ベクター?誰それ、俺真月   作:野球男

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こんばんは。
(コ ゚д゚)<次は文化祭だと言ったな?

そ、そうだ大佐>(野Д球 )

(コ ゚д゚)<あれは嘘だ

ウワアアアアアアアア‼

というわけで予定変更の急遽投入です。
それでは、どうぞ。


第15話

ギラグとのデュエルや遊馬との友情を再確認してから数日が経ち、

今日も今日とて俺と璃緒は並んで登校している。

 

「くぁ…」

「あら、寝不足?」

「ん〜…はぁ。昨日ちょっと夜更かししたんだ。そのせいで眠くて」

「授業中寝るのはダメよ」

「ああ。昼休みとか、空き時間に寝る」

「…まあ、その間くらいなら膝を貸してあげるわ」

「そりゃありがたい」

 

…何か最近妙に璃緒が優しい。

いや、前から優しいのは優しかったが…最近距離感が心なし以前よりも近い気がする。

少し前までなら「寝るな」で終わってたんだが…

などと考えながら歩いているとカルガモ親子の前で豪快に転びながら鉄男が現れた。

 

「鉄男、大丈夫か?」

「ああ…ってて」

どうやら今ので腕を擦りむいたらしい。

「大丈夫ですか? 鉄男君」

「り、璃緒さん‼」

と慌てて鉄男が立ち上がった。

…なんというか、遊馬といい鉄男といいわかりやすい奴だなホントに。

黙って見ていると璃緒はハンカチを取り出し鉄男の擦りむいた場所をハンカチで縛った。

「ひとまずこれで大丈夫でしょう。学校に行ったら保健室に行った方がいいですよ」

「は、はい‼」

「それではまた後で。行きましょう、零君」

「ああ」

そう言って俺達は歩き出した。

…アイツはほっといてもいいのか? あのままあそこでボーッとし続けそうな勢いだぞ、アイツ。

 

 

時間は変わって昼休み。俺は朝の約束の通り、璃緒の膝を枕に空を眺めていた。

…なんでこんなことしてるんだ?俺は。

「いい陽気ね」

「ああ…穏やかで心地良い」

「ええ、とても穏やかでーーー」

…いかん、璃緒が気になってまったく眠る気になれない。

というか、何故璃緒は平気なんだ?なんで俺は璃緒をこんなに意識してるんだ?

これじゃあまるでーーー

「…零君?」

「え、あ、な、何?」

「はぁ…私の話、また聞いてなかったわね」

「あー、その…すまん」

「もう…まあ、いいわ。それよりも寝なくていいの?」

「ん、ああ…そうだな。眠りたいのは山々なんだが…」

 

璃緒が気になって眠れない。

待て待て、ちょっと待て。璃緒は俺を?

それは…いやしかし、そう考えるとここ最近の璃緒の妙な優しさも納得できる。できるが…

 

「しょうがないわね」

と言うと璃緒は何を思ったのか俺の胸を優しく叩き始めた。

「お母さんが昔、眠れない私をこうやってあやしてくれたわ」

「へぇ…そういえば璃緒さんのお母さんって?」

「…もうかなり昔に」

「ッ…すまん」

「いいの。今は遊馬君達や凌牙…それに、零君もいるから」

「…そっか」

「零君のご両親はどんな人?」

「俺の両親…」

そういえば、俺ももう家族とはかなり会ってなかったっけか。

今頃どうしてるんだろう…

「…聞いちゃいけなかったかしら」

「ああいや、そういうわけじゃない。そうだな…父さんは教師で母さんは専業主婦をやってる。後は妹がいるかな?まあとりたてて何かあるわけでもない極々普通の家族だ」

「そう…いつか会ってみたいわね。零君のお父さんとお母さんに」

 

………

 

「…ああ、そうだな」

「零君?」

「いつか璃緒さんにも紹介したい」

「…‼ 真月君、それって」

と璃緒が言いかけたところで予鈴が鳴った。

「璃緒さん、今なんて?」

「…なんでもないわ」

「?」

璃緒は今何を言いかけたんだろう?

「にしても…もう予鈴か。結局一睡もしなかったな」

「戻りましょう?」

「ああ」




いかがでしたでしょうか?
今回短いですが許してください!
?「許してやるよォ!」

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