I・S~DC~ インフィニット・ストラトス~ダサシンクリード~   作:凡人9号

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スズちゃんなう!
原作表記は「鈴」ですが正直どう読んでるか分からん。ですが、この作品はで「リン」で固定します。本名「ファン・リンイン」ですしそのままでいいでしょう。

そして今話、忍殺語少し多めです。ナンデ、忍殺語ナンデ!?


原作ヒロイン(その三)来IS学園ですよ

千冬さんに攻撃喰らったり、ポルポル気分を味わったり、クリスの銃の腕前が俺よりも優れていたり、虚さんに疑われたり、ビリー隊長になったりして少し過ぎ、周りの新入生気分が抜けつつある四月も下旬。

 

俺、というか一年一組の全員で校庭みたいなところで女子はスク水みたいなISスーツに、男子(俺以外の二人)は上と下は腹の辺りで分かれているスーツを着ていた。俺はジャージだよ!実際ジャージの方がいいんだけどね、企業や政府が手を回してる二人の事なんてうらやましくなんてないやい・・・

 

「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、金城、オルコット。試しに飛んでみせろ」

 

そんな事を千冬さんに言われている三人。俺?専用機もってねーし、別にうらやましくなんてねーし・・・

 

「早くしろ。熟練したIS操縦者は展開まで一秒とかからないぞ」

 

いや、オルコットさんはそうだろうけど一夏君とクリスは・・・まぁ初心者ですから大目に見てあげてくれませんかね・・・俺が出来た場合は是非大目に見てください。

 

「集中しろ。自分のISをイメージしろ」

 

そう優しくささやく千冬先生ボイスに周りの女子はキャーキャー言い始めるが、別にいいじゃないか、千冬先生が優しい声を出したって普通じゃん。

 

そんな事を内心で思っている間に気が付けば一夏君もクリスもそれぞれの専用機を纏っていた。ただ、クリスの装備が少し修正されている。

太股とふくらはぎの外側に三つの砲身を持つ砲台が付いているのだ・・・企業だから割と気軽にアップデートできるのかね?

 

「よし、では飛べ」

 

そう言われて空へと浮いていく三人・・・あれ、オルコットさん早くね?

 

「遅いぞ男子共、黒船はともかく白式はスペック上では白式の方が上だぞ。黒船もブルー・ティアーズよりも少し遅い程度だろう」

 

その後上の方でのんびり、多分会話でもしてると篠ノ之さんが山田先生のインカムを奪い取って『一夏っいつまでそんなところにいる!早く降りてこい!それと金城!お前も何をやっている!』と叫んでいる・・・インカム取られてオロオロしてる山田先生もかわいいな。

 

「織斑、金城、オルコット、急下降と完全停止をやって見せろ。目標は地表から十センチだ」

 

そう言った後でいきなり降りてきて、いきなり地面の手前で止まるオルコットさん・・・うん、なんか見てるだけで内臓痛くなってきた。俺はジェットコースターとかフリーフォールとか苦手なんだよ!

 

その後、クリスが降りてきたはいいものの千冬先生に「遅い。まだ訓練が必要だな」と言われちょっと落ち込んでいる。

 

そんな中、一夏君が急降下し・・・そして地面に大穴を開けた。

なんなの?馬鹿なの?馬鹿なの?シールドエネルギーがあってよかったな、無かったお前死んでたぞ。

周りの女子も、確かに面白いは面白いが君等がやっても多分結果は同じだと思うぞ・・・

 

「馬鹿者が、誰が地面に激突しろと言った。グラウンドに穴を空けて何がしたい」

「うっ。す、すみません・・・」

「情けないぞ一夏、昨日私が教えただろう」

 

篠ノ之さん、ソイツはきっと言葉で教わった程度じゃ覚えないぞ。実戦で覚える人間だと思うぞ・・・実際クリスとの戦闘でも進歩してたし、篠ノ之さんや千冬先生の話じゃそんな感じだったし。

 

「一夏貴様、今何か失礼な事を考えているだろう。大体だな一夏、お前という奴は昔から――」

「大丈夫ですか一夏さん?お怪我は無くて?」

 

おおっと!ここで篠ノ之さんの小言をオルコットさんがカットだー!

 

「あ、ああ。大丈夫だが・・・」

「そうですか、それならよかったです」

「・・・ISを装備していて怪我等するわけが無いだろう」

「あら篠ノ之さん、他人を気遣うのは当然の事ですわ。それが例えISを装備していても、ですわ。常識でしてよ?」

「貴様が言うか、猫かぶりが」

「あら、鬼の皮を被っているよりもマシですわ」

 

あーっと!両者の間で火花が散っている!これは熱い!今、IS学園で!織斑一夏争奪戦が熱ーいっ!!

 

「おいそこの馬鹿者共、邪魔だ。端っこでやっていろ」

 

っとここで千冬先生が両者の頭を掴んでカット!だが一夏君は救われるのか?

 

「織斑、それとクリス。武装を展開しろ。それくらいは自在にできるようになっただろう」

「は、はあ」

「サー、イエッサー!」

「返事は『はい』だ。いいな」

「は、はいっ」

「アッハイ」

「よろしい。では始めろ」

 

そしてその後、一夏君の手には白い巨大な刀が。クリスの手には近未来的なデザインのアサルトライフルが二丁。

 

「遅い。0.5秒で出せるようになれ」

 

そんな千冬先生の言葉にションボリする男二人。そんな二人を無視し、「オルコット、武装をしろ」と彼女に振り向いてから伝えた。

オルコットさんはオルコットさんで「はい、分かりましたわ」と言い、手を横に伸ばし、狙撃銃を握った。

アカン、アカンよオルコットさん。それは悪手だ。

 

「流石代表候補、流石だな・・・と、素直に言いたい所なのだが、そんなポーズで銃身を展開させて誰を撃つ気だ。正面に展開できるようにしろ」

「で、ですがこれはわたくしのイメージをまとめるために必要な――」

「直せ。いいな」

「―――!・・・・・・はい、分かりました」

 

反論したかったのだろうが、千冬先生の言う事が正論だし、そもそも千冬先生に反論なんて出来るわけがねぇだろ!

 

「オルコット、近接用の武装を展開しろ」

「えっ。あ、はっ、はいっ!」

 

返事はとてもよかったのだが・・・よかったのだが、装備が出現する気配の欠片も無い・・・

 

「う、くっ・・・・・・」

「どうした、まだか?」

「す、すぐです。――ああ、もうっ!《インターセプター》!」

 

しばらく頑張ってみても出せなかったからか、それとも苦手なのか、『音声認証』という『初心者用』のシステムを使って剣を呼び出したオルコットさん。どれだけ剣と相性悪いんだよ・・・

 

「・・・・・・何秒かかっている。お前は、実戦でも相手に待ってもらうのか?」

「じ、実戦では近接の間合いに入らせません! ですから、問題ありませんわ!」

「ほう。織斑との対戦で初心者に簡単に懐を許していたように見えたが?」

「あ、あれは、その・・・・・・」

 

その後、オルコットさんが一夏君とクリスに目をやって・・・表情を変えながらもしばらく見詰め合っていた。

 

「さて、時間だな。今日の授業はここまでだ。織斑、グラウンドを片付けておけよ」

 

そう言って去っていく千冬先生と、鼻を鳴らして去っていく篠ノ之さん、話しながら去っていくクラスメイト達にいつの間にか去っていたオルコットさん・・・

 

「一夏君、流石に手伝うわ。俺IS無いけど手伝うわ」

「俺もいるぜ!そして俺はIS持ちだ!」

「しょ、翔・・・クリス・・・!?」

 

俺とクリスに涙を流しながら抱きついてくんな・・・きめぇ。

 

にしても・・・一夏君の事が好きなら俺等がやってる事を自分等がやれば少しは好感度が上昇するだろうに・・・男の方から好きになれってか?これも女尊男卑の姿の一つなのかもしれんな・・・

 

 

 

「鷲津、頼み事があるのだが手伝ってくれるか」

 

休み時間を迎えると同時に、千冬先生が呼び出してきた。

 

「ち、お、織斑先生。なんで翔なんですか?」

「別に織斑でも金城でも良いのだが・・・お前等の中ではコイツが適任だからだ。納得したか」

「は、はい」

 

おいこっちに嫉妬の目線向けてくるな。お前がそんな目を送るからクリスが弄って来るんだよ。マジ勘弁な!

 

「んで、なんです?何か運びます?」

 

クリスや本音嬢、さゆか嬢達に背中を押されて廊下へ出た俺はとりあえず千冬先生に質問してみた。教室内からの目線がウザイ。

 

「なに、人を迎えに行って欲しいのだ」

「それ教師でいいんじゃないですかね」

「人手が無い」

「IS学園ェ・・・」

「もうすぐ駅に着くと連絡が来たのだ。流石に誰も送らないというのは失礼だろう」

「千冬先生が行けばどうでしょうか?」

「私では相手を威圧してしまう」

「・・・俺、これでも世界に三人しかいない貴重な男の内の一人なんですけど」

「私は世界に一人しかいない初代世界最強だ、分かるな」

「アッハイ」

 

こうして俺は、初日に訪れただけのモノレール駅に再び行く事になったのだ・・・ブッダよ、寝ているのですか!

 

「せ、先生、単位は・・・?」

「特別に後で補習だ」

「あ、アイエエエエエエエ!?」

 

学園の不備で行かされるのにサボり扱いナンデ!ブリュンヒルデコワイ!

 

 

 

ブリュンヒルデは実際コワイ。あの後、考えを読まれて叩かれた。あの人ヤバイ・・・っと、少しテンションが上がりすぎて忍殺語が出てしまっていたな、落ち着こう。

 

頭の中がカオスな状況だが、千冬先生から渡された写真をモノレール駅でのんびり眺めながら相手を待つ。

 

写真を見て分かるのは、一夏君と千冬先生と一緒に写っている茶髪ツインテールの少女。おそらく彼女の迎えに俺を寄越したのだろう。何年前の写真かは分からないが一夏君よりも身長が低いのも分かりやすい。服装は・・・流石に違うだろ、まぁ髪型と顔で判断するか。アイドル顔負けの美少女で、雰囲気からするとかわいらしい・・・だが、一夏君と腕を組んでいる辺り活発そうな子だ。

 

そんな事をのんびり思っていると、改札から写真の子とよく似た、脇を出すような改造制服を着た、大きなボストンバックを肩からぶら下げている小柄な女子が出てきた・・・よく見ると配色がIS学園のソレだ・・・・・・よし、話しかけてみよう。

 

「ねぇそこの君」

「なに?ナンパ?だったらどきなさい」

 

oh・・・写真より活発そうな子だったよ。そしてもし本物のナンパ男だったら喧嘩になってるな・・・このご時勢でもナンパする男って一体何を考えてるんだろうね・・・

 

「残念、IS学園からの案内人だよ。どうも、鷲津翔です」

「ああ、よく見れば確かに・・・二番目だっけ?」

「・・・鷲津翔ね。覚えにくかったら適当に呼んでくれればいいから」

「じゃあ翔ね。私の事は聞いてるんでしょ?」

「中国代表候補、くらいしか聞いてないんですが」

「そうだったの?じゃあ改めて、凰鈴音よ。呼びにくいようなら鈴でいいわよ」

「では、リン嬢と・・・ああ、この響きは実に君にあってるね」

「・・・・・・口説いてるつもり?」

「いんや、単純な感想。じゃあ案内するから付いてきて」

「分かったわ、よろしくね」

 

鷹の目で確認してみたらリン嬢は青色だ、友好的な人物みたいだ・・・しっかし、角の影に所々青色に赤色がいたり・・・・あ、金色。俺を付けて来る金色ってことは・・・生徒会長ェ・・・

 

 

 

「千冬先生。任務完了であります」

「ど、どうも・・・お久しぶりです千冬さん」

「ふむ、久しいな。大事無いか?」

「は、はい・・・何事も無いです」

「それと、お前のクラスは二組だ。そちらには私の方で案内するから鷲津はもう戻っていいぞ」

「分かりました。じゃあリン嬢、また今度」

「ええ翔。またね」

 

ここまで来るまでに少し話したが、彼女はなんと言うか。随分スッパリした・・・悪く言えば歯に衣着せぬ人間だ。こちらが少しイラっとする事でも気にせずに言ってくる辺り、関わるには少し付き合い方を考える必要がある。

 

一夏君なら無自覚な嫌味に対して言い返すだろうし、クリスは煽るだろう。多分篠ノ之さんやオルコットさんとも相性は悪い。ただ、千冬先生にはビビッてたよな・・・写真を見る限り昔から交友はありそうなものなんだがなぁ・・・

 

 

 

放課後、一年一組専用機持ちは最近、アリーナを借りてのIS訓練をしている。

何故か篠ノ之さんも加わっているが、ぶっちゃけ近距離戦で彼女に勝てるのって三人の中にはいないんだよね。そんな彼女がいることに違和感は感じない。それに彼女も打鉄を借りる申請を精力的に提出しているからその内ISでの訓練に混じる事になるだろう。

 

俺?それ以前にメンタル鍛えてます。ISは『兵器』。兵器なのだ。俺が訓練している拳銃も同じく兵器だ。そんな兵器を使って人を殺すための心の準備の真っ最中だ。具体的に言えば、前世の俺が死んだ時を、その痛みを思い出し・・・『死にたくないから殺す』を貫けるために修行中だ。

 

今までそんな考えは浮かんでこなかったが、ある日銃を撃ってるときにふと思ったのだ。『なんで俺人殺しの技術磨いてるん?』と。

色々考えた結果が殺されないために殺す。知識としての『死ぬ程痛い』を知っているからこそ、こんな結果になったのだろう・・・

 

なんて事を考えつつ、今日も俺は整備室で『中級!IS整備技術。破ッ!』を簪嬢の側で時折本音嬢を構いながら読んでいる。

 

こんな考え、この二人に伝えたらどんな反応されるんだろうなぁ・・・




リンちゃん友好的やったー・・・でもただの知人です。

原作より早めに到着した鈴ちゃんですが、原作のIS訓練が終わる時間まで千冬さんに拘束されてます。早めに一夏に会いにいけずにドンマイ!

明後日・・・いやもう明日やん!
何がって?ダクソ2ですよダクソ2!
そんな日に限って昼から夜までバイトですよ、外して貰おうとしたら俺の変わりに入ってくれる人がいなかったでござる・・・ああうぅ、バイト出る前に買って家に置いておくか、買って持ったままバイトに行くか、バイトが終わってから買うか・・・・・・ま、考えるのは明日でいいか。


次回

一年一組代表決定宴会。
食堂鈴ちゃんなう!

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