今回バリアン側から1人キャラが出ます
( 野Д球)<真月君もシャークさんも璃緒もバリアンなんじゃ…
知らんな>(魔Д王 )
それではどうぞ
時間は夕方、場所は最近俺達の定番となりつつある喫茶店、目の前には機嫌の良くない璃緒。
はたから見れば俺達の姿は何事か怒らせてしまった彼氏とその彼女、という風に見えなくもないのかもしれない。
「………」
状況は前日よりも確実に悪くなっている。
ケロッとしているどころか互いに顔を合わせると露骨に背け、ファンは静かに怒る璃緒を恐れて姿を消し、昼時に会ったシャークにはいらない心配までされ2人揃って璃緒に睨まれるという始末。
「…璃緒さん?」
「何かしら?零君?」
ダメだ、いつも見る笑顔と同じ笑顔なのに種類がまるで違う。というか目がまるで笑ってない。
「…いや、なんでもない」
上手い返しが浮かばない俺はそのまま黙ることに…誰か今だけでいいから俺と変わってくれないか?
「…はぁ」
と急に璃緒が溜め息を吐きそちらを見ると苦笑していた。
「ごめんなさい、零君。貴方に当たっても仕方ないわね」
「いや、まあ」
「言い訳に聞こえるかもしれないけど、私も距離感というのかしら…そういうのがよくわからないの」
そうだった。最近の璃緒を見ていて忘れがちだが少し前まで病気で意識がない状態が長く続いていたのだ。
つまり、それは長い時間他人と過ごしていなかったということでもある。璃緒は璃緒なりに苦しんでいたということなんだろう。
「俺も協力するよ」
「ありがとう、零君」
そう言って笑みを浮かべた璃緒を見て思わずドキッとした。
あれ、なんで俺今ドキッとしたんだ?
あれ、璃緒ってこんな可愛かったっけ?
いかん、なにかよくわからないが落ち着け、俺。と、ともかく、この喧嘩の火種の燻る空気を払拭させるしかないな…さて、どうしたものか。
「スポーツデュエル大会?」
[おう‼]
家に帰るや否やDゲイザーに遊馬から連絡が入っていたので繋げると遊馬がそう言ってきた。
[ペアを組んで汗を流しながらデュエルをするんだ。身体を動かして爽やかな汗を流しながらデュエルをして、絆を深め合って仲直り‼どうだ?]
…いちいちデュエルを挟まなければならない理由はわからないが…
「中々いいアイデアなんじゃないか?面白そうだ」
[だろ⁉そう思ってみんなに連絡入れといたんだ。後は真月だけだったんだけど…んじゃあ真月も参加な]
「ああ、誰が来るんだ?」
[ナンバーズクラブのみんなにシャークと妹シャークだな]
俺、遊馬、鉄夫、小鳥、徳之助、委員長、キャットちゃん、シャーク、璃緒…ん?
「ペア分けしたら誰か1人余るぞ?」
[ああ。けど心配はいらねぇ‼助っ人がいるんだ]
「助っ人?」
[おう。そいつを入れて10人だ]
「わかった」
[じゃあ明日な‼]
はて、遊馬の知り合いで俺達の馬鹿騒ぎに付き合ってくれそうな奴なんていたか…?
「おっせぇよ真月‼」
「悪い、昼飯の支度してたんだ。長くなるだろうと思ってな」
と重箱片手に俺が到着すると既に全員が揃っていた。1番元気なのは言うまでもなく遊馬で、ブツブツ文句を零しつつも誘われた手前付き合うつもりなのか帰らないシャークも馴染みの中にきちんといる。
「で、遊馬。助っ人って?」
「ああ‼こいつだ‼」
「遊馬、これで全員か?」
「おう‼」
「…⁉」
そこにはガタイのいい身体に背中から小さな羽を生やすという謎の改造制服を着こなしニコニコ笑顔を浮かべるギラグが立っていた。
ギラグ
バリアン七皇の1人にしてここ最近襲いかかってくるバリアンの刺客を裏で操る張本人。
本人が根明なのもあってか悪い奴には見えないが実際はバリアンズ・フォースを見せては洗脳し自分は手を出さずにナンバーズを回収しようとするなどパワータイプな見かけとは裏腹に頭のキレる一面を見せたりもする。
なんでここに…⁉
「よし、じゃあみんな集まったしスポーツデュエル大会を始めよう。2人一組で様々なスポーツをしながらデュエルをしてもらう‼最後に1番ポイントの多かったチームの勝利だ‼ここまでで質問は?」
そう言ったギラグはぐるりと見回し満足気に頷いた。
「ならチームを発表する‼まず遊馬・シャークチーム、委員長・徳之助チーム、鉄男・璃緒チーム、小鳥・キャシーチーム、そして俺・真月チームだ」
俺とギラグがペア…⁉
「ちょっと待った‼なんで私達がペアなの⁉」
「そうウラ‼なんでもうペアが決まっているウラ‼」
「俺は幸せだ」
「…頑張りましょう、鉄夫君」
周りは口々に不満をギラグに向けているが俺も不満がある。
ギラグと俺がペアになる。それはつまり、下手を打てば『俺がバリアン側であることがバレる』可能性があるということでもある。
それは非常に困る。せっかくここまではバレることなくそれなりに平穏に暮らしてこられたんだ。
こんなところで水の泡にしてたまるか。
どうする…帰るか?いや、このタイミングで帰るのは流石に怪しまれかねない…しかしかといってギラグとタッグっていうのも…
などと1人悩んでいると不満を解決させたのかギラグが近付いてきた。
「よろしくね、真月君」
…どうやらもうウダウダ言っている暇はないらしい。幸い人間の状態では互いにバリアンだと気付きにくいようだし…こうなれば、俺がバリアンだと悟られないよう接するしかない。
「…ああ、よろしく。ところで名前は?」
「俺か?俺はギラグだ」
「よろしく、ギラグ」
できればよろしくしたくないけどな。
いかがでしたでしょうか?
この間1パック買ったらドン・サウザンドの玉座が出ました
ドン・サウザンドの玉座
永続魔法
相手のエンドフェイズ時、自分はそのターンに戦闘ダメージを受けた回数×500ライフポイント回復する
また、自分フィールド上のCNo.以外のNo.と名のついたモンスターが攻撃対象になった時このカードを墓地へ送る事でその攻撃を無効にする
その後、その自分のモンスターと同じNo.の数字を持つCNo.と名のついたモンスターをそのモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する
ドン・サウザンドの玉座は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない
…どうすんだ、これ