ベクター?誰それ、俺真月   作:野球男

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( 読Д者)<トレミスは?
今はまだ持ってません。しばしお待ちを>(野Д球 )

(ソ ゚д゚)<俺の効果は?
知らんな>(魔Д王 )
(ソ ´・ω・`)<………

それでは、どうぞ


第7話

 真月 LP2300

 手札 2

 モンスター 2

 セイクリッド・プレアデス 攻撃

 セイクリッド・オメガ 攻撃

 魔法・罠 1

 炎舞ー天キ

 

 男子生徒 LP1200

 手札 1

 モンスター 1

 ソードブレイカー 攻撃

 魔法・罠 1

 ⁇?

 

「プレアデスの効果発動‼ORUを取り除きソードブレイカーをエクストラデッキに戻す‼」

「俺のソードブレイカーが‼」

「更にオメガの効果も発動‼ORUを取り除きこのターンセイクリッドと名のついたモンスターは魔法・罠の効果を受けない‼」

「そんな‼」

「プレアデス‼ダイレクトアタック‼」

「うわあああああ‼」

 

 男子生徒 LP1200→0

 

「先輩‼」

「先輩大丈夫ですか⁉」

「大丈夫だ…」

「おお…」

「き、今日のところはこのくらいにしておいてやる」

 そう捨てゼリフを吐くと男はそのまま後輩を引き連れ去っていった。

「ふぅ…終わった」

 ここ最近の俺の日常を一言でズバリ言うとするなら

 

「どうしてこうなった」

 

 この一言につきる。

 

  ここ数週間先程のように俺のデュエル絡まれ率がジワジワ上昇してきている。

 理由はわかっている…璃緒だ。

 

 なんせあの神代璃緒だ。

 物腰は柔らかいし同年代の女子では中々感じさせない大人っぽさとたまに見せる可愛らしさ、なによりあのシャークの妹ということも合わさり中々の人気を誇っている。

 それ故に先日は運動部、文化部問わずの部活勧誘やそれに乗じたバリアンの刺客等いらないトラブルに巻き込まれることもあったわけだが…

 

 どういうわけか、その璃緒が俺と一緒にいることが比較的多い。朝はたまにシャークもいるが基本的には2人で登校。昼はナンバーズクラブにシャークを交えて一緒に。放課後はシャークがいない時は一緒に帰るというのがここ最近の俺の生活だ。

 いや、理由はわかってはいる。璃緒は先日の絵の中でのデュエルの一件から俺に好意を持ってくれている。

 俺も男だし、それは嬉しい…嬉しいのだがそれを見た男子が俺を目の敵にしている。

 璃緒はスポーツにしてもデュエルにしても『自分より強い相手』を求める傾向にある。

 そんな璃緒の側にいる俺は周りからすれば

 

 璃緒≒俺

 

 の構図になるらしい。

 そこから導き出される答えは

 

「神代璃緒には勝てなかったが同じくらい強い真月零には勝てるかもしれない」

 

 といったもののようで、腕試し的な感覚でデュエルを挑む相手がそれなりにいる。おかげで最近はデュエルの相手には困らない状態だ。

 

「さて、今の間に…」

「あら、零君。デッキを触って何を?」

 そう言って空き教室でデッキを触る俺に声をかけてきた相手を見るとここ最近ですっかり顔馴染みとなってしまった璃緒がいた。

「いや、最近俺のデッキの弱点を突いてくるスタイルの奴が多いから思いきってデッキ構築を変えようかと思って」

 最近は俺への対策か相手は光メタのカードが多い。ついさっきの相手も意表を突いてコアデストロイを使って攻め立てられそれなりに手こずったりもした。

「どんなデッキに?」

「この間バラ買いしたカードの中にシナジーがありそうなカードがあって…」

 と俺が喋ろうとしたところで何やら隣の教室から騒がしい声が聞こえ始め俺達が覗き込むと喧嘩を遊馬が宥めていた。

「どうしたんだ?」

「おお、真月。それがよぉ」

 

 

「ナンバーズクラブのマスコット?」

「そうなんだよ」

 どうも…誰が最初に言い出したかは定かではないのだが「ナンバーズクラブのマスコットは小鳥だ」と言ったらしい。

 だがそれに対し「小鳥はデュエルしない」と反対意見を出し自分こそがマスコットだとキャットちゃんが言い出した。

「そして今に至る、と」

 と飛んできた靴をかわしながら呟いた。

 

「ふぅ…やれやれね」

 と言うと横で話を聞いていた璃緒が渦中に近付いた。

「皆さん、一先ず落ち着きましょう」

「り、璃緒さん。そうだ‼マスコットガール璃緒さんにやってもらおうぜ」

 鉄夫め、余計なことを…

 案の定キャットちゃんの「シャークのオマケ」発言は璃緒の闘志を燻らせ始め委員長と徳之助の「美女と野獣」発言が鉄夫を怒らせ、更に混沌としたものになり始めた

「おいおい…」

「落ち着けってお前ら‼」

 そうして俺達も渦中に飛び込むことに…重ねて言うが、どうしてこうなった。

 

 結局、あれから喧嘩熱は冷めることもなくその場は解散ということになったが、静かに怒る璃緒に付き合うことになった俺は結果として怒る璃緒の容赦の無いダイレクトアタックでサイフポイントを減らすことになった。

 

「遊馬、ホントにあれで良かったのか?」

 場所は変わって俺の家、俺は今日出た課題を片付けながらDゲイザーで遊馬に連絡をとっていた。

[今日のことって?]

「喧嘩のこと」

[大丈夫だって。ほっときゃ明日の朝にはケロッとしてるさ]

「だといいんだけどな…」

[ところでよ、この『時の場合』の問題なんだけどよ…]

 と俺達の今日の喧嘩についての話し合いは別の話題に切り替わっていったが…俺には今日のこの喧嘩が遊馬の言う通りそうアッサリと終わるとは思えなかった。

 なにか…そう、ややこしいことになるようなある種の予感めいたものを感じていた。

 

 結果から言えばこの予感は的中することになる。

 それも、ややこしいなんてレベルでは済まないようなものに…




いかがでしたでしょうか?
ちなみに璃緒の視点から見た現時点での登場キャラクターの強さの構図は

シャーク≧璃緒≧真月≧遊馬≒鉄夫>ナンバーズクラブ>>>越えられない壁>>>その他

となっています
璃緒は真月君とデュエルをしたことはまだありませんがシャークから真月が自分に勝ったことはない。また、真月君と遊馬は勝率的に真月君が勝ち越しているもののほぼ五分五分、鉄夫は遊馬に対して勝率が高いということからです
それでは

追記
日間ランクインしてました
( ゚д゚)<…………

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