ベクター?誰それ、俺真月   作:野球男

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こんにちは。
今回は遊星vs璃緒 1となっております。

少し前になりますが、【セイクリッド】見ました。
40連勝…同じ相手と40回デュエルしたのかな?(TFハート貯めながらの感想)
それでは、どうぞ。



第66話

「待ってくれ」

 

俺は無駄だとは思ったが、しかしそう言わずにはいられなかった。

たしかに俺の今の姿は見ようによってはカードを盗もうとしているようにも見える。

しかし、俺は新たにできた絆の相手である真月を助ける為にここに来ただけだ。

断じて盗みを働くつもりはない。

 

「あら、言い訳かしら?」

 

当然ながら、こちらの話を聞いてくれる様子はない。

ならば…

 

「おい」

「?」

「デュエルしろよ」

 

デュエルを通じて、俺を知ってもらうしかない。

それに、考え様によってはこれはチャンスだ。

もし、彼女が俺に理解を示してくれれば、真月を助ける為に手伝ってもらえるかもしれない。

真月のことを知った上で、真月に寄り添う恋人だ。

おそらく、俺の事情にも理解を示すだろう。

 

「貴方が勝てば見逃せとでも言うつもり?」

「違う。俺の話を聞いてほしいだけだ」

 

俺の言葉に少女は怪訝な顔をしたが、真月の方へと視線を移すと、すぐにこちらに向き直った。

 

「貴方の真意はわからないけれど…私も決闘者。貴方のことはデュエルを通して知るわ」

そう言うと、少女はDパッドを取り出した。

俺は背を向けると、相手から見えないようにスターダスト・ドラゴンを拝借すると、真月のデッキを元あった位置に戻す。

力を貸してもらうぞ、真月。

 

「いくわよ‼」

「「デュエルディスク、セット‼ Dゲイザー、セット‼」」

 

ARビジョン リンク完了

 

「「デュエル‼」」

 

璃緒 LP4000

遊星 LP4000

 

「先攻は私が貰うわ‼ 私のターン、ドロー‼ レスキュー・ラビットを召喚し、発動‼ レスキュー・ラビットを除外し、レベル4以下の同名の通常モンスターを特殊召喚する‼ 来なさい、トビペンギン‼」

フィールドに安全ヘルメットをかぶったウサギが現れたかと思うと消え去り、フィールドに2体のペンギンが現れた。

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 来なさい、ラヴァルバル・チェイン‼」

 

ラヴァルバル・チェイン

★4 炎属性 海竜族

ATK 1800

DFE 1000

レベル4モンスター×2

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、以下の効果から1つを選択して発動できる

・デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る

・デッキからモンスター1体を選んでデッキの一番上に置く

 

トビペンギンが球体になると爆発が起こり、炎に包まれたリチュア・チェインが現れた。

 

「チェインの効果発動‼ ORUを1つ取り除き、デッキから否定ペンギンを墓地に送る‼ ターンエンド‼」

 

璃緒 LP4000

手札 5

モンスター 1

ラヴァルバル・チェイン 攻撃

魔法・罠 0

 

睨みを効かせる彼女からは決闘者特有の覇気を感じる。

だが、気圧されることはない。

俺はいつも通り、カードと絆を結びながらデュエルをする。

それだけだ。

「俺のターン、ドロー‼ テラ・フォーミングを発動‼ デッキからスクラップ・ファクトリーを手札に加える‼ そして、スクラップ・シャークを召喚‼」

 

スクラップ・シャーク

☆4 地属性 魚族

ATK 2100

DFE 0

効果モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを破壊する

このカードが「スクラップ」と名のついたカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、自分のデッキから「スクラップ」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る事ができる

 

俺のフィールドに機械仕掛けのサメが現れた。

そのまま古い金属音を響かせると、煙りを噴き出した。

 

「そして、スクラップ・ファクトリーを発動‼」

 

スクラップ・ファクトリー

フィールド魔法

このカードがフィールド上に存在する限り、フィールド上の「スクラップ」と名のついたモンスターの攻撃力・守備力は200ポイントアップする

また、フィールド上に表側表示で存在する「スクラップ」と名のついたモンスターがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時、自分はデッキから「スクラップ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる

「スクラップ・ファクトリー」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない

 

フィールドが病室から何処かの工場へと姿を変えた。

その風景は長らく過ごしたサテライトを思い出させる。

「魔法カードが発動したことにより、スクラップ・シャークを破壊する‼ そして、スクラップ・シャークの効果により、墓地にスクラップ・ビーストを送る‼」

 

スクラップ・シャークは一際大きく、嫌な駆動音を立てると動きを止めた。

その場に残された残骸はコンベアに流され、溶鉱炉へと落ちていく。

 

「ミスかしら? ラヴァルバル・チェインを破壊するなら、先に発動するべきだったわね」

「いいや、違う。スクラップ・ファクトリーの効果発動‼ スクラップが効果破壊したことにより、デッキからスクラップと名のついたモンスターを特殊召喚する‼ 来てくれ、スクラップ・ゴーレム‼」

 

スクラップ・ゴーレム

☆5 地属性 岩石族

ATK 2300

DFE 1400

1ターンに1度、自分の墓地に存在するレベル4以下の「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択し、自分または相手フィールド上に特殊召喚する事ができる

 

ファクトリーの内部であちこちが騒がしく稼働を始める。

やがて、鉄に覆われた大扉が短い音を立てると扉が開かれ中にこもっていた蒸気が噴き出した。

その蒸気の無効から冷蔵庫に手足が生えたゴーレムが現れる。

フィールドに降り立つと、乗せられたテレビに赤い光が2つ映った。

 

「スクラップ・ファクトリーの効果で攻守をアップ‼」

 

スクラップ・ゴーレム

2300→2500

1400→1600

 

「攻撃力2500…‼」

「さらにスクラップ・ゴーレムの効果で墓地のスクラップ・シャークを特殊召喚する‼ 蘇れ、スクラップ・シャーク‼」

「いけ、スクラップ・シャーク‼ ラヴァルバル・チェインに攻撃‼」

「うっ…‼」

 

璃緒 LP4000→3500

 

「スクラップ・ゴーレムでダイレクトアタック‼ スクラップフィストォ‼」

「ううっ…‼」

 

璃緒 LP3500→1000

 

スクラップ・ゴーレムの手の部分にあるスクリューが回転すると、スクラップ・ゴーレムの拳が相手に叩き込まれた。

 

「ターンエンド‼」

 

遊星 LP4000

手札 4

モンスター 1

スクラップ・ゴーレム 攻撃

魔法・罠 1

スクラップ・ファクトリー

 

彼女から理解を得る為には、まず俺の力を見せるしかない。

理解を示してくれたら、後は真月から拝借したカードの出番だ。

頼むぞ、スターダスト・ドラゴン…‼




いかがでしたでしょうか?

シンクロ「待たせたな!」
エクシーズ「帰ってきたぜ、みんな!」
融合「俺達の活躍見てくれよな!」
ペンデュラム「俺の活躍も忘れんなよ!」

儀式「」
アドバンス「P召喚で主人公がアドバンスしなくなった件について」

それでは。

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