ベクター?誰それ、俺真月   作:野球男

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こんにちは。
カイト→遊馬vsハートランド 2となっております。

…なんとなくですが、今秋の私が見ているアニメがわかってしまうなぁ、と。
そんな感じです。
それでは、どうぞ。



第121話

「ば、馬鹿な…⁉ 戻ってきたというのか…‼」

 

ハートランドの奴が俺とアストラルを見てそんな言葉を漏らす。

「へっ‼ 俺がそう簡単に消えるわけないだろ‼」

「遊馬、無事だったのね…‼」

「遊馬、信じてたニャン‼」

「トドのつまり、万々歳です‼」

「みんな、心配かけたな‼」

ナンバーズクラブのみんなが口々に俺に声をかけてくれる。

少し前までは素通りしていたみんなの言葉が心地いい。

俺は帰ってきたんだ…‼

 

『遊馬、カイトを』

アストラルの声に振り向くとボロボロのカイトが倒れていた。

「ぅ…」

「カイト‼ 大丈夫か、カイト‼」

駆け寄り、抱き起こすとカイトが小さく呻いて目を開いた。

「…遅かったな」

「すまねぇ」

「グズめ」

それだけ言うと再び目を閉じた。

相変わらずの言い草に少しホッとする。

 

「…V、カイトを頼む」

「わかった」

「許さねぇ…絶対に許さねぇぞ、ハートランド‼」

「フン‼ ならば、どうする?」

「フッフッフッ…なんと愚かな。自ら残りライフ1000の負けデュエルを引き継いでくれるとは…手間が省けるというもの」

そうハートランドが呟くと身体が紫色の光に包まれた。

同時に姿がおおきく変わっていき、消えたそこにはハエみたいな姿になる。

 

「これで私の七皇入りは確定したも同然。さあ、始めましょうか」

「それがお前の本当の姿か‼」

「遊馬‼」

Dパッドを取り出したところで真月が俺に声をかけてくる。

「ハートランドは偽ナンバーズを使っている‼」

『偽のナンバーズ?』

「そうだ‼ 気をつけろ‼」

「おう‼ よっしゃ、いくぜ‼」

 

 

 

「デュエルディスク、セット‼ Dゲイザー、セット‼」

 

「「デュエル‼」」

 

遊馬 LP1000

Mr.ハートランド LP4000

 

「『ぐああああああっ‼』」

空から落ちてきた紅い雷が遊馬達のいるフィールドへと落ちてきた。

「な、なんだ、このダメージ…‼」

「フッフッフッ、この世界はバリアンズ・フィールドへと変化しつつある」

「バリアンズ・フィールドだと⁉」

「その通り」

その言葉と共に再びフィールドに雷が落ちた。

「ぐぅっ…‼ 大丈夫か、アストラル」

『ああ…』

「さて、では私のフィールドを見ていただこう」

ハートランドの言葉に俺とアストラルがフィールドへと視線を移す。

そこにはホープレイVの姿があった。

 

「ホープ…⁉」

「フフフハハハッ‼ どうだ、バリアン製ナンバーズの姿は‼」

「ホープレイVは俺と真月の友情の証‼ それを使ってカイトを…絶対許さねぇぞ、ハートランド‼」

『遊馬』

熱くなり、勢いのままに動き出そうとした遊馬をアストラルが片手で制した。

「アストラル」

『このデュエル、勝つぞ』

「‼…おう‼」

なんとか持ち直したか。

やっぱり、遊馬にはアストラルが必要だな。

 

「カイトが発動したガード・ブロックの効果で1枚ドローする‼」

「だが、私はまだ攻撃が残っている‼ いきなさい、プリンセス・コロン‼」

「ぐあっ‼」

 

遊馬 LP1000→500

 

「これで九十九遊馬、お前のライフは残り500。精々足掻いてみせなさい。カードを1枚伏せてターンエンド」

 

Mr.ハートランド LP4000

手札 2

モンスター 3

CNo.39 希望皇ホープレイV 攻撃

プリンセス・コロン 攻撃

おもちゃ箱 守備

魔法・罠 1

⁇?

 

「俺のターン、ドロー‼」

「大丈夫かしら…」

「大丈夫さ」

心配げな璃緒の言葉に直様そう返す。

「遊馬の手札は今のドローでカイトの残した手札を合わせて10枚。それだけあれば、逆転の手はあるはず。それになにより」

「なにより?」

「遊馬が負けるはずがない」

 

『遊馬、カイトが残してくれた手札。活かさない手はない』

「ああ。まずはあの偽物をぶっ倒す‼ 相手フィールドにモンスターがいて俺のフィールドにモンスターがいないので、フォトン・スラッシャーを特殊召喚する‼ さらに、フォトン・クラッシャーを召喚‼」

遊馬のフィールドにカイトのモンスターが2体召喚される。

これでレベル4が2体。さて、遊馬は一体何を呼び出す気なんだ?

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 来てくれ、H−C エクスカリバー‼」

 

H−C エクスカリバー

★4 光属性 戦士族

ATK 2000

DFE 2000

戦士族レベル4モンスター×2

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動できる

このカードの攻撃力は、次の相手のエンドフェイズ時まで元々の攻撃力の倍になる

 

遊馬のフィールドの2体に大きな爆発が起こると雷が落ちると爆煙の中から金の角を生やした赤い騎士が現れた。

腰に下げていた剣を握るとそのまま抜き放ち、両手で握って構える。

「むっ、そのモンスターはゴーシュの」

『エクスカリバーの効果発動‼ ORUを2つ使い、相手のエンドフェイズまで攻撃力を2倍にする‼』

アストラルの宣言と共にエクスカリバーの周りを回っていたオーバーレイユニットがエクスカリバーの剣へと吸い込まれ、エクスカリバーの剣が光り輝き始めた。

 

H−C エクスカリバー 2000→4000

 

「攻撃力4000‼」

「これならホープレイVを打ち破れる‼」

「いっけぇ、遊馬‼」

「おう‼ 俺はエクスカリバーでホープレイVに攻撃だ‼」

遊馬の指示にエクスカリバーが大きく剣を振り上げた。

光が天高く伸び、雲を突き抜ける。

「いっけぇ‼」

遊馬がそう叫ぶとエクスカリバーが剣を振り下ろす。

その剣はまっすぐにホープレイVの…⁉

 

『何⁉』

ホープレイVがいた場所にいつの間にかおもちゃ箱がおり、おもちゃ箱のいた場所にホープレイVが存在している。

「私は攻撃宣言時、リバースカードを発動させてもらった‼」

「シフト・チェンジ…‼」

 

シフト・チェンジ

通常罠

自分フィールド上のモンスター1体が相手の魔法・罠カードの効果の対象になった時、または相手モンスターの攻撃対象になった時に発動できる

その対象を、自分フィールド上の正しい対象となる他のモンスター1体に移し替える

 

「この効果により、私はエクスカリバーの攻撃対象をホープレイVからおもちゃ箱へと移した‼」

光の刃が雲を切り、おもちゃ箱へと振り下ろされる。

おもちゃ箱はそのまま抵抗することなく、真っ二つになり消え去る。

「おもちゃ箱の効果発動‼ 私はデッキから2枚目のガネットとサフィアを特殊召喚する‼」

これでハートランドのフィールドにレベル4のモンスターが2体揃ってしまった。

「くっ…俺は2枚伏せてターンエンド‼」

 

遊馬 LP500

手札 6

モンスター 1

H−C エクスカリバー 攻撃

魔法・罠 2

⁇?×2

 

絶好のチャンスを乗り切られてしまった。

ライフが残り500で相手フィールドにはホープレイV…

璃緒には大丈夫だなんて言ったが流石に楽観視してもいられない。

遊馬…‼




いかがでしたでしょうか?

そういえば【円卓】の方にはエクスカリバーありませんね。
H−Cで我慢しろということなのか。

それでは。

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