ヘレナと男の戦闘描写に男の悶絶などを追加
勘違いのところを含めたラストの細部を追加
ってなわけでどうぞ!!
「はぁ~…ヘレナ…油断しないでって何時も言ってるよね…」
クロウと呼ばれた青年は呆れながらも未だ脇腹を押さえて悶絶している狼男から銃口を外さずに呟く
「え?ああ、そういえばそうだったわね…」
ヘレナはクロウから目をそらしながらバツが悪そうに返事をする。
「っがぁ!?何故だ…何故…」
男は脇腹を押さえながらうわごとのように呟いている。
クロウは男に近づき
「銀の弾丸だ、俺たちはアンタを狩りに来たんだよ。"路地裏の狼"…」
路地裏の狼、この単語を聞くと男は目を見開い驚愕の表情を浮かべる
「何故俺が路地裏の狼だと解った!?…何故だ!?」
男は訳が分からないと喚きだす。
それは今まで上手く隠してきたのによそ者に一目でばれるなんてありえない
まるでだ れ か の 手 ま わ し が あ る よ う に し か お も え な い
まさかと男は顔を青くする
クロウはそれを察したのかにやりと笑い言った。
「そう、俺らはこの町のお偉いさんの依頼でアンタを狩りに来たんだ、依頼主さんたちがいろいろ調べてくれたおかげで簡単にあんただって解ったぜ。おまけにヘレナはちょっと特殊だからな、アンタから漏れてる魔力で何処にいるかも解った…」
男はハハハと笑いながら銀の弾丸の魔力で灰になった…その笑いはなんの意味を持たない空虚な笑いだった…
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「はぁ…なんであそこで縄なりなんなりで縛って無かったのさ…」
クロウは先ほどからの不満をヘレナに愚痴っている、先ほど依頼主に完了の報告を入れて来たところである。
「別に良いじゃない、こうして依頼をちゃんと終えられたんだし。」
対するヘレナはまるで意に介さず軽い口調でクロウの愚痴を流している。
「良いわけないだろ、相手がヘレナにばっかり気が行って俺に気付かなかったから良かったものの、下手したらあのまま逃げられるか、こっちがやられてたんだぞ!!」
クロウはヘレナの言葉に多少キツイ口調で返す、そこに一人の少女が目に入った。
それは先刻、レストランで狼男に捕まっていた少女…エリーであった。
「あっ…あのー…」
エリーはクロウたちに声を掛ける、それは緊張しているのかポツリポツリと言った口調だった
「ん…何だい…」
クロウは笑顔を作りエリーに返事をする、それを見たエリーは緊張が少し解れたようで
「さっきは有難うございました!!」
ぺこりと可愛らしくお辞儀をした、その姿を見た人のほとんどはエリーを可愛いと思っているだろう。
現にヘレナは半分メロメロになっていた
「か…可愛い…連れて帰りたい…かわいすぎる…」
もはやレストランで見せた威圧感たっぷりの彼女は何処へやら、クロウはヘレナに軽くチョップをかます。
「どう致しまして。」
クロウはエリーにお辞儀で返す、エリーはその様子を見た後にある質問を投げかけてきた。
「そういえばさっき依頼がどうとか…って言ってましたけどお仕事で来たんですか…?」
「うん、便利屋さんって言ったらわかるかな…いろんな人の依頼を聞いてそれで代金を貰ってるんだ。」
クロウはエリーの問いに優しく答えた、するとエリーはたちまち改まった態度になってクロウ達に言った
「お願いがあります…」
俯きながら投げかけられた言葉にクロウは真剣な顔立ちになる
「私の住んでいる町を助けて下さいッ!!」
エリーは大粒の涙を瞳にためてクロウとヘレナに縋るような声で言った。
やっと…やっと次回からちゃんとした話が出来る…
頑張ります…