特別になれない   作:解法辞典

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遅くなってすみません。
プロットを見直していたら、若気の至りのような気に食わない展開があったので練り直している内に時間がたってしまいました。
まだ練っている途中ですがとりあえず更新が遅れすぎてもいけないと思いました。
本当はラストシーンに合わせて伏線を張ったり、矛盾が出ないように微調整しているのですが余りに遅くなったので失踪してないアピールをしておこうという意思の形です。
本当にすみません。

誤字等ありましたら報告してくれると嬉しいです。


第八話 新しい風

「人間国宝である黛十一段とゆっくり話し合える機会があるなんて光栄です。」

 客間にて剣聖、黛大成十一段と対面している高昭は、開口一番に率直な感想を述べた。嘘ではない限りない本心を以って、大成を黒田高昭として迎えた。

 先日から届いていた黛由紀江宛の荷物は、今日から由紀江の部屋となる場所に運んであり、現在手伝いに来た天使、辰子、亜巳と共に由紀江が荷解きをしている筈だ。漸く受験の時期も終わり、板垣の面々も前のように黒田家に入り浸っていた。今日までに箪笥などの大きい家具を運んでいた竜兵は今日は高昭の部屋でテレビゲームをしている。既に紗由理は一人暮らしを始めているため亜巳が態々黒田家に来る気は無かった。それでも黒田家に来た理由は、世話になっている黒田の手伝いをしたかったから。そして下宿という形で黒田家に来る、天使たちと同い年の由紀江に挨拶くらいはしておこうと思ったからだった。

 元々の板垣家の面々来た理由は人間国宝の大成を一目見ようと集まり、願い通り先程サインを貰っていた。

「そんなに畏まらなくて良いよ。黒田も黛と同じく長い年月を刻み、重要な責任を負っている素晴らしい家系だ。それに私と君のお父さんは昔からの知り合いだ。」

 大成はその様に言って優しく笑った。会ってから形式上の挨拶のみを交わしていた二人は、相手が物腰の柔らかい人物だと分かり、安堵した。

「家柄ではなく、大成さん自身を尊敬しているんです。武人としての心構えも実力も、それら全てを知った上で、こういう風に話しています。一度見れば分かりましたよ、なぜ剣聖なのか。」

 高昭は自分で淹れた茶を少し口に含んで、喋り易い様に口を潤した。

「居合い。正確には抜刀術でしたか。」

「細かい事は気にしなくて良い。広義的には同じ事だ。人と同じく、言葉も移り変わっていく。気にせず続けて話して貰って構わないよ。」

「では居合いと呼ばせていただきます。黛の剣術が居合いを極めていると言って過言ではない、その様に伺っていたのですが。想像を超えていました。急な戦闘に対する護身術、二の太刀で倒す剣術だと思っていましたが、二の太刀いらずですらなく、一の太刀すらいらない。正に活人剣。鞘の中の勝利をこの目で見ました。戦わずとも壁越えだとわかりました。」

 長きに渡る鍛錬により研鑽された精神は、自然と体から滲み出る。常人から見れば威圧。武芸者が見れば感嘆の声が漏れる。ただ強いだけでなく、精神的にも研ぎ澄まされた闘気。

「それは、恐らく私だけでなく娘の由紀江の事もだね。」

 褒められた、そう捉えてはいない。高昭が少し遠回りに持っていこうとした話題を大成はずばり言い当てた。

「そう、ですね。同じ年とは思えません。噂の武神があれ以上と言われるのが凄いのか。それとも由紀江さんが、もしや武神と並び立てる力があるのか。」

「あの娘は、私を遥かに凌駕する才能が有る。後数年もすれば武道四天王には確実に入れる。」

「そして、そうなる必要があります。黒田高昭が故障して回復が何時になるか分からない、だから代打として黛にも話が行ったのですから。武神と対等に戦える人材として。」

 大成は少し唸った。高昭を見据えて言い放つ。

「元々黛も候補に挙がっていた。それでも候補ではなく、実際にその人物として抜擢されていたのが君だ。黒田には元来『壁』を務める役割があるにも関わらずだ。」

 高昭は口を結んで大成の話を聞いている。

「私も、君のお父さんに聞いただけの話だが、黒田は何も基準だった訳ではない。黒田の初代は途轍もなく強かった。無敗だった。黒田の奥義を破るには、一定以上の能力を持たなければならず、十分に対策を練った上で無ければならなかった。生半可では打ち破れない。正しく壁。君はその初代よりも強いかもしれない。」

「その俺がこんな有様だから、最近の黒田が不甲斐ないから、手合わせもなしに能力だけで壁越えを判断されるようになった。一族をもう一度世に至らしめる事もできずに、です。」

「それは君の考えではないだろう。君のお父さんは良き友人であるけれど、良き両親ではない。そんな男の考えを丸呑みする必要もない。私は代々の黛を尊敬しているが、親に反発した事もある。娘は心優しいが、私を間違っていると思えば文句を言ってほしいと思っている。ここで私と向かい合っている君は、当主として、『壁』となる事を決めたのは、少なくとも親に言われてではない。実力もその意思も卑下するものじゃない。」

 大成はそこまで言ってから、冷え切っているお茶に漸く手をつけた。

「まあ、君はまだ若いからね。黒田の事も自分の事もゆっくりと考えればいい。『壁』を受け継いだと言ってもその責務を果たすのはまだまだ先だ。誰もが急いで壁越えを挑む訳でもない。」

 高昭は何も答えずに大成の言葉の意味を考えていた。いくら早期に成熟する黒田といえども精神面では同年代の子供と然程変わりは無い。特に姉よりも年齢の高い大人の心遣いに触れた事がなかったため更に混乱をしていた。

「随分と話がずれたね。由紀江の話だったかな。」

 苦笑いをした大成は、高昭に謝って話題の修正をする。

「実力に関しては問題無いと思いますが、もし必要なら奥義以外の技ならばお教えしておきます。」

「黒田に手を貸して貰うのは嬉しい限りだが、私が心配しているのは武術ではないんだ。由紀江はあがり症が酷くてね。新しい学校で上手くやれるか心配だ。」

 溜息を吐く大成を見て、信じがたいが本当のことなのだろうと理解した高昭。

「大丈夫だと思いますよ。少なくとも一人にはなりませんから。」

高昭が言うと、大成は含んだ笑いを零した。

「させませんではなく、なりません、か。それは多分先程の女の子たちの事かな。君がその様に信頼を寄せているなら、私は信じてみるよ。」

「此方こそ、気の利いた事を言えなくてすみません。」

 大成の湯飲みにお茶を注いだ高昭は、自身の父親を呼びに行った。

 

 

 荷解きという作業を続ける亜巳は、久しぶりに頭を抱える事態に直面していた。元より指揮を執って効率よく終わらせ様とは思っていたが、よもや自分一人で任されるとは思いもしなかった。同い年の子供が来ると言ってはしゃいでいた天使はまだ理解が及ぶが、その天使と共に辰子がいなくなるとは思いもしなかった。いなくなったとはいえ、隣にある紗由理の部屋で喋っているのだろう。

 黛由紀江、自分で名乗ったのではなくその父である大成が紹介した、その女の子は今朝この黒田の家に来た時、誰が見ても分かるほどに緊張をしていた。気づかなかったのは、元より他人が意識の外にある高昭だけだった。意識の外にある、というが無関心な訳ではない。由紀江がこの家で下宿をする内に関わりは当然有る筈で、今急いで仲を取り持つ必要を高昭は感じていないからだ。それは長年の間で誰にでもある様な日常の中で育んだ板垣家との繋がりが、自分をここまで思ってくれる人たちがいると感じた経験が、高昭にとって信頼とは時間を掛けてじっくりと自然に構築するものだと思わせるからだ。

 しかし、板垣家の皆から見れば由紀江が緊張して、話をする事すら儘ならない状況であろう事は容易に察せた。知らない土地、知らない人物に囲まれて暮らす事となった由紀江は戸惑いで余裕などは一切無かった。友達作りのために普段から行っているぎこちない笑顔すら出ていない、全くの無表情で佇んでいた。

 実際の由紀江はそれよりも切羽詰った状態であったのだが知るのは由紀江一人だった。本当の由紀江は佇んでいた風に見えて、予想外の事態に気絶しかかっていただけだったのだ。聞かされた情報では、黒田家の黒田高昭という同年代の人物とは仲を良くしておいた方がいい、それだけだった。その高昭の事情も色々と聞かされていて、今までの友達作りよりも無駄にハードルが高いと感じていた所。話にもあがらなかった知らない女の人、それも三人に囲まれて由紀江の思考回路では処理しきれていなかった。友達のいない由紀江にとって女友達もいないのに、同い年の男の子と仲良くならなければならない。それだけでいっぱいいっぱいだったのに、情報でも知りえない人たちは予想外であった。由紀江は大成が助け舟を出してくれると思っていたが、由紀江の反応を見ていつもと違い落ち着いている様に見えたため、娘が頑張っているのだと勘違いしてしまったのだ。

 結果として由紀江は知らない三人と共に荷解きのために、同じ部屋で対面する事になった。由紀江が今日まで考えてきた男の子用の話す内容はあっても、その状況を打破するには何の意味も有していなかった。しかも先程から由紀江には、長らくの間年下の子に接する機会が減っていて退屈をしていた辰子が圧し掛かっている。加えて、由紀江ほどではないが亜巳にして高昭以外に友達が居たのか、と言われるほどである天使も友人の獲得のチャンスとあって忙しない動きをしていた。無論辰子も天使も荷解きの事など頭の片隅にもなかった。

 その様子を見ていて、話をするにしてもこのままでは無理だろうと判断した亜巳が少しの間荷解きの任をすべて受け持ち、疲れもあるという名目でゆっくりと由紀江と天使を休ませる事にしたのだった。辰子もそのまま部屋を出て行ったのは亜巳にとって誤算であったが、瑣末な事を気に留める事すら面倒くさいと感じ始めていたので、黙って見送った次第だった。思っていたよりも荷物自体は少ないので一人でも問題は無い。

「あの年代の子達は、皆あんななのかね。私たちの時はもっとすんなりと友好関係を築けたと思ったんだが。」

 一人呟いた亜巳は、自分の頃はもっと楽に友人を作れていたと考えていたが、思い返せば自分も紗由理が来るまでは友人と呼べる人物は居なかったのだと思い出した。そして亜巳は今日からここに住む少女、由紀江の顔を思い浮かべながら、由紀江のここでの暮らしが自分たちの様に人生を好転させるものになる事を願った。

 

 

 重い沈黙。

 未だ慌しく視線を左右に動かしている由紀江は背中に張り付いている辰子の事も忘れるほどにどうすればいいのか分からない状態だった。新たな友人作りたいと思っている天使は先程から話しかけようと画策しているのだが、由紀江の反応は今まで出会ったことのないもので、話しかける内容もタイミングさえ分からないで居た。

 無論、由紀江が天使と友達になりたくないと言っている訳ではない。むしろ同い年の子供が居ると聞いてチャンスだと思い息巻いていた。しかし、用意していた、想定していた話題が女の子用ではないため、いよいよ喋る事すら混乱を生んでいる。由紀江が終始こんな具合だから自己紹介すら一言たりとも交わしていない。

 辰子の寝息のみが聞こえる部屋の中、天使が遂に意を決して口を開いた。

「う、ウチは板垣天使って言うんだけど。」

 他の皆が自然と暮らしているせいで忘れがちになってしまうが、天使は自分の名前を非常に嫌って居る。なにより読み方もそうだし、兎に角自己紹介で自ら口にするのは論外だ。あと何日かすれば春休みも終わり、中学生で進級すればまた新たなクラスメートに自己紹介をしなければと思うと億劫になるのだ。予行演習と思っても辛く、目の前の黛の娘と友達にならんと欲すればこそ、天使が名乗るまで理由であり、決断であった。

「わわわわ、わた私は黛由紀江でし。」

 切っ掛けを逃すまいと追随した由紀江の自己紹介は少しばかり空回ってしまった。折角のチャンスであり普段の癖である、父の作ってくれた馬のストラップ松風との会話、それすら余裕のない今ではできないため逆に冷静に近い由紀江は更に畳み掛ける様に自己紹介を続けた。

「えっと、漫画とかは、お好きでしょうか!」

「お、うん好きだよ。」

 無駄なまでに力のこもった質問に若干の戸惑いを見せる天使。それもその筈で、質問を受けるのが天使であったから問題なかったものの、由紀江のこれから続く話は全てまだ見ぬ男の子用に何週間も前から準備してきた話題だからだ。男勝り、男性寄りの趣味が目立つ天使だからこそ合う話であって本来であればミスチョイスなのだが様々な偶然が重なって話はそれなりの盛り上がりをみせていた。想定していた機械的な由紀江の発言と天使の発言が異様なまでの噛み合いを見せる中で、口下手の由紀江も緊張がほぐれて、年頃の女の子の振る舞いを見せている。

 そしてこの時初めて、自分が目の前の天使と喋っている風景が、自分が眺めていた友人同士の語らいと似ていると思った。由紀江には友人が居なかったので友人の作り方も知らないが、自然とこんな風に和やかな雰囲気を作り出せる関係が友人なのだと、気づいた。

「やったな、まゆっち!初めての友人だぜ!」

「やりましたね松風!目標まで後99人です。」

 自覚して舞い上がった由紀江は普段と変わらない平常運転をこなせるようになったが、他の人からしてみればいきなり自分に自分であだ名を付けてまで語りかける事は普通ではなく、天使がその光景を見て目を丸くするのも無理は無かった。そして聞こえた声質から腹話術だろうと判断した天使は由紀江の掌に乗った馬のストラップをまじまじと見ながら話しかける。

「えっと、まゆっち?で良いのか?すごいなその腹話術。」

「おう、まゆっちはまゆっちでいいぜ。それとオラは腹話術じゃなくて、九十九神の松風ってんだ。これからよろしくなー。」

 少し前からまどろみの中のからの脱出を果たしていた辰子は突っ込み所満載の二人の会話を聞きながら微かに微笑を浮かべていた。今日来た由紀江がこんな風に自然体で居てくれる事も喜ばしい事だしなにより、あの時から高昭が急に大人しくなった、どちらかと言えば大人っぽくなった、そのため天使には騒ぎ足りない状態が続いていた風に思えた。その二人が打ち溶け合って笑い合えている所を見ると、辰子にとっては自分ではない、妹と今日まで知らなかった女の子の事だが、なぜだか笑みがこぼれてしまう。

「まじで!九十九神なのか!ウチも随分超常的な皆に囲まれてると思ったけど、やっぱり世界って広いんだな。よろしくな松風。」

「おう。オラにもはじめての友達が出来て嬉しいぜ。」

 はたから見るとふざけている様に見えるが、天使は本当に松風の事が九十九神だと信じている。由紀江も実は、今までの経験から少なからず苦しいいいわけだと気づいていて誤魔化せるとは思っていなかったが、目の前で笑っている天使を見て純粋な人なんだな、と感じた。

「あれー天ちゃん。その言い方だと私や高くんたち含めて由紀江ちゃんも超常的な、普通じゃない人たちみたいに聞こえるよー。」

「辰姉起きてたんだ。」

 急に声をかけた辰子に反応する天使は普通に声を返しと、後ろに引っ付いていた辰子が起きていると知らなかっただけに飛び上がるほどに驚いてしまった由紀江は松風を手のひらから落として慌てている。

「でも辰姉が起きたって事はそろそろ晩御飯の時間か。楽しみだな、今日はまゆっちのためにおいしい食べ物がいっぱい出される筈だからな!」

「楽しみすぎてこんな時間まで私の事を忘れてたのかい、あんた達は。」

 夕方に差し掛かるまで荷解きをしていた亜巳が呆れつつも部屋に入ってきた。謝ろうとして体を動かそうとする由紀江だが、辰子ががっちりとホールドされて動けずにいる。天使とは談笑していた由紀江だったが辰子とは一言も会話を交わしていないので、声をかけられず放して欲しいという主張もできない。

「ごめんねーアミ姉。私は後で亜巳姉を手伝おうと思ってたんだけど、天ちゃんが起こしてくれなかったんだー。嘘じゃないからねー。」

「辰は起こしても起きないだろう。そんな調子で春から高校生になって大丈夫なのかい。」

「由紀江ちゃんの抱き心地が良かったからしょうがないよー。高校に枕は持っていかないから隣の席の人が起こせる程度の眠りの深さだとおもうよ。」

 これ以上は話をしても意味が無いと判断した亜巳は天使のほうへ目を逸らしてみるが辰子が本当に高校で上手くやっていけるのか、大丈夫なのか心配になってきた。

「別に気にしてはないけど、配置とかあるから由紀江ちゃんを呼びに来ただけだよ。天と辰はちゃんとリュウと高昭くんにそろそろ晩御飯だって伝えといてね。」

 はーい、と返事をする天使と辰子をちらと見た亜巳は由紀江の手を引いて、暫定由紀江の部屋へと赴いていった。

 

 

「由紀江、入るよ。」

 皆で夕飯を取り板垣一家が家に帰った後、大成が由紀江の部屋にノックをして入ってきた。

「どうだい。私は明日学校のほうに挨拶をした後で帰ってしまうがこの家と板垣さんたちの方々とは上手くやっていけそうかい。」

「はい。皆さん優しい方ばかりです。まだ黒田家の方々とは時間が取れていませんが、板垣天使さんと辰子さんと亜巳さんとは、今日はたくさんお話が出来ました。」

 家族に他人の話をこんなにも嬉しそうに話す娘の姿を大成は初めて見た。外から新たな刺激を受けて武術的な成長をしてくれると思い、川神からの願いを受け入れたのだった。だがそれ以上にここでなら由紀江は精神的にも大きく成長できるのではないかと、大成は由紀江の姿を見て思うようになった。人との関わりを通して成長して欲しい。特に黛と同じく歴史ある黒田家と聞い話によると辛い道を歩んだ過去のある板垣家。そして武術家として貴重な体験を、挫折とも言えぬ絶望を味わった黒田高昭。心優しい由紀江ならば、傷口を広げる様な真似をする事もないだろう。そう思いお互いの家の利に繋がればという思惑もあった。

「元々、口出しはする気は無かったがその分だと大丈夫そうだな。由紀江、いっそ黛の家の事は忘れても良い。一人の武芸者として学生として学ぶべき事がたくさんある。例えば友人もその一つだ。」

 そして就寝の挨拶をして大成は部屋を出て行く。

 由紀江は、恐らく自分に友人が居なかった事を父は知っていたのだろうと、気づいた。友人が居なければ分からない事がある、それは由紀江にとって未体験の事でこれからの生活の楽しみであった。大成に言われて再度その事に気づいた由紀江は、天使が明日も来ると言っていた事を思い出して、生まれて初めての友人の様な会話を思い出し、友人が居るのが夢でなく本当なのだと嬉しくなり布団へと体を投げ出した。

「やりましたね、松風。本当に嬉しいです。」

「おうまゆっち。明日は高昭くんと仲良くなれるように笑顔の練習を欠かさずにやろうぜ!」


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