ベクター?誰それ、俺真月   作:野球男

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こんにちは。
アストラルvsNo.96 4です。
一先ずこれで、アストラルの戦いはおしまい。
次回から真月君の戦いへと戻ります。
それでは、どうぞ。


第59話

『力がとめどなく湧いてくるぞ…アストラル』

 

そう言うとそれまで黙っていたNo.96は急にこちらを見、にやりとした。

『バリアンズ・フォースの効果により、ホープレイのORUを1ついただく‼』

 

…これで、ホープレイのユニット数は0になった。

対するブラック・ストームは2つ。

ジャッジ・デビルも2つ。

『いくぞアストラル‼ ブラック・ストームでホープレイに攻撃‼ 攻撃宣言時、ブラック・ストームの効果発動‼ CORUを1つ取り除き、攻撃する相手モンスターの攻撃力を0にし、その元々の攻撃力分攻撃力をアップする‼』

 

CNo.39 希望皇ホープレイ 2500→0

CNo.96 ブラック・ストーム 1000→3500

 

『何⁉』

ブラック・ストームが大きく吸い込むとホープレイの剣が手を離れ、飲み込まれた。

『バトル続行‼ いけ、ブラック・ストーム‼』

「この攻撃が通ればアストラルのライフは尽きる‼」

『消え去れ、アストラル‼』

 

ブラック・ストームが大きく跳ねると、そのままホープレイを詰めで切り裂いた。

切り裂かれたホープレイは爆発と共に消え去る。

『ッ…リバースカードオープン‼ ガードブロック‼ 戦闘ダメージを0にし、1枚ドロー‼』

『チッ…ダメージは免れたか。しかしこっちはどうだ⁉ いけ、ジャッジ・デビル‼』

 

アストラル LP3400→1800

 

『ぐああああっ‼』

ジャッジ・バスターの鎌が大きく振りかぶられ、そのまま斜め上から下へと、一刀の下に私を切り裂いた。

「アストラル‼ おい、大丈夫か⁉ しっかりしろ‼」

『あ、ああ…大丈夫だ』

遊馬の肩を借り、立ち上がるとNo.96はニヤニヤとこちらを見ているのが視界に入る。

『ターンエンドだ』

 

No.96 LP2200

手札 0

モンスター 1

CNo.96 ブラック・ミスト 攻撃

CNo.65 裁断魔人 ジャッジ・デビル 攻撃

魔法・罠 1

⁇?

 

『…私のターン、ドロー‼』

「‼ アストラル、それは…‼」

RUMーヌメロン・フォース。

これでホープレイ・ヴィクトリーを召喚すれば、勝てる。

しかし、私では…

 

『RUMでも引いたか?』

躊躇う私を訝しむ遊馬の表情に気付いたのか、No.96が声をかけてくる。

『だがアストラル、お前にRUMは使えない』

「使えないって…どういうことだ‼ ホープレイは」

『あれはカオスナンバーズでもイレギュラーな存在だ。俺が言っているのはRUMを経たカオスナンバーズだ。アストラル、何故回収できないかわかるか?』

 

…たしかに、私が回収できるのはナンバーズのみ。

カオス化したナンバーズを回収することはできない。

その理由をNo.96は知っているというのか?

『わからないらしいな。なら、教えてやる。俺がいないからだ』

No.96が…いない?

 

『だからお前はカオスナンバーズを回収できないんだ。カオスナンバーズを回収できないということは、全てのナンバーズが揃わないということ。つまり、お前がヌメロン・コードを所持する資格は訪れない‼』

 

…ヌメロン・コード。

世界の未来と過去が記されたもの。

それがあれば私の目的である、バリアン世界の消滅すらも可能とされているもの。

たしかに、カオスナンバーズを回収できなければ至ることはできないだろう。

 

しかし、ならば

『私が、No.96…お前を回収すれば済む話…‼』

No.96の話の通りなら、私がカオスナンバーズを回収できないのはNo.96がないから。

つまりそれは、No.96を回収すれば解決するということ。

『できるのかぁ、アストラル? 新たな力を得てランクアップした俺を‼』

『やってみせる‼ いくぞ』

 

そう言いながら手札に手をかけた瞬間、強大な力の胎動を感じた。

「な、なんだ…⁉」

『この力は…⁉』

遊馬とNo.96も気付いたのか、周囲を見回す。

まるで空気事態が震えているかのようだ。

 

『この力…上からか‼』

「上っていうと…まさか、真月⁉」

『‼』

我々は、入ることのできない真月を残してここまでやってきた。

まさか、真月の身に何か起こっている⁉

 

「真月だと⁉」

ベクターの叫びと共に遺跡の一部が倒壊し始めた。

どうやら、強大な力に遺跡が耐えられなくなり始めたらしい。

「く、崩れるぞ⁉」

『チッ…水をさされたな。アストラル、今回はここまでだ。だが、次会う時こそ、俺がお前を倒す‼』

『待て、No.96‼』

私が呼び止めるも、No.96は異次元空間へと開かれた穴へ姿を消した。

 

『くっ…‼』

「遊馬‼ アストラル‼」

シャークの声が聞こえ、そちらを見ると、全員が牢獄から脱出していた。

「出られたのか⁉」

「崩れたおかげでな‼ ベクターの奴も既に逃げた後だ‼ 俺達も脱出するぞ‼」

「おう‼ いくぞ、アストラル‼」

『ああ』

そう言うと我々は正規のルートである階段を駆け上がり始めた。

 

真月、一体君に何が起こった…?




いかがでしたでしょうか?
ヌメロン・コードのくだりが唐突な気がしてなりません。
この辺りはいずれ書き直すかも。
それでは。

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