神の捕喰は程々に   作:4416

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お ま た せ

4416「1年以上も待たせておいてこれである」

スミマセン

ただでさえ不定期だった更新が さらに不定期になりますん

4416「要は気分次第」

あと 今回からRB編になりますん

時系列は TOKI〇エンドからです


ここからRB編
神霊現象


 

 

───とある日の三日前

 

[4416の部屋]

 

 

4416「『リヴィを怖がらせるにはどうするか 話し合おうじゃない会 第104回』始まるぞ!」

 

ロミオ「過去に103回もやったっけ?」

 

4416「いんや これで4回目であ〜る」

 

ナナ「前回はたしか 怖がらせる作戦を考えてたんだよね」

 

4416「イエース

   んで 小道具を調達してるところに隊長さんが来て…」

 

ナナ「ロミオ先輩がうっかり口を滑らしちゃったんだよね」

 

ロミオ「あの時は気が緩んでたから…」

 

4416「そんなワケで隊長さんも強制的に参加させますた」

 

ジュリウス「………」

 

4416「…やっぱ怒ってます?」

 

ジュリウス「いや… こんな事をするなら 俺にも声をかけてほしかったとか

      そんな事は考えてない 断じてだ」

 

4416(自分から参加したかったのか)

 

ナナ「ところで シエルちゃんとギルはどうするの?」

 

4416「ぬっふっふ 2人はあえて参加させない

   それこそがこの企画に加担すると言っても 過言ではない」

 

ロミオ「企画って… まだ大まかな部分しか出来てないんじゃ…」

 

4416「まあまあ まずは話を聞こうじゃないか」

 

ジュリウス「聞かせてもらおう」ズイッ

 

4416「まずは第一フェイズ

   仕掛け人のロミオが──」

 

 

────とある日

 

[アナグラ ロビー]

 

 

ロミオ「よぉーぅ リヴィ!」

 

若干ぎこちない歩き方で リヴィに歩み寄る

 

リヴィ「ん ロミオか」

 

ロミオ「お前も隊長に呼ばれたのか?」

 

リヴィ「あぁ そうだ

    なんでも 試したいことがあるのだとか」

 

ロミオ「いつもは1人であれこれやってるのになぁ

    昨日なんかも 訓練室で…」ズルッ

 

階段を降りようとするも よそ見をしてたため 踏み外してしまう

 

ロミオ「うわぁぁぁああ!!」ガタゴトガシャーン

 

リヴィ「ロ ロミオ!大丈夫か!?」

 

派手に転んだロミオのもとへ駆け寄る

 

ロミオ「痛ってて…」

 

膝をつき頭を深く下げた状態で 後頭部をさする

 

リヴィ「ロミオ… 怪我は無いか?」

 

ロミオ「あぁ… 俺 は 大 丈 夫 だ ぜ」ガシッ

 

リヴィ「えっ…」

 

リヴィの肩を掴み ゆっくりと顔を上げる

 

ロミオの顔は まるで剥きたてのゆで卵のようなのっぺらぼうになっていた

 

リヴィ「 」

 

思考が停止する

 

今まではどんな事が起こっても 解決するための策を考えるのを 行動する事を止めなかった

 

しかし 今は『考える』ことが出来ない

 

理性が思考を放棄した時 働くのは

 

リヴィ「ひぁぁぁああ!!」バシッ

 

感情 そして 直感

 

叫びながらロミオの手を払いのけ ()()開いていたエレベーターへと走る

 

そして 無我夢中で[閉]ボタンを連打する

 

ロミオ「うぁー…」

 

ロミオはゾンビのように歩くも当然間に合わず ドアは完全に閉じてしまった

 

リヴィ「ハァ…ハァ… 見間違い…なのか…?」

 

しかし [開]ボタンを押す勇気がない

 

リヴィ「…とりあえず 移動しないと」カチッ

 

ブラッド居住区画行きのボタンを震えた手で押す

 

リヴィ「………」

 

たった数秒が 長い時間のように思える

 

そんな事を考えていると ドアが開いた

 

4416「ポチッとな」ガシャコン

 

リヴィ「!」ビクッ

 

気が緩んでいたところに 人がいることにビックリしてしまう

 

ちょうど自動販売機で飲み物を買っていたようだ

 

4416「ん?どーした?」

 

リヴィ「あ… いや…」

 

4416「んー?事件のかほり…

   何かがあった… いや 何かを見てしまった… そんな顔をしとる」

 

リヴィ「…鋭いな」

 

4416「スピア使いですから」ドヤァ

 

リヴィ「信じられないかもしれないが それでもいいなら…」

 

4416「いいぞ。」

 

リヴィ「…正直 私でも信じられないんだ

    見間違いかもしれないが それでも…」

 

4416「やく きいてくれなくちゃ あどは

   ついでだし ロミオも呼んでだ…」

 

リヴィ「! い 今すぐに聞いてほしいんだ

    今 ここで…」

 

4416「うーん たいちょうは いいぞ」

 

リヴィ「…ロビーでロミオが階段から落ちて

    ロミオの顔を見ると 顔が…」

 

4416「ふんふん」

 

リヴィ「それで 慌てて逃げてしまって…

    その ロミオには 悪いことをしてしまって…」

 

心の整理がついていないためか 声が震えてしまっている

 

4416「落ち着けおちつけ

   深呼吸をしようか」

 

リヴィ「あ あぁ…」

 

4416に促され ゆっくりと深呼吸をする

 

施設内故に あまり気の良くなるものではないが 心を落ち着かせるには充分だった

 

4416「落ち着いたか?」

 

リヴィ「少しは 気が楽になったような…」

 

4416「ちなみに リヴィが見た顔って

   こ ん な 顔 だ っ た ?」グイッ

 

手で顔を覆い隠したかと思えば そこにはロミオと同じ 何も無い顔になっていた

 

リヴィ「 」

 

またもや思考が停止する

 

リヴィ「ひゃぁぁあああ!!」ダッ

 

脇目も振らずに走って行く

 

このまま突き進んでしまえば行き止まり

 

その前に どこかに隠れねば と無意識に考える

 

リヴィ「ハッ…ハッ…ハッ……!」

 

全力で走り ()()開いていた部屋に逃げ込む

 

ナナ「ありゃ リヴィちゃん どうしたの?」

 

リヴィ「せ 説明はあとでする!

    今は… 今は匿ってくれ…!」

 

ナナ「いいよー」

 

快く了承し 扉を閉める

 

リヴィ「ハァ…ハァ…

    隊長やロミオが訪ねてきても 居留守を使ってくれ… 頼む…」

 

ナナ「いいけどー 何があったの?」

 

リヴィ「そ それは…」

 

<コンコン

 

リヴィ「!!」

 

咄嗟にナナの腕を引き寄せ 口を塞ぐ

 

ナナ「んー むぐー」

 

リヴィ「………」

 

ひっそりと息を殺し 石像のように動かずに待つ

 

<コンコンコン

 

リヴィ(……頼む 行ってくれ…)

 

ナナ「んーむー」

 

たった数秒が 長い時k

 

<………

 

ノックの音は止み 足音が遠ざかっていったのを確認した

 

リヴィ「ふぅ… すまない ナナ」

 

塞いでいた口から手を離した

 

緊張が切れ 床に座り込む

 

ナナ「ぷはー いいのいいのー」

 

リヴィ(一時はどうなるかと思ったが…

    これが夢であってほしい…)

 

ナナ「それで 何があったの?」

 

リヴィ「あぁ 実は…」

 

ここで口が止まってしまう

 

リヴィ(待てよ… 起こった出来事を話してしまったら またあのような状況に…)

 

のっぺらぼうのことを話すと こんな顔かと再確認させられてしまう

 

そう考えてしまい 言葉が詰まる

 

ナナ「んー?」

 

リヴィ「…すまない 訳あって話せない……」

 

ナナ「…もしかして リヴィちゃんが逃げてきた理由って……」

 

リヴィ「!!?」ビクッ

 

背筋が強張るのがわかる

 

腕が震えるのを全身で感じる

 

頭から血が下がっていく

 

足が動かそうにも 硬直したように動かない

 

リヴィ(あ… ダメだ… もう…)

 

意識が 思考が 身体が 諦めかけた

 

ナナ「アリサさんとユノちゃんの試食会に巻き込まれそうになったからとか?」

 

リヴィ「……え?」

 

ナナ「いやぁー あの2人ね お料理があんまり上手じゃなくて 毎回誰かが倒れてるらしくって」

 

人の事を言える立場ではない

 

ナナ「隊長は被害者を増やそうとしてムリヤリ食べさせるらしいよー

   んで 隊長も興味本位で食べて 一緒に倒れちゃうの」

 

リヴィ「あ あぁ そうだ

    その試食会から逃げてきたんだ…」

 

ナナ「隊長が言うには『ラーヴァナとマガツキュウビを混ぜたような味』だって」

 

リヴィ「そうか…」

 

とりあえず アリサとユノの試食会から逃げたということにしたリヴィ

 

しかし 目先の問題は解決したが 肝心ののっぺらぼうは現状どうしようもない

 

リヴィ(…ただ あれが見間違いでなく事実だとしたら 今頃騒ぎになってる筈……)

 

<コンコン

 

リヴィ「!!」グイッ

 

ナナ「んむっ んー」

 

ノックが聞こえた途端 またも咄嗟にナナの腕を引き寄せ 口を塞ぐ

 

ジュリウス「ナナ いるか?

      次の任務のミーティングが始まるぞ」

 

リヴィ「…ジュリウスか

    重ね重ねすまない」パッ

 

ジュリウスだとわかると 口を塞いでいた手を話す

 

ナナ「ふぃー はいはーい」

 

リヴィ(…だが 油断は禁物だ)

 

ドアを開けた先には ジュリウスしかいない

 

当然 異変はない

 

ジュリウス「…む リヴィ

      顔色が優れないようだが」

 

リヴィ「……何でもない いや…

    少し 頭痛が…」

 

仮病をつかうのは少々心苦しいと思いつつ 頭痛がすることにした

 

ジュリウス「そうか… 今日は自室で療養するといい

      あとで隊長に申しておく」

 

ナナ「じゃあ 私が部屋まで送ってあげるー!」

 

リヴィ「あぁ… すまない…」

 

ジュリウス「ナナ あまり遅くならないように」

 

ナナ「はいはーい」

 

ジュリウスが反対の方向へ歩いていくのを見たあとに ナナと一緒にリヴィの部屋へと向かった

 

リヴィ(皆には申し訳ないが 今日1日はじっとさせてもらおう…)

 

そう思った矢先

 

肩を叩かれた

 

リヴィ「 」

 

リヴィは振り返る

 

ことしか出来なかった

 

4416「ハロー!そして… グッドバイ!」

 

振り向いた先には のっぺらぼうの4416がいた

 

リヴィ「………は……はは…はは…は」

 

目の焦点は定まらず 擦れた笑い声が辛うじて出ていた

 

そんな事も気に留めず 顔を近付けて耳元で

 

4416「Welcome to underground」

 

と囁いた

 

リヴィ「 」

 

あまりの恐怖に耐えきれず 立ったまま気絶してしまった

 

 

────

 

[病室]

 

 

リヴィ「………う…」

 

ギル「…気がついたか」

 

リヴィ「ここは…病室か……」ムクリ

 

シエル「リヴィさん まだ体を起こさない方が…」

 

リヴィ「………」

 

ギル「大まかな事情はジュリウスから聞いている

   過度な疲労か 体調不良かは判らないが 今は無理するな」

 

リヴィ(…なんで私は意識が無くなったんだ?)

 

記憶を遡ること数秒

 

リヴィ「……!」ゾッ

 

あの時の恐怖が脳裏に浮かび上がる

 

しかし また卒倒しそうになるも 気力でなんとか堪えた

 

シエル「隊長から リヴィさんが目覚めたら伝えたいことがあると…」

 

4416「入るお」ヌッ

 

いきなり断りもなく入ってくる4416

 

顔はのっぺらぼうではなく いつもの何ら変わりない顔である

 

リヴィ「……なんだ?」

 

4416「これを見てくれ コイツをどう思う?」

 

そう言って 文字が書かれたプラカードを見せた

 

プラカードには

 

『ドッキリ大成功!』

 

と書かれていた

 

4416「どや?ビックリした?

   あの迫真の演技 何度も練習した甲斐があったというものよ」

 

ギル「ドッキリ…?どういうことだ…?」

 

4416「ほれ こののっぺらお面の完成度の高さ!

   2人分作るの 骨が折れたよ〜」

 

シエル「えっと… 話が見えてこないのですが…」

 

リヴィ「………」スッ

 

そっと立ち上がり 4416の前へ歩み寄る

 

リヴィ「……っ!」(無言の腹パン)

 

4416「ギラファッ」ボゴォ

 

重い音と共に拳が腹にめり込んだ

 

そしてそのまま倒れ 動かなくなる

 

リヴィ「…勝手ながら 今日1日は休ませてもらう……」ツカツカ

 

倒れた4416を無視し 病室を出た

 

それと入れ替わるようにロミオとナナ ジュリウスの3人が入ってきた

 

ロミオ「な なんか怖い顔して出てったんだけど…」

 

ナナ「隊長 これも作戦通りなの?」

 

ギル「おい… お前らは何か知ってるのか?」

 

ジュリウス「知っているというよりかは 加担しているといった方が正しいな」

 

シエル「あの… 隊長がさっきから動かないんですが……」

 

4416「 」

 

 

────

 

 

4416「またコイツに助けられたぜ」スッ

 

そう言って懐から 拳の痕がついた真空パックのハンバーグを取り出した

 

ギル「またって 以前にもあったのか?」

 

4416「いや?」

 

ギル「おい」

 

シエル「隊長 リヴィが倒れた原因について知っていることがあれば…」

 

4416「うん 話すよ

   というか元から話すつもりだし」

 

4416は一連の出来事だけでなく それに至る経緯も話した

 

ギル「……どこから突っ込めばいいのか…」

 

4416「ちなみに自分でもビビるくらいに計画通りに進んだからなぁ」

 

ロミオ「エレベーターに逃げ込むのも?」

 

4416「もち」

 

ナナ「私の部屋に入ってくるのも?」

 

4416「Yes」

 

ジュリウス「リヴィに殴られるのも」

 

4416「計画通り(震え声)」

 

シエル「声が震えてますよ」

 

4416「殴られたのも計算の内

   何故かって?」

 

誰もそんなことは聞いていない

 

4416「そう!ハンバーグは

   パンチが重要だからね」

 

\デェェェェン/

 

4416「ハンバアアアァァグ!!」

 

ナナ「?」

 

4416「しかしまあ どないしようか」

 

ギル「そりゃ怖い思いをした上に 笑い者にされたも同然の扱い…

   怒るのも当然だ」

 

ナナ「やっぱりちゃんと謝るしかないよね…」

 

ロミオ「せめて何かお詫びとかもした方がいいよな」

 

どうやって謝るか 如何にしてお詫びをすべきか

 

まともな提案が出るよりも前に

 

ジュリウス「隊長を好き放題にできるというのはどうだろう」

 

4416「ファッ!?」

 

とんでもない提案が出される

 

シエル「好きにさせるというと あんなこと(新バレットの共同開発)こんなこと(動物とのふれあい)を…」

 

4416「いやいやちょと待てちょと待て!」

 

ギル「ハハッ そいつはいい

   身をもって味合わせるのが1番だな」

 

ナナ「ほぇー こんなこと(大食い競争)とかねー」

 

ロミオ「好き放題 ねぇ…」

 

ジュリウス「共に手を取り合う(一緒にT〇KIOを目指す)のも悪くない

      隊長 リヴィの件は任せた」

 

4416「任されるのはともかく 丸投げは非情じゃないスか!?

   なんで自分1人で…」

 

ギル「事の発端はあんただろう?

   だったら責任は隊長にある ただそれだけだ」

 

ロミオ「さあさあ 俺達の用は済んだし」

 

ナナ「そろそろ自由にしてもいいよねー?」

 

4416「さりげなく逃げるな共犯者めぇ!」

 

シエル「隊長 男ならしっかり責任を取りましょう!

    リヴィを傷物にしたのは君なんですから」

 

4416「誤解されるような言い方やめて!

   局長に八つ裂きにされる!」

 

なんやかんやで 1人でリヴィに謝ることが決定してしまった

 

 

────

 

[リヴィの部屋]

 

 

リヴィ「………」

 

ベッドの上で縮こまるリヴィ

 

僅かに身体が震えている

 

<スミマセーン アケテクダサーイ

 

リヴィ「…何の用だ?」

 

<アヤマリニ キマシタ

 

リヴィ「……開けないと言ったら?」

 

<メシドキマデマチマース

 

リヴィ「………」

 

無言でドアのロックを解除する

 

その際に 予め拳に力を入れておく

 

開口一番 謝罪でなければもう1度殴ると心に決めたと同時に ドアが開いた

 

4416「誠に申し訳ありませんでした」

 

リヴィ「………?」

 

謝罪の声は聞こえるが 姿が見えない

 

4416「この度 お詫びと申すには心許ないですが 自分(わたくし)めを御自由にしていただいて構いません」

 

声のする方向 下を見ると 額を地面につけて土下座をしていた

 

リヴィ「そ そうやって また私を怖がせる気だろう…

    顔を見せてないということは そうなんだろう…」

 

4416「………」

 

リヴィ「………」

 

4416「許じてくだざいぃぃぃ!!

   お"願"い"じ"ま"ず"ぅ"ぅ"!」

 

突然顔を上げたかと思えば 涙で濡れた顔で許しを乞うてきた

 

リヴィ「うるさい」バキッ

 

4416「ぬわーっ!!」

 

リヴィ「…とにかく 反省していることはわかった

    わかったから顔を拭いてくれ」

 

そう言ってハンカチを差し出す

 

4416「スマンね… すまないねぇ…」ゴシゴシ

 

リヴィ「それで その… 自由にするというのは…?」

 

4416「うん つまり『許してください!何でもしますから!』ってこと」

 

リヴィ「何でも?」

 

4416「うん」

 

リヴィ「…本当に好きにしてもいいのか?」

 

4416「もちろんさぁ

   ドナ〇ドはお喋りがだぁい好きn」

 

リヴィ「なら 1つ訊かせてほしい…」

 

不安気な眼差しでこちらを見つめる

 

リヴィ「なぜ 私にあんなことを…?」

 

4416「ドッキリを仕掛けた理由?それはだな…」

 

リヴィ「………」

 

 

 

4416「特にない」

 

リヴィ「!?」

 

4416「強いて言うなら 第一のターゲットがリヴィだったってこと」

 

リヴィ「…ということは 他のターゲットにも仕掛けるつもりだったのか?」

 

4416「さあ?」

 

リヴィ「……言ってる事が滅茶苦茶だ」

 

4416「いやね 途中までは単にリヴィを怖がせるだけだったんよ

   でも 隊長さんの提案でドッキリ化してしまったという」

 

元凶は4416だが ドッキリはジュリウスの仕業という謎の展開

 

リヴィ「…質問を変える

    なぜ 私を怖がらせようと…?」

 

4416「それはだな…」

 

 

 

4416「もっと仲間を頼ってほしいから」

 

リヴィ「!」

 

4416「ほら 恐怖を覚えれば他人に頼るかな〜 みたいな

   ナナの部屋に逃げ込んだのは ナナに頼ったようなモンだし」

 

リヴィ「……そうか そういうことか」

 

4416「献身的なのは別にええよ

   袖口直したりとか袖口繕ったりとか あと袖口なんかも」

 

袖口ばかりである

 

4416「ただね その行動がどうも 皆に嫌われたくないからやってる という風に捉えられなくもないんよ

   別にちょっと粗相した程度で距離とったりはせんよ」

 

無駄に真剣な表情で諭す

 

リヴィ「…嫌われたくないから…か……

    そういう風に考えてるつもりは無かったが…」

 

4416「旅は道連れ 死なば諸共

   地獄の沙汰も金次第ィィ」

 

真面目かと思えばふざけ倒し その上最後のは意味が全く違う

 

4416「自分なんて余程のことがない限り あちこちに迷惑かけてしもてるからなぁ

   今回のドッキリ事件もそうだし」

 

リヴィ「…1ついいか?」

 

4416「いいぞ。」

 

リヴィ「頼ってほしいのなら 何もわざわざ回りくどいことをする必要はあったのか?

    直接言えばいいだけだろう」

 

4416「んなこと正面切って言えるワケないじゃん

   ほら『皆を頼ってもいいか?』って聞くようなモン」

 

リヴィ「…それもそうだな」

 

4416「そんなワケでだ

   もーっと自分に頼ってもいいのよ?」

 

甲高い声で迎え入れるポーズをする様は 紛うことなき変態である

 

リヴィ「…フフッ」

 

4416「さあ どんな望みも叶えてやろう

   今の自分は 阿修羅すら凌駕する存在だ!」

 

リヴィ「そうだな… では……」

 

 

 

────翌日

 

[ラウンジ]

 

 

4416「つみです」

 

キグルミ「………」パタパタ

 

リヴィ「こんなに圧倒的な差をつけられるとはな」

 

囲碁で勝負を挑むも あっさりと負けた4416

 

4416「いやまあ 自分 囲碁は得意じゃないですしぃ〜?

   だから負けるのは必然的ですしぃ〜?」

 

リヴィ「だったらなぜ 自分から勝負をふっかけたんだ」

 

4416「キグルミならルールすら知らないだろうと思て」

 

リヴィ「………」

 

キグルミ「………」スッ

 

キグルミは1枚の厚い紙を取り出した

 

4416「ん?表彰状?なになに…

   全国囲碁大会 準優勝… 準優勝!?」

 

キグルミ「………」キラン

 

さらに 銀色のトロフィーも取り出す

 

4416「え… トロフィー…?

   全国チェス王決定戦 準優勝… これも!?」

 

キグルミ「………」ピカー

 

さらには黄金に輝く盾も

 

4416「盾まで… どうせ準優勝だろ…

   将棋同好会本部主催 全国大会優勝… 優勝!?」

 

キグルミ「………」グッ

 

自慢げにガッツポーズをする

 

4416「お前は羽〇善治か何かか!

   ボードゲーム強ぇな思ったら!」

 

リヴィ「フフ…」

 

4416「…よし じゃあその強さは認めてやらんでもない

   だが 自分にも譲れないものはある…」

 

やたらと上から目線である

 

4416「それは!五目並べだ!これだけは簡単に負けん!

   散々悩ませた挙句に負けてやる!」

 

負ける前提なのか

 

リヴィ「…隊長 何か食べたい物はないか?」

 

4416「ん?んじゃあ コーヒーとぱり〇こ」

 

リヴィ「他にはないか?」

 

キグルミ「………」パタパタ

 

4416「みたらし団子を所望するってさ」

 

リヴィ「わかった すぐに持ってこよう」タッタッタッ

 

4416「ゆっくりでいいぞ

   って もう行っちゃった」

 

キグルミ「………」

 

4416「よぉしキグルミ 始めようじゃないk」

 

ナナ「たーいちょー 昨日はちゃんと仲直りできた?」

 

絶妙なタイミングで間に入ってきたナナ

 

4416「うん できなかったら ああやって喋ってないぬら」

 

ナナ「それもそうだね」

 

4416「しかしまあ 好きにさせるとは言ったものの 内容がリヴィらしいというか…」

 

ナナ「ほほぅ?その話 くわしく…」

 

4416「んー 言ってもいいモンなのかね… まいっか

   その内容ってのは…」

 

ナナ「うんうんっ」

 

 

 

     『もっと私を頼ってほしい』

 

 

 

─終─





リヴィはな 目がかわいいんよ 目が

なんかいい話になってしもた

4416「腹が痛い」

あと 曖昧な記憶を頼りに書いてしもたせいで リヴィの口調とかが変になってるかもしれないですん

4416「主に自分とか」

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