ベクター?誰それ、俺真月   作:野球男

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こんにちは。
vsミザエル+α 3となっております。

今更ですが、AVの一期ED。
歌っているの真澄ちゃんと柚子…かと思いきや、瑠璃のようで。
つまり真澄ちゃんの声カットしてフルで瑠璃の声が聞きたいんだよ瑠璃ィィィィイイイ‼(無言の腹パン)

それでは、どうぞ。


第127話

「ベクター…‼」

 

真月の口から忌々しげにそんな言葉が漏れる。

奴が凌牙から聞いていたベクター…見れば見る程真月に瓜二つだ。

「何をしに来た」

「おいおい、ンな冷てェこと言うなよ。わざわざこのベクター様がお前を探してあちこち飛び回ったンだぜ?」

探して飛び回った、か。

なら、ベクターの目的は真月の抹殺…‼

「いいのかねェ、愛しの璃緒ちゃんのところにいなくて」

「おい…それはどういう意味だ」

「あン? なんだ、誰かと思えば馬鹿親父の馬鹿息子か」

「テメェ…‼」

俺の怒りを感じてか、ベクターがニヤついた笑みを浮かべる。

「まあいいか、お前達の仲間が今どういう状況か特別に見せてやろうじゃねぇか」

そう言いベクターが何か投げると俺と真月の前にさっき見かけた遊馬の仲間達の姿と黄色、赤、緑の男が映る。

 

 

 

「フッ…」

2人の姿に私はふと口元を笑みで歪める。

「…なんだよ」

「強いな」

私の言葉に2人は怪訝な表情をする。

まあ、無理もないか。敵対する者に賞賛の言葉をかけられたとして、誰がその言葉を素直に受け取るというのか。

カイトに真月ーー

こちらに来てからというもの、強い相手に恵まれている。

今目の前にいる奴らは2人程ではないが、しかし強くなる素質はあるはずだ。

だからこそーー

「お前達をこのまま捨て置くわけにはいかない」

バリアン世界のため、捨て置くつもりなど元より無いが、しかしいずれ我々の喉元に食らいつくであろうその力、今叩き潰させてもらう‼

 

「いくぞ、私のターン‼」

私の手に力が集約されていく。その力はやがて紅い光になり、私の手から轟々と溢れ始める。

今欲しいカードはこの2人の強さに応える為に相応しい力のカード。

さあ、来いーー‼

 

 

 

ギラグ LP700

手札 1

モンスター 0

魔法・罠 2

⁇?×2

 

六十郎&闇川 LP2600

手札 0

モンスター 1

白竜の忍者 攻撃

魔法・罠 3

安全地帯(白竜の忍者)

虚無空間

一族の結束

 

「くっ…‼」

「どうやら、ここまでのようじゃな」

「私と師匠の連携の前では敵ではなかったようだな」

「チィ…‼ まだだ‼ まだこの程度で俺は倒れねぇ‼」

2人の言葉にギラグは片膝を付きながらも威勢良く返す。

 

「だが、特殊召喚は虚無空間により封じ込まれ、カードの破壊を白竜の忍者で封じた鉄壁の布陣を越えることなど不可能‼」

「そんなもん、俺の手でぶっ潰してやる‼」

「ならばやってみせろ‼ ターンエンド‼」

「やってやらぁ‼ リバースカードオープン‼ サイクロン‼ お前の虚無空間を破壊するぜ‼」

「愚か者め‼ 白竜の忍者の効果を忘れたか‼」

「ハッ、ならこうするまでよ‼ サイクロンにチェーンしてリバースカードオープン‼ 皆既日食の書‼ お前の白竜の忍者には裏側守備になってもらう‼」

「何⁉」

サイクロンの煽りを受けてか、バランスを崩した忍者はそのまま伏せるとカードが裏返り姿を消した。

「こうしちまえば、破壊効果は無効だ‼ さあ、サイクロンの効果を受けてもらおうか‼」

「くっ…‼」

フィールドに吹き荒れた突風が虚無空間を連れて何処かへと消えていった。

「…エンドフェイズ。皆既日食の書の効果で1枚ドローする」

「いくぞ、俺のターンーー」

 

 

アリト LP800

手札 0

モンスター 0

魔法・罠 0

 

ゴーシュ&ドロワ LP2700

手札 3

モンスター 2

フォトン・バタフライ・アサシン 攻撃

H−C ガーンデーヴァ 攻撃

魔法・罠 0

 

「くそっ、人間風情に手こずるとは…‼」

「ハッ、今のお前じゃ以前程熱くはなれないみたいだな」

ボロボロになりながら悪態をつくアリトにゴーシュは不敵に笑いながらそんなことを言う。

 

「なんだと…⁉」

「ゴーシュ…‼」

「考えてみろ、ドロワ。本気じゃねぇコイツに勝ったって面白くねぇ」

「本気じゃない…だと⁉」

ゴーシュから告げられた言葉に全力で戦っていると自覚しているアリトは驚きの声をあげる。

「ああ。お前、何を抑え込んでいやがる。前会った時のお前はもっと熱かったぜ? 本気でぶつかって来いよ‼ それがデュエルってもんだろうが‼」

「俺が本気じゃねぇだと…? ふざけんなよ、テメェ‼ なら全力を見せてやろうじゃねぇか‼ いくぞ、俺のターンーー」

 

 

 

「「「バリアンズ・カオス・ドロー‼」」」

 

 

 

「よし…‼」

手に収まるカードの名前を見て小さく呟き、奴らへと視線を向ける。

「私がドローしたカードはRUM−七皇の剣‼」

 

RUM−七皇の剣

通常魔法

自分のドローフェイズ時に通常のドローをしたこのカードを公開し続ける事で、そのターンのメインフェイズ1の開始時に発動できる。

CNo.以外のNo.101~No.107のいずれかをカード名に含むモンスター1体を、自分のエクストラデッキ・墓地から特殊召喚し、そのモンスターと同じNo.の数字を持つCNo.と名のついたモンスターをその特殊召喚したモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する

「RUM−七皇の剣」の効果はデュエル中に1度しか適用できない

 

「私はエクストラデッキのNo.107 銀河眼の時空龍を特殊召喚‼」

宣言と共に私のフィールドにもはや見慣れた黒と紅のドラゴンが現れると、大きな紅い塊になり空高く昇っていく。

「そして、タキオンドラゴンを対象にオーバーレイネットワークを構築‼ カオス・エクシーズ・チェンジ‼ 逆巻く銀河を貫いて、時の生ずる前より蘇れ。永遠を超える竜の星‼ 顕現せよ、CNo.107 超銀河眼の時空龍‼」

 

CNo.107 超銀河眼の時空龍

★9 光属性 ドラゴン族

ATK 4500

DFE 3000

レベル9モンスター×3

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる

このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する全てのカードの効果はターン終了時まで無効になり、このターン、相手はフィールド上のカードの効果を発動できない

また、このカードがNo.107 銀河眼の時空竜をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る

・自分フィールド上のモンスター2体をリリースして発動できる

このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に3回までモンスターに攻撃できる

 

フィールドに強烈な光を発すると、その中心から黄金色の体躯をしならせ、3ツ首のドラゴンが大きく咆哮を上げた。

「うっ…‼」

「くっ…‼」

発せられた咆哮を浴びた2人は小さく呻き、半歩足を下げる。

「かの青眼の究極竜に並ぶ攻撃力とは恐ろしいな。だが、それでも私達のライフポイントは残る‼ 次のターンで巻き返せば…‼」

「いや、残念だが私がネオタキオンを召喚した時点で、勝敗は決した。ネオタキオンの効果発動‼ このモンスターがタキオンドラゴンをエクシーズ素材としている場合、フィールドのモンスター2体をリリースし、3度の攻撃を可能にする。私が選ぶのは冥府の使者 ゴーズとカイエントークン‼」

2体の男女の戦士が剣を捧げるように空へと掲げると光となって、ネオタキオンへと吸収されていく。

「そんな…‼」

「さらばだ。超銀河眼の時空龍で異次元エスパー・スター・ロビン、除雪機関車ハッスル・ラッセル、鳳王獣ガルーダに攻撃‼ アルティメット・タキオン・スパイラル‼ 3連打ァ‼」

 

「うわああああ‼」

「ぐあああああ‼」

 

アンナ&エスパーロビン LP3600→0

 

「…遊馬、すまねぇ。俺、もっと献身するつもりだったのに…」

「…まさか、正義のヒーローが負けるなんて…」

 

 

 

「「ぬおおわああああ‼」」

 

闇川&六十郎 LP0

 

「む、無念…‼」

「ゆ、遊馬…弟子の頑張りを見守ることのできん師匠を許してくれ…」

 

 

 

「くっ…ぐああああ‼」

「ぐっ…あああああ‼」

 

ゴーシュ&ドロワ LP 0

 

「くっ…やっちまったか。バリアンへの借りも遊馬、お前への借りも返せねぇとはな…」

「時間稼ぎすらもできんとはな…情けない…っ」

 

 

 

「みんな‼」

映像越しにでも感じられた恐ろしいまでの力の奔流の前に1人、また1人と仲間が倒れ、光となって消えていく。

「おーおー、あいつらやるじゃねェか。それとも奴らがただ弱いだけだったか?」

「くっ、ベクター‼」

「ンな怒んなよ、真月。お前もお前の仲間もみーんなまとめてすぐに会わせてやるからよォ」

「いいだろう‼ ここで決着を‼」

「待て‼」

 

怒りのままにDパッドを取り出そうとした俺をⅣが制した。

「仲間だと…テメェ、まさか…‼」

Ⅳの言葉にベクターは心底楽しげに口元を歪める。

‼ そういえば、さっきベクターは璃緒と一緒にいなくていいのかと言っていた…

「まさか…⁉」

「いいところに気付いたなァ。その通り‼ お前らの大事な璃緒ちゃんの所には今ーー‼」

 

 

 

「ここから先へ通すわけにはいかない」

「…‼」

突如目の前に光と共に現れた男の声にVがトラックのブレーキを踏み込んで止まる。

「お前は…‼」

聞こえた声に顔を出した遊馬が驚きの声を上げる。

 

「ナッシュ、メラグーーいや、神代凌牙に璃緒‼ 降りて来い‼」

「ドルべ…‼」

「デュエルだ‼ 私がお前達に引導を渡す‼」




いかがでしたでしょうか?

つい楽しくなってやった。
後悔も反省も那由他の彼方に置いてきた。

追記
ギラグの勝ち筋として
七皇の剣でジャイアントハンドレッドxyz

兎nsからレベル4バニラ2体をss

2体でバーナー・バイサーxyz

装備してダイレクトアタック
という流れになっています。説明不足で申し訳ないm(_ _)m

それでは。

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