緋弾のアリア~装備科の剣士   作:春秋時雨

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はいっ
春秋時雨です

最近は仕事が始まり忙しい毎日
なので、週一くらいには投稿しようかな
そう妥協しようとしている今日この頃です

まあ、ともあれ、どうぞ!


第43話 突撃先輩の家の晩御飯!

 

気絶した志乃ちゃんを保健室に運んだあと

あかりちゃん達と合流した・・・何故かあかりちゃんの頬が赤くなっていたけれど

たわいもない話をしながら強襲科(アサルト)の廊下を歩く

 

「志乃ちゃんにはどんなことを命令したんっすか?」

「んー、今は気絶しちゃったしなんにも命令していないけど

 正直、何を命令するか決めて無かったんだよね」

「あははは・・・まあ、そこまで重くないヤツにしてやって下さい」

「そうするつもりだけど、それでも何にしようか悩むんだよね・・・まあ、後でいいか」

「そういえば先輩、私、先輩の部屋を見たことないんですけど」

「・・唐突だねー・・・まあ、あかりちゃんが来ないようにしていたからそれも当然だよ」

「えっ・・・」

 

ショックを受けたあかりちゃんが固まってしまう

 

「あー、別にあかりちゃんを呼びたくなかったってワケじゃなくてね

 同居人がいい顔をしない事確定だからね」

「そうなんですか・・・その同居人って誰なんですか?」

「ああ、遠山キンジっていう昼行燈だよ」

 

俺の発言に今度は場が固まる

 

「キンジ・・・って、あの遠山キンジ先輩ッすか?」

「うん、つまりはそういうコト・・・なんなら、俺の部屋に来る?」

「えっ・・・・いいんですか?」

「うん、ちょっと待っててね」

 

俺はあかりちゃん達から離れ

電話を掛ける

 

『もしもし、シュウか?』

「ああキンジ、今日部屋に俺の戦妹(アミカ)を連れて行ってもいいか?」

戦妹(・・)か・・・まあ、構わん。俺に危害を加えなければな』

「オイオイ、それは随分と過激な言葉だな・・・まあ、あえて何も言うまい」

『助かる・・・それじゃあな』

「おう」

 

キンジとの通話を終え

あかりちゃん達のもとへ戻る

 

「あっ、先輩。どうでした?」

「OKだって・・じゃあ行こうか」

 

言葉少な目にあかりちゃん達を連れて寮へ帰る

 

「・・・そういえば先輩。遠山先輩って探偵科(インケスタ)っすよね?

 装備科(アムド)の先輩となんで同質なんっすか?」

 

ヒマだったのかライカちゃんが話しかけてくる

 

「あー、それ?

 元々俺とキンジが別室・・というか、俺は普通に装備科の寮に居たんだけどね

 ・・・そのときの同居人が部屋を粉々に吹っ飛ばしたもんだから

 適当なとこに住めって教務科(マスターズ)のお達しがあってね

 そのとき丁度一人部屋だったキンジの部屋に転がり込んだっていう顛末」

「へえ~、じゃあ、その同居人はどうなったんですか?」

「ああ・・・アイツは今も元気に爆弾作りに勤しんでるよ・・」

「そ・・そうっすか」

 

ため息をつきながら答える俺に何を感じたのかそこで質問は終わる

 

「っと・・着いたよ、ここが俺の部屋だ」

 

ガチャ

 

「ただいまー」

「おう」

 

扉を開けるとキンジがリビングから声を返してきた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                ~あかり視点~

 

 

あれが・・遠山キンジ先輩

去年の強襲科で主席候補だったSランク武偵

あたしとシュウ先輩と同じように

あたしのご先祖様が義兄弟の関係を築いた人の子孫

・・・チョット根暗な感じがするけど

 

「はいはい、あかりちゃん。とりあえず挨拶しようか」

「あっ、はい・・・初めまして遠山先輩

 シュウ先輩の戦妹の間宮あかりです」

「その友人の火野ライカっす」

「ああ・・よろしく」

 

あたしとライカが挨拶をして遠山先輩が返す (麒麟ちゃんは用事があるとのことで先に帰った)

 

「まあ、何にも無い所だけどゆっくりしていってね」

「そっ、そんな事は無いですよ」

「あははは、取りあえず俺の部屋に行こうか」

 

あたしは先輩につれられて先輩の自室へ

 

「うわあ・・・」

「スッゲ・・・」

 

あたし達の第一声はそれしか出てこなかった

そこには、壁一面に掛けられた刀が沢山あったのだから

 

「・・・これ全部先輩が作ったんですか?」

「うん、そうだよ。ライカちゃんが好きそうなナイフはこっちに・・・

 おっ、あったあった」

 

先輩が引き出しから一本のナイフを取り出しライカに渡す

・・・スゴイ、素人目に見ても業物と分るナイフだ

 

「ああ、そうだ。あかりちゃんにも作っておこうか、ナイフ」

「ええっ・・・シュウ先輩のハンドメイド!?」

 

先輩の言葉に反応したのはあたしではなくライカ

 

「・・・どうしたの?」

「何でお前はそう冷静なんだよ!

 先輩の作る刀剣類はどれも業物だけど

 そのなかでも、ハンドメイドは渡す人が最大限に使えるようにカスタマイズした

 一点物・・・強襲科の生徒なら咽から手が出るほど欲しい一品だぞ!」

「へえー・・・ええっ!?」

「お前・・・知らなかったのな」

 

知らなかった・・・先輩の作るナイフがそこまで人気があったなんて

 

「まあ、俺の得意分野だからねー

 その代わり・・まあ、セクハラと言われても仕方ない事はやってるんだけど・・・」

「セクハラ!?」

「ああ・・勘違いしないでほしいんだけど、ちゃんとした合意の上だから」

「合意!?」

 

えっ・・・先輩ってそんなことを・・・・・・

 

「・・・何か勘違いしていないか・・しかたが無い」

 

ポン

 

先輩はあたしの頭に手を置き優しく撫でてくる・・・気持ちいい・・・

 

「落ちついた?」

「・・はい」

「ならばよし・・セクハラって言っても、腕や足を触るだけ・・

 って言うのもアレか・・・

 ともかく、詳細なデータを取るために触診しているだけだよ」

「詳細な・・データ?」

「うん、ライカちゃんも言っていたけど

 俺の作る一点物は正真正銘、その人に合わせた一品にして逸品

 それを作るためには僅かな誤差があってもいけないからね」

 

先輩は苦笑しながらも説明してくれる

 

「そうだったんですか・・・」

「あかり・・・お前興奮しすぎだろ」

 

ライカが呆れたような目であたしを見てくる

 

「ううー、一先ず先輩。その話は脇に置いておいて

 これから何します?」

「何しますと聞かれても何もすることは無いんだよね

 テーブルゲームならいくつかあるんだけどどれも二人用だからねー」

「どんなのがあるんです?」

「囲碁に将棋、オセロ、チェス、トランプくらいしかないよ

 ・・・まあ、夕食でも食べながらゆっくり考えようか」

『えっ?』

 

時計を見て見ると時刻はもう6時

確かに、ちょっと早いけど夕食を食べるには言い時間かも

 

「よし、今夜はカレーにしようか・・・あかりちゃん

 ののかちゃんに連絡入れておいた方がいいよ」

 

先輩はそう言い残してキッチンに向かう

あたしは、言われた通りののかに電話を掛ける

 

『もしもし、お姉ちゃん?』

「うん、あのねののか。今日、先輩にお夕飯を呼ばれたから

 今日はあたしの分はいいよ」

『あっ・・そうなんだ・・・』

「うん、ごめんね」

『いいよ・・・それよりもお姉ちゃん

 修一さんと上手く言ってるの?』

「上手くって・・ののか、何言ってるの!?」

『ふーん、余り上手くいっていないんだー

 早くしないと修一さんとられちゃうよ。あの人はカッコイイからね~』

「ののか!・・もう、切るからね!」

 

ののかとの電話を切って待つこと30分ほど

ライカや遠山先輩と会話しながら時間を潰す

遠山先輩は無愛想で非社交的だけど

話しかければちゃんと返してくれるし

なんとなくいい人っぽい

 

「おまちどうさまー

 天地驟一特製“四物湯(しもつとう)カレー”ご賞味あれ」

「・・・四物湯?」

「うん、四物湯ていうのは当帰(とうき)川芎(せんきゅう)地黄(じおう)・灼薬《しゃくやく》

 を合わせた漢方薬をベースに作る料理の総称だよ」

「相変わらずの薬膳好きだな」

「まあね、人間は体が資本だからね

 そして、それを作るのは食べること

 つまり、食というのは体を鍛えるのと同じかそれ以上の意味を持つ」

「はいはい、聞きあきたよその台詞」

 

先輩達の会話を聞く限り

この料理はとっても体にいいのもなんだろう

そう思いながら一口目を口に運ぶ

 

「・・・おいしい!」

「こりゃ絶品だな!」

「ありがとう」

 

カレーの辛さとか熱さとかもあるだろうけど

食べた瞬間に体が温まってくるのが分る

 

「四物湯には血液循環をよくして体を暖める作用があるからね

 他にも皮膚を潤したりホルモンのバランスを整える働きがあるんだよ」

 

先輩の豆知識に耳を傾けながらカレーを食べ勧める

 

「そんなに喜んでもらえてよかったよ」

「あ・・・」

 

今の今までガツガツ食べていたけどこれってすっごくはしたない!?

 

「あ・・あの、スミマセン」

「何を謝るのさ、料理を作る人にとって

 美味しそうに料理を食べてくれる人を見るのが何よりのごちそうなんだから」

「そうだぜ、あかり・・・お前が食べないんならアタシが食べてやるよっ」

 

ライカがスプーンをあたしの皿に向けて放つ・・・けど甘いよ

 

(鳶穿!)

 

ライカのスプーンをあたしは掠め取る

 

「あかり・・・それは技術の無駄遣いだろ・・・」

「まあ、効果的な利用法ではあるけどね・・」

 

ライカと先輩が苦笑しながらあたしを見る

 

「ごちそうさま」

「ん?もういいのか」

「ああ、後は寝るだけだ・・おやすみ」

「おう、おやすみー」

 

遠山先輩はいち早く食べ終え寝室へ向かう

 

「あれも、武偵の習慣だよ

 食べる時はどうしても片手が塞がるからね

 早く物を食べるのは基本の基本だよ・・・それより送って行こうか?」

 

見ると先輩も食べ終えていてそんな提案をしてくる

 

「いえ、アタシは良いっす、あかりのヤツを送ってやってください」

「ふむ、そうだね」

「ええっ!?あたしもいいですよ。そんな子供じゃないんですから!」

「・・・そう?それなら別にいいけど・・・」

 

なんか納得していない感じの先輩・・・

ううっ・・そんなに信用ないのかな・・・

 

「それじゃあ、二人ともまた明日~」

「ハイ、御馳走様でした!」

「ゴチになりました~」

 

あたし達は明日に向けて帰路についていった

 

 

 

 

 

 

 




はいっ
最後がかなりぐだぐだになりましたがここまでです

次回は新章突入します!

こうご期待!!!

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