神の捕喰は程々に   作:4416

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黄金代表から神属代表に格上げ

特に意味は無い


グボログボロ神属代表 魚淵ドログ

 

 

[訓練室]

 

 

4416「ついに… 遂に完成してしもた…」

 

 室内で掲げている神機は 黄金に輝いている

 

4416「なんというか 達成感よりも 何とも言えん悲壮感が…」

 

 黄金魚鱗扇

 黄金食砲

 黄金龍大甲

 

 こんなの作ってどうする

 

4416「…これからどうしようか」

 

 試し斬りに行くか 保管庫に誇らしげに飾るか はたまたこれを使ってもう1セット分の素材を取りに行くか

 

4416「…ま 試し斬りかな」

 

 そう言い 神機を軽く振り回した

 

ウオォッ!

 

4416「ん?」

 

 神機を振り回すと同時に 声が聞こえた

 

4416「………」ブンブン

 

 多少 強めに振ってみる

 

ウギャアァァ!!

 

 やはり 声が聞こえる

 

4416「………」ガンガン

 

 今度は 刀身を床に打ち付ける

 

イタイイタイイタイ!! モウヤメロォ!

 

4416「…思いっきり喋ってるなぁ」

 

神機「さっきから何すんねん!」

 

4416「いやぁ まさか神機が喋るワケねぇよなぁ と思って」

 

神機「ワイかて好きで喋っとるワケやないねん!

   てか これどないなっとん!?」

 

4416「や 自分にきかれても…」

 

神機「…つーか お前さん 見たことあんで!

   あん時のふざけ倒しまくったヤツやん!」

 

4416「え?」

 

神機「覚えとらんかぁ?

   夢ん中に出てきた 黄金の…」

 

4416「あぁ あの時の金魚(グボログボロ黄金)

   ゴールド鰐山だったっけ?」

 

ドログ「なんやねん その芸名みたいな名前は!

    ちゃうちゃう!魚淵ドログや!」

 

4416「あー そんな名前だったかー

   惜しかったなー」

 

ドログ「どこがや!

    一文字も合っとらんやんけ!」

 

4416「いや「ド」だけ合ってるぞ」

 

ドログ「んな揚げ足取りはええねん!」

 

4416「すまんな

   んで なんで自分の神機に憑依しとるんだ?」

 

ドログ「そんなん コッチがききたいわ

    てか これ作るために またワイら(グボロ黄金)を狩ったんか!?」

 

4416「いんや 何故か高純度金が1個しか必要無かったんだな これが」

 

ドログ「あぁ そうなんや…

    んなら ええわ」

 

4416(いいのか)

 

ドログ「そんで どないすりゃええんや…」

 

4416「そうだなぁ コンビ名をどうするか」

 

ドログ「漫才の話やないねん!

    仮に組んだとしてもお前さん 腹話術や思われんで!?」

 

4416「そうか そうだな

   んじゃ 二重人格という設定で…」

 

ドログ「それ腹話術と んな変わらんやん!

    てか コンビ組むん前提で話進めんなや!」

 

4416「えっ!?ダメ!?」

 

ドログ「むしろなんでOKや思ってんねん!」

 

4416「だって 的確にツッコミ入れてくれるじゃん

   これを生かさない手はないっしょ」

 

ドログ「…とにかく!コンビとかは組まへんからな!」

 

4416「はいはい」

 

ドログ「…で 話戻すんやけど どうやったら戻れるんや?」

 

4416「だから んな事きかれたって 自分もわからんよ」

 

ドログ「はあ… よりにもよって コイツと……

    せめて もうちょい静かなヤツのがよかったわ」

 

4416「穏やかじゃないですか?」

 

ドログ「せや

    自覚あるんかいな」

 

4416「まあ いきなり神機が喋りだしたら 穏やかも何もないわな」

 

ドログ「それもそやな」

 

4416「………」

 

ドログ「………」

 

 両者共に沈黙するが そんな状態が長く続くはずもなく

 

4416「へ〜ん けい!」ガキョン

 

ドログ「おわぁっ!?」

 

 神機を剣形態から銃形態へ切り替えた

 

4416「変形は問題なし」

 

ドログ「いきなり何や!?

    せめて一声かけぇや!」

 

4416「変形しますた」

 

ドログ「いや 今言うなや!」

 

4416「ア〜ンド ファイアー!」ボゥ

 

ドログ「わぁっ!火ぃ噴いた!火ぃ噴いた!」

 

4416「お前らも火は噴くじゃん」

 

ドログ「あ あぁ そやったな…

    って だから先に言え 言うたやろ!」

 

4416「次は氷の放射を噴くぞ」

 

ドログ「だから今更言うな…って あぁ 普通に言うんかい」

 

4416「ファイアー!」ヒュオン

 

ドログ「いや 氷やのにファイアーて どういうこっちゃ!?」

 

4416「『ファイア』には『撃て』って意味もあるんだぞ」

 

ドログ「あぁ そうなんや…

    お前さん 物知りやなぁ」

 

4416「んじゃ次は 雷だ

   『いかづち』よ!『かみなり』じゃないわ!」

 

ドログ「おう なんや いきなりキモい声出しおって…」

 

4416「フリーズ!」バリバリッ

 

ドログ「そこファイアちゃうんかいな!?

    なんでフリーズなんや!?」

 

4416「落雷とフリーズが合わさり 最強にみえる」

 

ドログ「なんのこっちゃ!?」

 

4416「からの神倒力 神キラー!」キュオン

 

ドログ「油断してたらこれや!

    いきなりはやめーや!」

 

4416「さて 射撃に関しては問題無しだな

   まあ んな使わんけど」

 

ドログ「じゃあ なんで試したんや」

 

4416「オイオイ 絶対に使わないって事がない以上 確認しとかないといかんでしょ」

 

ドログ「はあ そこだけはしっかりしとるんやな」

 

4416「んじゃ 次は装甲だ

   へ〜んけい!からのて〜んかい!」ガキョムキン

 

ドログ「ん?なんやこれ」

 

4416「これで敵の攻撃を防ぐ事ができるのだ

   …なんで知らないんだ?」

 

ドログ「いや 見たことないし」

 

4416「あぁ そうか

   金魚は攻撃する前にやられるからな」

 

ドログ「せや

    しかし 便利やなぁ」

 

4416「ところがそうもいかないんだな

   銃形態だとガードできなかったり 耐える力が無いと吹っ飛ばされたり」

 

ドログ「はぇー」

 

4416「あと メテオがガードできない」

 

ドログ「メテオ?」

 

4416「そ メテオっつーバレットがあるんだけど

   凄まじい威力と範囲を持つ爆発に仕立てあげるバレットの事で」

 

ドログ「ほう」

 

4416「範囲があまりにも広すぎて 味方も巻き込んじまうという欠点があるんよ」

 

ドログ「なんやそれ…」

 

4416「あと 強すぎて 被害が逆に増えるっつーことで 基本的に使用は禁止されてるな」

 

ドログ「なんちゅーモン作っとんのや…」

 

4416「爆発を組み込んだ弾が落ちてくる様と 着弾地点のクレーターから メテオと名付けられたそうな」

 

ドログ「…お前さん それ使ったことあるん?」

 

4416「実はある」

 

ドログ「はぁ!?」

 

4416「といっても Mサイズの爆発だから 本場メテオと比べると 2ランクダウンしてる」

 

ドログ「だからといってなぁ…」

 

4416「しゃーない

   赤い彗星(ラーヴァナ) 苦手なんでな」

 

ドログ「せやったら 仲間に協力してもろたらええやんか」

 

4416「協力してもらったよ

   誤射姫ことカノンに」

 

ドログ「?」

 

4416「そう だいたいあんな感じで…」

 

─────

 

4416「カノンよ

   このバレット使ってくれ」

 

カノン「あっ はい!わかりました!」

 

4416「合図をしたら 撃ってくれ」

 

カノン「? …了解しました!」

 

4416「あぁ ついでに…」

 

 

 

4416「てぇぇぇー!!」ドーン

 

カノン「は はい!」ドーン

 

ラーヴァナ<オギャアアァァァ

 

 

 

4416「カノン!今だ!」

 

カノン「え!?えーっと

    ぱ パワーをメテオに!」

 

4416「いいですとも!」

 

ボゴーン

 

4416「ぬわーーっ!!」

 

ラーヴァナ<アビャァァァアア

 

─────

 

4416「…って具合に」

 

ドログ「たったそんだけのために!?

    何考えとんねん!」

 

4416「いいじゃん 別に」

 

ドログ「良くないわ!」

 

4416「さて 確認も済んだことだし 早速試し斬りに行くぞー!」

 

ドログ「人の話聞けや!」

 

4416「え?人?

   どこに人間がいるんだ?」

 

ドログ「んなしょーもないことはええねん!」

 

4416「レッツゴー」

 

ドログ「だーかーらー!」

 

 

───20分後

 

 

[神機保管室]

 

 

4416「ダメした」

 

ドログ「あんなグダグダな戦い 初めて見たで」

 

4416「師範(ウロヴォロス)のあの回転 どうにかなんないかな

   出が速いし範囲広いしで 見てから回避もガードも余裕じゃない」

 

ドログ「それ以前に お前さん踏まれすぎやろ!

    どんだけ近付くねん!」

 

4416「BAが斬鉄だからね

   仕方ないね」

 

ドログ「せやからて もうちょい距離あけぇや

    斬鉄だか近鉄だか知らんけど」

 

4416「自分の辞書に『後退』の二文字は無い!」

 

ドログ「お おう…」

 

4416「距離をあける時は ちゃんと敵に背を向けて走るぞ」

 

ドログ「後ろ向きで移動せぇへんだけかい!」

 

4416「コケたら危ないジャン」

 

ドログ「敵に背ェ向ける方が危ないわ!」

 

リッカ「…ねぇ さっきから1人で喋ってるけど どうしたの?」

 

4416「ん?このジパング竜田と コントしてるんだけど」

 

ドログ「だからなんで芸名みたいな名前やねん!

    魚淵ドログや言うとるやろ!」

 

4416「コントは否定しないのな」

 

ドログ「コントでもないわ!」

 

4416「相変わらず キレのあるツッコミ

   やっぱり自分たち いいコンビになれるジャン」

 

ドログ「なるかアホ!」

 

リッカ「えーっと… 少なくとも私には 君1人の声しか聞こえないんだけど」

 

4416「うっそぉ」

 

リッカ「そのジパング竜田というのは」

 

ドログ「魚淵ドログやー!!」

 

4416「魚淵ドログだってさ」

 

リッカ「…その魚淵ドログというのは 君の神機のこと?」

 

4416「イエース

   ある日のこと 神機使いが神機を掲げると 神機が喋るようになっていた」

 

リッカ「んー なるほどねぇ」

 

ドログ「ところで この嬢ちゃんは誰や?」

 

4416「よくぞ聞いてくれました!

   神機のことなら彼女にお任せ!

   その名も 楠リッカちゃん!」

 

ドログ「なんで んなハイテンションなんや」

 

4416「かわいいジャン」

 

ドログ「はぁ ワイには人間なんて 皆同じに見えるからなぁ」

 

4416「逆もまた然り」

 

ドログ「否定でけへんなぁ」

 

リッカ「何の話をしてるのかは分かんないけど…

    君の神機が人格を形成したのは たぶん…」

 

4416「『喚起』の能力によって知能を持った ってところ?」

 

リッカ「そういうこと」

 

4416「んー でもその可能性は低いなー」

 

リッカ「どうして?」

 

4416「実はな コイツ夢ん中で会ったことがあるんよ

   金魚の姿で」

 

ドログ「あれは悪夢やったわ…」

 

4416「そいつ曰く『他の神機使いの夢の中にも出てる』

  『夢の中に入れる能力を持っている』ってワケ」

 

リッカ「これはまた 不思議な…

    でも ちょっと面白そうだね♪」

 

ドログ「ワイら乱獲撲滅運動の為にやっとるんや!

    あちこち行って同じこと言うワイの身にもなってくれや!」

 

4416「まあ『人格を作った』というより『神機に憑依した』という方がしっくりくるな」

 

リッカ「例を見ない 新たなパターンだね

    もとより人格を持つこと自体 極稀なんだけど」

 

4416「でも 憑依されるにしても 心当たりはないんだよなぁ

   金魚も最近ほとんど狩ってないし」

 

ドログ「そういやこの前 でかい艦の上をフラフラ〜っと歩いとったら 急に意識が無くなったんや」

 

4416「それっていつ頃?」

 

ドログ「いやさすがに時間わかるわけないやん

    あー でも近くに赤い人型のアラガミがおったなぁ」

 

4416「赤い人型のアラガミというと 神機兵だな

   んで 艦の上か」

 

ドログ「なんや ワイを見た覚えでもあるんか?」

 

4416「あー 三日前にジャマになりそうな金魚を狙撃した覚えが」

 

ドログ「お前さんの仕業かい!」

 

4416「神機兵を相手にしながらも 素材はちゃんと回収したった」

 

リッカ「つまり 捕喰した際にそのアラガミの人格が転移した ってことになるのかな」

 

4416「かもしれんね」

 

ドログ「ちょい待ちぃや

    そやったら なんで今まで記憶も意識もなかったんや?」

 

4416「んー なぜ遅れて人格が表面化したか…

   なんでだろ」

 

リッカ「アラガミには まだまだ未知の部分がたくさんあるからね

    今考えても 正しい答えは見つからないかな」

 

4416「んーむ ま 一旦パーツを換装してから考えるお

   いつものハンマーでおね」

 

ドログ「え?それ ワイ大丈夫なん?」

 

4416「さあ?」

 

ドログ「さあ!?」

 

リッカ「いつものというと 激重ハンマーかな?」

 

4416「Yes」

 

ドログ「いや待てやぁぁ!!」

 

 

カーンカーンカーン

 

 

4416「聞こえるかー?金閣ニシキゴイー」

 

リッカ「今は休眠状態だから 聞こえないんじゃないかな」

 

4416「そか んじゃ 部屋でのんびりするズラ」

 

リッカ「何かあったら報告するから

    じゃあね」

 

4416「スピードワゴンはクールに去るぜ…

   ハンバァァァーーグ!!」スタコラサッサ

 

 

────翌日

 

[創痕の防壁]

 

 

4416「激重ハンマーで神殺は浪漫

   これ 重要」

 

カレル「叩く前も後も 隙がデカいのはどうなんだ」

 

4416「効率を求めるのはンナンセンスッ!」

 

シュン「声でけぇ」

 

4416「あ でもスキルは防御捨てて攻撃に特化してるから

   一撃のダメージは激重ずら」

 

ジーナ「お陰で あまり発散できなかったのだけど…」

 

4416「スミマセン」

 

カレル「…まあ お前がいなけりゃ ここまで早く倒せることはなかった

    その点は評価してる」

 

シュン「もっと素直になりゃあいいのに」

 

カレル「何か言ったか…?」ギロッ

 

シュン「何も〜」

 

ジーナ「またくだらないことでケンカしちゃって」

 

カレル「喧嘩じゃねぇ」

 

4416「せやな」

 

シュン「ところでさ お前 アラガミ相手してる途中でなんか呟いてたけどよ

    なんて言ってたんだ?」

 

4416「えーっと 確か…

  『正義の鉄槌で 断ち切る!』だったな」

 

シュン「…断ち切る?」

 

4416「そ 断ち切る」

 

シュン「ハンマーで切るって おかしくね?」

 

4416「うん

   ダメだったよ」

 

シュン「当たり前だ」

 

カレル「…そろそろ戻るぞ」

 

ジーナ「そうねぇ 美味しい物でも食べないと 気が晴れないわねぇ」

 

4416「んだらば 自分の秘蔵のレトルトカレーでも…」

 

 

────

 

[神機保管室]

 

 

4416「リッカちゃんやー」

 

リッカ「やあ おかえり」

 

4416「ちょっと聞いとくれ

   例のインゴット鳥谷なんだけどサ」

 

リッカ「喋る神機のこと?」

 

4416「イエス

   そやつが一言も喋んなくてサ」

 

リッカ「んー 一言も?」

 

4416「だいたいはキレのあるツッコミが入るんだけど

   何度かボケたのに 反応しなくてサ」

 

リッカ「なるほどねぇ」

 

4416「やっぱ パーツ変えたのがマズかったんかね?」

 

リッカ「だったら元に戻してみる?」

 

4416「レッツ トライ」

 

 

 

4416「聞こえるかー?大判ヒレカツー」

 

ドログ「いつになったら名前覚えんねん!

    原型留めてへんやないか!」

 

4416「おー 安心と安定のツッコミ

   あと『お』だけはあってるぞ」

 

ドログ「だから んな揚げ足取りはええって言うとるやろ!」

 

4416「揚げ足じゃない ヒレカツだ」

 

ドログ「そういう意味やないねん!」

 

リッカ「えっと 元に戻った…のかな?」

 

4416「戻った戻った

   やっぱツッコミがいないと」

 

ドログ「お前さんには言いたいことが山ほどあんで!

    まずなぁ ワイのk」

 

4416「しかし 黄金じゃないと喋れないって どういうことだろ」

 

リッカ「考えられる可能性としては コアが適したパーツを媒体に声を発しているか

    もしくは パーツそのものに人格が憑依しているかの2つかな」

 

4416「ほほう」

 

ドログ「無視すんなやー!」

 

リッカ「でも 仮に仕組みがわかったとしても…

    何に役立てられるかなぁ」

 

4416「んー 神機もアラガミみたいなものとかなんとかだから

   アラガミとのコミュニケーションがとれたりとか?」

 

リッカ「なるほどね…!

    アラガミと触れ合える…!いいかもしれない!」

 

4416「……こういうパターンって 決まって『主人公補正』が為せる技で

   実用化はともかく普及は無理だわな」メタァ

 

リッカ「夢がないね」

 

4416「ややこしい設定増やしたくもないし」メタァ

 

ドログ「………」

 

4416「ま それはともかくだ

   コイツの声が聞こえるスピーカー的なのを作ってちょ」

 

リッカ「ん〜 さすがにその注文はキビシイかな〜」

 

4416「そこはまあ『喚起』でパパッと物にすればいいだけだし」

 

リッカ「簡単に言うね」

 

4416「そりゃ 前例ありますから」

 

リッカ「それもそっか

    それじゃ テキトーに作ってみるよ」

 

4416「頼んます」

 

ドログ「…もう 言うだけムダやな……」

 

 

───四日後

 

[ラウンジ]

 

 

4416「おうああぁぁぁ!!

   ビン装填中にこっちくんなぁぁああ!!」

 

エミール「む!仲間のピンチ!

     ここで生命の粉塵を使わず どこで使うと言うのだ!」カチカチ

 

エリナ「ちょっと待ってよ!先輩を助けるのは私なんだから!」カチカチ

 

コウタ「………」(無言の閃光玉)

 

4416「ふぅ なんとか致命傷で済んだ」

 

コウタ「致命傷てダメじゃん」

 

エミール「皆を鼓舞する唄を奏でる!」

 

エリナ「今のうちに砥石を使っとこうっと」

 

4416「強撃ビンを調合するぬら」

 

コウタ「なんで誰も攻撃しないんだよ!」

 

4416「そろそろ捕獲可能になるハズだが…

   エミール どうだ?」

 

エミール「向こうはまだ闘志が感じられる

     敵ながら天晴だ!」

 

エリナ「そんなことはいいから頭叩いてよ!

    ずっと笛吹いてばかりで ちっとも攻撃してないじゃない!」

 

コウタ「そういうエリナも ガードしてばかりで全然攻撃してないじゃん」

 

4416「と 溜め3外してばかりのコウタが申しております」

 

コウタ「仕方ないだろ!

    そういうお前だってすぐ瀕死になるクセに!」

 

4416「被ダメはともかく 与ダメは断トツなんですがそれは」

 

コウタ「ぐっ…!」

 

エミール「む!逃げる気か!

     敵前逃亡など 騎士にあるまじき愚行!!」

 

エリナ「別に騎士じゃないし」

 

4416「あー うん 当たらん 届かん」

 

コウタ「はあ… 結構グダグダだなぁ」

 

4416「そりゃ 3rdだからね

   最近のと比べりゃ 派手には動けないし」

 

エリナ「逃げられちゃったかぁ

    久々だから操作が慣れないや」

 

エミール「例え僕は どんな逆境に置かれていても

     決して諦めはしない!」

 

コウタ「凍土なのにホットドリンク忘れてくるて…」

 

4416「これ ダークライのしわざです」

 

ちくわ大明神「やはりそうでしたか!」

 

コウタ「誰だ今の」

 

4416「おいおい そこは『あっしがしたんじゃ ないでゲスよ〜』て返さないと」

 

エミール「持ち物を忘れたのは 確認を怠った僕の責任!

     出撃前の確認は基本中の基本であるというのに…!」

 

4416「ところでキバお(ベリオロス)って あんなにタフかったっけ?」

 

コウタ「さあな」

 

 4人で和気あいあいと 某ハンティングゲームをしていた

 

リッカ「あっ いたいた」

 

4416「ムッ リッカちゃん

   何の用… というより まさかアレが出来たりして?」

 

リッカ「そのまさかだよ

    神機に予期していない機能をつけるのは さすがに骨が折れたよ」

 

4416「いやはや ご苦労様

   無茶な注文に応えてくれて」

 

リッカ「気にしないで

    むしろ楽しくて 寝る間も惜しんでたくらいだから」

 

4416「ほほう んじゃ後は自分の能力次第…

   リッカちゃんの努力をムダにするワケにはいかぬというもの…!」

 

コウタ「…さっきから 何の話してるんだ?」

 

4416「とある日に

    急に神機が

     喋り出す

    誰も聞こえず

     もったいなくね?」

 

コウタ「わからん」

 

4416「そうかな」ズァ

 

エリナ「喋るって 神機が?」

 

エミール「これは面白い!まさか神機と会話ができるとは!

     僕ですら ポラーシュターンの僅かな動きを感じ取るのが精一杯だというのに!」

 

4416「もちろん 幻聴とかじゃないぞ

   幻聴だったらネタになんないし」メタァ

 

リッカ「神機の整備は既に終えてるから 今からでも行けるけどどうする?」

 

4416「モチロン 行くに決まってるサ」

 

コウタ「え ちょっと コイツ(ベリオロス)どうs」

 

4416「ちなみに一緒にオトモする?

   『YES』か『GO』かでこたえて」

 

エリナ「もちろん行く!」

 

エミール「僕もお供しよう!」

 

コウタ「地味に拒否権が無ぇ!」

 

 

─通常難易度11『朽ちた高楼』─

 

[嘆きの平原]

 

 

4416「さあ リベンジだ」

 

ウロヴォロス<ウワ マタキタ

 

4416「さてここでショートコント

   『目』」

 

コウタ「なんだいきなり」

 

4416「なーなーフィッシュ竹中さんよ

   師範(ウロヴォロス)ってな 大抵のことは許してもらえるのが自慢なんだってさ」

 

ドログ「だから魚淵ドログやっちゅーねん

    しかし なんで許してもらえるんや?」

 

4416「簡単なことサ 師範は複眼ジャン?

   つまり『おおめ』に見てもらえるって寸法よ」

 

ドログ「なんやそれ!人当たりがいいとかやないんかい!」

 

4416「まあ 目を付けられることはないかなー」

 

ドログ「逆にあんな巨体に目ぇ付けられる度胸があるかっちゅー話や」

 

4416「師範を初めて見ると だいたい目玉が飛ぶだろうしな」

 

ドログ「そりゃそうやろ

    あんなん前にして 目ぇ据える方がオカシイわ」

 

4416「あ あとな 師範は怒ると目の色を変えるんだけどさ」

 

ドログ「物理的にか?」

 

4416「どっちも んでな

   怒ると目を光らせるんだけど なんでかわかる?」

 

ドログ「さあ…? 人間が相手やからちゃう?」

 

4416「あのビームとか もうファンタジーの方向でしょアレ」

 

ドログ「そっちの『目を光らせる』かい!」

 

4416「初めて見た時は目が奪われたよ」

 

ドログ「…まあ ビームとかは男のロマンって よく聞くっちゃあ聞くけど」

 

4416「視界も奪われたから その直後にあぼーん よ

   目がぁ…!目がぁぁ!って具合に」

 

ドログ「目も当てられへんぐらいに情けないやん」

 

4416「ヒドイ目にあったよ…アレは」

 

コウタ「……お前の声しか聞こえないから 何が何だかさっぱり」

 

エリナ「うん 私も先輩の声しか聞こえない」

 

エミール「僕にははっきりと聞こえる!

     アラガミを相手に 我々人類と共に戦うという決意と覚悟が!」

 

4416「やっぱすぐには聞こえないか

   というより 何気にコントに付き合ってくれるのな」

 

ドログ「どうせ無視しても勝手に進めるやろうし 適当に合わせただけや

    ところで アイツどうしたんや」

 

4416「ん?」

 

ウロヴォロス<メwwwwメガww ヒィィwwww

 

4416「めっちゃウケてる

   師範は目ネタに弱いと…」

 

ドログ「というか 聞こえてたんやな」

 

4416「やっぱりコンビを… そうだな…

  『16金』なんてコンビ名はどうだ?」

 

ドログ「なんやそのみみっちい名前は!

    微妙すぎてどうツッコめばええねん!」

 

4416「んじゃあ『ゴールデン・ワイ』は?」

 

ドログ「お前さんの要素どこ行った!?

    てかコンビは組まん言うたやろ!」

 

4416「ちぇー だったらトリオで我慢してやるよー」

 

ドログ「2人がイヤな訳やないねん!

    なんでお笑いの方に持ってこうとするんや!」

 

コウタ「…なぁ そろそろ行った方がいいんじゃ」

 

4416「えー いいよ」

 

エミール「さあ!燦然と輝くその闘志を!

     僕に見せてくれ!」

 

エリナ「先輩に負けないように頑張るよ オスカー」

 

 

 

4416「天!空!」

 

ドログ「ごっつぅ飛んどるーー!!

    背中届いとるがな!」

 

エミール「僕を忘れないでほしいな!」

 

コウタ「いきなりどうした」

 

エミール「む?どういうわけか 自然と声に出ていたようだ」

 

 

4416「さすがに金魚剣じゃ あまりダメージ入んないか

   よし!エリナ アレを渡してくれ!」

 

エリナ「アレって 濃縮アラガミバレット?」

 

4416「いや 首領パッチソード

   出撃前に持たせたじゃん」

 

エリナ「えぇ!?そんなの持ってないよ!」

 

4416「持たせたハズなんだがなぁ

   んじゃあ 何持ってる?」

 

エリナ「ネギならあるけど…」

 

4416「おぉ!首領パッチソードあるじゃねぇか!」

 

エリナ(これ 首領パッチソードなんだ…)

 

4416「よっしゃ!これがありゃコッチのモンだぜ!」

 

ドログ「……んぞ

    ツッコまんぞーー!」

 

4416「ぬわーっ!!」

 

コウタ「そりゃやられるに決まってる」

 

 

エミール「くっ… なかなかにしぶとい…!

     だが それもここまでだ!」

 

4416「頭にドリル 右手にファイアの本

   これでおっけーね」

 

ウロヴォロス<ダガムイミダ(^U^)

 

4416「ぬわーっ!!」

 

ドログ「どうやって装備したんや」

 

コウタ「それ以前に どこから調達したんだ」

 

────

 

4416「よし 終わった」

 

エリナ「ふぅ」

 

エミール「ハハハハ!これが僕らの力だ!」

 

コウタ「意外となんとかなるもんだな」

 

ドログ「はぁぁ こんなん倒すとか お前さん達スゴイなぁ」

 

エミール「確かに 1人で挑むには厳しいが 仲間と力を合わせれば不可能は無い!」

 

4416「SSS+の為だけに ソロで頑張る4416です」

 

エリナ「先輩 ムチャはしないでね?」

 

コウタ「さて 長居は無用だ

    そろそろ帰るか」

 

ドログ「せやな」

 

4416「あ そういえば コイツの声聞こえる?」

 

ドログ「そういや ワイの声を聞こえるようにするんが目的やったな」

 

コウタ「そういえばそうだったな」

 

エリナ「今のところは聞こえ… ん?」

 

エミール「僕には聞こえているとも!

     強大なアラガミを前に屈しなかった その心意気を称えr」

 

ドログ「どや?聞こえてるか?」

 

コウタ「…聞こえるなぁ」

 

エリナ「ホントに喋ってる…」

 

4416「おー よし これで正式にコンビが組めるな」

 

ドログ「お前さんどんだけ漫才やりたいねん!」

 

4416「えー ピンがええの?」

 

ドログ「ツッコミがイヤな訳やないんや!」

 

コウタ「なんで関西弁なんだ…?」

 

エリナ「しかもキレのあるツッコミ…」

 

 

[神機保管庫]

 

 

リッカ「お疲れさま どうだった?」

 

4416「ちゃんと皆にも聞こえるようになったぞ

   これで忘年会のネタにも困らないぞ」

 

ドログ「ワイをパーティグッズか何かと勘違いしてへんか!?」

 

4416「パーティグッズ!そういうのもあるのか」

 

ドログ「だああ!余計なこと言わん方がよかった!」

 

リッカ「おー ホントに喋ってるね」

 

4416「腹話術とかじゃあないぞ

   そうだとネタになんないからな」メタァ

 

リッカ「まさか本当に物にしちゃうとはね」

 

4416「でも 皆に聞こえる前にコントしたせいで 実質練習みたいなモンになってしもた」

 

ドログ「あのデカブツにはウケてたけどな」

 

4416「もっかいやる?」

 

ドログ「やらん」

 

4416「ショートコント『目』」

 

ドログ「やらん言うたやろ!」

 

4416「そんな目くじら立てんでも」

 

ドログ「サラッとやんな!」

 

リッカ「フフっ 君たち 良いコンビになれるよ」

 

4416「リッカちゃんからのお墨付き

   見る目あるねぇ」ワッホイ

 

ドログ「無理矢理繋げてもワイはやらんで!」

 

4416「えぇー 困るよそれ!

   コント出来ると思って ブラッドのメンバーに招待状送っちゃったよ!」

 

ドログ「何で勝手なことやってんねん!」

 

4416「まあ ウソだけど」

 

ドログ「嘘なんかい!」

 

4416「しかしまあ このツッコミを活かさないのはネタ抜きで惜しい」

 

ドログ「ワイかてこんなナリやけど れっきとした生き物や

    お前さんの都合に合わせる義理はないんや」

 

4416「そうか… 自分勝手ですまんな」

 

ドログ「お おぅ… 素直に謝られると なんかこしょばいな…」

 

4416「親しき中にも礼儀ありって言うだろ?

   これからは相棒的な『コンビ』として 仲良くやっていこうぞよ」

 

ドログ「うーん… まあ その程度やったらかまへんで

    よろしゅうな」

 

4416「ついでに」

 

ドログ「漫才はやらへんからな」

 

4416「(´・ω・`)」





ややこしい設定を加えると ややこしいことになると分かっていながら

あえてややこしい方面にもっていき 結果 ややこしい状態となる

ややこしや〜 ややこしや〜

4416「『ややこしい』がゲシュタルト崩壊したんだが」

ややこしいことに ややこしいがゲシュタルト崩壊して ややこしいがややこしいなのか判らなくなってややこしい

4416「ややこしいとはいったい… うごごご」

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