緋弾のアリア~装備科の剣士   作:春秋時雨

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はいどうも~

大変お久しぶりでございます。
春秋時雨です。

ついに、始まる
イ・ウーへの殴り込み

楽しんでいただけましたら幸いです。

では、どうぞ!


第71話 交戦開始

武偵高を出発してから10時間ほど

タイムリミットまで、1時間を切ったときに

アリアがいると推測される海域に到着した俺たちは

ソナー周囲を探ると巨大な影・・・鯨の群れに遭遇した

そして、その奥に見えてきた船影は

 

「・・・アンベリール号」

 

去年のクリスマスに沈没し

金一さんが行方不明になった事件の舞台が

今、俺たちの目の前にある

・・・が喫水線は沈むかどうかというくらいに低く

その原因として甲板に巨大なピラミッドが増設されていた

 

「パトラはあそこにいるよ

 無限魔力って言ってね

 パトラはピラミッド型の建物が近くあると

 文字通り無限に魔力が使えるの」

 

「んで、有り余る魔力を利用して鯨を呼び寄せ

 肉の盾にしているわけか・・・ヤツにとってはアレ(ピラミッド)

 生命線ってワケか」

 

「んまあ、そのパトラの相手はあの夫婦(キンジと白雪)に任せるとして

 あたしたちの相手についての説明、本当にしなくていいの?」

 

「余計な先入観は分析の妨げになる

 口よりも剣は雄弁にものを語るってな」

 

「はあ、シュウ兄は相変わらずだね。

 んまあ、エリオットはあたしが相手をするから

 シュウ兄は思う存分雪乃と遊ぶといいよ」

 

「・・・一応、かつての仲間に対して切り結ぶことを遊びと称する

 ジョークセンスは腕を上げたと言っていいのか?」

 

「あっはは。シュウ兄の本気相手じゃ遊びでしょ」

 

 

会話で程よい緊張感を調整しながら俺たちはアンベリール号に接舷する

 

 

 

 

 

 

 

「・・・なんだ、自動操縦にかまけて

 色々(・・)しなかったのか」

 

「なんだよ、色々って」

 

開口一番、素面のキンジにジャブをかますが

それをパンチと理解していない朴念仁(キンジ)に対して

むっつり(白雪)のほうは赤面しショックを受けている

・・・平常運転すぎるだろ二人とも

 

 

「んまあ、今のところ敵影はないし

 とりあえず一緒に行動する?」

 

「ああ、妨害があるとすればコレ(ピラミッド)の中だろうしな」

 

「まあ、俺たちの心配より自分の心配をしろよ

 ・・・キンジ。もしもの時は(・・・・・・)しっかり成れよ(・・・・・・・)

 

「お前が、そこまで言うほどの相手ってか」

 

「何しろ無限(・・)なワケだしな

 白雪は強力な切り札だが相性が悪い

 そうなると、無茶をするしかなくなるからな

 俺たちは俺たちの相手で手が離せなくなるだろうし。心配でな」

 

「・・・珍しいな」

 

「何か?」

 

「冗談ならともかく、お前がそう口にすることがな

 普段ならもっとさりげなくやってるだろ」

 

「・・・それは。あー、まあ雛鳥の飛ぶ姿を見守る親鳥の気持ち?」

 

「ワケが分からん」

 

「キンジにシュウ兄。ベーコンレタスはそれくらいにして

 そろそろいくよ」

 

「・・・ベーコンレタスとは今日日聞かないな

 ついでに言っておくがそんな関係は一切無い」

 

疑問符を浮かべているキンジと黒いオーラを出し始めた白雪を横目で見ながら

俺たちはピラミッドの中に侵入した

 

 

 

 

 

 

ピラミッドの内部は迷宮のようになっているようだが

一応警戒はしていたもののトラップの類は一切なく

それどころか恐らく正解の道には松明が灯してあるという親切ぶり

そして、途中にある巨大な柱が数本左右対称に6本ある大広間に

柱に寄りかかるようにしてそいつらは。いた

 

「誘われた。そう取っていいのか?」

 

「何、私たちが相手をするのはそこにいる兄弟だけだ

 故に、遠山と星枷の二人は私たちの後ろの通路に行くがいい」

 

無抵抗を示すためか雪乃とエリオットは武器に手をかけてさえいない

 

「シュウ」

 

「皆まで言うなキンジ

 タイムリミットまで残り僅か。元々決まっていた流れだろ」

 

「そうだ、な。任せた」

 

「だから、元々俺の敵だってば」

 

何処か律儀なキンジに苦笑で返す俺

まあ、いつも通りと言えばいつも通りか

 

警戒しながら二人の横を通り

奥の通路に駆けていく

 

「結局、一度も剣に手を掛けなかったな」

 

「ええ、そういう依頼ですし

 何より、私が剣に手を掛けるとあの二人を先に行かせることが出来ませんから」

 

イケメン男ことエリオットが柔和な笑みを浮かべながら話し相手になってくれる

まあ、変人奇人の集まり(イ・ウー)の中では常識人の部類か

 

「ふん、前置きはもういい私の目的は天地驟一を切ることのみ」

 

「まあ、待ち構えてくれるのは手間が省けていいんだけどよ

 なんで、俺に拘るんだ?その刀を奪ったなら

 そのままトンズラすればよかっただろうに」

 

「そうしてもも良かったのだがな

 お前が施した封印を解除しない限り。私はこの妖刀、千鳥の本来の力を行使できん

 悔しいが宝の持ち腐れだ。が、この手の封印は術者を倒すことで解けると

 相場が決まっている」

 

要約すれば妖刀の封印を解除するために俺を倒し

封印の解除方法を聞き出す算段か

 

「まあ、目的自体はシンプルで俺好みだが

 いくつか間違いがある

 まず、俺はそう簡単には倒せない

 そして、お前は前提そのものを間違えている」

 

「ふん、戯言を。お前のこれまでの戦いは聞いている

 己を知り相手を知れば百選危うからず

 お前が私に勝てる道理はない」

 

「エリー。小鳥の足止めを頼むぞ」

 

「心得ました。しかし私は女性ではありません

 どうしても愛称を望むのならリオットとお呼びください」

 

軽口を交わしながら二人は剣を抜く

小鳥も双十文字槍を構え俺は自然体でいつ攻撃が来ても

反撃(居合)が出来るように集中は全く切らさない

 

「では、行きましょうか!」

 

直後、弾丸のように飛び出したエリオットが小鳥と切り結び

雪乃が俺目がけて突撃してきた

 

 

 

 

 

 




はいっ
ここまででございます

この続きは私と気分と妄想によって
形作られていきます

一話挟みましたが
次回は小鳥視点からスタートする予定です

では次回、こうご期待!


※ベーコンレタスとはとある隠語です話の流れで大体解るかと思いますが
 どうしても気になる方はネットで調べてください

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