ベクター?誰それ、俺真月   作:野球男

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こんにちは。
詰めデュエル第二弾!
アニメと展開の条件が微妙に変わっていますが気になさらず。
詰めデュエルをできるだけやりたいだけですので。

それでは、どうぞ。


第42話

 遊馬 LP2400

 手札 4

 モンスター 0

 魔法・罠 0

 

 マッハ LP3700

 手札 1

 モンスター 0

 魔法・罠 2

 炎舞ー「天枢」

 ⁇?

 

『なるほど、そういうことか』

 真月が詰めデュエルを解き、開いた抜け道に飛び込んだシャーク達を見ながら、アストラルが呟いた。

 

「何がだ?」

『このデュエルは連動しているということだ。我々がマッハに攻撃をすると、真月達に詰めデュエルが出題される。詰めデュエルを解くと、シャーク達は先に進める』

「つまり?」

『我々がやることは変わらないということだ』

 

「見事。だが、君達が乗り越えなければならない試練は1つではない‼」

 そう言うと、辿り着いたシャーク達の頭上が今度は緩やかに降り始めた。

「上等だ‼ かかってこい、マッハ‼ 俺達がお前を倒す‼」

 

「いくぞ‼ 私のターン、ドロー‼ では次の試練、君達が乗り越えられるか試そう‼ 私はレスキュー・ラビットを召喚し効果発動‼ レスキュー・ラビットを除外し、現れろ、2体の幻獣王ガゼル‼」

 

 幻獣王ガゼル

 ☆4 地属性 獣族

 ATK 1500

 DFE 1200

 走るスピードが速すぎて、姿が幻のように見える獣

 

 マッハのフィールドに2体の獅子が現れた。

 黒い毛並みに赤い瞳、一本角も合わさり、ライオン等の獣とは一線を画した存在に見える。

「幻獣と名がつくのでガゼルの攻撃力は600ポイントアップする‼」

 

 幻獣王ガゼル×2 1500→2100

 

「…っ‼」

 2体のガゼルの攻撃力は合わせて4200。

 2400しかライフのない俺が2体の直撃を受ければ…‼

 

「いくぞ‼ 幻獣王ガゼルでダイレクトアタック‼」

 ガゼルが猛烈なスピードで近付き、俺目掛けて爪を振り上げた。

 

「させっかよ‼ 俺は手札のガガガガードナーの効果発動‼」

 

 ガガガガードナー

 ☆4 地属性 戦士族

 ATK 1500

 DFE 2000

 相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを手札から特殊召喚できる

 また、このカードが攻撃対象に選択された時、手札を1枚捨てる事で、このカードはその戦闘では破壊されない

 

 フィールドにスノーボーダーのような男が現れた。

 そのまま手に持つ、「我」と書かれた大きな盾を構えて守備の体制をとる。

「ならば、ガガガガードナーを打ち砕くのみ‼ ゆけ、ガゼル‼」

「ガガガガードナーの効果発動‼ 手札のゴゴゴゴーレムを墓地に送り、破壊を無効にする‼」

「ではもう1体のガゼルで攻撃‼」

「ドドドバスターを墓地に送る‼」

 2体のガゼルの攻撃をガガガガードナーが盾で受け止め、そのまま押し返した。

 

『なんとか乗り切れたか』

「ああ」

 しかし、2回の効果で俺の手札は1枚。

 マッハも1枚とはいえ、勢いでいえば俺は不利だ。

 

「2度の攻撃を受け切るか。ならば、これはどうする‼」

 まさか…⁉

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 現れろ、No.44‼ 悠久の大義よ、今こそ古の眠りから目覚め、天空を駆ける翼となれ‼ 白天馬スカイ・ペガサス‼」

 

 No.44 白天馬スカイ・ペガサス

 ★4 光属性 獣族

 ATK 1800

 DFE 1600

 レベル4モンスター×2

 1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる

 相手は1000ライフポイントを払う事でこのカードの効果を無効にできる

 払わなかった場合、選択したモンスターを破壊する

 

 2体のガゼルが球体になり、空へと昇ると、空から純白のペガサスが駆け下りてきた。

 そのままマッハのフィールドに着地し、嘶きをあげる。

 

『これが遺跡のナンバーズ…‼』

「そう、そしてこれが次の試練‼ スカイ・ペガサスの効果発動‼ ORUを1つ取り除き、ガガガガードナーを選択し破壊する‼ ただし、相手は1000ポイントライフを支払うことで効果を無効にできる。さあ、どうする‼」

 

 今ここで、ガガガガードナーを失えば、次のドローフェイズでドローしても2枚。

 それが逆転のカードである保障はない。

 しかし、ライフを1000ポイント払えば残りライフは1400。

 更に自分をピンチに追い込むことになる。

 

 そう考えながら、俺はチラッと映るシャークと真月達を見た。

 …ここは

「俺は1000ポイントライフを支払って破壊を無効にする‼」

 

 遊馬 LP2400→1400

 

 まだライフは1400もある。

 1ポイントでも残っている限り、俺は希望を捨てねぇ‼

「1枚伏せてターンエンド‼」

 

 マッハ LP3700

 手札 0

 モンスター 1

 No.44 白天馬スカイ・ペガサス 攻撃

 魔法・罠 2

 炎舞ー「天枢」

 ⁇?

 

 

「…ッ、零君。次の試練が出たわ」

 マッハのエンド宣言と共にDゲイザー越しにまた別の男が現れた。

 

「よし、なら」

「待って」

 そう言って前に出ようとする零君を私は止めた。

「璃緒さん?」

「零君、次は私にやらせて」

 

 私は自分の意思でここまで着いてきた。

 なのに、零君の後ろで見ているだけなんてできない。

 私にだって決闘者としての意地がある。

 

「私は零君に守ってもらうだけの弱い女なつもりはないわ」

 そう言うと零君は鳩が豆鉄砲をくらったような顔をした。

 意外な表情に、思わず笑ってしまいそうになる。

 

 ややあって、零君は表情を崩した。

「それじゃあ璃緒さん、頼む」

「…‼ ええ、任せて」

 そう言うと零君は一歩下がり、私は一歩前に進み出た。

 

 男 LP100

 残りデッキ枚数 20

 手札 0

 モンスター 1

 暗黒の狂犬 攻撃

 リバース 3

 ⁇?×3

 墓地 0

 EX 0

 

 璃緒 LP1100

 残りデッキ枚数 25

 手札 4

 モンスター 1

 岩石の巨兵 守備

 リバース 2

 ⁇?×2

 墓地 3

 クリボー

 霧の谷のファルコン

 死者転生

 EX 3

 有翼幻獣キマイラ

 炎の騎士 キラー

 ラヴァルバル・イグニス

 

 このターン中に勝利せよ

 

「いくわよ、ドロー‼」

 ドローカードはダブル・サイクロン。

 手札は魔法石の採掘、融合、バフォメット、簡易融合。

 リバースカードはリビングデッドの呼び声にリ・バウンド。

 対する相手のリバースカードは…奈落の落とし穴、ジャスティブレイク、強制脱出装置…

 

 バフォメットがいるということはデッキには幻獣王ガゼルがあるとみていいわね。

 そして、リ・バウンド。

 

 1番簡単な流れとしては、簡易融合を発動して炎の騎士 キラーを召喚してラヴァルバル・イグニスをエクシーズ召喚。

 もしくは、岩石の巨兵をリリースしてバフォメットをアドバンス召喚。

 効果でガゼルを手札に加え、キマイラを融合召喚。

 どちらを選んでも、攻撃すれば私の勝ち…なのだけれど。

 

「………」

 

 問題は3枚のリバースカード。

 3枚の壁を乗り越えなくては、たった100のライフを奪うことはできない。

 一応、リ・バウンドで強制脱出装置を無効にできるとはいえ…残り2枚。

 ダブル・サイクロンで破壊したとしても、どちらかが残るのなら意味が…

 

 そういえば、イグニスとキマイラに気をとられていたけれど、墓地の他のモンスターは…?

 クリボーに霧の谷のファルコン。

 

 クリボーはともかく、ファルコンの攻撃力は2000。

 残りライフを考えれば悪くはないけれど、でもトラップに引っかかるのはマズイ…って、あら?

 もう1枚あるわね。

 私としたことが、見落とすなんて。

 見落としていたカードは…死者転生?

 

 その瞬間、私の脳裏に電流が走る錯覚と共に、発動させるカードが脳裏をよぎる。

 

 …‼ そういうこと。

 ならまずは…

「ダブル・サイクロンを発動‼」

 

 ダブル・サイクロン

 速攻魔法

 自分フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚と、相手フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚を選択して発動する

 選択したカードを破壊する

 

「私の右のリバースカードと、私から見て左のリバースカードを破壊するわ‼」

 フィールドに嵐が吹き荒れ、リビングデッドの呼び声と相手の奈落の落とし穴を破壊した。

 まず1枚。残り2枚‼

 

「続けて魔法石の採掘を発動‼ 手札の融合と簡易融合を墓地に送り、死者転生を手札に加えて、そのまま発動よ‼」

 

 死者転生

 通常魔法

 手札を1枚捨て、自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる

 そのモンスターを手札に加える

 

「手札のバフォメットを墓地に送り、霧の谷のファルコンを手札に加え、そのまま召喚‼」

 

 霧の谷のファルコン

 ☆4 風属性 鳥獣族

 ATK 2000

 DFE 1200

 このカードは、このカード以外の自分フィールド上のカード1枚を

 手札に戻さなければ攻撃宣言できない

 

 私のフィールドに剣と盾を持った白髪の青年が現れた。

 ともすれば、普通の青年にしか見えないが、背中の茶色の翼がそれを許さない。

「リバースカードオープン‼ 強制脱出装置‼」

 

 強制脱出装置

 通常罠

 フィールド上のモンスター1体を選択して持ち主の手札に戻す

 

 その発動は読めていたわ‼

「リバースカードオープン‼ リ・バウンド‼」

 

 リ・バウンド

 カウンター罠

 フィールド上のカードを手札に戻す効果を相手が発動した時に発動できる

 その効果を無効にし、相手の手札・フィールド上からカードを1枚選んで墓地へ送る

 また、セットされたこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた時、デッキからカードを1枚ドローする

 

「強制脱出装置の効果を無効にし、相手の残ったリバースカードを破壊する‼ 消えなさい、ジャスティブレイク‼」

 そう言うと、リ・バウンドから光線が飛び出し、まっすぐ飛ぶとリバースカードが開かれ、破壊された。

 

 よし、これで壁は全て取り払われた。

「いきなさい、霧の谷のファルコン‼ 効果により私のフィールドの岩石の巨兵を手札に戻すわ‼」

 

 男 LP100→0

 

「…ふぅ」

 玉に映る凌牙達もなんとか抜け道から移動できたらしい。

 

「ナイスデュエル、璃緒さん」

 零君がそう言いながら私に近付いてくる。

「これで少しは私の実力がわかったかしら?」

 照れ臭くなり、つい、そんな言葉で返してしまう。

 

「零君にそう言ってもらえて嬉しい」

 

 なんて言ったら、零君はどんな反応をするかしらね?

 

「ああ。正直、少し侮っていた。けど、流石は璃緒さんだ」

 一部引っかかる言葉もあったけれど…そう素直に褒める零君に、私は恥ずかしくなる。

 

 背後でゴゴゴ…という音がする。どうやら、次の道が開いたようだ。

 

「さ、さあ行きましょうか」

 そう言うと私は零君の手を取り、走り始める。

 零君もたたら踏んだが、なんとか手を握ったまま、私と並んで走り始めた。

 

 こんなに恥ずかしくなるなんて…相当零君に参っている証拠かしらね?

 そんなことを考えながら、少しの間、凌牙達のことを隅に追いやり、走り続けた。




いかがでしたでしょうか?
展開的に「間違ってね?」ってところがありましたら指摘お願いします。

スパロボZ1週目終了!
いやぁ、私スパロボやってたつもりだったんですけどねぇ…
いつの間にかグレンラガンやってましたねぇw
私のお気に入りはグレンラガン、真ゲッター、マジンガーZ、ガンバスターです。
今川作品かガイナックスじゃねぇか!
なのにエースはキリコという。

それでは。

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