【怪奇】ゴッズ版DDBバカ売れ【ショップから消える】
マスタールール2がとうとう終わりましたね。
ルール改定もあり、ペンデュラムという新しい枠も生まれ、ARCーVも始まりと中々楽しみです。
それでは、どうぞ。
「零君が見付かった⁉」
遊馬君からの零君発見の報告に私はそこが学校であることも忘れて大声を上げた。
「こ、声がデケェって」
「あ、ああ。そうね…ごめんなさい」
そう言ってとりあえず私は自分を落ち着かせることにした。
でも、良かった…零君が見付かって。
「それで、今は何処に?」
「俺の家にいる。真月の奴、バリアンとやり合ってたらしくて。ボロボロだったし会うなり気絶しちまったけど。過労…とかなんとか言ってたかな」
「そう…でも、やっぱりバリアンと戦っていたのね」
「ああ。ベクターとかいう奴と戦ってたとか言ってた」
ベクター…ッ⁉
ずきり、と刺すような痛みが頭に走った。
あまりの痛みに立つこともままならなくて、私はその場にしゃがみ込んでしまう。
「ど、どうした⁉」
「い、いえ…なんでもないわ」
慌てたような声になんとか返事を返す。と、次の瞬間にはその痛みはすっかり引いていた。
今の痛みは一体…?
「お、おい? 妹シャーク?」
「遊馬君、放課後貴方の家に行っても?」
「あ、ああ。みんな行くみたいだし別にいいけどよ」
「そう。それじゃあ放課後に」
「ああ、わかった」
「それから‼ 私のこと、妹シャークって呼ぶのはやめて」
「お、おう」
時間はあっという間に過ぎて、約束の放課後。
私達はナンバーズクラブのみんなと共に、遊馬君の家に向けて歩いている。
「真月君が見付かって本当に良かったですね、璃緒さん」
「ええ。ホントに」
零君には色々聞きたいことがある。
ベクターというバリアンについてもそうだし、文化祭の日に聞きそびれたことについてもそうだ。
「あれ?」
「どうした?小鳥」
「何かしら、あれ」
公園を差し掛かった時、小鳥さんが声を挙げた。指さした方向を視線で辿ると、空にオレンジ色の小さな球体が制止したまま浮かんでいるのが見える。
あれは一体…?
そう考えていると、球体は突然急加速しながら私達の前に落ちてきた。かと思うと、ベンチや木を壊しながら外周をぐるりと周り始める。
「くっ…」
「大丈夫か⁉」
「ええ…」
どうやらみんなにも怪我はないらしい。
そうやって互いの無事を確認していると、球体は最初に落ちてきた場所まで戻ってきたらしい。それを視認する前に、舞い上がった土煙りの向こう側から不愉快な笑い声が聞こえた。土煙りが晴れると、そこには紫のフードを目深にかぶった男がいた。
「我が名はベクター。バリアン最強の戦士だァ」
ベクター…⁉
たしか零君が襲われたっていう…⁉
「九十九遊馬ァ、アストラルゥ。テメェら諸共、この世界をブッ潰しにきてやったぜ‼」
「なんだと⁉」
『遊馬‼ みんなを‼』
「ああ‼ みんな、逃げろ‼」
そう言うと小鳥さん達は離れて行った。
その場に立ち止まったままの私に遊馬君は驚き、焦ったように声を投げ掛けてきた。
「妹シャーク⁉ お前も早く‼」
「いいえ、私も彼に果たすべき恨みがある。下がるわけにはいかないわ」
「けど‼」
『くるぞ‼』
「バリアンズスフィアフィールド…展開」
ベクターがひし形の何かを投げると、空中で砕け、赤い球体状の空間が広がる。私達はベクターと共に、その空間の中に閉じ込められた。
「1人邪魔がいるが…お前らとのデュエルは久しぶりだなァ」
「何が久しぶりだ‼ 俺はお前なんか知らねぇ‼」
「忘れちまったのかよ‼ Dr.フェイカーの身体を奪ってお前達と楽しいデュエルをしたじゃねぇか」
「…‼ じゃあ、お前が‼」
『Dr.フェイカーを操っていたバリアンだというのか…‼』
「覚えていてくれて光栄だぜェ」
…どうやら、私が知らない間に遊馬君はあのベクターと因縁があったらしい。
でも、それは私とは無関係のこと。
「貴方達の因縁は知らないわ。よくも零君を…‼」
「んん? よく見りゃテメェ、真月の色じゃねぇか。そういやテメェにも色々あったっけなァ」
「…どういう意味?」
私とベクターとの間に何かが…?
「わからねぇよなァ‼ いいぜ、テメェら2人まとめてブッ潰してやる‼」
「そんなことさせっかよ‼」
「「デュエルディスク、セット‼ Dゲイザー、セット‼」」
「「「デュエル‼」」」
ベクター LP4000
遊馬&璃緒 LP4000
「いくぜ‼ 俺の先攻、ドロー‼」
『遊馬、まずはモンスターを揃えるべきだ』
「ああ‼ モンスターをセット‼ターンエンド‼」
遊馬&璃緒 LP4000
手札 5
モンスター 1
裏側守備
魔法・罠 0
「俺のターン、ドロー‼ 遊馬‼テメェのデッキには我らの力、バリアンのカードがあるんだったなァ‼ なら、こいつで邪魔をしてやる‼ 禁止令を発動‼」
禁止令
永続魔法
カード名を1つ宣言して発動する
このカードがフィールド上に存在する限り宣言されたカードをプレイする事はできない
このカードの効果が適用される前からフィールド上に存在するカードにはこのカードの効果は適用されない
「俺が選択するのはRUMーリミテッド・バリアンズ・フォース‼ これでお前は使用不能だ‼」
禁止令…たしか零君が持っていたのを見たことがある。
かなり古いカードだったはず。
デッキに入れても腐りにくい部類で、零君が霧の谷のファルコンで繰り返しバウンスすることで何度でも使えると言っていたわね。
「なら、そのカードを破壊するまでだ‼」
「できるもんならなァ‼ アンブラル・グールを召喚‼効果発動‼ こいつの攻撃力を0にし、手札からアンブラル・アンフォームを特殊召喚‼」
アンブラル・グール 1800→0
これでレベル4のモンスターは2体…
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 来い‼No.66 覇鍵甲虫マスター・キー・ビートル‼」
来たわね、ナンバーズ…‼
「マスター・キー・ビートルの効果発動‼ ORUを1つ取り除き禁止令を選択‼ これで禁止令はマスター・キー・ビートルがいる限り効果破壊を受けない‼ 残念だったなァ」
「くっ…‼」
「いけェ‼マスター・キー・ビートル‼ セットモンスターに攻撃‼」
「セットモンスターはゴゴゴゴーレムだ‼」
ゴゴゴゴーレム
☆4 地属性 岩石族
ATK 1800
DFE 1500
フィールド上に表側守備表示で存在するこのカードは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない
「チッ…カードを1枚伏せてターンエンド‼」
ベクター LP4000
手札 2
モンスター 1
No.66 覇鍵甲虫マスター・キー・ビートル 攻撃
魔法・罠 2
禁止令(RUMーリミテッド・バリアンズ・フォース)
⁇?
「私のターン、ドロー‼」
さて、とにかくまずはあのモンスターを除去することから始めるべきかしらね。
「おろかな埋葬を発動‼」
おろかな埋葬(制限カード)
通常魔法
デッキからモンスター1体を墓地へ送る
「否定ペンギンを墓地に送る‼ モンスターをセット‼1枚伏せてターンエンド‼」
遊馬&璃緒 LP4000
手札 3
モンスター 2
ゴゴゴゴーレム 守備
裏側守備
魔法・罠 1
⁇?
「随分と消極的じゃねぇか」
「まだ1ターン目よ。出方を伺うのは当然のこと」
「ま、そりゃそうだなァ。伺ってる間にくたばンなきゃいいんだがなァ。俺のターン、ドロー‼ リバースカードオープン‼罪鍵の法ーシン・キー・ロウ‼」
罪鍵の法ーシン・キー・ロウ
通常罠
自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる
アンブラル・ミラージュ・トークン(悪魔族 闇 ☆1・攻?/守0)3体を特殊召喚する
このトークンの攻撃力は選択したモンスターの攻撃力と同じになる
このトークンは直接攻撃できず、アドバンス召喚以外のためにはリリースできない
選択したモンスターがフィールド上から離れた時この効果で特殊召喚したトークンを全て破壊する
‼ これでフィールドのモンスターは4体。
「まずはゴゴゴゴーレムだ‼ いけ‼2体のアンブラル・ミラージュ・トークン‼」
「くぅ…‼」
一度目のマスター・キー・ビートルの攻撃はゴゴゴゴーレムの巨大な身体で受け取めたものの、二度目の攻撃で巨大な角により身体を貫かれ爆散した。
「いけ‼アンブラル・ミラージュ・トークン‼ セットモンスターに攻撃‼」
「くっ…破壊したモンスターはオーロラ・ウィング‼ 効果発動‼墓地から攻撃表示で特殊召喚‼」
「ならマスター・キー・ビートルで攻撃だ‼そらよォ‼」
「きゃっ…‼」
遊馬&璃緒 LP4000→2700
「1枚伏せてターンエンド‼」
ベクター LP4000
手札 2
モンスター 4
No.66 覇鍵甲虫マスター・キー・ビートル 攻撃
アンブラル・ミラージュ・トークン(マスター・キー・ビートル)×3 攻撃
魔法・罠 2
禁止令(RUMーリミテッド・バリアンズ・フォース)
⁇?
「俺のターン、ドロー‼」
『遊馬、そのカードを使え』
「おう‼ ゴゴゴジャイアントを召喚‼」
ゴゴゴジャイアント
☆4 地属性 岩石族
ATK 2000
DFE 0
このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のゴゴゴと名のついたモンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる
その後このカードは守備表示になる
また、このカードは攻撃した場合バトルフェイズ終了時に守備表示になる
私達のフィールドにゴゴゴ…という音を響かせながら一ツ目のゴゴゴゴーレムよりもスリムな巨人が現れた。
『ゴゴゴジャイアントが召喚に成功したことにより墓地のゴゴゴと名のついたモンスターを特殊召喚する‼』
「蘇れ‼ ゴゴゴゴーレム‼」
ゴゴゴジャイアントが手を伸ばすと墓地へと続く穴が開き、そこからジャイアントの手を握ったゴゴゴゴーレムがゆっくりと現れた。
「いくぜ‼ 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 現れろ‼No.39希望皇ホープ‼」
「ランクアップのねぇホープ…クククッ、進化のねぇ希望ってやつかァ⁉」
「くっ…‼」
『だが、これで発動条件は満たされた。遊馬‼』
「おう‼ ホープ・バスターを発動‼」
ホープ・バスター
通常魔法
自分フィールド上に希望皇ホープと名のついたモンスターが存在する場合に発動できる
相手フィールド上の攻撃力が一番低いモンスター1体を破壊し、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える
「俺はマスター・キー・ビートルを選択‼ くらえ‼ホープ・バスター‼」
これが通れば…‼
「甘ぇんだよ‼ リバースカードオープン‼安全地帯‼」
安全地帯
永続罠
フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる
選択したモンスターは相手のカードの効果の対象にならず、戦闘及び相手のカードの効果では破壊されない
また、そのモンスターは相手プレイヤーに直接攻撃できない
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する
そのモンスターがフィールド上から離れた時このカードを破壊する
「マスター・キー・ビートルを選択‼」
そう言った瞬間弾頭がマスター・キー・ビートルに激突したが、爆煙が晴れた先には先程と変わらずマスター・キー・ビートルがいた。
『なんだと⁉』
「安全地帯の効果によりマスター・キー・ビートルは戦闘及び効果破壊はできなくなったってわけだ‼ 残念だったなァ‼後一歩ってとこだったのによォ‼」
「くそっ‼ 1枚伏せてターンエンド‼」
遊馬&璃緒 LP2700
手札 3
モンスター 1
No.39 希望皇ホープ 攻撃
魔法・罠 2
⁇?×2
「俺のターン、ドロー‼ マスター・キー・ビートルの効果発動‼ ORUを1つ取り除き、安全地帯を選択‼ さあ、戦闘・効果破壊耐性をもったコイツにランクアップ無しでどう挑むつもりだァ? 精々足掻いてみせろや‼ 」
「くっ…‼」
「いけ‼ アンブラル・ミラージュ・トークン‼ホープに攻撃‼」
『遊馬‼ トラップだ‼』
「おう‼リバースカードオープン‼ナンバーズ・ウォール‼」
ナンバーズ・ウォール
永続罠
自分フィールド上にNo.と名のついたモンスターが存在する場合に発動できる
このカードがフィールド上に存在する限りお互いのフィールド上のNo.と名のついたモンスターはカードの効果では破壊されず、No.と名のついたモンスター以外との戦闘では破壊されない
自分フィールド上のNo.と名のついたモンスターが破壊された時このカードを破壊する
「これでホープは破壊されない‼ いけ‼ホープ‼」
「くっ…‼ まあいい、俺の優位性は変わらねぇ。1枚伏せてターンエンド‼」
ベクター LP4000
手札 2
モンスター 3
No.66 覇鍵甲虫マスター・キー・ビートル 攻撃
アンブラル・ミラージュ・トークン(マスター・キー・ビートル)×2 攻撃
魔法・罠 3
安全地帯(マスター・キー・ビートル)
禁止令(RUMーリミテッド・バリアンズ・フォース)
⁇?
「…私のターン‼」
墓地には否定ペンギンがある。後1枚、後1枚くれば…
「遊馬‼璃緒さん‼」
そう叫ぶ声が聞こえ振り向いた先には、ボロボロながらも元気そうな零君の姿があった。
「零君…‼」
「貴様ァ…真月…‼」
「カードを…デッキを信じろ‼」
「…‼」
そう、だったわね。
あの時と同じ。デッキとカードを信じて踏み出す勇気。
それこそが決闘者にとって必要なものだったわね。
「勝つわよ、遊馬君」
「ああ‼」
「ドロー‼」
このカード…よし、これで‼
「モンスターをセット‼」
「なんだ?意気込んだわりに裏側守備かよ」
「これは準備よ‼ 皆既日蝕の書を発動‼」
皆既日蝕の書
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て裏側守備表示にする
このターンのエンドフェイズ時に相手フィールド上に裏側守備表示で存在するモンスターを全て表側守備表示にし、相手はその枚数分だけデッキからカードをドローする
「フィールドからマスター・キー・ビートルが消えたことによりアンブラル・ミラージュ・トークンは破壊され、安全地帯と禁止令についていた効果は無効になる‼」
「チッ…」
「さらに、太陽の書を発動‼」
太陽の書
通常魔法
フィールド上に裏側表示で存在するモンスター1体を選択し表側攻撃表示にする
「私は今セットしたモンスターを攻撃表示にする‼ きなさい‼ペンギン・ナイトメア‼」
ペンギン・ナイトメア
☆4 水属性 水族
ATK 900
DFE 1800
このカードがリバースした時相手フィールド上のカード1枚を選択して持ち主の手札に戻す
また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り自分フィールド上の水属性モンスターの攻撃力は200ポイントアップする
「ペンギン・ナイトメアの効果発動‼ それにチェーンして墓地の否定ペンギンの効果発動‼」
否定ペンギン
☆3 水属性 水族
ATK 1600
DFE 100
ペンギンと名のついたモンスターの効果が発動した時に発動する
このカードを墓地から特殊召喚する
否定ペンギンのこの効果は1ターンに1度しか使用できない
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、ペンギンと名のついたカードの効果によってフィールド上から手札に戻るカードは手札に戻らずゲームから除外される
「否定ペンギンの効果でペンギン・ナイトメアのフィールドのカードを1枚手札に戻す効果はゲームから取り除く効果に変わる‼ そしてペンギン・ナイトメアの効果の対象はマスター・キー・ビートルよ‼」
「なんだと⁉」
「消えなさい‼ マスター・キー・ビートル‼」
そう叫ぶと、ペンギン・ナイトメアが強烈な突風を起こし、耐えきれなくなったマスター・キー・ビートルはフィールドから消え去った。
「くっ…1ターンで俺のモンスターが全滅だと‼」
「形成逆転ね‼ ペンギン・ナイトメアの効果により自分フィールドの水属性モンスターの攻撃力は200ポイントアップ‼更に希望皇ホープを反転召喚‼」
ペンギン・ナイトメア 900→1100
否定ペンギン 1600→1800
「これでホープの攻撃力も合わせて4000を越えた‼」
「………」
絶対絶命にも関わらず、あの落ち着き。
あのリバースカード、何かある。
「下降潮流を発動‼」
下降潮流
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、
1から3までの任意のレベルを宣言して発動できる
選択したモンスターのレベルは宣言したレベルとなる
「ペンギン・ナイトメアを選択しレベルを3にする‼」
ペンギン・ナイトメア ☆4→3
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 来なさい‼ゴーストリック・アルカード‼」
ゴーストリック・アルカード
★3 闇属性 アンデット族
ATK 1800
DFE 1600
レベル3モンスター×2
相手はこのカード以外のゴーストリックと名のついたモンスター及び裏側守備表示のモンスターを攻撃対象に選択できない
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる
相手フィールド上にセットされたカード1枚を選択して破壊する
ゴーストリック・アルカードのこの効果は1ターンに1度しか使用できない
また、このカードが墓地へ送られた場合自分の墓地からこのカード以外のゴーストリックと名のついたカード1枚を選択して手札に加える事ができる
「ゴーストリック・アルカードの効果発動‼ ORUを1つ使いセットカードを破壊する‼」
破壊したカードは…聖なるバリアーミラー・フォースー
なるほど、それでその落ち着き具合だったわけね。
「これでもう身を守るカードはない‼ いきなさい‼アルカード‼」
「ぐっ…‼」
ベクター LP4000→2200
「まさかこの俺が…⁉」
「これでトドメよ‼ ホープでダイレクトアタック‼」
「ぐおおおおおお‼」
ベクター LP2200→0
ベクターは叫びながらスフィアフィールドを突き抜け地面に叩きつけられた。
「よっしゃあ‼」
「璃緒さん」
「零君、あの」
少ししか経っていないのに、もう随分と零君に会っていないような気がする。
「あの…」
「…クククッ…」
零君に話しかけようとした矢先、倒れたベクターから笑い声が聞こえてきた。
そして、振り向くと同時に起き上がったベクターが片腕を私を捉えようと伸ばしてきた。
「‼」
「危ねぇ‼」
ダメ…っ間に合わない…‼
そう私自身が感じた瞬間、零君が私の前に躍り出てきた。
「うぐっ…‼」
「真月‼」
「零君‼」
そのまま腕が戻っていくと、ベクターの後ろに空間が開いた。
「コイツはいただいていく。返して欲しけりゃ、追いかけてくるんだなァ…」
そう言うとベクターはカードをアストラルに向けて投げた。
『マスター・キー・ビートル…』
「そのカードが俺達の再会のキーとなる」
そう言って不敵な笑みを浮かべると、零君を掴んだまま足下から消え始める。
「くっ…‼ 遊馬‼璃緒さん‼」
「真月‼」
「零君‼」
「待っているぜ…?」
そう呟くとその姿は完全に消え去り、空間の穴も閉じてしまった。
その唐突な出来事に私も、遊馬君も、ナンバーズクラブのみんなも呆然としてしまった。
零君を、まさか目の前で奪われてしまうなんて…‼
いかがでしたでしょうか?
ルールにつきまして、決めたことがありますので裏話も含めてよければどうぞ。
今回はデッキ紹介はありませんが。
それでは。