Muv-Luv Alternative ハッピーエンドと退廃的な生活を目指す 作:白銀の勇者
訓練もやる気が起きないし暇ね~。まぁ、夕呼さんが武さんを元の世界に戻して理論取りに行かせるイベントまでは暇つぶしでもしてましょうか
とある日の夕呼の部屋
荷電粒子砲の設計を終えて暇になったルリはパソコンにコントローラーを繋いで例の格ゲーをやっていた
どうやらオモイカネが暇な時にキャラを作ってるらしく、エステバリスがキャラクターに追加されていた
『ゲキガンフレアー!!』
『うわぁぁぁぁ!』
ルリの操作するゲキガンガーが右を吹っ飛ばしKO
「ちょっと、音量どうにかできないの?」
「あ、すみません」
パソコンの音量を出来るだけ下げる
「そういえば、荷電粒子砲はどうなりました?」
ついこの間設計を終わらせた荷電粒子砲について質問する
あぁ、言ってなかったわね。と夕呼は呟き説明を始めた
「作れないらしいわ」
「作れない……?設計図はあるのに?」
「砲身とか、冷却装置とか……色々と問題が発生したらしいわ」
そこら辺考えてなかった……と頭を抱えたルリ
そこで一つ閃いた
「エステバリスの荷電粒子砲の予備パーツ使いますか?」
修理用に幾つか積んであった筈と付け足した
「……それだと一つしか作れないかもしれないわよ?」
「武さんにでも持たせれば無双してくれますって」
「……じゃあ、後で持ってきてくれる?」
「分かりました~」
どうやら荷電粒子砲は武機専用の装備になりそうだ
また暫く時間が経った
ボーッとしてるのも時間が勿体無いし、訓練してくるか。とルリが席を立ってナデシコに行こうとした時、武が入ってきた
「先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生!!」
「うっさいです」
「理不尽っ!?」
ルリの肘鉄が武の鳩尾に直撃する。が、鍛え抜いた武の鳩尾にか弱い少女(笑)であるルリの肘鉄が効くわけ無く、逆に腕が痺れてきた
「いっつ~~~~~……」
対して武はケロリとしている。流石軍人
「え、えっと……大丈夫か?」
「気にしないでください……」
皆は机の角に肘をぶつけた事があるだろうか。ルリはその時の痛みを人体を殴った事で味わっている
しかも思いっきり殴ったから余計痛い
「で、何の用?」
夕呼が呆れながら武に聞く
「そうだった!明日の事務次官の訪問の時、この基地が吹っ飛ぶかもしれません!」
「はぁ?」
いきなりの事に夕呼がまた呆れる
ルリはあぁ、たまパパか。と一人納得した
「じゃあ、今北産業」
ルリが3行で説明しろと言った
「珠瀬事務次官訪問
HSST降ってくる
狙撃しないと基地が吹っ飛ぶ」
武は3行で説明した
「はぁ?HSSTが降ってくる?」
「さぁ、今北産業」
「いや、これは無理だから。でも、人為的に仕組まれたっぽいです」
仕組まれたくさい……ねぇ。と夕呼が呟く
「オモイカネ。被害予測」
「あ、ついでに大気圏突入後加速するように仕組まれてたよ」
オモイカネが武の言ったことも含め計算をはじめる
結果はすぐに出た。流石スーパーコンピュータ
「う~ん……基地殆ど破壊されるらしいです」
へぇ~と夕呼が声を出した
「まぁ、前の世界では珠瀬さんに狙撃でもしてもらったんじゃないですか?」
「そうだが……」
「まぁ、その件はこっちで何とかしておくからあんたは戻りなさい」
「……じゃあ、頼みましたよ」
武が出ていった
「……さて、わたしはナデシコでトレーラーに荷電粒子砲の予備パーツ積んできますね」
ルリは何時ものクーラーボックス片手に夕呼の部屋から出ていった
そして、もう夕飯の時間なのでPXに行く事にした
そこには訓練兵達が勢揃い
「まぁ、珠瀬さん一日分隊長の件だと思いますけど」
あ、うどん一つお願いしま~す。と頼んで訓練兵達を見る
まぁ、自分は関係ないか。と考え受け取ったうどんを適当な席で食べるのだった
翌日のPX。訓練兵達は勢揃いでたまパパを待っている
ルリは現在、トレーラー(IFS仕様)で荷電粒子砲のパーツを運搬中
そして、PXにまりもが入ってくる
武は一緒にいる男が壬姫の父親だとすぐに分かった
その場の全員が立ち上がり敬礼する
「事務次官、ここが横浜基地訓練学校の食堂でございます」
「ほう」
たまパパがPXを見渡す
「ご紹介します。彼らが第207衛士訓練小隊の訓練兵です」
まりもが武達を紹介する
その後も順調に事は運んでいく。その最中、運搬を終えたルリがあ~、疲れた。と呟きながら霞と気づかれない様にPXに入って適当なところに座ったのは誰にも分からなかった
ちなみに、ルリはジャージだ
そして、色々とありテンパった壬姫は、偶然目に入ったルリ達に
「ぼ、ボーッとしてる暇があったらトイレ掃除でもして……ろ……」
途中でジャージの人物がルリだと気付き、サーッと顔色が真っ青になっていく
「……はい、わかりました」
ルリはそういうと席をキビキビと霞と共に立ち上がった
そして、ニコリと壬姫を見て、口を動かした
覚えてろ。と
ギギギギと効果音がつきそうな感じで武達に振り向く壬姫
合掌され、内心\(^o^)/になった壬姫だった
とうのルリ達は事務次官に敬礼をしてからPXを出ていった
その後、たまパパが武に近付いた
「君が白銀武君だね。先ほどから見てたが……うむ。なかなかの好青年だ」
「はっ、ありがとうございます」
「顔も悪くない。性格もいいと聞いている。優しくて力持ち」
何度も頷きながら事務次官は武の肩を叩いた
「おまけに成績優秀、頼りがいのあるクールなタフガイ。今のご時世、君ほどのおとこはそうそういまい」
なんだか褒めっぷりが前よりエスカレートしてるような……と考える
「君ならば……うむ、よかろう」
あ、前と同じだ。と考えるまで時間はかからなかった
「壬姫を任せたよ。これからもね」
これから、と聞いてもう逃げられないと思った
「いやぁ、そろそろ孫の顔を見てみたいものだ!ま、ご、の、か、お、がね!ハッハッハッ!」
後ろから殺気を感じで逃げようとしたら千鶴にガッシリと手を掴まれた
「あぁら、何処に行こうと言うのかしら?」
反対の手を冥夜に掴まれた
「お主は事務次官の前に居るのだぞ?」
「い、いや……トイレにだな……」
「そのまえにお話、しよっか。時間はとらせないよ」
ガシッと美琴が肩を掴む……ように見せかけて首を締め付ける
「捕獲」
さらに腰に彩峰が組み付き、武を持ち上げた
「ほんとすごく止めて下さいお願いします」
「連行」
四人が武を担いでPXを出ようとする
「止めろ!HA☆NA☆SE!!HA☆NA☆SU☆N☆DA!!」
そして、PXから武の姿が消えた
数秒後
「ギィヤァァァァァァァァァァァァァ!!」
武の絶叫が響いた
壬姫はその間、顔真っ赤で俯き、たまパパはそれをパフォーマンスか何かだと勘違いしたようだった
男女共有トイレで掃除をしてたら武が絶叫が聞こえてから数分後、簀巻きにされてトイレに投げ込まれた。生き地獄を味わったと言っていた
「霞さん。武さんを踏むと喜びますよ」
「俺はそんな特殊性癖持ってねぇ!!」
霞に余計な事を吹き込もうとしたルリだった
結局、武の記憶の時間にはHSSTは降ってこなかった
そして、たまパパは武の知らないところで帰っていった
それと同時に掃除は切り上げた
「あ~……床冷て」
武は放置された。後で霞が救出しに来たが
ルリはたまパパが帰った後、すぐに壬姫を呼び出した
「ふふふ、じゃあ、じっとしてくださいね?」
「あうあうあうあう……」
誰もいない廊下でルリは何処から取り出したのか、手に持った物を壬姫の首に付ける
ついでに。とピンク色の長いもののついた物を腰につける
ニヤニヤとしながら、うんうん。と一人で頷いたルリだった
「……たま、そのデカイ鈴の着いた首輪とピンク色の猫の尻尾はどうした」
「星河少佐に罰ゲームだと言われて無理矢理着けられたの……恥ずかしい……」
大丈夫だ。武の世界では普通に装着していたから
それから暫くの間、大きな鈴のついた首輪とピンク色の猫尻尾を着けた壬姫が訓練時間以外で見かけられた
「ほら、鰹節食べますか?」
「わたしは猫じゃありませんよ~!!」
喉元を撫でられ、鰹節を差し出されるが、抗議する壬姫
首輪には平仮名で『たま』と書かれたプレートが着いているのは秘密だ
それを見た者は大体吹き出しそうになっている
今回は小説版をベースに書いてみました。小説版って美琴の出番少なくないですか?登場シーンもカットされてましたし。そしてこの小説でもサラリと月詠さんの初登場カット
月詠「解せぬ」
自分はギャグを書いてる時が一番楽しいと思えます。シリアス書いてる時も楽しいですが。なので、こういう話は普通に書いちゃいます
後、荷電粒子砲は感想で意見をくれた方々のアイデアを使いまして、武ちゃん専用、パーツはエステバリスの予備パーツを流用させます
あと、関係ないことですが、母親に後頭部を見られて毛が薄いとか言われました。これでもまだ16です。確かにイライラを我慢する事は学校で多々ありますけどね。うん