特別になれない   作:解法辞典

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第二十七話 思いの形は違えども

 場所は川神城。九鬼の重鎮、マープルを筆頭に反旗を翻した軍勢は明日に始まるであろう戦いに備えていた。各所で戦力、戦術の確認を入念に行っているのは、今の状況が思わしいものではなかったからだった。最たる原因として、マープル側の戦力に少なくない影響を与えていた梁山泊の三人。林冲、楊志、史進は黒田高昭と戦闘を行ったと推察された後、連絡が途絶。

 加え、日は沈み、総大将でありながら城から姿を消した項羽が戦闘態勢に入ったと連絡が入った事で川神城は一気に慌ただしくなった。

 その相手は、またも黒田高昭であった。

「弁慶は何をやってるんだ!」

 電話越しに怒る義経を見て、与一は一つ鼻で笑って見せた。普段与一が弁慶から受ける仕打ちを考えれば、怒鳴られるのは良い気味だと与一がせせら笑うのもおかしくない事だ。例え、項羽と名乗ろうと、義経たちが姉のように慕っていた清楚が窮地に一人で戦う状態にある中で、呑気に川神水を飲んでいると聞けば、温厚な義経でも怒らない理由がない。無論、与一も清楚に対して心配が無い訳ではなかった。だから与一がもう一度誰にも見つからない程度に笑うと、戦士の顔つきで敵を、空を睨む。

 クローンである自分たちの元となった人物と同じく、遊撃を任されている三人にとっては、これ以上にない程の活躍すべきタイミングで、足並みが揃わない。

「漆黒の空を染め上げるか。陽動にしては中々独創的なタイミングだが。」

「与一も少しは真面目にやってくれ。合流するまで義経と二人で救出に向かうんだ。」

 義経が与一を見上げながら不満を漏らす。だが、言動はおかしいものの、与一は真剣そのものであり、意を示すように真っ直ぐに弓を構えた。

「道は俺が開こう。後は好きにしてくれ。」

 返事を聞かずに更に見晴らしのいい高台を目指す与一に小言を言おうとするが、与一の横顔をチラリと覗くと、義経もまた、戦士の顔になる。

「背中は預けるぞ。」

 義経は逸る刀を鞘に納め、真っ直ぐに駆けだした。

 ハッキングされたマガツクッキーは両の手を五人分で数え切れない程であり、与一が交戦を始めてやっと、川神城の陣営は敵の気合の入れ方を見誤ったと悟った。

 戦線に出てきたのは反乱の首謀者たち。仕えるべき主から離反した九鬼の従者部隊だった。元を辿れば、彼らも、宙を舞う機兵も、九鬼に所属する戦力であったが、今は主の手の内にない者同士だ。

 制空権を取られて尚、従者部隊の練度、組織力の高さから、互角に張り合っている。そうなれば与一が確実に一機落としていくだけで、勝利は確実なものだった。

「これ以上ないタイミングで、死兵のみを増やすばかり。」

 与一は、弓兵としてのずば抜けた才能を発揮し、地を駆ける義経と、離れた位置の住居から正に出発する瞬間の弁慶の姿を捉えていた。隙を突いた奇襲にしては、少なすぎる戦力を相手に、与一は義経の道を開く事に成功を収めた。だが、違和感が拭いきれないままであった。

 思考に沈む直前に背後に感じた気配を悟り、与一は弓を向ける。そして味方だと分かると直ぐに戦闘体勢に戻る。

「済まないな、俺は組織に狙われる身だ。次に許しを得ずに背後に回ってみろ。頭ごと消し飛ぶぞ。」

「ハハハ、勘弁してくださいよ。私は伝令に来ただけですから。」

 急な来訪者である桐山が苦笑いすると、与一は一層に目を細めた。

「マガツクッキーだけでなく、此方の通信施設もクラックを受けているようで、指示を逐一出せません。戦闘の続行の判断は現場に任せるとの事です。」

「気に入らないな。」

 与一は、敵に弓を向けて、殲滅戦を再開するとそのまま話を続ける。桐山は背を向けたままに話す与一の無作法を咎めようともせず、ニコニコと笑っている。

「と、言いますと?」

「大人の言う事を馬鹿正直に聞くあいつらも、聞いてる振りで付き従ってる振りしてるアンタも気に入らねえって話だ。」

 桐山は張り付けた笑みを一瞬消すと、与一に悟られぬよう元の表情に戻す。

「おおっと、申し訳ありません。話していたいのはやまやまですが、私これからハッキングの対処にとやらに手を貸す予定ですので。」

 与一は背を向ける桐山に舌打ちをすると、また一機の頭を射抜くのであった。

 

 

 陽動に次ぐ陽動は川神城の警備を薄くするのに十分であり、仮に内通者が居なくとも鼠一匹が入り込むには充分であった。

「うげっ操作利かねえじゃん。電波疎外とはやる事みみっちいぞ。」

 外の傀儡に命令をしようとした所で、委員長は自分の失態に気付く。幸い、荒事に備えて連れてきた一機のマガツクッキーが正常に黙ってついて来る事に安堵した。外の陽動部隊は、撤収命令の出ない特攻部隊に成り下がっている。

 外では戦闘が起こっていて手薄になっているとはいえ、通り道がやけに静かなのは、内通者もなしに乗り込んで来た委員長にとって心臓の鼓動を早めるのに十分な理由であった。だが、実際にトラブルがない以上は、本来の目的を以外の事に思考を割く余裕は無い。

 立ち止まった一室の入口にマガツクッキーを配備すると、委員長は深呼吸をしてから中に入った。

「お久しぶりです。冬馬さん、準さん、ユキさん。」

 部屋は捕虜を集めている場所で、その捕虜の中には委員長の事を良く知る人物がいた。

「どうしてお前がここに。」

 冬馬が反応する前に、外が騒がしくなった事を察して警戒を続けていた準が質問を投げかける。だがその声も少し喜色の混じった動揺の色が混じっている。、

「あれぇ、一度きちんと話したいって言ってませんでしたっけ?。」

「その為にこんな所に、こんなタイミングで、ですか。『委員長』くん。」

 呆れた風に笑う冬馬は委員長に手招きをして近くに座らせる。

「まあ、ここまで来れてもそれから逃げられる算段なんて無いので、本当に話すために来ただけなんですが。」

「やーい、結局捕まってるまぬけー。」

 冬馬や準と共に捕虜になっていた小雪が笑うと、他の二人も委員長を笑う。他の捕虜となっている人々はそんな様子を見て興味を失い、急な来訪者への警戒を解いた。

「取り合えず、すいませんでした。」

 委員長が頭を下げると三人は目を丸くした。彼らの記憶では、もっと聞き分けのない悪ガキだった人物が、こんな殊勝な態度を取る理由も無く、頭を下げるのが信じられなかった。

「おいおい、いきなりどうした。」

 珍しく本心から動揺した準が服を掴んで無理やり委員長の頭を上げさせる。

「そうですよ。私達が謝る事があっても、貴方が謝る必要なんてないでしょう。」

 冬馬が優しく微笑みかけると、委員長は不思議そうに首を傾げる。互い認識が齟齬している事が分かると、冬馬は少し言葉を詰まらせてから、周りに聞こえにくいように言葉を続けた。

「共に悪事に手を染めていたというのに、私達だけが先に救われてしまった事です。」

 家柄も、年も近かった四人は、冬馬と準が親から強要されていたものに手を貸す形で小雪と委員長も進んで悪事を行っていた。マロードとは、その時の冬馬のコードネームのようなもの。冬馬はこの年度初めに友人である九鬼英雄の力を借りて、さっぱりと足を洗ったが、唯一委員長にだけその事を言わずに事を進めたのであった。

 冬馬は、委員長が自身をマロードと呼ぶ事に、自身を『委員長』と呼ばせる事に固執する事から、自分達と違い、過去との離別が出来ていないと考えていた。そして、冬馬はその原因を作り出してしまったと後悔していた。

「……踏ん切りがついてないのは、間違いないです。でも、それは俺が逃げてたからであって冬馬さんたちが悪い訳じゃない、です。」

 委員長が心の内を吐露すると、冬馬は一つ安堵の息を吐いた。同時に、こうして直接会った事で冬馬と準、小雪は委員長にとって昔と変わらず頼れる存在であると認識できた。そしてそれは一方向のものではなく、頼りあう関係の修復でもある。それは悪事に手を染める前より続いていた気の置けない友人としての関係。

「まあ、世間話は全部終わった後だな。」

 真剣な顔つきになった準は、委員長に言葉を促す。

「何が起きようとしてるのですか。態々こんな時に来た理由があるのでしょう。」

 冬馬が重ねて聞くと、委員長は静かに口を開いた。

「高昭は『修羅』に落ちようとしている。」

「修羅?」

 小雪が聞きなれない言葉をオウム返しすると、冬馬も疑問をぶつける。

「確かに私達では聞きなれない言葉ですが、恐らく、何か良くない事が起ころうとしているんですね?」

「板垣達が梁山泊に大怪我を負わされてから、いや初めの襲撃からこの数日は高昭はずっと様子が変だったんですよ。」

 正確な回答になってない返答であるが、三人は黙って聞いている。委員長は一呼吸おいて、言葉を続けた。

「『修羅』という言葉自体、高昭の家に仕掛けていた盗聴器から拾った言葉で詳しい意味は分かりません。文献も殆ど見つからなかったのですが、殺人衝動のようなものだと思います。普段の高昭なら、学園長を打ち破ったという情報を知った上で、それだけの実力を持つと考えられる項羽に勝負を仕掛けるなんてありえない。」

 更に、考えたくはないがと、前提をおいてから委員長は付け加えるように話す。

「あいつは単に撃退と言っているけど、梁山泊の連中は消息不明のまま安否の確認は取れていない。あいつはもう取返しのつかない事をしてしまった可能性も。」

 そこまで言うと、委員長は滲んた目を誤魔化すように咳払いをする。小雪はその頼りない背中をさすり、冬馬はかけるべき声を見つけられずにいた。

「若、俺達の予想とは随分かけ離れてる話だ。」

「どういう事ですか準。」

「俺らは元々、川神市で不審な動きがあるから、コイツに頼んで黒田高昭の姉と直接会う機会を設けて、会話して探りを入れたんだったよな。」

 冬馬は、準の言葉を聞いて眉を上げた。

「今回の騒動は、九鬼の一部が反乱した事に起因するもの。つまり、私たちが調べていた異変に関わりがない、という判断から見過ごした黒田は別の事情を抱えている可能性はあるという事ですか。」

「怪しいのは間違いなかったからな。」

 冬馬は暫くの間、黙って考え込んだ。その様子を他の三人は見つめていて、四人はこの雰囲気にどことなく懐かしさが感じられた。今、考えるべきが悪巧みの類でなくても、懐かしかった。

「準、そもそも黒田を怪しいと感じる原因となったのは何故ですか。」

「黒田家の周りの治安維持を任されていたのに、当時の俺らの動きを知っていたのに関わらる素振りが無かった。加えて大抵の犯罪グループに制裁を殆ど行わなかった事。」

「でも、俺の事情をガキの頃から高昭が知っていた辺りから、裏の情報はきちんと調べていた事は確実。」

 準と委員長、二人の答えに満足したように冬馬は微笑んだ。眼鏡を拭きながら冬馬は更に言葉を続ける。

「そして、その当時、小学生の時から黒田高昭は十分に注目を集めていた為、私は今までミスリードをし続けていた。」

 正に川神百代の当て馬として、高昭が引っ越してきてから周りの武家や大人連中は『黒田高昭という黒田家の跡取り』への関心は非常に高かった。

 そこまで聞くと委員長も、冬馬と同じ考えに至る。

「その時、高昭は黒田の当主ではなかった!」

「済まん、もう少し分かりやすく説明してくれ。」

 飛躍する二人の話についていけなくなった準が、眉間を抑えながら考えるも理解に及ばなかったと言う。小雪は初めから理解するつもりがなく、三人を見てニコニコと笑っていた。

「トーマたちと似てるかもしれないってことでしょ?」

 頭を捻る準に対して、小雪が何でもない事のように答える。すると、準は導き出した答えを冬馬に投げかけた。

「もしかして、先代の黒田当主である父親が原因かもしれないという事か。」

「とは言っても不審な要素があるというだけです。当て馬として注目を集め、腕が壊れれば当主を譲り、『壁』としても活動させた。勿論注意を逸らされていたが故に、その肝心の人物に関する情報は全く知らない訳ですが。」

 冬馬の言葉を受けて準は頭を掻いた。情報が足りない為に、考察の余地が少なすぎた。そもそも高昭が暴走したとしても、委員長は正面から止められない。そうなれば高昭を止めるには原因から解決する必要がある。

「何か少しで情報はないのか?」

 準が問いかけると委員長は小さな声で返す。

「まゆっちの父親と知り合いだって話くらいしか思い出せませんね。」

「あの剣聖に来てもらうには時間が足りねえか。」

「もっと早くに気づけないと無理だったね。」

 準と小雪が諦めるような口調で喋っていると、急に冬馬が委員長に目を合わせた。

「もし、身内が襲撃された事によって突発的に『修羅』になる程の殺意に芽生えたのではなく、黒田くんが元々修羅に落ちる可能性が既にあったとしたら。」

「考えましたよ。そんな人格を変えるような出来事なんて、高昭が右腕を壊した事しか思いつきません。でも、アイツの根っこは何も変わらずにいます。」

「それでは、彼の父親が疑わしい事と結びつきません。」

 諦めるように吐き捨てていた委員長は、冬馬の顔を見て何かに気づいた風に声を上げた。

「まさか、もっと前。俺や板垣たちと出会う前から、修羅に落ちる可能性があったとしたら!」

「彼の父親の不審な行動とも関連付け出来るかもしれません。」

「裏の事情をまだ収集していたとすれば、今回の事件を裏で手引きしている可能性も捨てきれない。いや、していなくても情報だけ知っていて、紗由理さんも狙われている可能性があっても自分が態と動かずにいたとすれば、板垣が襲われる可能性を放置したとすれば、高昭の暴走も計算がついていた可能性も出てくる。」

 委員長は、親友の不幸な境遇に無力な自分に怒り、固く拳を握りしめる。

 二人の会話を聞いて準は、顔を青くした。

「親しい人間を危険に晒して『修羅』に目覚めさせるのが目的だとすれば、本当に何も知らない紗由理さんは、今危険な状態なんじゃないか。だって実家で寝泊まりしてるはずじゃ……。もし、完全に『修羅』へとならなかった時に次に狙われるとしたら――。」

 

 

 義経は、やっと項羽と高昭の戦闘を確認できる位置まで来ていた。そして同時に、道を遮る者が目の前に現れたのを見て、刀に手を伸ばした。

「そこをどいて貰えるか?義経は仲間を助けに行くんだ。」

 義経が問いかけるも、相対する者の返事は抜刀であった。義経も剣を抜き放った。抜き身の刃は鋭く、近くの草花がはらりと舞った。

「なら、私は義経さんが彼に傷つけられないように、此処で止めます。」

 黛由紀江は、その剣に覚悟を込めて切っ先を義経に向ける。だが、相対する義経にはその刃は、由紀江の心を映し出すように揺れて見えた。

「その有様で、か。」

 野外であればこそ、二人の足運びは静寂の中で大きな音と感じる。本来であれば、年頃の娘には重すぎる刀は、月光に照らされて軽やかであるようだった。

 挨拶代わりに振るわれた由紀江の一閃は僅かに義経の髪を揺らすだけに留まるが、火蓋を切るには十分だった。

 遠くから聞こえる鈍い破壊音と違い、一合ずつ刀が重なり合うたびに甲高い音が響き、散らす火花で互いの顔を照らしていた。

「友が暴走していると分かっていて、何故止めようとしない。」

「目的すらなく動く人に言われる筋合いはありません!」

「家族同然の人を思うなら、やり方が間違っていると義経は言っているんだ!」

 夜の澄み切った空気や月光とは裏腹に、由紀江と義経の覚悟には間違いなく陰りがあった。だが、研鑽を重ねてきた二人の剣の冴えを曇らせるには至らず、戦いの勢いは止まる事を知らなかった。

「退いて下さい。私は、義経さんが彼に傷つけられるのを見たくはありません。これ以上、犠牲を増やすわけには……。」

「そんなもの、何も解決していない!」

「それは、貴女があそこに行ったところで同じ事です!」

 鍔迫り合いが拮抗し両者が打開策を考える最中、頭上から爆発音が聞こえた。それは、委員長の支配下から自力脱し撤退する正常に戻ったマガツクッキーが、与一の弓によって射抜かれた事を意味していた。

「予定より撤退が早い。もしかして何かトラブルが。」

「他人の心配をするの余裕があるのか!」

 油断した隙に刀を弾いた義経が由紀江の腹部を蹴り上げる。素早く体勢を立て直した由紀江は義経に向けて再度、剣を構える。

「この程度で諦める訳にはいかないんです。」

「何故、立ち上がるんだ。義経には理解が出来ない。一度に色々なものを見ようとして、どうにかしようとして、何も本質を追えていない。」

 義経は構えを解いて、真っ直ぐに由紀江を見つめる。尚も警戒する由紀江を見て、溜息を一つ飲み込んで義経は納刀してみせた。

「何を。」

「今日は義経に任せておけ、という事だ。」

 義経の瞳から交戦の意志が欠片も感じられない事が由紀江には分かった。

「名前に恥じぬように心掛けている心算だが、身の上の話をされてしまえば、どうにも黒田高昭のように心のままに動くのは叶わないな。」

 由紀江はその言葉から、義経の自分より一回り小さな体には多くの責任が重くのしかかっている事が分かった。戦場に立つ義経の姿は、冷静になった由紀江の目に大きく映る。

「私も少なからず、冷静では無かった。彼を止めるべきだったのでしょうか。」

 由紀江が刀を鞘に入れながら、視線を下げ後悔を口から漏らすと、義経は首を横に振るった。

「此方側が負う責の分、今日は義経達が止める。だが、一時的な処置でしかない以上は――。」

「その時が来てしまったら、黛の名に誓って止めてます。」

 由紀江の覚悟が灯った目を見て義経は軽く笑う。

「そうならないように信じてやれば良い。それにその時は、立ち向かう答えをはっきりと見つけ出して、叩きつければ良いだけだ。」

 

 

「遅いぞ、弁慶、与一。」

「これでも急いだ方なんだけどね、うん。」

 悪びれた様子もなく笑う弁慶であるが、義経には彼女が錫杖を握る手に力が入っているのが良くわかった。

 目の利く与一が進行方向を見て顔を顰めている理由も、普段より少ない口数から察していた。

 あの項羽が居るにも関わらず、終わらない戦い。この日一番長い戦闘に終止符を打つべく、三人は獲物を抜き放った。

 

 

 

 

 

 

 その資質が英雄たらしめるなら、かの者を修羅をたらしめるのは才能か、それとも血の呪縛か。

 真実を見誤ること勿れ、過去を辿ろうと、終着点の修羅たるナニカは救えない。


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