Girls und Panzer雄型外伝~Our Panzer~   作: Friedrich

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第4話

プラウダ高戦前日

ここはプラウダ高校学園艦

 

「ほほう、実に充実している設備だ。イワン君には勿体無いな。・・・うん?」

車庫の中誰かの呻き声が聞こえてきたようだった。

 

 

 

「貴様なんかこうだ!!この役立たずが!」

 

ボカッ!ドフッ!

 

「お許し下さい、同志ダンコー!」

どうやら、ダンコーという生徒が暴力を振るっているようだ。

そういえば、ブラウダの男子の隊長は乱暴だと聞いたな。

 

 

 

 

「そこのおぼっちゃまくん。何をしているのかね?」少し挑発してみた。

 

「あぁ?!」挑発に乗ったようだ。

 

「聞こえないのですか?何をしているのですか、おぼっちゃまくん?」さらに挑発してみた。

 

「誰だか知らんが、俺に『おぼっちゃまくん』なんて呼ぶなよ、おじさんよぉ。」

単純な奴だ。もう怒った。

 

「ああ、それは済まなかったな。ははっ。

で、何をしているのかね?おぼっちゃまくん。」

 

「…ふざけているか、おじさんよぉ。」

 

「別にふざけているつもりは無いですが?」少しとぼけたふうに言ってやった。

 

ブチッ。

「おい、おじさん、あんまりふざけていると殺すよ。」

そういってトカレフを出した。

どうやら、キレたようだ。

 

「ほう、君は私を殺すのかね?冗談なら止めてくれ、少年。」

冗談を交えながらも、少し驚いた素振りを見せてみた。

「あぁ?俺は本気ですよ。謝るなら今の内にしとけよ。」

カチャ。頭に血が上り切っているようだ。

実に単純な奴だ。

「ほほう、コケ脅しかね。あまり大人を馬鹿にしちゃあいかん。」

 

「何を言いたいのか。」怪訝そうな顔を見せた。

「君は、ヨシフ・ヴィサレノヴィチ・ジュガシヴィリを知ってるかね?ヨシフ・スターリンのことだよ。そいつはお前さんも知ってのとおり、おっそろしい独裁者で有能ではあったが、・・・」

 

「…だからなんなんだよ…?」

 

「お前さんは銀色の粛清者とか言われているが、所詮は乱暴なだけの臆病者ってことよ。分からないのかね?」

 

「…くっ…」図星だったようだ。

 

「ほれ、撃たないのかね?それとも、撃つ度胸もないのかね?」

コイツはどうせ撃てないだろうから、煽ってみた。

 

「…クソ、覚えてろよ。後で生徒が痛い目あっても知らんぞ!」ダッ。

意外とヘタレな奴だった。

「ありがとうございます!」背後から声が聞こえた。

「礼には及ばん。これでも教育者の端くれだからな。ハハハっ。」

少し気を利かせて、格好いいことを言ってみた。

 

「おお、いたいた。お―い。ヨシフ―。」不意に私を呼ぶ声がした。

「おお、イヴァン君か。久しぶりだな。」

彼は、イヴァン・ジューコフ、大学以来の友人だ。

因みにソ連の英雄ジューコフ元帥の子孫だそうだ。

ブラウダ高戦車道の監督である。

「ヨシフがいないから、困りましたよ。」

 

「ごめんごめん。いっぺんブラウダの設備を見たかったもんでな。それに、大学からいい人材を見つけて来いって言われてたんでね。

まあちょうど良かった。君の所の元隊長はダンコー君だったな大学に推薦しておくよ。アイツは血の気が多いが、しごき甲斐のあるガキだ。あと、ノンナちゃんだっけ世界大会に出ている子、一緒に推薦しおくな。」

 

「ははっ。そりゃあイイネ。ノンナが入るなら、カチューシャも入るさ。」

 

「あのおチビちゃんもか。そいつは最高だ。」

 

「そうそう、ウラジーミルはどうかい。」彼の息子ウラジーミルは我が校の戦車道部にいるのだ。

 

「とても頑張っているよ。練習も真面目にしているしね。成績もいいそうだよ。あと、今日、試合に出るんだ。」

 

「ははっ。足引っ張るているんじゃないの?」

 

「いやいや、戦車の指示も的確だし、戦術も申し分ない。隊長にしてもいいくらいだ。」

 

「そりゃあ、びっくりだ。試合でその実力を見せてもらおうじゃないか。」

 

「ハハハハ、楽しみにしてくれよ。おっともうこんな時間だ。試合の準備をしないと。

じゃあ、あとで。お互い、頑張ろう。」

 

「ああ。」

 

我が校の陣営に戻ると、もう準備を済ませた生徒が円陣を組んで気合いを入れていた。

私からは全力でぶつかって行けとだけ言っておいた。

 

 




かなり、無理矢理さが出てきた気もするけど、気にしたら、負けな気もする。

次回は本当にプラウダ戦です。
育英館に軍神現る!?

最後にノンナさん、マジチート。

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