ベクター?誰それ、俺真月   作:野球男

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こんにちは。
遊星vs真月 4となっています。

夢を、夢を見ていました。
夢の中で私は豪鬼と出会いました。
豪鬼は私の前で阿修羅閃空を見せるとただ一言
「やってみろ」
と言いました。
…私疲れているのかしら?

それでは、どうぞ。


第83話

「俺のターン、ドロー‼」

 

さてさて、どうしたものか。

召喚すれば攻撃力ダウンは免れず、攻撃すれば強制終了の餌食。

そしてドローカードはまたしても除去カードではないときた。

…仕方ない。とりあえず、攻撃手段を削って様子を見るとしよう。

 

「パラディオスでシャインエルフに攻撃‼」

「強制終了の効果発動‼ ジャンク・シンクロンをリリースし、バトルを終了する‼」

 

ジャンク・シンクロンが消えたか…

「モンスターをセットしターンエンド‼」

 

真月 LP2400

手札 3

モンスター 2

輝光子パラディオス 攻撃

⁇? 裏側守備

魔法・罠 2

混沌空間(カオスカウンター 5)

⁇?

 

…俺がセットしているカードは光子化。

パラディオスを越える攻撃力のモンスターはいる。

遊星ならほぼ確実に手を打ってくるだろう。

なら、それに対抗できるだけの手を打っておくに限る。

 

「…俺のターン、ドロー‼ マジック・プランターを発動‼ 強制終了を墓地に送り、更に2枚ドロー‼」

‼ 遊星が笑った。一体何を引いたんだ…?

 

「シャインエルフをリリースし、サルベージ・ウォリアーをアドバンス召喚‼」

 

サルベージ・ウォリアー

☆5 水属性 戦士族

ATK 1900

DFE 1600

このカードがアドバンス召喚に成功した時、手札または自分の墓地からチューナー1体を特殊召喚する事ができる

 

シャインエルフが消え去ると背中から伸びる2つの鎖を両手に持った黄色い救命胴衣を羽織った青い肌の大男が現れた。

 

「サルベージ・ウォリアーの効果発動‼ 蘇れ、クイック・シンクロン‼」

サルベージ・ウォリアーが鎖を投げると墓地へと続く穴へと勢いよく飛び込み、引っ張られるようにして鎖につかまったクイック・シンクロンが現れた。

 

「レベル5が2体…‼」

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 来てくれ、発条装攻ゼンマイオー‼」

 

発条装攻ゼンマイオー

★5 風属性 機械族

ATK 2600

DFE 1900

レベル5モンスター×2

1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドにセットされたカード2枚を対象として発動できる

そのカードを破壊する

 

2体のモンスターが起こした爆発と共に赤を基調としたメカメカしい姿のモンスターが現れた。

目に光が灯ると起動したのかこちらを見る。

 

「ゼンマイオー…⁉」

何故そのモンスターが…俺はそいつが手に入らず、エクストラに入れることはできなかったのだが…

 

「遊星さん、そのゼンマイオーは?」

「コイツは俺が昔、サテライトから脱出する際にお守り代わりに貰ったものだ。中々使う機会がなく、持ち歩くだけだったんだが…ようやく、日の目を見ることができた」

そう言った遊星さんの口元には笑みが浮かんでいた。

その渡したのが誰かはわからないが…少し予定が変わった。

まさかゼンマイオーとは…‼

 

「ゼンマイオーの効果発動‼ ORUを1つ取り除き、真月のセットモンスターとリバースカードを破壊する‼」

「くっ…‼」

ゼンマイオーから飛び出したドリルが俺のモンスターとリバースカードを破壊する。

 

「いけ、ゼンマイオー‼ パラディオスに攻撃‼」

「くぅ…っ‼」

 

真月 LP2400→1800

 

「パラディオスの効果発動‼ 相手に破壊され、墓地へ送られたので1枚ドローする‼」

「1枚伏せてターンエンドだ」

 

遊星 LP4000

手札 2

モンスター 1

発条装攻ゼンマイオー 攻撃

魔法・罠 1

⁇?

 

「俺のターン、ドロー‼」

まさかゼンマイオーが出てくるとは予想外だったが…俺も負けちゃいられない。

ここから巻き返す‼

 

「聖刻龍ードラゴンヌートを召喚‼ そして、モンスター・スロットを発動‼」

 

「出た、真月のコンボ‼」

「動くのね、零君…‼」

 

「さらに、対象をとったことにより、ドラゴンヌートの効果発動‼ デッキからラビードラゴンを攻守を0にし、特殊召喚する‼ 来い、ラビードラゴン‼」

 

ラビードラゴン

☆8 光属性 ドラゴン族

ATK 2950

DFE 2900

雪原に生息するドラゴンの突然変異種

巨大な耳は数キロ離れた物音を聴き分け、驚異的な跳躍力と相俟って狙った獲物は逃さない

 

俺のフィールドに翼の生えた兎を思わせるような見た目をしたドラゴンが現れた。

地面に降り立つとそのまま伏せてしまう。

「そしてモンスター・スロットの効果でドロー‼ …ドローカードは魔法カード‼ よって特殊召喚はない。そして、エクリプス・ワイバーンの効果発動‼ 除外されたことにより、除外ゾーンのレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを手札に加える‼ そして、ラビードラゴンを除外し、レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを特殊召喚‼」

 

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン(制限カード)

☆10 闇属性 ドラゴン族

ATK 2800

DFE 2400

このカードは自分フィールド上に表側表示で存在するドラゴン族モンスター1体をゲームから除外し、手札から特殊召喚できる

1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に手札または自分の墓地から「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」以外のドラゴン族モンスター1体を特殊召喚できる

 

カオスカウンター 5→6

 

俺のフィールドにいたラビードラゴンが姿を消すと入れ替わるようにして真紅眼の黒竜の骨格を元にフルメタル化したようなドラゴンが現れた。

「レッドアイズの効果発動‼ 墓地のトライホーン・ドラゴンを特殊召喚する‼」

 

俺の宣言と共にレッドアイズが咆哮をあげ、光線を地面へと向け放ち、穴を作り出した。

そこに爪がかかり、悪魔竜が唸り声と共に蘇る。

3体のモンスターが出揃った。

「3体のモンスターの攻撃が全部通れば真月の勝ちだ‼」

 

「いけ、レッドアイズ‼ ゼンマイオーに攻撃‼」

「くっ…‼」

 

遊星 LP4000→3800

 

「続けてトライホーン・ドラゴンでダイレクトアタック‼」

「ぐぅっ…‼」

 

遊星 LP3800→950

 

残り950‼

ドラゴンヌートの攻撃力は1700‼ もらったーー‼

「いけ、ドラゴンヌート‼ ダイレクトアタック‼」

「フッ…リバースカードオープン‼ コンフュージョン・チャフ‼」

 

コンフュージョン・チャフ

通常罠

1度のバトルフェイズ中に2回目の直接攻撃が宣言された時に発動する事ができる

その相手モンスターは、直接攻撃した1体目の相手モンスターと戦闘しダメージ計算を行う

 

「ドラゴンヌートの攻撃対象は俺ではなく、真月‼ お前のトライホーン・ドラゴンだ‼」

「なっ…ぐあっ‼」

 

真月 LP2400→1250

 

突如方向転換したドラゴンヌートがトライホーン目掛けて攻撃を仕掛けるも、トライホーンの一振りでバラバラに引き裂かれてしまい、俺にダメージが入った。

「…招集の聖刻印を発動し、デッキのドラゴンヌートを手札に加える‼ ターンエンド‼」

 

真月 LP1250

手札 4

モンスター 2

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン 攻撃

トライホーン・ドラゴン 攻撃

魔法・罠 1

混沌空間(カオスカウンター 6)

 

今一歩のところを…‼

だが、俺の攻撃で遊星のライフを大きく削った。

勢いは今、俺にあると言っていいだろう。

このまま押し切ってみせる‼




いかがでしたでしょうか?

オマケ -ある日の遊星-
「遊星、これ!」
「これは…?」
「ゼンマイオー!」
こうして遊星はゼンマイオーを手に入れましたとさ。

それでは。

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