さて、無事(?)に
「どうやって入ろうか・・・」
飛行中の船なら普通きっちり閉められている。短刀を突き立てつつ、えっちらおっちらと辿り着いた甲板上の足元にあるハッチで確認したから間違いない。
けれど、この砲艦は
「という訳で・・・派手にいきますかね」
そう呟いた俺は、持って来た自動小銃をハッチに向かって乱射した。
するとどうだろう。ハッチには面白いように穴が穿たれ、1弾倉分撃ちこめばボロボロになってしまった。
なんちゅう脆い船じゃ(ミトじぃ感)
「さすが木造。バカガラスでも小銃弾は耐えるぞ」
まぁそんな事は置いといて・・・。
自動小銃の弾倉を代えて左手に持ち、右手には短刀を握る。準備万端。
「1人で乗り込むのは嫌だが・・・しかたないか」
愚痴を言っても始まらない。
ボロボロになったハッチを2,3回踏みつければぽっかり穴が開いたので、意を決して飛び込んだ。
両手が塞がってバランスが取りづらいものだから、膝をしっかり曲げて着地。思いの他上手くできたと安心したのも束の間、視線を上げたみて思わず顔を引きつらせてしまった。
目の前にこれでもかとひしめく臨戦態勢の
・・・。
・・・・・・。
いやぁ
・・・。
・・・・・・。
よし、現実逃避はやめよう。俺はなんでここに来た?ナウシカを救出するためだ。ならまずはあいつと合流しないと・・・。
・・・ここにいる奴ら全員と戦うのは骨だしな。とりあえず話しかけてみよう。大丈夫、
『死ね!クソ野郎ども!』
『ぶっ殺せ!!!』
ここは穏便いくために鞘付きでやるか。
砲艦の艦橋。
多数の
そこには、
2人がここに至るまでには様々な出来事があった。
長くなるので簡単にまとめると・・・。
ペジテのガンシップの襲撃
あぁ、ガンシップのワイヤーが切れてバージが!?
マスク取った笑顔を見せればバージの皆は落ち着くはず!ちょっと肺に瘴気が・・・!?
なんとか着水できた・・・え!?ここって王蟲の巣!?
ランランララランランラン♪(王蟲と心を通わせ中)
なんとか分かってもらえて・・・蟲達が怒っている!?近くに蟲を殺した人がいるの!?探さなきゃ!!メーヴェでビューン・・・
アスベル確保。しかし運悪く、王蟲と遭遇し接触。ナウシカ気絶。アスベル、王蟲に立ち向かうも一瞬で鎮圧される。
アスベル、ナウシカのお陰で王蟲に殺されず。王蟲、ナウシカにメッセージ
腐海の底は案外快適。ナウシカ復活
王蟲のメッセージを頼りに出発
途中、
アスベル は はなしかけてみた
しかし殆ど通じない!?しかもよく分からん
ナウシカ、ブチ切れ。乱闘開始!!
そういえば、貴方たちは何をするつもりなの?え?王蟲でトルメキア軍を壊滅させる!?そこには辺境の小国の人達もいるのに・・・。そんなことさせない!!!
今ここ。
ナウシカは本意で高僧に短剣を突きつけている訳ではない。だが、こうでもしないと
焦るナウシカの気持ちに反して、
もう1つ。何かもう1つのこの状況を打開できるきっかけがあれば・・・。
唇を噛み締めたナウシカの願いは程なくして叶えられた。
最初は小さな物音。
そこから少しずつ大きくなり、振動が加わり、物音が怒号、怒号に剣戟、そして最後に衝撃となって到達した。
ドガシャア!!!!
艦橋のピリピリとした緊張感をぶち壊す衝撃音と共に扉が壊され、甲冑を所々凹まされた
艦橋にいた全員の視線が飛んできた戦士に集中し、そして壊された扉、その先の通路に向けられる。
そこから現れたのは・・・。
「もっと穏便に行きたかったが・・・。いや、誰も殺してないからまだ穏便な方か?」
鞘から抜いていないトルメキアの短刀と長剣を両手に携え、背後に死屍累々と言っていい程の人数の戦士たちが倒した風の谷の衣装を纏った男。
誰もが衝撃を隠せない中で、ナウシカだけがその男の名前を口にした。
「・・・ナギ?」
「ああ。一応・・・助けに来た」
ナウシカの呼びかけに、ナギは長剣を肩に担いで疲れたように言うのだった。
はい、相当久しぶりですが更新です
亀更新ってレベルじゃねぇ!?