仮面ライダーβ   作:King Kazu

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待たせたなぁ!お前等ぁ!!
ええ改めまして、こんにちは。King Kazuです!! 
ちなみに今回は成熟体の初登場です!!
それではどうぞっ!


第2話~VSレックステイラー~

第2話~VSレックステイラー~

 

西暦2089年8月2日 日本国東京都中央区

 

「はぁ、はぁ・・。」

その日、神崎大翔(かんざきひろと)と桐縞華梨(きりしまかりん)はテイラーの情報収集をするため、中央区内を転々としていた。

「そ、そろそろ休まねぇか?」

暑さに耐え切れなくなった大翔がそう口走った。

「駄目だよ。まだ収穫0なんだから。」

そう、華梨の言う通りまだ情報は1つも掴めていなかった。

それどころか、街を歩く人々にテイラーの事について聞く度に必ず、変な目で見られる。

つい先程もそうであった。

「すいませぇん。あの、テイラーという怪人を・・・」

華梨が言い終わらない内に、はぁ?というような顔をされた。

すると相手の反応を察したのか、華梨が慌てて付け加える。

「あ、別にあの我々、怪しい者ではないのでぇぇ!!」

「余計、怪しまれるぞ。もういいさ次、次!!」

と、大翔が華梨の発言をフォローする。 しかし相手はますます大翔達の事を怪しがり、逃げるように、その場から立ち去っていった。

そんな相手の反応に大翔は苛立ちを覚えていた。

彼等のやる気はみるみる下がっていた。

そしてとうとう大翔がギブアップし、休もうと言い出したのである。

「もう、休まないと俺達ぶっ倒れちまうよ!」

大翔が再び弱音を吐いた。

「で、でもこのまま引き揚げる訳には・・・。」

華梨が弱々しくそう言うと、大翔は慌てて訂正した。

「別に引き揚げようなんて言ってないさ。ただ、ちょっと休もうってさ・・・。」

大翔も流石にここまで来て、手ぶらで帰るのは悔しいらしい。

「そ、それなら断然、賛成。」

華梨も大翔の話に賛成した。

「とりあえず、どっか涼しい場所行こうぜ。」

大翔がTシャツに風を送り込みながら言った。

「あ、あそこなんていいんじゃない?ほら、武器屋!!」

華梨が大翔に提案した。すると大翔がもの凄い剣幕で言った。

「馬鹿っ!!あんまでかい声で武器屋とか言うなよ。」

「ああ、ごめんごめん。」

華梨も慌てた様子でそう言った。

そして2人は、2人が最初に出会った中央区の外れにある武器屋へと向かった。

「ふぃ~。着いたぁ~。」

大翔が先に店内に入り、その後に続いて華梨も店に入った。

大翔が椅子に腰掛け、華梨はPCをいじくり始めた。

しばらくすると華梨が突然、叫んだ。

「えええぇぇっ!!?」

「どうした!!?」

大翔がすかさず、叫んだ。

「て、テイラーのファイルが・・・、無いっっ!!」

華梨が喉に何かを詰まらせたようにそう言った。

「は!?でも店内は誰も入った形跡なんて無いぞ!?」

大翔が混乱して言う。

「だとしたら・・・。誰かがこのPCを・・・ハッキングしたって事・・・?」

華梨がそう言うと、しばらく沈黙が続いた。

「とっ、とにかく今は考えている暇なんて無い!!とりあえず、あの資料を出すんだ!!」

大翔が不安を隠せない様子でそう言った。

「資料って、テイラーの資料のこと!?」

華梨も慌てていた。

「そうだよ!それ以外にねぇだろ!!」

大翔が若干怒り気味で、そう言った。

「!!あの資料も無い!!」

華梨は再び叫んだ。

「何なんだ!?一体!!」

大翔は混乱の溝にはまった。

「あっでも、私のSDにも情報が・・・。」

華梨が一旦落ち着きを取り戻し、自分のSDカードを探し始めた。

その姿を見て、大翔も冷静さを取り戻しはじめた。

華梨はリバーブルディスクをPCに挿し、SDカードもリバーブルディスクに挿し込んだ。

SDカードのデータを調べ始めた華梨であったが、突然奇声を上げた。

「っっ!!?なんで!幾らなんでも有り得ないでしょ!!?」

大翔はPCの画面を覗き込んだ。

大翔は画面を見た瞬間、ガーン!と頭を殴られたような気がした。

画面にはただ、「このフォルダは空です」と表示されていた。

「幾ら何でも、SDカードの情報を奪うなんて、無理よ!!絶対に無理!!!!」

華梨が狂ったように叫んだ。

「とっ、とりあえず落ち着けって!」

今度は華梨が怒り、大翔が止める破目になった。

結局、華梨は不機嫌になり、口も聞かなくなって大翔が情報を1人で集める事になった。

大翔は何度も心の中で、呟いた。

(なんでこうなるんだ・・・。)

と・・・。

大翔は1つだけ、情報を手に入れる事ができた。

大翔が死に物狂いで情報収集している内に出会った、初老の男性である。

どうやら、彼はテイラーについて知っているらしく、大翔は彼に話を伺う事にした。

大翔は彼の家に招かれた。その家も武器屋と同じように、中央区の外れにあった。

「私の名前は、太田(おおた)。太田雅彦(おおたまさひこ)です。」

太田と名乗る男はまず、自己紹介から始めた。

「年齢は63歳。今は無職ですが、年金で暮らしています。」

「へえ、それで、ご家族は?」

大翔は質問をした。すると太田は少し、考え込んでから決心したようにして、話し始めた。

「実は私には妻と2人の息子がいましたが、テイラーに皆、殺されました・・・。」

太田は真剣な表情でそう言った。大翔は出されたお茶を1杯飲んでから、次の質問をした。

「次からは答えても、答えなくてもどちらでも構いません。」

大翔がそう言うと、太田は静かに頷いた。

「ではいきます。ご家族が亡くなられたのは、いつですか。」

大翔が問いかけると太田は答えた。

「7年前、私がまだ働いていた頃、3人とも同じ日に殺されました。」

大翔はメモを取りながら、質問を続けた。

「では、どこで殺されました?」

「私と妻と息子2人で家族4人の家族旅行をしていた時です・・・。アメリカへ行きました。 カリフォルニア州・・・。」

「ほほう、カリフォルニア州ねぇ。 それで、ご家族が殺される所は見ましたか。」

大翔が再び、質問をする。

「ええ、見ました。恐竜のような、とても大きい、角の生えたテイラーに食い殺されました。 私はたまたま物の影に隠れて助かりました。」

太田が泣きながら、答えた。

「そうですかぁ。んで、テイラーの存在を知ったのは?」

大翔が問う。

「はい、家族が食い殺された後日、日本へと帰国しようとした私が空港で、出会った、謎のスーツの男に教えられました。」

太田が言い終わると、大翔はメモをズボンのポケットに突っ込んだ。

「質問は以上です。今日はお忙しい所、わざわざ有難うございました。」

大翔はそういって、太田の家を後にした。

大翔が武器屋へと向かう頃には、もうあたりはすっかり暗くなっていた。

「うわぁ、もう真っ暗じゃねぇか。急いで帰ろ。」

大翔が走り始めた次の瞬間、大翔の脇に路駐してあった3台の車が同時に爆発した。

「うおっ!!」

爆風で吹っ飛ぶ、大翔。

(何なんだ!?俺の周りで一体、何が起きてやがる!?電車が爆破したり、ビルが爆破したり、今だって突然・・・。)

大翔は吹っ飛びながら、心の中で呟いた。

やがて、地面に叩きつけられる大翔。

大翔はすぐさま、受身をとった。

しかし立ち上がった大翔に追い討ちをかけるかのように、何かが大翔の体を突き飛ばした。

今度は受身をとれず、大翔は地面に頭を強く打った。

大翔は何とか立ち上がる事はできたが視界がぼやけ、歩く事さえままならなかった。

やがて、大翔の視界がはっきりとしてきた。

大翔を突き飛ばした者を大翔は捉える事ができた。

「な、お、お前は・・・!?」

同時刻、武器屋にて華梨は苛立ちのあまり、PCでこんな事を調べていた。

「SDカードのデータは、PCにSDカードを接続していない状態でも外部から入手できるのか」と・・・。

そんな、熱心に調べている華梨の背後に何かが迫っていた。

華梨は背後の気配に気付き、後ろを振り返った。

華梨が後ろを振り返ると同時に、華梨の意識が途切れた。

大翔はそのころ、目の前に突然と現れた怪人と睨みあっていた。

「そうか、お前か。」

そう、大翔の前に現れた怪人は、7年前太田の家族を食い殺したテイラー、

レックステイラーであった。

大翔は空を掴むように右手を挙げ、

「変身!!」

と叫ぶと同時に、左手をバックルに擦り挙げると同時に挙げていた右手を振り下ろした。

神の威光を放ち、闇を切り裂いて仮面ライダーβ が姿を現した。

「くたばれっっ!!」

βはレックステイラーに殴り掛かった。

レックステイラーもβに突っ込んでいった。

両者、激しくぶつかり合った。

当然、βの5倍以上ある大きさのレックステイラーがβを吹っ飛ばした。

しかし吹っ飛ばされたβはそんな攻撃もろともせず、華麗に着地した。

「よっと。」

大翔は既に次の攻撃手段にでていた。

(馬鹿め。あれはただの作戦だ!)

「なんか出せ!!」

大翔はそう叫んだ。

すると、βの右手に光に包まれた聖剣「βサーベル」が現れた。

「これこれ!こいうのだぁ!!」

大翔はそう言うと、すぐに構えた。

「たぁっ!!」

βはβサーベルをレックステイラーの方向に振り上げた。

βサーベルから衝撃波が放たれ、もの凄い勢いで衝撃波はレックステイラーに命中した。

「グルルオオオォォォォ!!!」

咆哮を上げるレックステイラー。

レックステイラーはそのままの勢いでβに襲い掛かった。

しかしβはβサーベルでレックステイラーを切り裂いた。

深い傷を負ったレックステイラーは逃げていった。

「逃がすか。」

そういって大翔はレックステイラーの後を追ったが、結局見つける事はできなかった。

1度、変身を解き大翔はとりあえずこの戦いの事を華梨に話そうと、急いで武器屋へと向かった。

「ただいまっ!!俺さっき・・・。」

武器屋のドアを勢いよく大翔はあけた。

しかしそこに華梨の姿はなかった。

「あ?怒ってどっか行っちゃた?」

もう1度部屋をよく確認すると、PCの付近に血と華梨の持っていたSDカードがあった。

「!? まさか、あいつ・・・。」

大翔は急いで店を出た。

(テイラーか何かに連れ去られたんじゃ・・・。)

大翔は何度も心の中で思いながら、華梨の無事を祈った。

こうして、大翔1人だけの、華梨捜索が始まった。




僕がこの小説を書こうとした理由は沢山ありますが特に書きたいと、強く思った理由は僕は仮面ライダーがとても好きだった事です。
特に好きなシリーズは「仮面ライダー龍騎」、「仮面ライダー555(ファイズ)」「仮面ライダーカブト」、「仮面ライダーW(ダブル)」の4つの作品でした。
その作品は全て共通点があります。
それは、主人公がそれぞれ自分の過酷な運命と戦い打ち勝つという所です。
だから僕はその4つの作品にとても惹かれました。
そして僕は小説も大好きでした。特にミステリー小説なんかは読んでいるだけで1日が終わってしまうなんてこともありました。
そこで僕は思いついたのです。
「仮面ライダーと小説、両方を合わせたらどうなるのだろう。」
しかし、その答えは既にありました。
小説仮面ライダーシリーズが既にあったのです。
ならばそれをも超える究極の作品を作ろう。
そう考え、辿り着いた答えがこの作品です。

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