俺は月人達を惨殺した後藤原の家によった
俺は妹紅と別れた部屋に行くと妹紅が月を眺めながら待っていた
「さて妹紅答えは出た？」
「ああ、出たよ答えは……捨てるよ」
「本当にいいのかい？恐らくだけど人とかかわり合いになるのは難しくなるよ？」
「後2年程の命だしこの髪と目のおかげで関われたのだってお父様と虚だけだよ、そのお父様だって虚が居なきゃ私は独りぼっちだったんだから」
妹紅はこちらをしっかりと見ている
ダメだ折れそうにない…
「ならこれを飲んで」
俺は蓬莱の薬を差し出す
「これは？」
「蓬莱の薬、簡単に言えば不老不死の薬だ」
「それって……」
「これを飲めば君は永遠の存在になれる、老いもしなければ死にもしない、どんなに辛くても死ぬと言う選択肢が取れない、だからもう一度訊くよ、人間のまま死ぬか、化物になって生きるか、君はどっちを選ぶ？」
妹紅は薬を受け取り栓を開けた
「虚だって耐えてきたんでしょ？それに覚悟はできてる」
妹紅はそう言うと蓬莱の薬を一気に飲み干す
「うっあがっ！？」
苦しそうに妹紅はうめく
それから数分程たった頃だろうか？妹紅からうめき声がなくなり
「はぁはぁ」
荒く息をしている妹紅に皮肉のようなことを俺は言う
「ようこそ化物の世界へもう後戻りは出来ないよ」
「覚悟はできてるって言ったじゃないか」
妹紅はまっすぐと俺の目を見る
「そうかい」
俺は少し笑いながら返す
「不比等はいいのかい？」
「……ああ良いよ、私が決めたことだから」
このあと色々揺さぶったが効果はなかった
「虚、別に気にしなくていいんだよ」
「……」
「これは私が決めたこと、だから虚が考えなくていいんだよ」
「……あぁわかった」
俺達は都を出て歩く
都からは大分離れもう見えなくなった
「虚はこれからどうするの？」
「前と同じようにふらふらするよ……少なくとも妹紅が術を使えるまでは一緒にいるよ」
「ありがとう虚」
「気にしなくてもいいよ」
それはそうと蓬莱の薬の味はどうだった？
すっごく苦くて不味い！
俺と妹紅は笑いながら都を出る
藤原妹紅
今日は虚が出した問の答えを出す日
その問は全てを捨てて一緒に来るか来ないか
最初の頃の虚はどんなだったけなぁ
そうそうあのときの私って皆気味悪がって誰も話たりなんかしなかったなぁ
お父様と話だしたのも虚が来てくれてからだったけな
普段無表情なお父様が頑張って私に笑顔見せてくれたな、
……こうして思い出すと全部虚のおかげだな
虚のこと好きだよ
はいはい俺も好きだよ
んふふーそれじゃ私と虚は相思相愛だね
不意に何年か前の虚とのやりとりを思い出す
顔が火照って赤くなっているのが自分でもわかる
虚はアレ子供の戯言とでも思ってるんだろうなー
私は本気なのに……
それから少したったら虚が答えを聞きに来た
私は全てを捨てると答えた
虚は私を揺さぶり折れないかとしてきたが私は折れる気はない
虚は諦めて私に１つの小瓶を渡した
虚が言うには蓬莱の薬と言う不老不死の秘薬だと言う
私は蓬莱の薬を一気に飲んだ
最初に感じたのは痛いだった
痛みがおさまった次に味が来た
味はわからないしかしこれだけは言える
不味い
何が不味いとかそう言う次元じゃなくとにかく不味い
全てが終わったら虚は悲しそうな顔をしてこう言った
「ようこそ化物の世界へ」
私と話をするとき虚はよく悲しそうな顔をするようになった
だから私は言った
気にしないで欲しいとこれは私が決めたことで覚悟もできているからと
そうすると虚は
「そうか」
とだけ返して笑った
私は虚が笑った顔が好き
とても楽しそうで心が安らぐから
私は虚の傍にいるのが好き
とても暖かいから
私は虚が好き
何故かは言葉にするのが難しいから言えない
でも間違いなくこれは言える
私、藤原妹紅は黄昏虚に惚れている
大好きだよ虚
藤原妹紅END
なんだこの完結みたいな終わりかたは……w