緋弾のアリア~装備科の剣士   作:春秋時雨

16 / 77
はいっ

ついにシュウvs理子!!

さらに、シュウの本気も出しちゃう予定です


でわでわ、どうぞ~


第14話 vs理子

理子(コイツ)は小鳥のことを知っている!

その事実に俺は一瞬立ちくらみがした

だが、次の瞬間

 

「・・・理子」

「ん?なーにぃー?」

「小鳥は、生きているのか?」

「うん!元気にやってるよー」

「そう・・か・・・」

 

俺は目を瞑り話を続ける

 

「どうやら、お前はアリアと戦いたいらしいから、ここは、アリアに任せようと思った

 けど・・・予定変更だよ・・理子・・・小鳥は何処に居る?」

 

俺は殺気を出しながら尋ねる

 

「おおー、コワイコワイ♪

 けど、それは言えないんだよねぇー」

「・・・」

 

俺は一瞬で理子の懐に潜り込み居合を抜く

 

「!!」

 

理子は後ろに下がり回避するが・・・甘い!

 

(追い風!)

 

居合の勢いそのままに逆袈裟に回転切りを放つ

 

「くふっ」

 

パアン!

 

だが理子はそのタイミングが分ってたかのように(・・・・・・・・・・・・・・・・・)

銃を撃つ

 

俺は刀の軌道を修正し

 

ギイン!

 

弾を斬る、そして

左足を踏み込み突きを放つ・・・狙いは首筋やや左側!

 

ビュン!

 

右にステップを踏まれかわされるが俺は突きを放った位置からすぐさま右に払うも

ブリッジをするようにまたしてもかわされる

一旦俺は距離をとり

 

「へぇ、凄いもんだな・・この連激を紙一重でかわし続けるなんて」

「くっふふ、シュウシュウそういうの上手だからねー

 アリアとの戦いで使った技にもう二、三手つけてくるのは推理出来ちゃったんですよぉー」

 

ヤツは推理というが今のコンビネーションは天地の型とかではなく

天地の型と俺自身が生み出した、いわばオリジナルのコンビネーション

天地を知る程度じゃかわせないと思うのだが

 

「シュウ!」

 

俺が警戒しつつも疑問について考えているとアリアが飛び出してきた

理子の銃は確か・・・ワルサーP99・・・装弾数16発のフランスの名銃だ

対するアリアの銃はコルト・ガバメント・・・装弾数は最大8発が二丁

装弾数はさっき理子が一発撃ったのでアリアが優勢だが・・・

 

「アリア、二丁拳銃が自分だけだと思っちゃダメだよ?」

 

バッ・・ババッ

パアンパアン!

 

「あは、あはははははは!!」

 

武偵法9条 武偵はいかなる場合でもその武偵活動中に人を殺害してはならない

 

それがあるため、アリアは理子の頭部を狙わない

それに合わせてか、理子もアリアの頭部を狙わない

 

ガキン!ガキン!

 

アリアの銃が弾切れになり

その瞬間、アリアが理子の腕を抱え込む

 

「キンジ!」

「そこまでだ理子!」

 

その声に呼ばれてキンジがバタフライナイフを展開しながら

理子ににじり寄る・・そんな時

 

双剣双銃(カドラ)・・奇遇よねアリア、理子とアリアは色んなとこが似てる

 家計、キュートな姿、それと2つ名。アタシも同じ名前を持ってるよ」

 

言いながら理子の髪が風もないのに持ちあがって行く

 

双剣双銃(カドラ)の理子・・・でもね・・アリア、アリアの双剣双銃(カドラ)

 本物じゃない、お前はまだ知らない、この力のことを!」

 

理子の髪に括り付けられていたのは大ぶりな二本のタクティカルナイフ

 

ビュン!

 

一撃目はとっさに避けたアリアだが

 

ザシュ!

 

「うあっ!」

 

もう一本のナイフに側頭部を斬られた

 

「あは・・・あはは・・・曾お爺様。108年の歳月は、こうも子孫に差を作っちゃうもんなんだね

 勝負にならない。コイツ、パートナーどころか、自分の力も使えてない!

 勝てる!勝てるよ!理子は今日、理子になれる!あは、あはは、あははははははは!!」

 

理子は狂ったように嗤いながら髪を使ってアリアを突き飛ばした

 

「アリア・・アリア!」

 

キンジが呼びかける

 

「・・・キンジ・・・行け」

「え・・・」

「・・・多分側頭動脈をやられてる。止血してラッツォを打て

 俺は、理子と話がある」

「お前・・」

「反論は受け付けない・・・とっとと行け」

「シュウ・・死ぬなよ」

「死なないよ、俺にも目的ってもんがある」

 

キンジがバーを出ていき

 

「きゃはははっ!ねえねえ、狭い飛行機の中どこへ行こうっていうのーー?」

「・・・理子」

「ん?どうしたの?シュウシュウさっきも手を出さなかったけど」

「銃撃戦ならいざしらず俺見たいな近接一筋の場合、他者との連携が取りずらい

 それに、アリアと組んだ期間も短いからあの場では手を出さないのが正解」

「ふーん、分ってるねぇ。小鳥ちゃんのことで頭がいっぱいになってるんだと思ったけど」

「残念だったな、俺はキンジと違って、怒りでクールダウンする口だよ」

「それで?・・まさか理子を足止めできるとでも思ってるの?」

「現にこうして出来ているだろう?」

 

言いながらも俺は居合のスタンスをとる

 

「あっはは!確かにこれは一本取られたねー

 ・・・で?それがどうしたっていうのさ?」

「別に、少しでも時間を稼ぐ、それが今の俺さ」

「そ・・・じゃあ・・・さっさとくたばれ!シュウ!」

 

バアン!バアン!

 

理子が発砲してくるが

 

ギイン!ギイン!

 

「オイオイ理子、俺に銃は効かないって分ってるんじゃないの?」

「お前に近接を挑むよりマシだよ

 それにお前の飛ぶ斬撃、アレを放つにはタメが必要なんだろ?」

「正解」

 

そう、一昔前ならいざ知らず今は銃と言う中距離武器が主流だ

つまり理子は近づく必要が無い

そして、タメを作り放つという動作が必要なこちらと比べ

あちらは、引き金を引くだけで事足りる、刹那の勝負になりうるこの状況で

それは悪手でしかない・・・ならば

 

「じゃあ、断空を使わずにやって行けばいいだけの話だろ」

 

言うが早いか俺はバーカウンターに足を置き一気に跳躍

壁、天井、床、テーブル・・・そういったものに次から次へと跳躍し

三次元的に理子に迫る

 

こんなところ(閉所空間)で戦ったのは失敗だったな、理子!」

「ちぃ!」

 

理子は銃を乱射してくるが、そのどれもが俺には当たらない

 

「くそっ、すばしっこい!」

「それが持ち味だからな」

 

俺の剣は力で押すタイプではなく速さと技に重点が置かれている

変幻自在に高速で動き続ける標的に銃弾を当てるのは至難だ

 

「それで?小鳥について何か話してくれるのかな?理子」

「くっふふっ、ざあーんねぇーん、小鳥ちゃんについてのお話はあれで終了です!」

「そうか・・・残念だ」

 

俺はただ避け続ける

かわし切れない弾丸を時折斬っているだけ

そんな俺に業を煮やしたのか

理子が突っ込んできた

 

(ようやく来たか)

 

理子が踏み込んだその一瞬に俺は肉迫し斬りかかる!

だがそうしようとした矢先飛行機がグラリと揺れた

 

Oh la la(オーララ)♪」

 

そして体制を崩した俺に理子が改めて迫ってくる

 

(ヤバイ・・)

 

防御は・・不可能だな

俺は完全に体制を崩し床に倒れこむ

そして四つん這いで駆ける!

 

「ええ!?」

 

はは驚いてる驚いてる

 

「何をそんなに驚いてるんだ?理子

 動物は本来四足歩行だろ?」

「・・・人間は二足歩行に進化した種族だけどね・・・」

 

俺の軽口に理子は冷や汗を掻きながら返す・・・まあ

イキナリ人が四つん這いになったら驚くよな普通

だが、これは結構理にかなっている

モチロン、なれない姿勢だと却って遅くなってしまうが

人体の急所、正中線が隠れるうえに

腕の力を1として足の力は腕の3倍あるから

二足歩行の時は合計6四足歩行の時は合計8の力

つまり機動力を得る、しかも古今東西の武術、戦術は

相手が自分と同じ、立っている状態を前提としているものが多い

よって大体の相手に通用する構えなのだ

 

「二本足でかわせないなら四本足になってかわすしかないだろ」

「ムチャクチャだあぁ」

 

そんな軽口をたたき合い

 

「・・・理子」

「ん?なーにー?小鳥ちゃんのことは教えないよ?」

「ああ・・分ってる・・・お前は何のために戦うんだ?」

「あっれぇー?さっき言ったよね理子を認めさせるためだって」

「それだけか?」

「は?」

「お前はそれだけに戦っていない」

「断言するねぇー、根拠は?」

「目だよ」

「目?」

「そう、目、そして強さ、誰かを見返してやりたい・・・そんな思いで頑張ったって

 天賦の才能を秘めていたってそこまで強くはなれない

 もっと別の・・・他の戦う理由があるんじゃないのか?」

「前に・・・かる」

「?」

「お前に何が分る!繁殖用雌犬(ブルード・ビッチ)と呼ばれ続けたアタシの何が!

 分るってんだよぉ!!」

 

繁殖用雌犬(ブルード・ビッチ)その単語は聞いたことがある

どこだ・・どこでだ!?

 

「シュウ!お前を殺して。アタシはアリアの所に向かってアリアを殺す!!」

「・・・そう・・・か

 結局、お前が何のために戦っているのかは分らんが

 自分自身の大切な物の為に戦っているのは何となく分った」

 

何が何やらサッパリ分らないがそれだけは分った

だから

 

「理子・峰・リュパン4世・・・貴方を強き者(・・・)と認め

 こちらも全力で挑まさせてもらう

 

  天地二十三代目次期当主! 天地驟一!!

 

 参る!!」

 

俺は名乗りを上げ理子に向かって走る

理子は反応できない(・・・・・)

 

「・・!?」

 

俺の斬撃が届く寸前に反応し辛うじてかわす

 

「どうした?理子?こんなもんか?」

「っ・・くそっ!」

 

理子は俺に照準を向けるが俺はもうそこに居ない

次は確実に銃を狙う!

 

キィン!

 

「!・・くっ」

 

理子は完全に俺を見ながらも見失う

 

天地風式壱之解(アマチカゼシキイチノカイ) 虚空(コクウ)

         

天地風式の本質は間合の支配・・・断空とそのバリエーションも

相手から接近させるための技だ

虚空はその逆、自分から距離を詰める技・・・しかし

それを相手が気づくことは難しい

人間は物を見る時優先的に物を見る

一度地形を確認した後、相手と対峙している最中に意識を外して

もう一度地形を確認するものはいない・・・見る必要が無いからだ

人間はそうやって無意識のうちに見る物の優先順位を決め

その優先順位に従って物を見る

虚空は呼吸と自分の位置を相手にきずかれないように半分ずらし

無意識の優先順位その下位の方へ飛び込む技だ

この技を破るには俺から意識を外し周りに目を向ければいい

だが・・・戦闘中にそんなことをしていては次の瞬間に

やられてしまう、それどころか

見失った事実にもっと見ようとし無意識の領域はどんどん広がって行く

まさしく最悪なまでの悪循環

俺はもう一つの銃も切断し

理子に峰打ちを当てる

 

「ぐっ・・ごほ・・」

「・・・」

 

無言でたたずむ俺

 

「情けをかけるつもりか」

「いいや、武偵法9条があるからな、お前は殺さないし

 小鳥の情報を吐いてもらわなくちゃいけないからな」

 

そう言って俺が近づいた瞬間

 

「・・・!」

 

理子が何かを投げ

・・・グレネード!?

俺が後退するよりも早く

 

カッ!

 

閃光手榴弾(スタングレネード)か!)

 

Au revoir(オ・ルヴォワール)(さようなら)」

 

ザシュ!

 

俺はナイフで斬られた・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コ・・コ・・・コ・・・・・

 

 

(・・・理子は行ったか・・・)

 

俺はムクリと起き上がり周囲に誰もいないか確認した

 

(命拾いしたな)

 

俺が生きているのは至極単純

 

(・・・まさか、ホントに役に立つ日が来るとは思わなかったな)

 

自分の周囲にはベッタリと血糊(・・)がまき散らされている

あの瞬間に咄嗟に取り出した血糊に俺は助けられたってワケだ

 

袖に仕込んでいたこれを見た理子は

咄嗟に庇ったものの手首に当たって死んだ・・もしくは死ぬだろうと判断したのだろう

 

俺は適当な場所に座り込む

もう目は見えるが耳がキンキンする

 

しばらくここで休んでいよう

そう考え俺はカウンターの裏に回り休息を取り始め

 

 

 

 

 

タ・・・タ・・タ・タタ

 

足音が聞こえてきた

 

「くそっくそっくそっ!!」

 

理子か

 

カチャカチャ

 

何か作業をしていく

俺は

 

「よう理子、さっきぶりだな」

「!?・・シュウ!?」

「さっきのは・・血糊だよ・・いや~まさかホントに役に立つ日が来るとは思わなかったよ

 アイツに感謝しなくちゃな」

「・・・・」

 

理子は作業する手を止め

こっちを警戒する

 

「ああ・・なにもしないよ

 結局俺は負けた、敗者が勝者に何かする事は出来ない」

「・・・そうか」

 

そう言って理子は再び作業に戻る

そして

 

タッ・・タッ・・タ

 

「狭い飛行機の中、どこに行こうって言うんだい仔リスちゃん」

 

キンジがやってきて

 

「・・・シュウ!なんで生きてるんだ!?」

 

ヒステリアモードでも驚く時は驚くのな・・

 

「・・コレ、血糊」

「OK、大体理解した」

 

付き合いが長いとこういうとき便利だな

 

「くふっ、キンジそれ以上近づかない方がいいよー?」

 

理子の周りには爆弾が仕掛けられていた

 

「ご存じのとおり武偵殺し(ワタクシ)は爆弾使いですから」

 

理子が慇懃にお辞儀をする

 

「ねぇキンジ・・イ・ウーに一緒に来ない?一人くらいならタンデム出来るし

 イ・ウーには、お兄さんもいるよ?」

「・・・理子・・・これ以上俺を怒らせないでくれ

 あと一言でも兄さんのことを言われたら

 俺は衝動的に武偵法9条を破ってしまうかもしれないんだ

 ・・・それは、お互いに嫌な結末だろう?」

「あ、それはマズいなー、キンジには武偵のままでいてもらわなきゃ

 ・・・シュウはどう?」

「残念、その話には乗らないよ」

「そ、じゃ、アリアにも伝えといて、あたし達はいつでも

 三人を歓迎よるよ?

 

ドドドドドドン!!

 

理子の周囲の爆弾が爆発し機体に穴が開く

外との気圧差で中の空気が外へと吐き出されていく

すると天井から消火剤とシリコンのシートがばらまかれた

シートはトリモチのようにベタベタとしていて蜘蛛の巣を張るように

穴を塞いで行く

 

窓から理子を確認すると

フリフリの武偵高生服についている帯を引っ張りパラシュートになった

 

そして理子と入れ違いに来たのは・・・

 

『ミサイル!?』

 

ドドオォン!

 

ミサイルは内側のエンジン二基を破壊した

 

 

 

 

 

 




はいっ
vs理子でした~

いや~なんかこう・・・最後がグダグダですいませんでした

次は不時着+武双巫女(予定)です

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。