緋弾のアリア~装備科の剣士   作:春秋時雨

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はいっ
春秋時雨です

今回からいよいよ
“吸血鬼編”スタートです

ついに、シュウの全力モードを出します(予定)

では、どうぞ!


吸血鬼編
看破


 

 

夜。俺はいつものように玉鋼の選定をしている

今日はキンジがアリアに呼ばれたとかで静かでいい

作業ははかどる一方だ、このペースならあと数十分で終わるな

 

ピンポーン

 

ん?

こんな夜更けに来客?

俺は不思議に思いながらドアを開ける

そこに居たのは

 

「あ・・あかりちゃん?」

「ど・・どうも、シュウ先輩

 すみません、おじゃまします・・・」

 

言うが早いかあかりちゃんは部屋に入って行く

 

「・・・あかりちゃん、ここは男子寮だよ

 あまり軽々しく来るのは感心しないな」

「すみません・・・けど、先輩に伝えたいことがあるんです」

 

あかりちゃんは緊張した面持ちで上目づかいに俺を見てくる

 

「・・はぁ、分った。とりあえず聞かせて」

「はい、あの・・・・

 先輩、私は・・・

 先輩の事が好きなんです(・・・・・・・・・・・)!!」

 

驚いた、突然の告白そして

 

「・・・それって、異性としてってこと?

 親愛とか友人としてとかじゃなくて?」

「はい・・・」

 

真っ赤になって俯くあかりちゃん

 

「・・・そっか・・それは嬉しいよ・・理子(・・)

「・・・あーらら、ばれちゃったか」

 

あかりちゃんは立ち上がる

その顔には全く赤みが差していない

そして、顔に手を当てベリベリと被っていたあかりちゃんの顔を(・・・・・・・・・)取る

そして、その金髪ツインテールの少女は俺のクラスメート兼商売敵、理子だ

 

「うーん、違和感は告白しようとしていたってことで誤魔化せると思ったんだけどなー」

「残念だったね理子。本人に言ったら殺されるだろうけど

 あかりちゃんはそこまで胸が大きくないよ」

 

手のひらで理子の胸を刺す

 

「あっはは、シュウシュウってはとんだヘンタイさんだー♪」

「勘違いしないでもらいたいけど

 俺は見ただけでその物の正確な長さと大きさが測れるんだ

 あかりちゃんは今日訓練してさっき別れたばかり

 パッドでも入れないとそこまで劇的に大きくはならないけど

 あかりちゃんの家との距離からそれは薄い」

「うーん、シュウシュウは装備科(アムド)とか強襲科(アサルト)

 よりも、探偵科(インケスタ)に来た方がよくない?」

「残念ながら今の暮らし(装備科)が気に入っているんでね

 ・・・紅茶でも入れようか、クッキーとケーキ。どっちがいい?」

「ケーキ!!」

「了解」

 

俺はティーカップとティーポッドにお湯を注ぐ

こうすることでお湯を余すことなく使えるとともに

カップを温めお湯を冷ます事によってお茶を飲むのに適正な温度を作り出せる

次にカップにお湯を注いでいく

少し高めの位置から注ぐのがポイントだ

そして、ポッドに蓋をした後その上に布巾をのせ蒸らす。

これらの些細な工程を丁寧にすることが紅茶をおいしく頂くことができる

蒸らしている間にケーキを準備しティーポッドとカップケーキを運ぶ

 

「おお!キタキター!」

「おまちどうさまですお嬢様」

「ええ、ありがとう」

 

芝居っ気たっぷりにお辞儀をして理子もそれに反してくる

・・・普段の姿ばかり見ているからこういう動作が似合わないな・・・

そんな思考をしながらカップに紅茶を注ぐ

この時、お湯を一気に入れるのではなく交互に入れていくのが良い

こうすることで、薄い紅茶と濃い紅茶が生まれるのを防ぐ頃ができる

 

「おおー!なんかプロっぽい!」

「ありがと」

 

俺達は紅茶を一口飲みケーキを頬張る

 

「・・・それで、理子。どういう用件なんだ?」

「ん?ふぉうふぇんふぇ(ようけんって)?」

「・・・取りあえず飲み込め」

「んく、んく。プハアーー!」

「よし飲み込んだか、じゃあもう一回聞くぞ

 どういう要件だ?」

「んー、なんで用件があるって思うのー?

 ただ理子が、友達の家に遊びに来たとは考えないワケ?」

「そうだな、確かに、しほう」

「理子ーーーー!!!」

 

俺が質問しようとしたその瞬間

ドガアン!!

という音が響きドアが蹴りやぶやれる・・・一応鉄製だぞ?

そこにいたのは・・・

 

「峰・理子・リュパン4世!ママに冤罪を着せた挙げ句

 アタシのドレイを盗もうとした罪!死刑!!

 風穴開けまくってやる!!」

 

理子に銃口を向けながらご立腹状態のアリア

と無言でたたずんでいるキンジ・・・あっ、キンジなってる

 

「・・ってシュウ!?何やってるのよ!」

「何って・・・お茶会だが?」

「ソイツは武偵殺しなのよ!」

「・・・アリアー

 お前冷静になって考えてみろ

 理子が武偵殺しである(・・・・・・・・・・)証拠なんて(・・・・・)何処にもないだろ(・・・・・・・・)?」

「だ・・だから何言ってんのよ!アンタも見たでしょ!

 ハイジャックの時その女が本性を現したのを!」

「じゃあ、お前はそれを第三者に説明できるのか?

 冤罪を晴らそうとしているお前の前に現れたってことは捕まらない自信があるか

 決着をつけようとしているってこと

 けど、アリアと戦うそぶりを見せないことから後者は薄い

 となると前者、その根拠は・・司法取引(・・・・)・・違うか理子?」

「さっすがシュウシュウ!もう探偵科入っちゃいなよー!!」

「ウソよ!そんなウソに騙されるあたしだとでも」

「それが嘘か真か俺達には確かめる術がない

 そもそも、イ・ウーの構成員を捕まえるには(・・・・・・・・・・・・・・・)基本的に現行犯逮捕しかない(・・・・・・・・・・・・・)

 これくらい分っているだろ?」

「~~~!!もういい!分ったわよ!」

 

やけを起こしたように拳銃をしまうアリア

 

「・・・キンジ、アリアの説得は疲れるからお前の方から説明してほしかったんだが?」

「ああ、すまんなシュウ。一先ずはアリアの好きにさせようと思ってね」

「そして、いざとなれば止めるつもりだったってことか

 ・・・とにかく二人とも靴を脱いで上がっとけ俺はドアが修繕可能か診てみるから」

「スマンな」

「貸し一つな」

 

キンジ達はリビングへ入り

俺はドアの様子を再確認する

・・・フム、どうやら蝶番の部分だけが吹き飛んだようだな

おかげでドア自体は一応無事だ・・・吹っ飛んでいる時点で無事とは言い難いが

後は、蝶番と共に剥がれた部分を修理すれば元通りになりそうだ

俺は理子達の居るリビングへ・・・そこには

 

「チビチビチビチビチビチビチビチビチビ」

「ブスブスブスブスブスブスブスブスブス」

 

・・・子供の喧嘩か

キンジもあきれ果てているようだしな

 

「・・・それで?

 三回目だが聞くぞ

 お前の用件は何だ理子?」

「くっふふ。それはねー

 キー君、アリア、シュウシュウ

 一緒に・・・ドロボーしようよ(・・・・・・・)!」

 

・・・は?

 

 

 

 




はいここまでです!

ようやく入れた吸血鬼編
ここまで長くなるとは正直考えていなかったです

紅茶の知識は自分の知っていることそのまま書いたので
間違いがあるかもしてませんがご了承ください

さてさて・・・あかりちゃんの告白に『え、まさか・・・』
とか思っちゃった人はいませんでしたか?
残念、そのシーンはいつ来るか分りませんよ?

では次回、こうご期待!

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