vsNo.96開始前までとなっています。
うちの瑠那はどうしてああなったのか。
漫画の可愛い顔した瑠那を見る度にそんなことを思います。
おのれ、ドン・サ(ry
それでは、どうぞ。
「うっ…」
視界が突然広がると、そこは空へと尖った岩に囲まれた場所だった。
少し離れたところに遊馬がおり、周りには小鳥、シャーク、それに何故かカイトとオービタル7もいる。
「シャーク、シャーク‼」
「ぅ…真月…?」
とりあえず近くにいたシャークの肩を揺すって起こす。
「…ここは?」
「わからない。何かに引き寄せられて、気付いたらここだった」
「みんな、無事か⁉」
遊馬の声が聞こえてくる。
どうやら、遊馬も起きたようだ。
「って、どうしてカイトまでここに?」
「………」
カイトは答えずにそのまま立ち上がる。
遊馬も別段返事を期待していなかったのか、特に気にした様子もなく周囲を見回す。
「ここは一体…」
そう遊馬が呟いた瞬間、何処からともなくあの笑い声が聞こえてきた。
先程とは違いハッキリと上から聞こえ、見上げたそこにはアストラルによく似た顔つきの、しかしアストラルとは似ても似つかぬ黒い姿があった。
「No.96‼」
『会いたかったぞ。遊馬、アストラル』
No.96と呼ばれた黒いアストラルは笑いながら床へと降り立つ。
…あれがNo.96? 俺が聞いた話ではもっと大柄だったんだが…
『ベク…いや、そうか。お前が噂の真月か。なるほど、ベクターとは違うなァ』
噂、ね…いい噂ではないのは確かだろう。
『他にも招かれざる客がいるようだが…まあよかろう。お前達からは後程ナンバーズをいただく』
『No.96。今起きている異変は君の仕業か?』
『その通りだ』
そう言うと床の一部が光を放ち、白い銀河のような場所に赤黒い何かが落ちる映像が映る。
『くっ…‼』
アストラルが珍しく拳を握りしめている。
まさか…これがアストラル世界なのか? この白い世界が?
『アストラル世界だけではない。今の俺はバリアン…そして人間世界にすら影響を及ぼす』
『君はアストラル世界を滅ぼすつもりか』
『そうだ。跡形もなく消し去る』
「そんな…お前にとって、アストラル世界は故郷じゃねぇのかよ‼」
No.96の言葉に信じられないといった様子の遊馬が言い放つ。
『だからこそ、消し去る』
「⁉」
『神である俺に故郷など必要ない』
「チッ…何が神だ」
シャークが苛立たしげに睨みながらそう言う。
アストラル世界へと降り注ぐ赤黒い光の弾丸。
落ちた先には、きっとそこで暮らすアストラル世界の人々がいるはずだ。
今は被害の大きさを映像越しにしか知ることができないが、神とやらの意思が人間世界へと向けば、今度はあの光景が人間世界で見ることになる。
冗談ではない。
これ以上、こんな奴をのさばらせておくわけにはいかない。
『クククッ…神として、まずは貴様らを葬ってやる‼ さあ、決着の時だ‼ ここが貴様らの墓場となる‼』
そう叫び、No.96が空へと手を掲げると空から半球状のドームが現れる。
そのまま被さるようにして遊馬とアストラルをNo.96と共に見たことのある空間へと取り込んだ。
あの空間は…
「バリアンズ・スフィア・フィールド⁉」
『馬鹿な…‼ バリアンのフィールドを』
バリアンズ・スフィア・フィールド…
『言ったろう。俺は神だと。神に作れぬものはない』
ようするに見せびらかしたいってことか?
「こんなことしなくても俺達はお前から逃げたりしねぇぞ‼」
『それだけではない』
そう言うと空から俺達目掛けて雷が落ちてきた。
『「ぐあああっ‼」』
身体中に走る電流にたまらず膝をついてしまう。
『この中の俺は絶対的存在‼ お前達にあるのは、ただただ苦痛…』
「くそ…‼」
『くっ…遊馬、このデュエル。勝つぞ』
「…‼ おう‼」
もとより、負けるつもりもねぇ‼
コイツは今度こそ、俺達が捕まえる‼
『さあ、デュエルだ‼』
「いくぜ‼ デュエルディスク、セット‼ Dゲイザー、セット‼」
『「デュエル‼」』
いかがでしたでしょうか。
次回からNo.96とのデュエルが始まるわけですが…いやあ、皆さんがどんな反応をするか楽しみです。
それでは。