仮面ライダーβ   作:King Kazu

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今回は少し読みやすくしたぞ!!
まあ、詳しい部分は読んでからのお楽しみだ!!!
では、どうぞっ!!


第6話~招かれざる客~

第6話~招かれざる客~

 

西暦2069年8月4日 東京都中央区

 

いつものように神崎大翔(かんざきひろと)と桐縞華梨(きりしまかりん)は、2人の活動拠点である寂れた武器屋に居た。

昨日のバードテイラー討伐で2人共、疲れ切っていたのである。

華梨は今日、午前10時に起きたのだが、大翔に至っては午後1時半頃に起きた。

そして朝食(昼食ともいえる)を取った2人は、疲れながらも休む暇は無いと考え、再びテイラーについて情報収集を始めようとしていた。

 

ガチャ

 

大翔が入り口のドアノブに手をかけた時、勝手に扉が開きそこには1人の男が立っていた。

 

「お、お前は・・・!!?」大翔はかなり驚いた。

「?誰?誰か知り合いでも、来たの?」華梨も入り口のドアへ向かった。

 

そこに立っていたのは以前、大翔に手助けをし華梨の命を救った、黒崎慶吾(くろさきけいご)だった。

 

「よお、久しぶりじゃねぇか。2号ライダーさんよぉ・・・」大翔は敵意むき出しで挨拶した。

「それより何故、ここがわかったのか聞こうじゃないか・・・」大翔は早速質問をぶつけた。

「こんな玄関先で立ち話するのも、なんだ。とりあえず中に入れろ」慶吾はそう言うと、大翔をずいと押しのけ、部屋の中の椅子に座った。

 

(誰だろうこの人・・・?)華梨は思っていた。

 

華梨は慶吾の事を知っている筈が無かった。

慶吾は華梨の命を救ったため、華梨の事を知っているが華梨はその時、気を失っていたため、慶吾の事を知らないのである。

 

「まず、最初に言っておくが俺は2号ライダーではない。そりゃ、お前からすりゃ2号だけどよ。いいか、お前はβ、俺はαだぞ・・・?」慶吾は幼稚園児に質問するような言い方で言った。

「てことはお前が1号で、俺が2号か・・・」大翔は今初めて、βがギリシャ文字のβであることに気づき、少し恥ずかしがって言った。

しかし大翔は話をすり替えるように話題を戻して言った。

 

「それより、お前がどうしてこの場所を知っていたんだ!?」

「それは簡単な話。俺がこの店のオーナーだからだ」

 

3人とも黙っていた。

 

「・・・え?」大翔が発した言葉はそれだった。恐らく、華梨も一緒だったであろう。

「お前が?ここの?オーナァァアア?」大翔は思わず叫んだ。

 

無理も無いであろう、今自分の目の前に座っている男に突然そんなことを告げられたら、誰もが驚くであろう。

 

「そうだ。で、今日はオーナーとしてお前らに伝えに来た」

「何をだよ?」

「しばらく、まあテイラー討伐が終わるまでだ。ここはお前らが自由に使っていいぞ。寝泊りもしたきゃ、勝手にしろ」

「ええええええええええええぇぇ!!!!??」

 

大翔と華梨は2人同時に驚いた、この男の口からそんな言葉が出るなんて。

しかし大翔はすぐに落ち着きを取り戻し、聞いた。

 

「それは礼を言う。だが、聞きたいことがあるのだが・・・」

「何だ、テイラーについてか?」

 

大翔はそれについても聞きたかったが、他に気になることがあった。

 

「アンタはその・・・、何歳なんだ?店のオーナーってこたぁ、20は・・・」

「18だ」

 

即答だった。勿論、大翔はその答えにも驚いた。10代で店のオーナーを務めているとは中々大したものであると。

大翔はまだまだ気になることがたくさんあったので重ねて質問をした。

 

「アンタの中にもいるのか?その・・・αが・・・」

「勿論、力を持つもの(ライダー)の中には必ず化身が存在する」

「化身って何だよ?」

「まあ、ベルトに組み込まれた人工プログラムだ。その人工プログラムはベルトの適合者の一部として、適合者の都合に応じて脳内に現れる」

「て、適合者?」

「そのベルトの装着者のことだが、だれでもなれるわけでは無い。ベルトと適合する人間は選ばれた者だけだ。まあ、1人とは限らないけれどな」

 

一段落ついてから、再び大翔が聞いた。

 

「あんたはどこでどうやって活動してしているんだ?一体どれだけのテイラーを今まで倒してきた?」

「それは言えんなぁ、で、質問はもう終わりか・・・?」

「な、どういう、ガハッ!!!」

 

突然慶吾が大翔のみぞおちに拳をめり込ませた。

大きく後ろに吹っ飛ぶ大翔。

 

「大丈夫!?」華梨が急いで抱えた。

「な、て、てめぇ・・・。どういうつもりだ」大翔は悶えながら、聞いた。

「そうですよ、いきなり!!」華梨もこればかりには口を挟んだ。

「お前がβの適合者として相応しいか、俺が確かめてやる・・・。変身!!」

 

慶吾はそういうと右手を前に突き出して掌(てのひら)を上に向け、左手の拳を握り、そのまま右手を左側に大きく弧を描くように回しながら、そのまま右手をバックルに擦るようにかざした。

 

「変身」バックルから発せられた機械音声が告げ、光の中から仮面ライダーαが現れた。

αはそのまま変身していない大翔に容赦なく襲い掛かった。

 

「ふざけやがって、返り討ちにしてやる!!変身!!!!」

 

大翔もすぐに変身した。

 

「変身」βのバックルの機械音声の音と、αの拳がβの腹に当たる音が重なった。

あと少しでも変身が遅れていたら、大翔の命は危なかった。

大翔も反撃に出た。

βサーベルを取り出し、αの体を斜めに思い切り切った。

後退するα。

αはすぐさま、α専用武器「αブラスター」を取り出した。

「マシンガンモード」αブラスターから機械音声が告げる。

次の瞬間αブラスターの銃口から火花が激しく散ったと同時にβの体に弾が全て命中した。

 

「ぐっ!店がメチャクチャになるだろ!?アンタそれでもオーナーかぁぁぁぁぁ!!」

 

βは力任せにαに突っ込んでいき、αごと店の玄関をこじ開けて外に出た。

そのまま倒れる2人。

その隙を見て、上に乗っていたβが思い切りαの顔面に拳を叩き込んだ。

 

ガッ!!!

 

だが、αはビクともせず、むしろβの拳にダメージが加わった。

 

「痛ぇぇぇぇぇ!!!」

 

今度はβの隙をみてαがαブラスターの銃口をβの顔面に突き付け、マシンガンをぶっ放した。

強制的にβは変身を解除された。

αは変身を解かずに、その様子を黙って見ていた。

 

「ぐ・・・まだ終わってねぇんだよ!!!へんし・・・」

 

大翔は再びβに変身しようとしたが、αにそれを止められた。

 

「もう十分だ。お前は戦い方を分かっていない。だから今お前は俺に負けたんだ」

「何だと!?」

「いいか、次会った時は俺は今度こそ本気でお前を仕留めるぞ。お前も負けんよう、特訓するんだな。」

 

そう言い残すとαは変身を解き、店の前に停めてあったα専用バイクにまたがり、そのまま走り去っていった。

 

「大丈夫!?」急に華梨の声が聞こえて大翔は我に返った。

「ああ・・・アイツ、相当強いぞ・・・・。」大翔はどこか遠くを見るような目で呟いた。

 

その直後に大翔はライトニングファルコンにまたがり、テイラーを倒しに言ってくると華梨に告げ、走っていった。

大翔は新しい自分を創るため、テイラー相手に特訓をすることを決意したのであった。




次回の仮面ライダーβはまた新たなテイラーが登場!!
乞うご期待!!!!

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