今回、ミザエル・ドルべ回となっています。
少し前、友人と面白いデッキ組もうぜ!という話になり、組みました。
題して『見てくれ! ワシのコックローチデッキ(白目)」
コカローチナイトが墓地に行ったら終わります。
…GとGでニートがエクシーズされた時の友人の微妙な顔が頭から離れません。
それでは、どうぞ。
ミザエル LP3200
手札 3
モンスター 2
神獣王バルバロス(妥協召喚) 攻撃
仮面竜 守備
魔法・罠 1
異次元の古戦場ーサルガッソ
カイト LP3600
手札 4
モンスター 0
魔法・罠 0
「くっ…」
ベクターめ…‼
このデュエル、バリアンの今後を決める大切なものだ。
その為にアリトとギラグを馬鹿にされた私の気持ちを抑えてまで、ドルべはベクターの策に乗った。
策は今のところ、順調に進んでいるのだろう。
だが…
「このような行為…到底許せるようなものではない‼」
真月…奴が、ベクターと同一の存在であったことには驚かされた。
だが、それはもういい。
奴はベクターと違い、正々堂々と戦うカイトと同じく、私が全力を賭して戦うに相応しい決闘者なのだから。
だが、ベクターはそんな高潔な魂を穢し、あまつさえ敵対する相手に差し向けた。
それを許してなるものか…‼
「何処へ行く、ミザエル」
「カイト‼ 貴様はベクターのあのような行いを許せるのか⁉」
「いいや。到底許せるものではない」
「ならば…‼」
何故私を呼び止める‼ このような状態で真のギャラクシーアイズ使いを決めることに、一体どれほどの価値があるというのだ‼
「俺は真月という人間がどのような人物だったかは知らない。だが、それと今のデュエルに何の関係がある」
「何…⁉」
「俺やお前が動いたところで、消えた真月が戻りはしない。ならば、俺にできることはこのデュエルで真月を弔ってやることだけだ」
デュエルで真月を弔う…
「いくぞ。俺のターン、ドロー‼ 俺のフィールドにモンスターがいないのでフォトン・スラッシャーを特殊召喚‼」
フォトン・スラッシャー
☆4 光属性 戦士族
ATK 2100
DFE 0
このカードは通常召喚できない
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に特殊召喚できる
自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在する場合、
このカードは攻撃できない
フィールドに青白く発光する戦士が現れた。
1ツ目でこちらを見ながら、手に持つ剣を構える。
「さらにフォトン・クラッシャーを召喚‼」
フォトン・クラッシャー
☆4 光属性 戦士族
ATK 2000
DFE 0
このカードは攻撃した場合、ダメージステップ終了時に守備表示になる
フォトン・スラッシャーの横に槌を持った戦士が現れる。
レベル4が2体…何が来る?
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 来い、輝光帝ギャラクシオン‼」
輝光帝ギャラクシオン
★4 光属性 戦士族
ATK 2000
DFE 2100
フォトンと名のついたレベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を2つまで取り除いて発動できる
この効果を発動するために取り除いたエクシーズ素材の数によって以下の効果を適用する
1つ:手札から「銀河眼の光子竜」1体を特殊召喚する。
2つ:デッキから「銀河眼の光子竜」1体を特殊召喚する
「サルガッソの効果でダメージを受けてもらう‼」
「くっ…‼」
カイト LP3600→3100
「ギャラクシオンの効果発動‼ ORUを2つ使い、降臨せよ、我が魂‼ 銀河眼の光子竜‼」
銀河眼の光子竜
☆8 光属性 ドラゴン族
ATK 3000
DFE 2500
このカードは自分フィールド上に存在する
攻撃力2000以上のモンスター2体をリリースし、手札から特殊召喚する事ができる
このカードが相手モンスターと戦闘を行うバトルステップ時、その相手モンスター1体とこのカードをゲームから除外する事ができる
この効果で除外したモンスターは、バトルフェイズ終了時にフィールド上に戻る
この効果でゲームから除外したモンスターがエクシーズモンスターだった場合、このカードの攻撃力は、そのエクシーズモンスターをゲームから除外した時のエクシーズ素材の数×500ポイントアップする
カイトのフィールドに青白く発光するドラゴンが現れた。
その嘶きには、美しさすら感じ取ることができる。
「現れたな、銀河眼の光子竜‼」
「いくぞ‼ 銀河眼の光子竜で神獣王バルバロスを攻撃‼」
「ぐああっ‼」
ミザエル 3200→2100
銀河眼の光子竜の攻撃を前にバルバロスも盾を構え防いでいたが、攻撃の勢いの前に盾は砕け散り、バルバロスは光の中に消え去った。
「ギャラクシオンで仮面竜に攻撃‼」
「仮面竜の効果発動‼ デッキから幻水龍を特殊召喚する‼」
「1枚伏せてターンエンドだ」
「サルガッソの効果をさらに受けてもらう」
カイト LP2600
手札 2
モンスター 2
銀河眼の光子竜 攻撃
輝光帝ギャラクシオン 攻撃
魔法・罠 1
⁇?
「さあ来い、ミザエル」
…弔う、か。
いいだろう、私はこのデュエルに勝利することで真月を弔おう。
ドルべ LP3600
手札 3
モンスター 1
光天使ソード 攻撃
魔法・罠 1
⁇?
シャーク LP3100
手札 5
モンスター 0
魔法・罠 1
???
「………」
ベクター、お前は九十九遊馬達のことを理解していない。
彼らは、間違いなく仲間の死に愕然とするだろう。
それが例え我らと同じバリアンであり、お前と同一の存在である真月という男であっても。
ことが上手く進めば、彼らは一時的な消耗のまま、敗北するかもしれない。
そう、その消耗はあくまでも一時的なものでしかない。
すぐに彼らはベクターに怒り、助け出せなかった自分に怒り、ベクターを…私達を憎むだろう。
憎しみや怒りは脆い…だが、戦う上で手っ取り早い力となる。
その力を得た時、彼らと相対する我らは決して無事ではすまないだろう。
そのことを理解せず、このような手段で追い詰めるとは…本当に姑息な真似をする奴だ。
ミザエルは耐えていられるのだろうか?
「おい。何処を見ている」
…?
私と相対している男…たしか、神代凌牙といったか。
真月とは友人関係だと報告を受けている。
「貴様、友人の死に何も感じないのか?」
「いいや。今すぐにでも、ベクターの野郎をぶちのめしてやりてぇ」
「ならば…」
何故悲しまない?
「以前、真月とデュエルした時にかなり追い込まれたことがあった。その時に言われたんだ、熱くなり過ぎだってな。思考を止めたらデュエルは終わりだ。どれだけ強くてもな。だから、俺は静かに牙を研ぐ。ぶつけるべき相手にぶつけるためにな」
神代凌牙。
この男、似ている…ナッシュに。
ナッシュも熱くなりやすいが、冷静な判断のできる男だった。
そして何より、諦めない男だった。
未だ姿を現さないナッシュ…君は今、一体何処にいるんだ。
「俺のターン、ドロー‼ 鰤っ子姫を召喚‼」
鰤っ子姫
☆1 水属性 魚族
ATK 0
DFE 0
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、このカードをゲームから除外して発動できる
デッキから「鰤っ子姫」以外のレベル4以下の魚族モンスター1体を特殊召喚する
「鰤っ子姫」の効果は1ターンに1度しか使用できない
凌牙のフィールドにそれまでの凌牙をイメージさせるサメとは全く印象の違う小魚が現れた。
「鰤っ子姫の効果発動‼このカードを除外し、デッキからセイバー・シャークを特殊召喚する‼」
小魚が姿を消すと、フィールドに青いサメが現れた。
頭には巨大な刃がついており、切っ先をこちらに向けている。
「さらにリバースカードオープン‼リビングデッドの呼び声‼ 墓地からツーヘッド・シャークを特殊召喚する‼」
ツーヘッド・シャーク
☆4 水属性 魚族
ATK 1200
DFE 1600
このカードが召喚に成功した時、自分フィールド上の全ての魚族・レベル4モンスターのレベルを1つ下げる事ができる
このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる
セイバー・シャークの横に2つ口のあるサメが現れた。
これで、レベル4が2体。
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 来い、バハムート・シャーク‼」
凌牙のフィールドの2体が消えると爆発が起こり、4枚のヒレを持つ、二足歩行のサメが現れた。
両手足には鋭利なツメが伸びており、引き裂くには充分なシロモノである。
「サルガッソの効果で500のダメージだ‼」
シャーク LP3100→2600
「くっ…さらに、バハムート・シャークのORU2つを取り除きエクシーズ・リモーラを特殊召喚‼」
エクシーズ・リモーラ
☆4 水属性 魚族
ATK 800
DFE 800
このカードは自分フィールド上のエクシーズ素材を2つ取り除き、
手札から特殊召喚できる
この方法で特殊召喚に成功した時、自分の墓地の魚族・レベル4モンスター2体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる
この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、効果は無効化され、表示形式の変更もできない
また、この効果で特殊召喚したモンスターをエクシーズ素材とする場合、水属性モンスターのエクシーズ召喚にしか使用できない
バハムート・シャークのORUが消え去ると10個の穴のある小さなサメが現れた。
「わざわざエクシーズ召喚したモンスターのORUを取り除くだと…⁉」
「効果はここからだ‼ エクシーズ・リモーラの効果で墓地からレベル4のモンスターを2体特殊召喚する‼ 来い、セイバー・シャーク‼サイレント・アングラー‼」
‼ そういうことか。
これで今度はレベル4が3体…
「3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 来い、No.32 海咬龍シャーク・ドレイク‼」
凌牙のフィールドに紫色のサメが現れた。
左胸には自身のナンバーである32が書かれている。
「サルガッソの効果を再び発動‼」
シャーク LP2600→2100
「いけ、シャーク・ドレイク‼ソードに攻撃‼」
「リバースカードオープン‼陰謀の盾‼」
陰謀の盾
通常罠
発動後このカードは装備カードとなり、自分フィールド上のモンスター1体に装備する
装備モンスターは表側攻撃表示で存在する限り、1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない
また、装備モンスターの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる
「ならバハムート・シャークで攻撃だ‼」
シャーク・ドレイクの攻撃で傷ついていた盾は打ち砕かれ、鋭利なツメでソードはバラバラに破壊された。
「先にバハムート・シャークで攻撃すべきだったな。1枚伏せてターンエンド」
「サルガッソの効果で更なるダメージを与える‼」
シャーク LP1600
手札 1
モンスター 2
バハムート・シャーク 攻撃
No.32 海咬龍シャーク・ドレイク 攻撃
魔法・罠 2
リビングデッドの呼び声
⁇?
…いいだろう、神代凌牙。
お前が亡き真月から学んだというその冷静さ、私が見極めてやろう。
いかがでしたでしょうか?
個人的にはシャークさんが怒りに任せない辺りに成長が感じられればいいなと思っていたり。
カイトは会ったことのない奴の為に感傷に浸るような奴ではないですしこんなものかなと。
それでは。