東方暇潰記   作:黒と白の人

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初の一日で2話投稿
この辺りはよく妄想してたから手が進む進むw
この早さは絶対に維持できんけどw


第29記 月の使者

今は夜、月人が来るまで後少し

屋根の上や庭等には帝からの兵士が大量にいる

 

俺は翁の家の奥の部屋、輝夜の部屋で待機している

 

「そろそろかな?」

 

俺は隣にいる輝夜にそう問いかける

 

「ええ」

「今さらだが本当に帰らなくて良いのか?」

「言ったでしょ?もうあんな所には帰りたくない」

 

輝夜は意思の強そうな目で俺を見た

 

「わかった、翁達のことは良いのか?」

「私を育ててくれたことには感謝してるわ、でも虚に守ってもらってもまた月人が来たら意味がないわ」

「竹林の奥の屋敷までの道のりは大丈夫か?」

「ええ大丈夫よ」

「来たぞー!!」

 

俺と輝夜が手筈を確認していると

外の兵士の声が聞こえた

 

「来たわね、虚これを翁達にお願いね」

「あぁわかった」

 

俺は輝夜から蓬莱の薬を受け取った

 

物語どうり輝夜は月人の乗るUFOに乗って行った

俺は『概念を付与する程度の能力』を使い、ただの水に【永遠に生きる】と言う概念を込めた物とすり替えた

そして俺はこの偽物の蓬莱の薬を翁達に渡した

 

騙してごめんな輝夜……

 

「……さて行きますか」

 

フラフラと竹林の中に入っていったUFOを確認した俺は『改変する程度の能力』を使い存在を希薄にし竹林の中に入っていく

 

 

竹林の奥へと進んでいくと月人が四、五人と輝夜の盾になるように前に出ている見慣れた顔の銀髪の女が一人

 

「八意殿これはどういった意味で?」

 

恐らく月人の中で一番地位が高いだろう男が言う

 

八意永琳

ざっと1億年ぶりの嫁との再開である

都市で別れたあの時から全く変わってない

夜空の星のような綺麗な銀髪、俺の言えた事ではないが服のセンスは相変わらずと言うべきか、赤と青のツートーンの服、それでも綺麗で似合っていると感じてしまうのは嫁贔屓と言うものだろうか?

 

「あら?見て分からないのかしら?」

 

地位が高そうな軍人はため息をつく

 

「ハァ、八意殿あまり我々を困らせないで貰いたい」

「貴方達こそ諦めたら?」

「仕方ありませんな、幸い死んでも生き返る奴等だ撃ち殺せ」

 

軍人はそう銃を持った部下に命令する

俺は短く舌打ちし短刀を袖から抜き放ち、永琳達の前に飛び出た

 

 

 

 

そして迫り来る弾丸を全て切り落とす

 

「え?」

「な!?何をした!?」

 

月人、永琳、双方共に驚きの声をあげる

 

「悪いな、いくら死なないと言っても俺の大事な人だ、簡単には傷つけさせるわけにはいかない」

 

俺はそう言うと同時に『改変する程度の能力』で希薄にした存在感を『嘘と真実を操る程度の能力』を使い(無かったこと)にした

 

「久しぶり永琳」

「…う…つろ?」

 

俺は続けて彼女が帰ってきたときに言おうと思っていた言葉を口に出す

 

「そしてお帰り」

「ごめ…んな……さい」

「何を謝るんだい?」

 

俺が永琳の頭を撫でて再開の話し合いをしていると、横槍が入った

 

「ええいだだの人間に何ができる!もろとも撃ち殺せ!」

 

兵士達は我に帰り銃を構え引き金に指を掛けた

 

「全く不粋だな、永琳色々言いたいけどまずは片付けないとな」

 

俺は銃を構え真っ先に引き金に指を掛けた兵士の1人に斬りかかる

 

「ダメ虚!」

 

兵士に短刀が当たりそうになったときオレンジ色の膜が盾のように出てきて俺の短刀が弾かれる

 

「シールドかな?」

「アナタ腕!」

 

永琳が悲鳴のような声をあげて俺の腕を心配する

先程のシールドに腕を叩きつけた時腕が逆方向に曲がって折れてしまった、だが折れたのを視認した時にはもう腕は治っていた

 

全く自分の化物ぶりにため息がでる……

 

「大丈夫だ、この程度俺にとって傷じゃないよ」

「何をしている!もっと撃て!」

 

後ろにいる奴が怒鳴り兵士は我に帰ったが、まだ少し浮き足立っている

 

「輝夜、場所はわかってるね?」

「ええ、ちゃんとわかってる!」

「え?」

「ここは俺に任せて先に行け!」

「虚!」

「言っただろ永琳?俺は死なないよ」

 

俺は永琳に向かって微笑んだ、永琳はふふっと笑って頼んだわと言って輝夜と竹林の奥へと進んでいった

俺は永琳達が竹林の奥に消えた後竹林に『概念を付与する程度の能力』で【迷い】の概念を付与しておく

 

「ふん貴様1人で何ができる…殺せ!」

 

無数の銃弾が俺に向かって襲い掛かる

 

「さてお前達に一つ言っておくべきことがある……俺の嫁さん殺そうとしたんだ死ぬ覚悟はできてんだろうなぁ!!」

 

俺は月人にそう怒鳴り襲い掛かってくる銃弾を全て回避する

銃である以上全ての軌道は直線、化物になった俺の動体視力は全ての銃弾の軌道が見える

 

「弾幕薄いぞ!何をやっている!」

「簡単だよ、後は君1人だけだからさ」

 

俺はパチンと指を鳴らして命令していた奴の目の前まで移動する

瞬間銃を撃っていた奴等の首が跳ぶ

『嘘と真実を操る程度の能力』で斬る過程を(無かったこと)にして斬ったと言う結果だけを残す、ただそれだけでどんな障害も意味はない、残るのは月人は斬られたと言う結果しかないのだから

 

「ひっ!?」

「さようなら、永遠にね」

 

俺は男の首を跳ねる

短刀を振り血糊を飛ばし鞘にしまう

 

さてと次は妹紅だ彼女はどうするのだろうな

 

すまない永琳まだ君を待たせることになりそうだ

全く夫失格だな俺は……

 

夜空には満月が浮かび凄惨な虐殺現場を映しだす

 

 


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