幻想のような僕の現実   作:鳩侍

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こんにちは鳩侍です

昔話の方とは違って語り手ちゃんではなく、作者です

ではよろしくお願いします


非現実的な日常

 この世界は幻想だ。

 

 だがしかし、この真実に気づいているのは僕だけだ。

 

 生まれた時から違和感を感じ続け、今年でもう16年だ。

 

 さて、そろそろ目が覚めるときかな?。

 

 じゃあ、始めようか。

 

 

 僕の物語を

 

 

 

pipipipipi

 

 

 耳障りな機械音が僕のまどろみを覚ます。

 寝ぼけた頭を起動させつつ、目覚まし時計を止める。

 

「朝か…」

 

 僕はまだ寝ぼけている頭を起こすため、カーテンを開ける。

 

 

 眩しい光に目を眩ませながら、見慣れた朝の光景を見る。

 向かいの家、向こうの山、挨拶をする声。

 

 

 そして、箒に乗り通勤をするサラリーマン、ドラゴンに乗りパトロールをする警官、屋根の上を跳ねながら行く学生。

 

 

 …慣れたとはいえ、この光景は衝撃だな。

 僕は制服を着て階段を下りる。

 居間に行くといつも通り誰もいない。

 両親が共働きだから、基本的に家には僕しかいない。

 コンロでお湯を沸かしながら、朝刊を取りに行く。

 本だしを入れて、みそ汁を作り、同時にフライパンに油を薄く敷いて卵を入れ、軽く水を入れ蓋を閉める。

 そうこうするうちに朝食が出来上がる。

 

「いただきます」

 

 そう短くつぶやき朝食を食べる。

 食べ終わると、コーヒーを入れて朝刊を見つつ、テレビをつける。

 

「また父さん無茶やってる…」

 

 新聞の見出しの写真には、ガーゴイルと思わしき謎の生物の死体の山に腰を掛け、満面の笑みでピースする父の顔。

 どうやら、最近暴れまわっていた盗賊を退治したらしい。

 テレビでは最近現れた通り魔の話がながれている。

 コーヒーを飲み終わり、時間もいいころ合いなので学校に向かうことにする。

 くつを履き、玄関を出る前に振り返り一言。

 

「行ってきます」

 

 さて学校にいくとしますか。

 

 僕の横を箒に乗ったおじさんが通り過ぎていく、本当なら箒が浮くはずなんてないのに。

 さっきから話している口調から、まるでこの世界の住人ではないかのように思えるが。

 残念ながら、僕はこの世界で生まれ、そして育った者だ。

 だけど僕はこの世界がまるで別の世界のように感じる。

 それは僕の種族が特殊だからだ。

 種族とは獣人とか、人魚とか、魔女とか、色々ある。

 僕の種族は…、まあ後でわかるさ。

 そんな風に、誰に話しているのだかわからないことを考えていると、学校に着いた。

 

 

 自分の席に座ると、不意に声をかけられた。

 

「おはよっす」

 

 僕は声をかけられた方を向き話す。

 

「おはよう牙、今日は遅刻をしなかったみたいだね」

「純はひどいっすねぇ、俺は獣人っすよ?いざとなったら屋根の上を走ればいいだけっすよ」

「そうは言うけど、この前君遅刻して先生に文字通り締め上げられていたじゃん」

「うっ…、それを言われると痛いっすよ。つーか、先生アラウルネなんだから加減を考えて欲しいものっすよ、ホント…」

「あと、人の家の屋根の上を走るのは法律上禁止されてるからね」

「大丈夫っすよ、ばれなければ」

「注意しろってことだよ…」

 

 牙と話をしていると、フリルの付いた制服を着た女生徒と動きやすそうな制服を着た女生徒が来た。

 

「おはよ、純とバカ」

「おはよう、純君、牙君」

「おはよう、朝一番から罵倒ですか」

「あら?事実だからいいでしょう」

「事実でも言っていいことと悪いことがある!」

「牙うるさい、おはよう神楽、詩音。相変わらず神楽の制服はフリフリだね」

「しょうがないでしょ?魔女なんだから、本当は私も詩音みたいな動きやすい格好のほうがよかったわよ」

「あははは…、私は吟遊詩人だから…」

 

 この学園は種族によって制服が変わる。

 それぞれの生徒にとって一番動きやすい格好選んでいるらしい。

 

「それにしても、純の制服って今まで見たことないわね」

「それもそっすね~、純の種族ってなんすか?」

「ないしょかな?」

「でも純君の制服を着た生徒がこの学園にいないってことは、結構なレア種族ってことだよね?」

「ほらほら早く白状するっすよ~」

「そうよ~?白状しないと新作の自白剤のますわよ?」

「いやかな~」

 

 そんな風に僕が追いつめられていると、先生が入ってきた。

 

「せきにつけ~みかん共、特にそこの四バカ共」

「先生!このバカと一緒にされるのは屈辱です」

「おいこら」

「そうです僕はこんなにバカじゃないです」

「純まで!?」

「そうだな、言い過ぎた」

「先生!?」

「あはは…」

 

 こうして僕の学校生活は今日も始まる。






鳩「鳩侍です」
語「語り手じゃ」
鳩「あとがきは考えたけど、昔話の方の担当をしてもらっている語り手ちゃんとすることにしました」
語「よろしくなのじゃ」
鳩「本当はこっちも語り手ちゃんにやってもらおうと思ったのですが、あまりにも作品と合わないので、私が担当することにしました」
語「ひどいのじゃ…、儂ほどのものならどんな作品にもあわせられるのに」
鳩「いや、雰囲気が…」
語「こうなったらぐれてやるのじゃ!」
鳩「それは困るから!(かわいい)」
語「もう知らんのじゃ!」
鳩「と、ということで今後ともよろしくお願いします」

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