今回は視点を変えまして、遊馬視点となっています。
サルガッソ篇は視点が遊馬と璃緒を行き来するかと思われますのであしからず。
それでは、どうぞ。
「「デュエル‼」」
ベクター LP4000
遊馬 LP4000
「俺の先攻、ドロー‼ 俺は異次元の古戦場ーサルガッソを発動‼」
『…どういうことだ?』
ベクターがフィールド魔法を発動したのに、フィールドが書き換わったようには見えねぇ。
一体どうなってるんだ?
「終末の騎士を召喚‼効果によりデッキからアンブラル・アンフォームを墓地に送る‼ 1枚伏せてターンエンド‼」
ベクター LP4000
手札 3
モンスター 1
終末の騎士 攻撃
魔法・罠 2
異次元の古戦場ーサルガッソ
⁇?
「遊馬。次のお前のターン、俺にダメージを与えられたら真月をここに呼んでやるよ」
「真月をここに…⁉」
「ああ。でも急がねぇと真月は死んじまうかもなァ。まあ、お前じゃリバースカードにビビっちまって攻撃することもできないかもなァ」
真月が死ぬ…⁉
「そんなこと絶対にさせねぇ‼俺のターン、ドロー‼」
『落ち着け、遊馬‼ 相手の言葉に乗せられていては…‼』
「うるせぇ‼」
『‼ だが、ベクターのあの態度。あのリバースカードは罠の可能性が高い‼』
「でも、チンタラやってたら真月が死んじまうかもしれねぇんだ‼ 喋ってる暇はねぇ‼」
そうだ、こうやって喋っている間にも真月に危険が及んでいるかもしれねぇんだ。
急がねぇと…‼
『遊馬…』
「ゴブリンドバーグを召喚‼効果により、ゴブリンドバーグを守備表示に変更し、手札のガガガマジシャンを特殊召喚する‼」
ゴブリンドバーグの編隊が落とした鋼鉄のシェルターからチェーンをつけるなど、魔法使いにしてはやけに不良じみた、しかし遊馬にとってはもはや馴染み深い青年が現れた。
よし、これでレベル4のモンスターは2体‼一気に決めてやる‼
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 現れろ‼No.39 希望皇ホープ‼」
終末の騎士の攻撃力は1400‼ホープの攻撃力は2500‼ 攻撃力はこっちの方が上回っている‼
「ハッ‼ サルガッソの効果発動‼ エクシーズ召喚をした時500ポイントのダメージを受ける‼」
「うあああああ‼」
遊馬 LP4000→3500
「『はいはいホープホープ』ってかァ⁉ 進歩のねぇ野郎だな、テメェは‼」
「くっ…‼」
エクシーズ召喚をする度に500ポイントを受けるフィールド魔法…
なら、俺のライフが尽きる前に倒すだけだ‼
「いけ‼希望皇ホープ‼ 終末の騎士に攻撃‼」
「ぐあああっ‼」
ベクター LP4000→2900
「どうだ‼」
「くっ…臆せず攻撃してきたことは褒めてやるよ。だがなァ‼リバースカードオープン‼ダメージ・コンデンサー‼」
ダメージ・コンデンサー
通常罠
自分が戦闘ダメージを受けた時、手札を1枚捨てて発動できる
受けたそのダメージの数値以下の攻撃力を持つモンスター1体をデッキから表側攻撃表示で特殊召喚する
「来い‼ アンブラル・アンフォーム‼」
ベクターのフィールドに現れた稲妻の走る巨大なガラス瓶が砕け散ると暗い闇色の塊が現れた。
「ベクター‼約束だ‼ 真月をここに呼べ‼」
「いいだろう」
そう言うとベクターの背後に穴が空き中から真月がボトリと落とされた。
うつ伏せになったまま、なんの反応も示さない。
まさか…‼
「真月‼おい、真月‼」
「安心しろ。まだ生かしてある。ま、虫の息だが…なっ‼」
そう言ったベクターは真月の頭を踏み付けた。
「やめろ‼」
「さぁて、ターンを回してもらおうか⁉」
「くっ…1枚伏せてターンエンド‼」
「おおっと‼ サルガッソの効果により更に500ポイントのダメージだ‼」
「うああああ‼」
遊馬 LP3000
手札 3
モンスター 1
No.39 希望皇ホープ 攻撃
魔法・罠 1
⁇?
「おやおや、まだ何もしてねぇのにライフが4分の3になっちまったなァ。そんな調子で俺にダメージを与えられるのか?遊馬ァ」
「く…っ‼」
「ま、いいさ。俺のターン、ドロー‼ アンブラル・グールを召喚‼そして、こいつの攻撃力を0にすることでアンブラル・ウィル・オ・ザ・ウィスプを特殊召喚‼ 効果によりコイツはアンブラル・グールと同じレベルになる‼」
アンブラル・グール 1800→0
アンブラル・ウィル・オ・ザ・ウィスプ ☆1→4
3体のモンスター…‼
一体何を出すつもりだ⁉
「3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 来い‼No.104 仮面魔踏士 シャイニング‼」
3体のモンスターが球体になり、爆発を起こすと白と金を基調とした青いマントを羽織った男が現れた。
何故か、セイクリッドを使う真月の姿を思わせられる。
「出やがった、オーバーハンドレッドナンバーズ…‼」
『これで奴もサルガッソの効果を…』
「残念だったな‼ 俺の墓地にはダメージ・コンデンサーで送ったサルガッソの灯台がある‼」
サルガッソの灯台
速攻魔法
自分にダメージを与える魔法カードの効果が発動した時に発動できる
その効果によって自分が受ける効果ダメージは0になる
また、このカードが墓地に存在する限り異次元の古戦場－サルガッソの効果によって自分が受ける効果ダメージは0になる
セットされたこのカードが墓地へ送られた時、デッキから異次元の古戦場－サルガッソ1枚を手札に加える事ができる
「これで俺はサルガッソのダメージを受けることはねェ‼」
「なんだと…⁉」
『我々にダメージを与えつつ、自分は防ぐ算段も既についていたわけか』
「いけ‼シャイニング‼ ホープに攻撃‼」
「させっかよ‼希望皇ホープの効果発動‼ ORUを1つ取り除き、攻撃を無効にする‼」
「甘ェんだよ‼仮面魔踏士シャイニングの効果発動‼ ORUを1つ取り除き、相手がバトルフェイズ中に発動した効果を無効‼ さらにさらにィ?豪華特典として、800ポイントのダメージを与える‼」
「なっ…ぐああああ‼」
遊馬 LP3000→2200
「バトル続行だ‼ いけ、シャイニング‼ホープをブチのめせ‼」
「ぐっ…あああ‼」
遊馬 LP2200→2000
「1枚伏せてターンエンド‼」
ベクター LP2900
手札 0
モンスター 1
No.104 仮面魔踏士シャイニング 攻撃
魔法・罠 2
異次元の古戦場ーサルガッソ
⁇?
「俺のターン、ドロー‼」
‼ ドローカードはリミテッド・バリアンズ・フォース‼
フィールドのセットカードと合わせて、これでホープレイVを召喚すれば‼
『待て、遊馬‼ ここでホープレイVを召喚するとまたダメージを受けるぞ‼』
「500くらい関係ねぇ。これで倒しちまえば…‼」
『倒せなければどうする‼ エンドフェイズに500ポイントダメージを受け、ライフは1000‼ 逆転するのは更に難しくなる‼ ここは手札にあるガガガガールと、墓地のガガガマジシャンで、ガントレット・シューターをエクシーズ召喚すべきだ‼』
…‼
たしかに…ここでホープレイVを召喚して効果と攻撃でライフポイントを0にできるかもしれない。
でも、もしあのリバースカードでダイレクトアタックが阻まれたら、俺のフィールドに残るのはORUのないホープレイV…
対して、アストラルの言う通りガントレット・シューターにすれば、ダイレクトアタックを阻まれたとしても、ORUを1つ残した状態でフィールドに留まれる…
なら、ここは…
「しっかし踏み心地いいなァ、真月ゥ。もっと踏んでいたくなってきたぜ」
そう言うとベクターは倒れる真月を踏もうと足を大きく上げた。
ーーーッ‼
「リバースカードオープン‼リビングデッドの呼び声‼ 蘇らせるモンスターはホープだ‼」
『遊馬⁉』
「これ以上真月をアイツと一緒にいさせるわけにはいかねぇ‼ RUMーリミテッド・バリアンズ・フォース発動‼」
そうだ、これ以上真月を痛めつけられたら虫の息のアイツは、本当に死んじまうかもしれねぇ。
「希望皇ホープでオーバーレイネットワークを再構築‼カオス・エクシーズ・チェンジ‼ 現れろ‼CNo.39 希望皇ホープレイV‼」
ホープが空の渦へ飛び込んでいくと爆発が起こり、先程までの騎士らしい印象がなくなり、禍々しい姿をしたホープレイVが現れた。
「来やがったな、ホープレイV‼ だが、まずはサルガッソの効果発動だ‼」
遊馬 LP2000→1500
「くっ…ホープレイVの効果発動‼ ORUを1つ取り除き、相手モンスター1体を破壊し攻撃力分のダメージを与える‼ シャイニングの効果はバトルフェイズじゃないと発動しない‼いけ、ホープレイV‼」
そう叫ぶとホープレイVは両刃の武器を取り出すとシャイニング目掛けて投げた。
「ぐあああああ‼」
ベクター LP2900→200
ベクターの叫び声と共に爆煙が上がり、ベクターが吹き飛ぶと、そのまま消えてしまった。
『ベクターが…』
「消えた…?」
いかがでしたでしょうか?
次回、いよいよZEXALの認知度を爆上げしたお楽しみのアレがあります。
お楽しみに。
それでは。