緋弾のアリア~装備科の剣士   作:春秋時雨

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はいどうも~

ご無沙汰しておりました
春秋時雨です

最近の関東は本当に暑くて暑くて
車の中がサウナ状態になって汗がダラダラと流れてしまう
関東のお天気事情がありますが
めげずにうだることのないように頑張っていこうと思います

それではどうぞ!


第74話 逃走経路の考察

 

 

気絶したユキノを広間の壁にもたれかからせ

奪われた村雨を返してもらう

 

「あれ?気絶させただけで拘束とかはしないの?」

 

「まあ、俺個人としては許してやってもいいんじゃないかと思うしな

 彼女が俺の刀を奪ったのは言ってしまえば悲しいすれ違いってヤツなんだろうし

 原因が誤解であるならば解けばいい。なにより」

 

「なにより?」

 

「これだけ強い剣客を失うのは惜しい」

 

「・・・この剣バカめ」

 

「剣バカで結構

 実際、ユキノは強かったよ

 俺が勝てたのは怒りによって冷静さを

 ほとんど失っていた状態だったからこそだ

 もし彼女が冷静であったならば苦戦は免れなかっただろうね」

 

「兄さん、戦場でもし(・・)なんてものは

 何の意味もないって分かっているでしょ」

 

「まあ、確かにな。けどまあ色々と運が良かったって事にしておこうぜ

 彼女の名誉のためにもさ」

 

「ホント、兄さんは認めた相手に対しては甘いんだから」

 

「なあに、自分で取り返しのつくレベルの甘さに仕上げるから大丈夫なのさ」

 

そんな軽口を叩きながら俺と小鳥はピラミッドの奥へと歩いていく

超能力者(ステルス)同氏の戦いは短期決戦が必定

今更急いでも既に戦闘は終わっているだろう

 

ガシャアアアン!!

 

ガラスを割った音がピラミッド内部に響き渡るということはつまり

 

「向こうも最強の助っ人が到着したってところかな」

 

「兄さん、この場合は助っ人がタイミングを伺って

 最高のシーンに登場したって言う方が正しいんじゃないの?」

 

「お前は何という身も蓋も無い事を言ってしまうんだ?」

 

しかし、あの人(・・・)が敗北して倒れる姿が想像できない

その相手が例えG25を誇るパトラであってもだ

 

「けど、そうなると今から急いで上に行っても

 間に合わなそうだね。もうあの人が全部纏めて救っちゃうんじゃないの?」

 

「まあ、急げばラストシーンを拝めるかもしれんが

 それは俺たちに与えられた役割じゃないな」

 

「それならどうするの、兄さん?」

 

「決まっているだろ

 正義の味方に打ち負かされそうになった悪役がとる行動と言えば?」

 

「徹底抗戦!その後に巨大化!」

 

「・・・戦隊モノではな、正解は

 徹底抗戦もしくは撤退だからな」

 

「うーん、50点か」

 

「後半部分のマイナスで25点ってとこだな

 ともかく、戦っている場所から下の部屋に急ぐぞ」

 

「あれ、外じゃないの?」

 

「外に出ればキンジ達は普通に追いかけられる

 だが、内部を移動するとなるとパトラはピラミッドの構造を弄ることで

 ショートカットが出来るだろうからな

 そして、使った通路は砂で塞げばそう簡単には通れない

 となると、逃走する方向は現在地点より下の階層に絞り込める」

 

「なるほど、内部構造を弄れるとはいってもパトラ自身は

 瞬間移動出来ないわけだから物理的な移動手段に限られる

 っていうこと?」

 

「ああ、そういう訳で戦闘している場所の真下に向かうぞ」

 

「現在進行形で向かっているけどね」

 

余計な茶々を入れてくる妹に取りあえずケツキックをかまして

俺たちは先を急いだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちがその場所と思われる地点の目前に到着した

しかし、目の前にあるのはただの壁だ

 

「妹のお尻を蹴っ飛ばしておきながら何の謝罪もなかったことは置いといて

 兄さん、どうするの?扉がないよ?」

 

「無論、切り開く

 というか小鳥、敵さんが脱出経路に使えそうな場所に

 扉をつけておくか普通」

 

「それもそうか、それじゃあ」

 

「ああ」

 

「「せー

 

「「シュウ君!」」

 

「あれ?白雪にカナさん?

 パトラとの戦闘はどうしたんですか?」

 

「パトラには逃げられちゃったから追っているところよ

 残念なことにただ逃げられただけじゃなくて

 キンジとアリアを追いかけていったの」

 

・・・さすがはキンジいつも俺の予想の斜め方向に行動しやがる

となると悠長なことはしていられないか

 

「カナさん、この壁の向こう側にキンジ達がいるんですよね?」

 

「ええ、そのはずよ

 だから皆で切り崩して」

 

「いえ、俺が斬りますんで少し離れてください」

 

俺の言葉を受けてカナさんは何も言わずに離れてくれる

本当に無駄な会話をしない人物との作戦はやりやすい

 

「それじゃ、行くよ『(アオイ)』」

 

持ち込んだ長刀の柄を握った瞬間

風が吹いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒュイン

 

軽い音とともに砂で出来た壁は切り崩される

その先にいたのは

 

頭部が血塗れになっているキンジ

 

狙撃銃を携えたパトラ

 

そして

無機質な顔でパトラを見ているアリアだった

 

アリアの瞳からは緋色の光が放たれ

拳銃のように突き出した指先からは

緋色の光が輝きを発している(・・・・・・・・・・・・・)

それが示すところはとどのつまり

 

「緋弾・・・」

 

白雪が静かに呟いた単語は嫌に室内に響いた

 

 

 




はいっ
ここまでです

正直、別の作品の二次小説にも面白そうだから
手を出そうかなと考えていいるのですが
取りあえずはイ・ウー編が一段落して
気力が残っていたら

投稿しようと思っています

それでは皆さん
水害や熱中症に気を付けて
この夏も乗り切っていきましょう!!

それでは次の話もこうご期待!

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