短い…
本音がお菓子を食べ終えて暫くすると更識会長が部屋に入ってきた。
「いやぁ〜待てせてすみません。今日は襲撃が酷くて少してこずってしまいました」
更識会長が正面の席に座りながら扇子で顔を仰ぎながら座った。
「襲撃ですか?」
会長の会話の疑問について聞いてみる。
「この学園の生徒会会長は最強の証なの。だから私を倒せば生徒会会長になれる訳。マツナガさんも私を倒せば生徒会会長になれるんですよ?」
更識楯無。今日、2学年になったばかりだが既にロシアの国家代表でありしかも自由国籍を取得している。山田先生に引き合わされてから調べてみたが実力者だ。操縦しているISは霧纏の 霧纏の淑女、ミステリアス・レイディ。詳しい事は分からなかったがロシアの第3世代型だそうだ。
「やめておきますよ。1年までに自由国籍を手に入れてロシアの国家代表になる様な人に勝てるとは思いませんよ。私の技能はボディーガードてすよ?」
一応、分は弁えているつもりだ。
「そこまで言われるとなんだか超人みたいじゃない?こんな美少女に失礼じゃない?」
楯無は扇子を広げてクスンなんて言っているが扇子には『嘘』なんて書いてある。
「そうだ。一つ頼みがあったんだ。この学園には射撃場があっただろう?私に使用許可を出して欲しい。射撃練習をしたい」
またおちょくられると嫌なので話を変えてしまう。
学園の一角に射撃場があったが許可が必要であった。その許可を生徒会でとってもらいたいのだ。
「ちょうど良かった。これを渡しておきますね」
楯無はそう言って机の中からホルスターに入った一丁の拳銃を机に置いた。
「それはあなたの為の銃です。護衛に使用してください。一応こちらでも使う事が無いようにバックアップはしていますが何があるか分からないので持っておいてください。勿論外に持って行っても問題ないように登録はしてはります」
ホルスターには自動拳銃が入っていた。
型式などは分からないが向こうの世界と大して形が変わらない。
「分かりました。借りておきます。射撃場も使って問題無いのですね?」
「はい。登録しておきましたので管理にIDを見せれば弾も出してくれます」
なかなか至れり尽くせりだな。
「それで織斑一夏君はどんな子たでした?」
楯無しは真面目な顔をして俺に尋ねてきた。仕事の話か。
「行動はそこまで把握していないが性格はかなり直情的で注意が少し散漫なようだ。入学前の必読参考書を電話帳と間違えて捨てたと言っていた」
俺の発言に目の前の楯無とその横に立つ虚が驚いていた。
「どうやったらあれを電話帳と間違えるのよ」
俺達三人は意見が一致したようだ。
「きっと一夏には一緒に見えたのですよ。それと今日の午後にはイギリスの代表候補生のセシリア・オルコットと言い合いと言うには言い過ぎですが口論になりました。オルコトットが私達を馬鹿にしたのが原因ですがまともに取り合ってしまい、頭に血が昇ったようですね。結局は時間で分かれたのですがまさに直情と言う言葉が似合いますね。ただ、何かがあった場合に仲間が傷つけられたりしたら相手を観ずに突っ込むような奴でしょう」
正直こういう奴の護衛は相当危険なのだ。自分だけでなく俺もだが周りの人間もだ。恐らく言っても聞かないしな。
「そうね。うーん…困ったかなぁ。一夏君自身を鍛えるのも必要かなぁ。ひとまず篠ノ之箒さんに剣道で身体を鍛えて貰いましょう。一夏君には専用ISが渡されるみたいだからその後も篠ノ之さんに訓練機の優先的な使用を学園側に認めさせますからマツナガさんが2人を鍛えてくれませんか?」
そうなだ。一夏を鍛える。そうすれば何かあってもなんとか逃がすことは出来るかも知れない。
「私は2学期までは少し忙しいので2学期から一夏君に指導を行うようにします」
「分かった。それでいこう。俺の方でも一夏に護身術を少しずつ教えるようにする」
「お願いします。ところでマツナガさん、いきなりですけど私と模擬戦をしませんか?」
突然の模擬戦の申し込みに俺は目を大きく開けてしまった。
なぜいきなり楯無が模擬戦を申し込んでくるんだ?
「いきなりだね?なぜ?」
「噂で織斑先生に勝ったと聞きましたので。フフ…」
楯無が扇子で口元を隠して笑った。『最強?』と書いてあった。
確かに楯無と模擬戦は行いたいが…
「すまないがその模擬戦は来週以降にしてもらって良いか?1週間後に一夏とオルコットとクラス代表をやることになっているから出来ればオルコットに手の内を明かしたくない。織斑先生に少し鼻の高くなった生徒のお仕置きを頼まれてしまってね」
「まぁ、大変ですね。じゃあその時に腕前を見せて頂きますね」
楯無はにっこりと笑っていた。そんなに楽しみか?
まぁ、気持ちは分からなくも無いが…
「それで、贈り物は喜んでもらえましたか?」
!!
楯無の顔が次はからかう顔になった!
「楯無さん?その話をここでするのですか?」
俺は真面目な顔をして楯無視線を向けるが楯無は顔色一つ変えずにニヤついている。
「いえね、今日からとても高そうなアクセサリーを付けた人がいたのでそうなのかなぁと思いまして。『純潔、清潔、永遠の絆』の意味、もう貰った方は絶対にノックダウンしちゃいますよ?」
「…店員がダイヤモンドを選んじゃったんだよ」
俺は頬を掻きながら言い訳をすると
「いや…あの電話の言い方だと仕方ないかと思いますが…」
「………」
楯無の言葉に何も言い返せない。
「あの会長?なんの話なのですか?」
虚さんまでもが興味を持ち始めてしまった。
「何でもないわ。ちょっとした話よ」
楯無は相変わらず面白そう表情を浮かべている。いたずらが
成功したような表情だ。
「それでは話は終わりでいいな?それと副会長の件の正式な発表は任せて良いんだな?実力の確認はクラス代表決定戦でいいよな」
事前に打診のあった副会長への就任の件だ。
「そうですね。発表しておきます。本来、会長だけが実力主義なのですが実力を見せつけておけば尚良いですしね」
そうなのか。
「じゃあ宜しく頼んだよ?」
俺は席を立ち扉へと向かう。
「またいつでも来てくださいね」
楯無しは手を振っている。開いた扇子には『再見』。
「必要な時は声を掛けてくれ」
生徒会室を出た俺は一端、寮に戻る。
鞄から銃を取り出しホルスターから抜きマガジンを確認する。弾は13発装填されている。
薬室には入っていないを確認して腰にさしておく。
携帯を取り出して一夏にかけてみるとすぐに出た。
「トウヤさん!直ぐに教室からいなくなってましたけどどうしたんですか?」
「生徒会に呼ばれていたんだよ。それより今はどこにいるんだ?」
「今は教室に居ますよ。山田先生に勉強を教えて貰っています。箒は剣道部に入部するって言うんでそっちに行きました。勉強はその後に教えてくれるそうです」
真面目に勉強しているようだ。
「了解。それじゃあ部屋に戻ったら連絡をくれないか」
「分かった。じゃあまた後で」
ひとまずは山田先生が付いているから問題は無いとして、ひとまずは射撃の腕の確認でもしておこう。使うにこしたことは無いけどいざという時は頼りになるパートナーだ。
俺は早速射撃場に行くと射撃の腕の確認をした。
問題はなかった。
タップリと1時間以上使って練習をして部屋に戻った。
やはり女子が沢山付いてきていたが。
ところでISの絶対防御ってシールドバリアと別ですよね?
そこら辺の質問というか皆さんの見解を教えて頂きたいです。
活動報告に内容を立てておきますので返信お願いすます。