Muv-Luv Alternative ハッピーエンドと退廃的な生活を目指す   作:白銀の勇者

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なぁんか私の知ってるシナリオの一部が少し抜けてる気がするのよね……気のせいかしら?

あと、更新を遅らせた作者は後で挽き肉にしておくから安心して


残したイベントを『回収』

「お~、流石武御雷。カッコイイな~」

 

ルリは武達の吹雪が搬入された格納庫の中、一際目立つ紫色の武御雷を見ていた

 

紫色の武御雷は 政威大将軍専用機なのだが、冥夜の為に特別に持ってこられたのだ

 

月詠中尉達に見つかって文句言われないように遠目から見てるだけだが

 

「武御雷に惚れない男は居ないって聞いたけど……女の私も惚れるよ。これは」

 

触ってみたくなる衝動に駆られるが、ぐっと堪える

 

自分がこの基地に居るからなのか、記憶にあるイベントが所々飛ばされてる気がする。壬姫の一日分隊長の事について話してた時に武御雷の事を少尉が聞きに来なかったり、HSSTについて話してる時にこの基地の事について話してなかったりと……

 

必要な場所は自分が修正しよう。そう思い武御雷の元から去る

 

代わりに吹雪に触る

 

暫く触れた後に吹雪の元を去る

 

ちなみに、この日はたまパパ襲来の日。大体全部終わった後だ。ルリはPXに寄るついでに武御雷と吹雪を見に来ただけだ

 

ルリはPXで食事を取るために歩き出した

 

今日は……そうね。豚の生姜焼きの定食にしようかしら。と思ってPXに行く

 

さて、早速注文を……と思ったところでこんな会話が聞こえた

 

「───帝国斯衛軍の新型は誰のだ? お前らの誰か用だと聞いたが?」

 

その声の方を見ると、少尉と武が向き合っていた

 

そこに冥夜も向かっている

 

あぁ、今起きるのか……とちょっと面倒そうに溜め息をはく

 

とりあえずは注文をしようかな。と歩き出す

 

「あ、少佐!」

 

そこに鈴付き首輪と猫尻尾を着けた壬姫、千鶴、美琴が寄ってくる

 

「皆さん、どうかしましたか?」

 

あたかも何もなかったかのように聞く

 

「その……白銀を止めてもらえませんか?あのままだと」

 

まぁ、殴られますわな。と未来を知ってるルリは思う

 

こんなところで喧嘩してる暇あったらもっと訓練に時間割けよ……なんて思ってしまう

 

「……まぁ、何とかしてみま……」

 

バキィ!と痛そうな音が聞こえた

 

殴られたか……と額に手を当てるルリ

 

すぐに武の方に向かう

 

「なんだか穏やかじゃないですね。食事処で喧嘩はよしてくださいよ」

 

何時ものように階級章は髪と角度から少尉からは見えていない

 

「なんだ!……子供?」

「子供です。で、何かあったんですか?」

「何処から入り込んだのか知らねぇが、とっとと帰りやがれ!」

 

冥夜がルリが少佐だと少尉に教えようとするが、ルリが手で制す

 

「……武御雷の事ですか?」

 

イラッとしながら質問する

 

「お前が知って何になる」

「……一応、私の階級……」

「騒々しいな」

 

そこに帝国近衛軍の月詠真那、 神代巽、巴雪乃、戎美凪が現れた

 

「て、帝国近衛軍!?」

「あらま」

 

少尉達が予想外の人物に驚く

 

「……子供?失礼ですが、あなたの名前は?」

「国連太平洋方面第11軍少佐、星河瑠璃です」

 

敬礼してから、ちょっとだけ階級証を見せ付ける

 

「し、少佐……?」

「自分は帝国近衛軍所属、月詠真那中尉です」

「同じく、神代巽少尉です」

「同じく、巴雪乃少尉です」

「同じく、戎美凪少尉です」

 

一通り自己紹介を終わらせた

 

「わざわざありがとうございます。で、そこの少尉方」

 

ルリは二人の少尉に聞く

 

「武御雷をあんなモノと愚弄しその搭乗者を探すということ、誰に頼まれましたか? 月詠中尉、帝国軍では武御雷を愚弄した者はどのように処分しますか?」

 

なるべく軍人らしく、月詠に聞く

 

「武御雷の愚弄は我ら斯衛軍を愚弄するも同義。ひいては将軍殿下を冒涜する行為であります。更に今回の件に関しては武御雷の機体情報の漏洩の可能性もありえます故、全てを洗い出した上で処刑になるかと思われます」

 

月詠が答えた

 

「だ、そうですよ。……で、誰に頼まれたんですか?」

「お、俺達は……」

 

誰にも頼まれてないという事は分かっている

 

が、一応聞いておいた

 

「まぁ、今回の事は特別に不問とします。いいですか?月詠中尉」

「……まぁ、良いでしょう」

「武御雷に興味を持つのはまだいいです。私も興味を持ちましたから。ですが、苛立って八つ当たりはいけないと思いますよ。こんなところで力を使うのなら、BETA相手に使ってください」

「今後は国連軍の名を落とすようなことは避けるべきだな少尉」

『し、失礼しました!』

 

二人の少尉が離れていく

 

「……して、星河少佐。少しお時間を頂いてもよろしいでしょうか?」

「……構いませんよ。ここで話すのも迷惑でしょうし、あっちで話しましょうか」

 

五人がPXの外に出て行った

 

「……嵐のように去っていったな」

「あぁ……」

「……見てないからとってもいいかな?」

「あ、たま。とったらバラすから」

「たけるさん!?」

 

 

 

 

「で、何でしょう?」

「……あなた、何者ですか?」

 

人目につかないところに月詠に連れてこられたルリ

 

「……何ってただの少佐ですよ。コネ使いまくって階級上げまくった子供です」

「戸籍を新しく作ってまで……ですか?」

 

やはり戸籍を夕呼に作らせたのがバレていた。まぁ、武がバレてるのだから当たり前なのだろうが

 

「ここから先はNeed to knowです。あなた達が知るような物ではありません」

「っ……」

 

下手に情報を漏らしてもマズイ。ここら辺で無理矢理に……と会話をぶった切った

 

「ですが、私も武さんと同じような感じですよ。生き返ってはいませんが」

 

ルリはPXに向けて歩き出した

 

「……今度は戦場で会いましょう。月詠さん、神代さん、巴さん、戎さん」

 

ルリは四人に背を向け、歩き出した

 

(……カッコつけてあんな事言ったけど、廊下でバッタリ会ったらどうしよう……)

 

何だか締まらなかった

 

 

 

 

「まさか暗い顔してるって言われて大盛りにされるなんて……食べられるかな……」

 

大盛りの生姜焼き定食を手に持って取り敢えず座れる場所を探す。ついでにおしぼりも貰っておいた

 

ルリは一回の食事でそんなに食べないため、大盛りでも食べれるか不安だった

 

並で十分足りるのだ

 

「……あ、武さん達だ。あそこ行こっと」

 

武達を発見しそこに歩いていく

 

「ど~も~。隣いいですか?」

「え?あ、はい」

 

壬姫の隣の椅子に座って定食を置く

 

「えっと……星河少佐」

「何ですか?武さん」

 

二人きりや夕呼や霞と一緒の時では無いので、ルリの事はちゃんと呼ぶ

 

「先程はありがとうございました」

「……触らぬ神に祟なし。とだけ言っておきますよ。御剣さんも」

「……」

「武さんが庇ってくれてたのにあそこで出て行ったら台無しじゃないですか」

「星河少佐!?」

「た、武が私を庇って……」

「じゃあ、お礼としておしぼりでもあててあげたらどうですか?」

 

ポン。とおしぼりを渡す

 

「いや、平気だから……」

「腫れてますから念のためですよ」

「そ、そうだ。念のためだ」

 

あ~甘い甘い。とボソッと呟きながら生姜焼きと米を同時に口の中に入れる

 

「そんじゃ、私はお暇しますね」

 

最後の一口を飲み込んで席を立ち、トレーを返却口に戻してPXを去った

 

そして、しばらく歩いて

 

「あ、まりもちゃ……じゃなくて神宮寺さん」

「星河少佐?なんでしょうか」

 

まりもとバッタリ出会った

 

「武さんが色々とやらかしたんですが、不問って事にしておいてください」

「え?ちょっ、どういう事ですか?」

「では」

「星河少佐ぁ!?」

 

マイペースに去っていくルリだった

 

 

 

 

「……開かない」

 

夕呼の部屋まで行ったら夕呼の部屋の扉は開かなかった

 

夕呼の部屋は夕呼が部屋の中にいる時でしか、外部からは開けられない

 

ボソンジャンプなら入れるけれども……どうした物か。と思って横を見ると霞が入り浸ってる脳みそのある部屋の入り口が目に入った

 

興味本位でそこに入ってすぐにシリンダーに入った脳みそwith脊髄を見つけた。そして、霞はそれを眺めている

 

「霞さん」

「……」

 

お取り込み中か……と思い部屋から出ようとする

 

「少し、待ってください」

 

霞がルリに呼びかけた

 

「いえ、急ぎの用事とかじゃ無いので構いませんよ。では」

 

霞にまた会いましょう。と声をかけて霞の部屋から出る

 

そして、夕呼の部屋で立ち往生する事数十分。武がやって来た

 

「あれ?ルリちゃん?」

「武さん?なんでここに?」

 

ルリは原作知識から武が千鶴と慧の吹雪にも新OSを積んで欲しいんだと理解した

 

「夕呼さんはここにはいませんよ」

「あ、そうなの?」

「……ナデシコに帰ろっかな……」

 

特に急ぎの用事も無いし。と内心で付け足す

 

「俺はさっきまで新OSの積まれたシミュレーターでテストしててな……」

「……207の吹雪にも積んで欲しいと」

「まぁ、厳密に言えばちょっと違うんだが……大体そんなんだ」

 

なんで分かったんだ?と不思議に思う武

 

「……そういえば、ここ、元々何があったか知ってますか?」

 

知ってないんだったら、教えておいた方がいい。この情報は後々大事になる

 

「え?何かあったのか?」

 

いきなりの質問に戸惑うが、知らないものは知らないので知らない。と返した

 

「……オモイカネ。ハイヴの分布図を」

 

ルリの声が聞こえたのか、夕呼の部屋からモニターが扉を通り抜けてきた

 

そこには、ハイヴの分布図が描かれていた

 

「これは……」

「世界のハイヴの分布図です。01がカシュガルハイヴ……通称、オリジナルハイヴ。地球に初めて出来たハイヴで、この地球では最大のハイヴだって事は分かりますよね?」

「あぁ、それくらいは……じゃなくて!」

「日本にはハイヴは二つ。佐渡島ハイヴ……そして、」

 

ルリは地面に向けて指をさす

 

「横浜ハイヴ。現、横浜基地です」

「ちょっと待ってくれ!ここが元ハイヴなのか!?」

 

武が声を荒らげる。自分達の基地が元敵の基地だと知れば動揺だってする

 

「えぇ。そして、ここはまだハイヴとしての機能を残しています」

「そんな……俺達はBETAの上で暮らしてるのか!?」

 

誰だってこの事実を知れば驚くだろう

 

「今までが大丈夫だったんですし、大丈夫じゃないんですか?居たら居たでパニック不可避です」

 

何かあったら地下を空洞にしますよ。と小悪魔的な笑みを浮かべながら言うルリ

 

「私が言えるのはこれくらいでしょうか?後はNeed to knowです」

 

口に指を当て、片眼を閉じる

 

「……そっか。分かった」

 

武は自分自身をなんとか納得させる

 

「……何してんのよ」

「あ、夕呼さん」

 

そこに夕呼が戻ってきた

 

「いえ、この世界のハイヴ事情を教えてただけですよ。ついでにこの基地が元ハイヴだった事を」

「あら、白銀。また言えないことが増えたわね」

「えぇ、お陰様で……」

 

夕呼がニヤニヤとして言ってくるが、軽くスルーする

 

「んじゃ、あんたら帰りなさい。私はやる事があるから」

「え?」

「あ、忙しいみたいですね」

 

夕呼が部屋の中に入っていく

 

なんかイライラしてます的な雰囲気がしたため、ルリは退散するらしい

 

「あ、そうだそうだ」

ルリはそそくさと夕呼の部屋に戻ってとある書類をひったくる

 

「武さん。これ、見覚えないですか?」

「え?」

「……無駄よ。白銀が知るわけ無いわ」

 

武は書類をジーッと見る

 

「……これ、見た事ある」

「はぁ!?」

「そう……確か……」

「吐きなさい!とっとと吐きなさい!さっさと吐きなさい!今すぐ吐きなさい!」

「ついでに」

「せ、先生!揺らさないで!ついでにルリちゃんは鳩尾殴るの止めて!」

 

ルリの攻撃は全く効かないが、流石に夕呼の方はそうは行かないため、手を掴んでなんとか止める

 

「教えなさい!今すぐ!」

「怖いです!先生、目が血走ってますから!」

(……武さんの要件、紙に書いて夕呼さんの机に置いとこ)

 

スッ。と夕呼の机の上に武の要件を書いた紙を置いておく

 

そして、スタスタと出口に向かって歩いていく

 

「これは並列処理装置の……」

 

と、聞こえたところで自動ドアが閉まった

 

「……訓練でもしてよ」

 

そして、何時ものボソンジャンプでナデシコに帰り、少しだけ訓練をしてから寝た

 

翌日から武を元の世界に返す装置を作るのに協力しなくてはならないなんてことはいざ知らず




かなり更新が遅れてしまいました……すみません

取り敢えず、前回までやらなかった武御雷に関するイベント、XM3搭載イベントをやりました

まぁ、一日くらいズレてもいいよね?

次回は……取り敢えず早く更新できるようにします

……あれ?なんかショッキングピンクの機体が……

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