こんなニッチな2次小説を読んでくれて感謝感謝
ガンシップで風を切り続けること数時間。
ミトじぃとの昔話も悪くわないが、もうそろそろ何か変化があってもいいはずだが・・・。
「・・・む?」
「どうした?」
ミトじぃが何かに気付いたようなので声をかけてみた。後席は前が全然見えないから全く状況が分からない。ちなみに後方の警戒はちゃんとしている。まぁ、このガンシップに追いつける程の高速で飛ぶ機体なんて無いと思うけども。
「雲の切れ間に何か見えたのじゃが・・・」
「何だって?」
なんとか身を乗り出して前方を見ようとするがやっぱり無理だ。ミトじぃを信じるか・・・けど、どうも風に変な違和感が・・・。
「なんじゃと!?」
「え?今度は何が・・・ってのわッ!?」
何があったか聞く暇も無かった。いきなりの急機動に危うく舌を噛みそうになるものの、おかげで前方への視界が開けた。と、いうか視界が開けた途端に弾丸が飛んできたんだけど!?
「避けるぞ!掴まれぇえ!!」
「・・・ッ!?」
ガンシップが縦軸に回転しながら砲艦スレスレを通り抜けるふざけた機動のせいで、返事をする余裕も無い。こんな機動して馬鹿じゃないか!?ミトじぃも自分の体を考えろよ!?
けれど、ここで不幸中の幸いが起こった。
砲艦スレスレを飛行した時に艦橋の中をはっきりと見ることができたのだ。そう、
「見つけた!ナウシカはあの船に乗っている!!」
「何じゃと!?
ミトじぃが慌てふためく中、俺はこれからどうするか考えた。もし、ナウシカが行動を起こすならこのまま待機するのが吉だ。ナウシカを助けるためだったらそれが最善だろう。
だが、俺の目的はあくまでナウシカが持っているであろう秘石だ。もし、ここでナウシカが
やるならこのタイミングしかない。
「ミトじぃ、聞いてくれ。ナウシカを救出する」
「どうするつもりじゃ?」
「それは・・・」
正直、こんなこと思いつく俺ってそうとう変だと思う。けど、このくらいのことを考え付かないと殿下の親衛隊なんてやってられないね。
「本当にいいのか!?」
「いいから!今は死角だ!進路そのまま!!」
当たり前だ。今、俺はガンシップの底に手をかけて宙釣り状態なのだから。そう今から
・・・馬鹿だね。ああ、馬鹿だ。こんなんが本当に親衛隊隊長してていいのかよ。だれか代わって。いやだめだ。絶対代わらない(錯乱中)
持っていく武器は長さの異なる2本と自動小銃だけだ。ここまでくればやるしかない。
目算で手を離すタイミングを計る。ミトじぃはできるだけ速度を抑えてくれているから、後は俺の度胸だけ。
まだだ。まだだ。まだ。まだ。まだ・・・。
「今!!」
手を離したのは、ガンシップが砲艦の火線に晒される寸前だった。空気の塊が全身に当たり、体を平衡に保つことが一気に困難になる。
だが、ここで風が味方してくれた。
ガンシップの急制動により生じた乱気流がうまい具合に砲艦へと体を誘導したのだ。
着地したのは砲艦の甲板部。回転して衝撃を緩和しつつ、短刀を突き立てて体勢を保持する。
「ふぅ・・・。さて、ここからか」
甲板にへばりついてなんとも格好がついていないが、まぁ結果が重要だ。
しかし、なぜだろう。ユパ様だったらもっと格好良く乗り込んでいた気がする。
ユパ様やミトじぃ、ジル様が若いときの物語の同人誌を見つけました
凄かった
ジル様めっちゃイケメンやん