神の捕喰は程々に   作:4416

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隊長の日常

 

 

 

槍乱(ソーラン)節》

 

 

4416「槍ってさ いろいろ便利だよな」

 

ギル「あぁ…そう……だな…」

 

「いろいろ」に対して どういう解釈をすればいいか

 

そう言いたげな顔をするギル

 

4416「突いたり斬ったりブン回したりとか

   あと 投げるっつーこともできるし」

 

ギル「いや 投げたりはしないだろ…」

 

4416「ノンノン 甘いね

   槍というのは 一見 長い棒に刃をつけただけのように思えるが 意外と奥が深い武器なのさ」

 

ギル「………」

 

4416「槍が誕生したのは遥か昔 なんと旧石器時代といわれる頃だという

   その頃から投げ槍として使用していたとか」

 

槍について語り出す4416

 

4416「まあ 形によっては投げに適してないのもあるだろうけど…

   ……神機のはどうだろう?」

 

ギル「さぁな…」

 

4416「こりゃあ確認せずにはいられん!

   さっそく検証に行くぞ!」

 

 

 

4416「魔女(サリエル)で試すんじゃなかった」

 

ギル「おい どうするんだ

   突き刺さったままになってるじゃねぇか」

 

サリエル<ウゴゴゴゴ…

 

 

 

《ディフェンダー》

 

 

4416「バスターブレードって 刀身そのものでガードできそうスよね」

 

ハルオミ「ハンターじゃあるまいし 盾があるんだから意味無いだろ~」

 

4416「ハルさん 男たるものロマンを求めなきゃ 男が廃るというものでスよ」

 

ハルオミ「なるほど ロマンか…

     なら 試してみる価値はあるな」

 

4416「その意気スよ」

 

 

 

ハルオミ「こりゃダメだわ」

 

4416「適材適所が一番スね」

 

ハルオミ「お前…ロマンがどうこう言ってたろ?」

 

4416「ん~?何のことかな?」

 

ハルオミ「………」

 

 

 

《ロングショット》

 

 

4416「自分 気になります!」

 

アリサ「な 何ですか!?

    急に大声を出して…」

 

4416「インパルスエッジってあるじゃん?

   あれ 銃身に依存しないのはなんでだろって思って」

 

アリサ「?」

 

何が言いたいのかイマイチ理解できていない

 

4416「ほら ブラッドアーツのさ マスパ(IE伍式・照射)ってさ 銃身がショットガンでも問題なく撃てるじゃん」

 

アリサ「はあ…」

 

4416「あれ どうなってんだって思って」

 

アリサ「…神機のことなら 私よりも詳しい人がいるでしょう?」

 

4416「や 自分はこの疑問に該当する答えを知りたいんじゃなく 疑問そのものに共感してほしいだけだ

   な このナゾ…わかるだろう…!?」

 

アリサ「………」

 

アリサは答えることができなかった

 

 

 

《ちくわ部》

 

 

4416「もし 世界中の食糧がちくわのみになったら…」

 

コウタ「いきなり何を言い出すんだ」

 

4416「いやぁ 可能性は0じゃないだろ~

   たとえ机上の空論だとしても どこかで役立つかもしれないじゃん」

 

コウタ「………」

 

4416「ほらほら 糖分摂って考えようか

   芋けんぴ やるから…ん?」

 

袋から取り出したそれは 芋けんぴではなかった

 

4416「…え?」

 

ちくわだった

 

4416「え?いやいや そんなまさか…」

 

袋の中をのぞき込み 表情が固まる

 

そして 無言でポケットの中を探り うま○棒を数本取り出す

 

4416「………」ガサガサ

 

中はちくわだった

 

コウタ「…お おい……」

 

4416「ちくわしか持ってねぇ!」

 

 

 

《*はこのなかにいる》

 

 

エミール「…コレは」

 

エミールの部屋の前に 大きな段ボール箱がある

 

人間が1人は入るであろう

 

エミール「確か『カクレミノジツ』だったか…?

     現代の物をも利用するとは流石 ニンジャである

     …だが」

 

段ボール箱を見据え 指を指す

 

エミール「この僕の目を誤魔化すことなどできない!

     そう!僕には全てお見通しさ!」

 

段ボール箱は 微塵も動かない

 

エミール「…ハッタリに聞こえるかもしれないが コレがハッタリかどうかは すぐにわかる…!

     さあ 観念して姿を現すがいい!」

 

4416「何やってんだ」モグモグ

 

あんパン片手に 後ろから話し掛ける4416

 

エミール「あぁ 君か

     見ての通り ニンジャを見つけたところだ」

 

4416「ニンジャ?どこにさ」

 

エミール「あの段ボール箱の中にいるのさ

     『カクレミノジツ』で…」

 

4416「どっちかっていうと 傭兵だろ…」スッ

 

躊躇なく段ボール箱を持ち上げる

 

4416「前に使ってた段ボールが濡れて破れてしまったからなぁ

   丁度良かった良かった」

 

片手で器用に 段ボール箱を持ち去ってしまった

 

もちろん 段ボール箱の中には 誰もいなかった

 

エミール「…コレが……

     コレが『ドロン』か!?」

 

 

 

《孤高のグルメ》

 

 

リンドウ「隊長さん 肉は好きか?」

 

4416「肉スか?

   まあ キライではないスね」

 

リンドウ「そうか

     昨日 ハムを貰ったんだけどさ 俺1人じゃ食いきれない量でな…

     ()()持ってってくれないか?」

 

4416「いいスよ」

 

リンドウ「スマンな」ドスン

 

リンドウが渡したもの それは

 

4416「………」

 

ジュラルミン製のトランクケースだった

 

リンドウ「結構ギッチリ詰めたからな~

     肉汁が染み出てたらゴメンな」

 

4416「『少し』とは何だったのか」

 

リンドウ「まあ細かいこたぁ気にするなって

     焼き肉だと思ってモグモグ食えばいいさ」

 

4416「うおォン まるで自分は人間火力発電所だ

   って何言わせるんスか」

 

リンドウ「ん~?お前さんはどっちかっていうと『えむえむ』とかいうヤツに近いなぁ」

 

4416「君が食べながらッ 君を食べたいッッ!!

   って だから何言わせるんスか!

   というか自分 なんでノリツッコミするようになったんだ!?」

 

金色のアイツの影響であろう

 

 

 

《きのこのヤマ》

 

 

4416「いやいやいや マジだって!

   見間違いとかそんなんじゃないって!」

 

シエル「いくらなんでも それは…」

 

大声で騒ぎ立てる4416

 

ナナ「どしたのー?」

 

単純に話の内容が気になったナナが 2人の間に入る

 

4416「何度言っても信じてくれないんだよ!

   珍しいヤツを見たってのに!」

 

ナナ「珍しい?アバドンとか?」

 

4416「いや そんなんじゃない

   ナナ…お前は信じるか?」

 

ナナ「うん」

 

4416「軽いな…まあ いい

   自分が見たヤツ それは…」

 

ナナ「ワクワク」

 

4416「あるくキノコだ!」

 

ナナ「……ふぇ?」

 

4416「いいか!”歩く茸”じゃなく”あるくキノコ”だからな!

   近くに”あるくめ”もいたんだ!間違いない!」

 

ナナ「…たいちょー……」

 

4416「ん?」

 

ナナ「それはないよ」

 

4416「なぜ信じなァァァアア!!」

 

 

 

ー終ー


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