ギガ・ガガギゴ
ゲットライド!
天刑王 ブラック・ハイランダー
狂戦士の魂
闇次元の解放
「あ、ブラック・ハイランダー! ジャックのカードだ!」
「絶対王者の方ね。コミカルな感じが無い、真面目なジャックよ」
それでは、どうぞ。
「これは一体…⁉」
私は目の前で起きた、アストラルの変貌に驚きを隠すことができなかった。
遊馬君は無事なの⁉
「どうなっているの…?」
そのまま黙って見ていると、空高く昇った2人が地面に落ち、土煙りが晴れると2人の合体した姿、ゼアルがいた。
だが…
「…黒い?」
そう、ゼアルから滲み出る力の奔流が暗い色をしている。
凌牙からゼアルという存在は聞かされてはいた。
けれど、聞いていた雰囲気とまるで違う。
遊馬君とアストラルがあんな暗い雰囲気を放っているだなんて…
「これがゼアル…すっかり悪意に呑まれちまったようだが」
「暗き力、ドローカードさえ闇に染める。ダークドロー‼」
ゼアル…いや、ダークゼアルがデッキトップに指をかけるとそのままドローする。
ドローしたカードは闇色に覆われている。
「ダークドローときたか。クククッ」
「DZWー魔装鵺妖衣を召喚」
DZWー魔装鵺妖衣
☆1 闇属性 悪魔族
ATK 0
DFE 0
自分のメインフェイズ時、手札または自分フィールド上のこのモンスターを、装備カード扱いとして自分フィールド上のCNo.39と名のついたモンスターに装備できる
また、このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、装備モンスターは戦闘では破壊されない
装備モンスターの攻撃によって相手モンスターが破壊されなかったダメージステップ終了時、その相手モンスターの攻撃力を0にしてもう1度だけ同じモンスターに続けて攻撃できる
ダークゼアルが召喚すると闇色の煙りが上がり、猿の頭・虎の手足・蛇の尻尾をもった鵺と呼ばれる妖怪のようなモンスターが現れた。
「魔装鵺妖衣の効果により、ホープレイVに装備」
魔装鵺妖衣がホープレイVにまとわりつくと紅い刃の大鎌になった。
CNo.39 希望皇ホープレイV 2600
装備したのに攻撃に変化がない?
そういえばーーー
「攻撃力が変化しない装備魔法は結構ある」
「そうなの?」
「ああ、ジャンク・アタックのような攻撃力は上がらないが、戦闘破壊した時相手の攻撃力の半分のダメージを与える効果やブレイク・ドローのような戦闘破壊をすることでドローのできる装備魔法、ニトロユニットのような相手に装備させることに意味があるカードもある」
ジャンク・アタック
装備魔法
装備モンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える
ブレイク・ドロー
装備魔法
機械族モンスターにのみ装備可能
装備モンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、自分のデッキからカードを1枚ドローする
このカードは発動後3回目の自分のエンドフェイズ時に破壊される
ニトロユニット
装備魔法
相手フィールド上モンスターにのみ装備可能
装備モンスターを戦闘によって破壊し墓地へ送った時、装備モンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える
ーーー以前、そんな話を零君とした。
攻撃力の変化が無かったということは、何かしら効果を持っているはず。
「いけ、ホープレイV。シャイニングに攻撃‼」
ホープレイVが大鎌を振り回すとシャイニングに向けて回転する斬撃を飛ばした。
「血迷ったか‼ シャイニングの攻撃力は2700‼ホープレイVじゃ僅かに足りねぇ‼ 返り討ちにしろ、シャイニング‼」
その声に応じたシャイニングが飛んできた斬撃をチャクラムで弾き飛ばした。
そのままホープレイVに激突すると爆発が起きる。
「くっ…」
ダークゼアル LP1000→900
ダメージを受けただけ?
いや、あのカードはダークゼアルのドローしたカード。
ただの自爆で終わるはずが…
爆炎が晴れると先程と同じく、ホープレイVは大鎌を構えていた。
「なんだと⁉」
「魔装鵺妖衣を装備したモンスターに戦闘破壊はない。そして、魔装鵺妖衣の効果発動‼ 戦闘で相手モンスターを破壊できなかった時、攻撃力を0にしもう一度攻撃できる‼」
「何⁉」
No.104 仮面魔踏士シャイニング 2700→0
大鎌から紅い光線が放たれると、シャイニングに直撃し、シャイニングからチャクラムを奪った。
「シャイニングの攻撃力が0に‼」
「いけ、ホープレイV。シャイニングに攻撃‼」
「ぐっ…おおああああああ‼」
ベクター LP200→0
吹き飛んだベクターは何回転かし、地面に倒れた。
「ベクターに勝った…‼」
これで零君を弔うことができる。
でも…
「ぐっ…‼」
デュエルが終了したにも関わらず、ホープレイVは大鎌を下ろす気配がない。
まさか…
「ダイレクトアタック‼」
「えっ⁉」
ホープレイVは待っていたと言わんばかりに大鎌を振り上げた。
それは…‼
「止め…‼」
そう私が声を上げようとした時だった。
ベクターとホープレイVの間に現れた巨大な何かが、大鎌を受け止めていた。
傍らには、誰かが立っているのがわかる。
「‼」
「止めろ、遊馬。アストラル。これ以上は決闘者として、俺がさせない」
…その声は…
私の目の前でデッキだけ残して光となって消えてしまった…
「ただいま」
真月零が、そこにいた。
いかがでしたでしょうか?
復ッ活ッ!真月零復活ッッ!真月零復活ッッ!真月零復活ッッ!真(ry
それでは。