中だろう。
「・・・なんで千冬ねぇをそんな目で見てんだよ」
「『初代ブリュンヒルデ』だから、だよね翔」
「その通り、剣持たせたら最強。IS乗らせたら世界最強。そんな人間神聖視しないわけが無い。実際、俺の田舎でもあの人が世界最強になった時に『剣道ブーム』が巻き起こった。理由は・・・言わなくても分かるだろ」
「千冬ねぇが剣道してたから、だよな」
「コレばっかりは流石にお前に同情するぜ、一夏君」
「そしてお前はこれからそんな織斑千冬教の信者の相手か・・・」
「ブリュンヒルデ教マジコエェよ・・・仲良くなれば楽だけど敵だとマジ厄介」
「だってさ一夏」
「・・・・・・勘弁してくれよ」
「代わりに味方もいるぞ・・・俺達を『男の星』として捕らえている・・・男達だ」
「男しか味方いねぇのか!」
「逆に考えるんだ一夏・・・世界の半分は味方、だと」
多分実際に味方なのは三分の一くらいだろうな、ホルマリン漬けにしてでも研究して男でもISに乗れるようにしたいって連中も男だろうから。
少佐の一件が終わり、そのまま解散の流れになった俺達は、更衣室に向かう連中を横目に寮へ向かっていた。これから少佐と個人面談か・・・
「あ!鷲津くん!今一人ですか?」
「あれ?山田先生、そんなに走ってどうしました?」
重たい足を引きずりながら歩いていると正面から山田先生が走ってきた。
「今月下旬から大浴場が使えるようになりました!時間帯別にすると・・・その、なにかと問題も起きそうなので週に二回の使用日を設ける事に決まりました!」
「おお!今月下旬とな!山田先生ありがとう御座います!」
「はい、先生頑張りました!」
「山田先生最高!」
「ええ、どうも」
「山田先生素敵!」
「え、ええと、もうその辺りで・・・」
「山田先生美人!」
「え・・・ええっと・・・」
「山田先生!」
「山田先生!」
「「山田先生!山田先生!!山田先生!!!」」
「うっさいわね!イジメかあんた等!」
いつの間にか加わってきたクリスと一緒に山田先生マンセーしてたら鈴嬢に怒られたで御座る。
何はともあれ、もうしばらくしたら風呂が使えるようになるのは嬉しい事だ。とノリノリで寮室に戻ったらガイナ立ちしている少佐が居た・・・ああ、スッカリ忘れてたわ。
目の前で正座をする少佐に対して、俺も正座していた。なんで正座なんですかねぇ・・・
「で、あの時の『まだその時ではない』と言うのはどういう意味だ」
「そのままの意味だ。あの状況で戦っていても教師達が出てきていただろう」
「ふむ、確かに邪魔立てされるのは望むところではないな」
「ついでに言うと、この学園には様々な行事が用意されている」
「詳しく聞こう」
「今月末、学園別トーナメントが行われる。上位陣に入るのは専用機持ち達だろう。その場で当たってぶちのめせばいい。あまり過度な事をしなければ邪魔は入らないだろう」
「・・・・・・鷲津、貴様は一体誰の味方なのだ」
「誰の味方でもねぇな・・・強いて言うなら、俺は俺の味方だ」
世界を救うのも、自分のためだ。救われた世界を見てみたい、ただ単にその感情だけで修行をしている。
「面白い物の味方・・・と言うわけか」
「ま、今回のトーナメントで応援したい奴はいっぱい居るね」
簪嬢とか、少佐とか、鈴嬢とか、ついでにクリス。一夏君?いいえ、知らない子ですね。
「少佐も頑張ってな。やりたい事があるのはいいことだ、俺に出来る事なら・・・ある程度なら協力するぜ」
「・・・・・・ならば!」
そして早速力になれそうなことを言われたわけだ。
そんなわけで、翌朝。
「と、言うわけで少佐も一緒にお願いします」
「よろしくお願いします!織斑先生!」
「ふむ、こうしてお前と会うのも久しいな。ラウラ」
「はい、教官がドイツを去って以来であります!」
「教官ではない」
「ハッ!申し訳ありません、織斑先生!」
「ああ、千冬さん、ついでになんですが・・・少佐のお願いを一つ聞いてもらってもいいですか?」
「ふむ、聞いてから考えよう。で、なんだラウラ」
「え、ええと・・・千冬先生と呼んでもよろしいでしょうか!」
「却下だ」
「・・・・・・・鷲津、何故だ」
「さぁ?・・・なんでですかね、千冬さん」
「直感だ」
「・・・・・・鷲津、歯を食いしばれ」
「ちょっと待とうか少佐!そりゃ横暴だぜ!千冬さんも何か言ってやってくださいよ!」
「一夏に聞いたぞ、昨日錘を外したようだな」
「あ、あれは・・・ISブレード素振りするために・・・」
「あれくらい錘をつけていても振るえる様になれ・・・やれ、ラウラ、私の見てない間の経験を見せてみろ」
「はい織斑先生!」
「や、やめ・・・マジで止めろチクショウ!」
結果、十数分粘ったが最終的に間接極められ捕まった。最後三分、千冬さんも参加して来て無理ゲーと化した。三分持った俺を誰か褒めてくれ。
今回は進展が余り無かったですな。
原作でシャルルが頭を捻らせて一夏が能天気でいる所は主人公が勝手にハァハァしてるだけでしたし。
男にとっての敵性勢力のおおざっぱな説明。
そして主人公がラウラに少し智恵とコネを使いました。これで千冬さんとの接触が多ければ原作の様な言い合いもしない・・・のかな?おきてもこの作品の裏で起こったことで、主人公は我関せず、なのかも知れない。
感想でも見かけますが・・・ヒロイン、ヒロインね・・・この作品にはブラクラビッ党と新党のほほん、ブリュンヒルデ教が居ますね。他にも感想書かないだけで潜伏してるのか・・・?なにそれこわい。ヘタに決めれねぇなこりゃ。
次回
シャルルバレ
ラウラ千冬イベント
シャルイベ参加するか、せずに鈴&セシリアVSラウラをやるか・・・悩むなこりゃ。