Muv-Luv Alternative ハッピーエンドと退廃的な生活を目指す   作:白銀の勇者

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さてさて、今日は鎧衣課長が訪問する日ね。はてさて、私は一体何を言われるのやら……

とりあえず、なんかまずいことにならない事を祈るしかないわね


鎧衣課長の『訪問』

翌日のハンガーにて

 

武は元の世界の夢をよく見る事を疑問に思っていたが、それを頭の片隅に置きハンガーに来ていた

 

ふと、ハンガーに夕呼が居るのに気が付いた

 

先日夕呼にあの絵が並列処理装置理論の物だということを聞かされて思い出せなくて……とちょっとドタバタしたりしてた上、夕呼は武が帰った後も作業してたようだから少し心配だった

 

「夕呼先生」

「ん?あら白銀」

 

夕呼はいつも通り……若干テンションが高そうだが、いつも通りに武と会話を始めた

 

「あんた、社になんかした?」

「え?霞に?」

 

霞は武の部屋に武を起こしに来た時、ちょっと武を見つめていた

 

「なんか深刻そうな顔してたわよ?なんかしたんでしょ?」

「……いや、特には……」

「溜まってるのは分かるけど……ホシカワ程じゃ無いけど社に手を出すなんて犯罪よ?」

「ルリちゃんは子供なので比較対象にならないと俺は思うんです」

 

やけに冷静に夕呼に言葉を返す武

 

そのネタはルリがよく使うため、対応には軽く慣れているのだった

 

「ただ、最近元の世界の夢を……って関係ないか。霞は俺を起こした時から俺を見つめてましたよ?」

「そう……元の世界の夢はいつ頃から見るように?」

「え?……総戦技演習終わった辺りからですかね?よく覚えてませんが……」

「……ふ~ん」

 

なんですかと聞こうとした時、武の後ろから誰かが夕呼の方に歩いていった

 

「お、終わった……終わりましたよ……」

「お疲れさん」

「ルリちゃん!?」

 

歩いてきたのはヘロヘロになったルリだった

 

今にも死にそうな顔をしている

 

「あ、武さん……おはようございます」

「だ、大丈夫なのか?」

「あはは……丑三つ時過ぎたあたりに叩き起されてさっきのさっきまで作業してたんですよ……」

「えっと……お疲れ」

 

ルリは目を擦りながらあくびを噛み殺した

 

その後、まりもが合流し、武に演習の編成を伝え、夕呼が模擬戦のモニターをする事になったり新OSに少し不満を持ってる千鶴と慧を夕呼が丸め込んだりと色々とあった

 

そして、演習には何故かルリまで拉致されてモニターする事になった

 

結果は言わずがな。武が前にいた世界(時間軸?)で起きた千鶴と慧のいがみ合いは機体制御に集中したためか無くなり、冥夜達に圧倒した

 

武の変態機動がさらにキレを増したのだが、それは置いておこう

 

そして、演習が終わり、

 

「武!一体戦術機になんの仕掛けをした!」

「し、仕掛け?」

「そうだよ!いきなり戦術機があんな機動をするなんて!」

 

と、武は冥夜達に詰め寄られていた

 

「いや~、武さんの変態起動がさらにキレを増してましたね。香月博士」

 

いきなりルリが冥夜達にも聞こえるようにそんな事を口走った

 

一応冥夜達も居るので何時ものように夕呼さんと呼ばずに香月博士と呼んだ

 

「ホシカワ少佐、何かご存知なのですか?」

「まぁ、簡単な事よ。白銀達の戦術機のOSを換装しただけ」

 

その夕呼の言葉に驚く冥夜、壬姫、美琴、まりも

 

「その結果、白銀の目指す機動が再現可能になったのよ」

 

さらにその言葉に冥夜達は驚いた

 

ただでさえ馬鹿げた機動をしていたのに、さらにその上があるなんて思っても見なかったからだ

 

「香月博士?私、聞いてないんですが……」

 

と、呆れたような怒ったような声で夕呼に話しかけるまりも

 

「あら、言ってなかったかしら?実は榊のとこの戦術機に新OSを積んであったのよ。それだけよ」

「それだけって……」

 

まりもが軽く頭に手を当てる。最早諦めた感じの溜め息もはいた

 

「けど、戦術機にあんな機動をさせようって考えるのも凄いよね~」

 

と、壬姫が武に言った

 

「まぁ、あれです。普通の機動じゃ満足できない変態なんですよ」

「ホシカワ少佐、後で殴り合いません?」

『あぁ、成程』

「よし、全員殴り合おうぜ」

「冥夜さん、真剣の持ち込み許可します。壬姫さんはアンチマテリアルライフル、美琴さんはトラップ全般、千鶴さんは拳銃、慧さんはそうですね……メリケンサックを……」

「すみません流石にそれは無理です鬼に金棒です死んでしまいます」

 

速攻で土下座する命が惜しい人間の鏡、白銀武

 

「そんじゃ、私はこれにて」

 

取り敢えず、次のイベントの発生時刻である夜まではまだ時間がある

 

一度ナデシコで気分転換にシャワーを浴びてPXで夕食を食べてから夕呼の部屋に行こう。そう決めて今日は徒歩でナデシコへと帰るのであった

 

 

 

 

「……一人は結構さみしいものね」

 

ナデシコの中の自室。さっきまでワイワイと騒いでいたのが今は自分の声しか聞こえてこない

 

全自動でエステバリスを整備している音が遠く聞こえるが、そんな無機質な音を聞いても人の温もりは感じない

 

結局、シャワーを浴びた後、何もする気になれず部屋でゴロゴロとしていた。夕食もパパッと済ませた

 

「……そろそろ鎧衣課長が来る頃かしら。ボソンジャンプで何時ものトイレに……」

 

ルリの体に光の筋が浮かび上がりルリの意思に応じてルリの体が数秒先の何時ものトイレの個室へと誘う

 

「……誰もいない。コソコソっと」

 

コソコソとトイレを出てから堂々と夕呼の部屋へ向けて移動する

 

だが、不意に変な気配を感じた。訓練をしてない自分でも分かる気配

 

「……誰かいるんですか?」

 

最近武が自分にラッキースケベをした時の抹殺用に持ち歩いている拳銃に手をかける

 

ルリの声に応じてかコツコツ。と足音が聞こえた

 

「まさかバレるとはね」

(鎧衣課長!!?なんでここに!?)

 

出てきたのはこの先のイベントで出てくる筈の鎧衣美琴の父親、鎧衣左近だった

 

「ふむふむ……作り物にしては精巧だ」

「え、ちょっ」

 

いきなりルリの体を触り始める鎧衣

 

髪を触って手を触って肩を揉んだり頬をつついたり

 

「や、止めてください!」

「おっと、失礼、ホシカワルリ少佐?」

 

会ってわかった。この人とは気が合いそうに無い。と

 

「あと、作り物じゃありませんから。列記とした人間です」

 

ちょっと乱れた制服を正す

 

「ふむ……では、私はもう帰る途中なのでね。ここで失礼しよう」

「ちょっ、ま……」

 

ルリが呼び止めるために鎧衣は何処かへ行ってしまった

 

とりあえずどこか行ってしまった鎧衣を追う術はないため、夕呼の部屋に行く事にした。が、ここで気付いた

 

「……って帰る途中!?」

 

ちょっと来るのが遅かったルリだった

 

そして夕呼の部屋に入ると

 

「あれ?武さん、なんで寝てるんですか?」

 

武かソファの上でぐーすか寝ていた。その横には霞。手には小さなモアイ

 

「最近こいつが元の世界の夢を見るって言ってたからね。それを調べてるのよ」

 

夕呼の話を聞きながらルリは水性マジックを夕呼の机から取って武の額に肉と書いてから目尻から顔の一番下まで一本の線を書いた

 

「ちょっと~?何して……ぶっ!?」

「……~ッ!…………~~ッ!!」

「何か足りないわね……えっとさらにこうしてこうして……」

 

結果、額には横向きにキン肉○ンと書かれ、まぶたの上から目を書かれ、猫みたいな髭を書かれて顎には口に向けて↑と書かれ、その下にカモン!と書かれてある

 

「笑いをすっ飛ばして清々しいわねこれ。写真撮ってばら撒きましょ」

「止めてあげてくださいきっと自殺してしまいます」

「……~ッ!!…………~~ッ!!」

「って、なんか霞さんがツボに入ったそうなんですけど」

「社~?ちゃんと観測しなさいよ~?」

「は、はい……」

 

武の顔を見る度に顔を逸らして声を出さずに笑う霞と何やら色々とやってる夕呼

 

とりあえず、自分のやることはもう終わっているため、ルリは徹夜で作業したために発生している眠気を抑えられず、そこら辺に散乱していた毛布と本を手にとって床で寝だすのだった

 

「……って寝てやがるわねこいつ」

 

夕呼は何度も起こそうとしたが、ルリは起きないため、仕方なくルリの顔に猫っぽいヒゲを書いておくのだった。油性ペンで




すみません、かなり遅くなった上にかなり短いです

失踪は絶対にしないのでどうか命だけは、命だけはお助けくだされ

ルリ「ゆるさん」

あっ、ちょっとグラビティブラストは洒落になってな(ブツッ

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