「ではジゼルよ 幼竜の茶会に備えるとしよう」
\ はい!ハドラーさま! /
「すでに他の幼竜との顔見せはすませているが
これはいい機会だ 術以外のものをな」
『ジゼルに何をさせる気ですか?』
「木竜の花畑で幼竜の茶会となれば おそらく竜術士と
少年竜の補佐竜も何人かといった面子だろう
そこで 茶会にだすパンをつくる」
『火竜術士アグリナの得意分野ですね
おそらくいっぱいつくってきますよ』
「・・・ただのパンではない茶葉の入ったパンだ」
\ お茶パン? /
『お茶は水竜術士エレの得意分野ですから
用意しているでしょうね』
「・・・そうだ だからこそ比較しやすく
ジゼルの腕を見せるのに都合よい」
『ジゼルがつくるのですか?』
「そうだ マシェルの子竜たちの力を借りてな」
『なぜわざわざ?
あなたとジゼルの二人だけでパンぐらいつくれるでしょう?』
「それはジゼルが自分で気付けばよい」
\ わかりました ハドラーさま! /
まずは地竜アータと木竜タータを連れてジゼルとパンに入れる茶葉の採取だ
《この木から茶葉がとれるなんて知らなかった》
<結構高いところにハッパがあるけど どうやってとるの?
サータもよんだほうがよかったかな?>
「必要ない、ジゼル この採取カゴに半分だけ集めてこい
地面に落ちた葉ではなく 枝についたものを直接だ」
\ はい!ハドラーさま! /
ヒュウウウーー
ジゼルが風を操り空を飛び葉をとりにいったが・・・
ひらり
ジゼルの起こした風に煽られたのか 葉が散り離れていく
\ あっ?! /
空を舞う葉に気をとられ 体勢を崩し失速したジゼルを
《あぶないっ!》
ポウ
がしっ
《大丈夫ジゼル?》
\ ありがとう アータおにいちゃん /
<さすがアータ 地竜術でジゼルをゆっくりおろしてから
そのままだきとめたね
ジゼルこっちの木の方が葉っぱがしっかりついてるから採りやすいよ>
\ うん わかった /
アータがカゴをもってジゼルを追いかけタータが採取しやすい木を探す
<ジゼル採りすぎちゃダメよ>
《必要な量まであと少しだよ》
\ うん! /
『無事終わりそうですね』
「採取だけで終わりではないがな
ご苦労だったな アータ タータ」
《<ジゼルをちゃんとほめてあげて!>》
「・・・ああ 上出来だジゼル」
\ ハイ!ハドラーさま♡ /
『ジゼルのこの笑顔があればいいのでは?』
それはお前だけだ
このパン作りもレベルアップにつながるのだ
・・・
・・・・・・
マシェルの家に帰り協力者の子竜は水竜マータ光竜カータに交代した
「ではこれより茶葉を加工する
まずはジゼル試しにこの葉をそのまま味見してみろ」
\ はい あん・・・ /
{ぼくも がじ・・・}
\\ うえええ・・・ まずい~・・・ //
≪ああ やっぱり≫
「・・・ククク ハハハハハ
これを加工してマシにするためにお前たちの力を借りたい
まずはこの葉を手で小さくちぎる」
\\ はーーい! //
びりびりびり・・・・・・
ちぎった葉がある程度できたところでいったん手を止めた
「マータ 水竜術でこのちぎった葉の水分を飛ばしてくれ」
≪はーい≫
ブワン!
みるみる葉から水分が抜かれ 乾き小さくなったところで
葉をテーブルに広げた
「カータ今度はお前が光竜術でこの葉に光をあてろ
洗濯物を早く乾かす感覚でオレがよいと言うまでだ」
{うん!}
パアア・・・ フアアア・・・
光を浴びた葉がその色を変えていく
いつのまにか ジゼルとマータの目の前に闇で覆いがしてあった
これはナータの暗竜術か?
オレは平気だがジゼルたちには少し強すぎる光だったか
少し離れたところでナータがマシェルの手伝いをしながらこちらを見ていた
『思わぬナータの好フォローでしたね』
「カータここまででいい
もう一度 香りと味を試してみろ」
今度はマータも混ざり全員で味見した
\\ あ ちゃんとおいしい //
「上出来だ この要領で残りも加工しておくがいい
オレはこの茶葉で茶を淹れてこよう」
\\ はーーい! //
『子竜たちだけに任せるのですか?』
ああ 茶の支度だけではない 次の仕込みもある それに・・・
ジゼルがオレから離れ他の子竜と協力することこそ重要なのだ
『親離れにはまだ早すぎると思いますが・・・』
おまえはかつて竜の騎士を生んだ後は
完全に人任せだったと聞くが・・・
『それはそれとして・・・』
言っておくがジゼルの親離れだけが目的ではない
これも幼竜の茶会への備えのひとつだ
『そうですか』
茶葉の加工が終わり茶を試飲した後 マータ、カータ組を
風竜のサータと火竜のハータと交代させた
「ここに すでにパンのタネを用意してある
あとはこれを適当にコネて 形をつくり焼けばパンが出来上がるが・・・」
ここで先に作った茶葉をだし
「これを砕き混ぜこみ焼く ここをお前たちがやるのだ」
\\ はーーい //
(ジゼル はっぱどれくらいいれる?)
[サータ 先にはっぱを小さく砕かないと]
\ こーね こーね こーね♪ /
ハータが茶葉を乳鉢で砕き
サータとジゼルがパンのタネをこねくりまわしている
[とりあえず茶葉をこれくらいいれてみよう]
(よし! ジゼル、カータ早速火竜術で焼いてみよう!)
「まて 小麦粉が舞っているこの状態で火を使えば
面白いことになるが片づけが面倒になる
サータよ 風竜術で舞っている小麦粉を集めることができるか?」
(面白いことが気になる・・・
前にマシェルと一緒にほこりをそっと風で一か所にまとめる術
やったことあるけど ちいさい術ってむずかしいもんなーーー
けど)
横にいるジゼルとハータをみて
(うん!!)
気合をいれたサータが風竜術をつかった
ふわさ・・・
さっ
ひゅううう・・・
「ほう・・・」
さわわっ
テーブルの上に風竜術で集めた小麦粉があらわれた
(ふうっ)
「あらかたとれたようだな」
[すごいねサータ 風を小さく制御するのって本当に難しいのに]
\ サータおにいちゃんすごーい 粉がこんもり♪ /
(がんばった!)
[よーしジゼル 今度はぼくらががんばろー]
\ うん! /
ポウ・・・
ジゼルがパンのタネのひとつに手をかざし火竜術を使い
ハータはその横からそっと手を添えた
ジゼルのおぼえたてのムラのある熱をハータが制御する
先のサータの術と同じようなものだな
ただ力を出すよりも難しいはずだが マシェルの子竜たちは
この手の術のレベルが高い やはりここは興味深い
『ここにはあなたの子守りレベルを上げるために来たはずですが
・・・ジゼルのためになるならいいでしょう』
それでいいのか神の使い・・・
術の出力でいえば魔族や竜の方が強いが
制御することに関しては人間の方が適正が高いからな
アバン、マトリフ、ポップ オレの知る強敵どもがその最たる例だ
大魔王バーンのようにどちらも規格外の例外もいるがな
パアア・・・
ぷく~~
ほどよく焼けてきたのかパンがふくらんできた
\ あ♪ /
[ジゼル! いい調子だから術に集中して]
\ うん! /
(おいしそう~)
オレが言うことがないな
どれ オレもパンを焼いてみるか
パンのタネをひとつ手にとり焼き始める
「ギラ」
ボオオ・・・・
\ あ!ハドラーさま!! /
[ジゼル余所見しちゃだめ!]
シュウウ・・・
ボフッ!!
\ \ ケホッ ケホッ あう~・・・ / /
ジゼルが術に失敗し小規模な爆発が起きた
子竜どもに大したダメージはないが・・・
[パンこげちゃったね・・・]
\ こげこげ・・・ /
(も~らい)
こげたパンをサータがひとくちで食った
(ん~ これはこれでおもしろい味かな
ジゼルどんどん焼いてみて
まだパンのタネはいっぱいあるし)
[アグリナも最初は失敗してたってメオが言ってたし
何度もやってればできるようになるよ]
『子竜たちは心配いらないようですね
ところ先ほどは何が爆発したのですか?』
あれは小麦粉だ
サータが浮遊したものをすでに粗方回収していたから
あの程度ですんだがな
『なるほど ところであなたは失敗しないのですか?』
するか オレは初心者ではないぞ
ジリジリジリ・・・
「こんなところか・・・ 味は・・・
まあ食えるな」
[よし ジゼル ハドラーさんのをお手本にもう一度やってみよう]
\ うん! 見ててハドラーさま♡ /
「よかろう」
『ジゼルがんばってください』
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・どうにかひとつ焼けたな
すこしこげたがこの程度なら問題なかろう
[じゃあ ぼくが分けるよ]
ハータ器用にパンを3等分し
わずかに大きいものをジゼルにわたした
\ ハドラーさまは? /
「オレは自分で焼いたのを食ったからいい」
\ \ じゃあ!いただきまーす! / /
ジゼルたちはHPが10回復した
満腹度が20%回復した
ジゼルはレベルがあがった
ちからが2あがった
すばやさが2あがった
みのまもりが1あがった
たいりょくが3あがった
かしこさが3あがった
うんのよさが2あがった
さいだいHPが2ふえた!
さいだいMPが3ふえた!
2Pの スキルポイントを かくとく!
ジゼルのじゅもんがスキルアップした!
バギをおぼえた!
ジゼルのかくとうがスキルアップした!
とびひざげりをおぼえた!
ようやくインフルエンザが治ったウジョーです
ひさしぶりの投稿で私も忘れ気味なおさらいを
ジゼルがこれまでにおぼえたスキルまとめ
メイド 3 スマイル エプロン系のそうびで守備力+20
格闘 3 まわしげり ハートブレイク とびひざげり
呪文 3 ホイミ トベルーラ バギ
ドラゴン 3 あまがみ はげしいほのお いなずま