東方人形誌   作:サイドカー

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1ヶ月オーバーの遅れは、7000文字以上で取り戻すのがサイドカー
明日が何の日とか一切考えず、ごゆるりと楽しんでいただけると嬉しいです。


第五十五話 「うぬの名は」

 稗田邸。

 人里で一段と目立つ豪邸。屋敷に留まらず庭もまた広々としており、春になれば桜を肴に花見ができるほど。敷地の外枠を瓦屋根付きの白壁で囲い、不届きな輩の侵入を防いでいる。もっとも、実際はさほど高さもなく、助走をつけて挑めばわりと簡単に乗り越えられる(魔理沙が実証済み)。だとすると、どちらかといえば単に見栄えの問題なのかもしれない。

 正面の門を通ると仰々しい建物が来訪者を迎え入れる。まさしく江戸時代の風格を醸し出すこの大屋敷こそ、人里で最たる権力を持つ稗田家の本拠だ。堅苦しいもとい厳かな雰囲気とは裏腹に、ここの主が華奢な乙女というのも、ある意味シャレがきいているともいえる。

 

 

 つーわけで、稗田邸にやってまいりました。

 アポなしの突撃訪問でお邪魔したにもかかわらず、すんなりと通してもらえたのは幸い。門番に不審者と勘違いされて捕らえるベタ展開もなかった。守矢の巫女と人形遣いがいたおかげです。アリスも人形劇で有名なのよね。あと可愛いし。

「しっかしまぁ、ご立派なお宅だぁな。わびさび感がパないの」

「あまり訪れる機会はないものね。ちょっと物珍しいかも」

「あ、見てください。鹿威しなんて風情がありますねぇ」

 あたかも早苗の言葉に返事をするかのごとく、庭先に作られた鹿威しがコーン!と鳴った。

 白玉楼や永遠亭とはまた違う。この部屋に来るまで何人もの従者の方々とすれ違っているからだろうか。さながら大河ドラマの一場面である。夜になったら忍者が忍び込みそう。アィエエエ、ニンジャ!? ニンジャナンデ!? あと忍道戒は神ゲーでした。

 女中さんに案内された客室にて、やたら座り心地の良い座布団に腰を下ろして大人しく待っていると、ほどなくしてスッと襖が開いた。

 

「ようこそおいでくださいました、皆様」

 

 我らが大和撫子、阿求様のお越しである。華やかな着物をまとう儚げな少女は、俺たちと向かい合うかたちで正座した。ピッタリのタイミングで先ほどの女中さんが現れて、テキパキと慣れた手つきでお茶と菓子を俺たちに差し出していく。

 むむむ、こいつぁ玉露と見た(適当)。メッチャ高そう。茶菓子の方も老舗の職人が丹精込めて作った一品にしか見えない。羊羹みたいな和菓子、金つばっていうんだっけか。

 出されたものは残さないのが俺の流儀。まずは全員でお茶を一口いただく。一息ついた後、阿求様がにこやかに尋ねてきた。

「本日はどのようなご用件でしょうか?」

「恥ずかしながらどうしても貴女に会いたくなったので馳せ参じた次第であります」

「まあ」

 袖で口元を隠す上品な仕草とともに、少女は楽しげに声を弾ませる。彼女は気づいていまい。正座する俺の足を、前からは見えない角度でアリスがギリギリと抓っているのを。ひくひくと引きつった不自然な顔を浮かべたまま、小声で隣に話しかける。

「ぁ……アリスさんや? 別に間違ったこと言ってなくない……?」

「言い方ってものがあるでしょ……ッ!」

「いででだだだだ!?」

 険しい表情のアリスと急に悲鳴を上げた俺に、阿求様が怪訝そうに首を傾げる。ナンデモナイデスヨー、と冷や汗交じりの愛想笑いでどうにか誤魔化した。

 

「えっとですね、外来人と幻想郷の関係について、阿求さんに教えていただこうと思いまして。幻想郷の歴史を綴る稗田家当主の知識を頼りに来ました」

「なるほど、そういうことですか。承りました」

 俺やアリスに代わって早苗が本題を切り出す。なお、出された高級菓子をためらいもなく一口で平らげた模様。常識にとらわれない娘さんである。

 ありがたいことに阿求様は二つ返事で俺たちの頼みを引き受けてくれた。女中さんを呼び、何かを持ってくるよう伝える。数分後、年季の入った一本の巻物が届けられた。

「どうぞ」

「これは……?」

 彼女は従者から書物を受け取ると、そのまま俺に手渡してきた。見ても良いという意味なのか。念のため彼女の顔を窺う。コクリと頷かれたのを確認し、シュルシュルと閉じ紐を解いていく。

 しかしまぁ、鈴奈庵で和紙と紐で作られた本を見たときも驚いたものだが、ここにきてガチな巻物にお目にかかれるとは思わなんだ。巻物を読んだ体験なんて風来のシレンでしかないわ。あ、トルネコでもあったっけ。

 しょうもない思考を巡らせつつも書物を広げる。直後、紙面を目にした俺は久々に真面目な声を出した。

「阿求様」

「はい、なんでしょう?」

「読めませぬ」

 嗚呼、悲しきは時代の進歩か。シャーペンとルーズリーフで大学の講義を受ける現代人にとって、筆文字&読み方不明の漢字が並んでいる江戸時代まっしぐらな文章とは縁のないものなのです。一応、言葉の端々から外来人にまつわる記述だとボンヤリ分かるが、正しく読み取れるかどうかも怪しい。

 アリスと早苗も左右から俺の手元を覗き込んでいるが、二人ともお手上げと言わんばかりに首を横に振ったり苦笑いを浮かべたりした。ついでに俺としては、両隣から女の子が近づいている状況の方に意識が持っていかれるワケで。しかたないでしょ、こちとら健全な男なんだから。

 我々の白旗サインに、阿求様はくすりと笑みをこぼす。そして、一度見たものを完全に記憶する能力を有する少女はつらつらと言葉を並べていく。

「お察しのとおり、その書は外来人について――さらに言えば幻想入りの原理を綴ったものです。天駆様、外来人とは何でしょうか?」

「幻想郷に迷い込んだ人間で、かつ幻想郷の外にある世界に住んでいた者……ですよね?」

「はい、その通りです。では、博麗大結界については?」

「あー、幻想郷と現代の境界を担い、博麗の巫女が管理していて……あとは、現代で忘れられた存在が幻想郷に流れてくるのも博麗大結界のシステムによるものと聞きました。俺が知っているのはそんくらいです」

 俺の答えに、相手は満足そうに首肯する。どうやら及第点はもらえたらしい。最初にアリスと出会ったときに聞いといたのが役に立った。

「幻想入りのパターンは大きく三つに分けられます。一つ目が、天駆様が仰った通り結界の影響、すなわち全ての他者から己の存在を忘れ去られた場合。二つ目は幻想郷の創設者、八雲紫の手によって招かれた場合」

「え、紫さんそんなことしてんの?」

 知り合いの名前が出てきた途端、俺は正面にいる阿求様ではなく隣にいるアリスに問うた。俺があの人(あの妖怪?)と面識を持った場所は博麗神社だったけど。まさか、向こうで会う可能性もあったとは。

 そのあたりも把握しているらしく、人形遣いが歴史の綴り手から話を引き継ぐ。

「幻想郷に住む人間がゼロにならないように調整しているのよ。厳しいことを言うけど、人を食料にする妖怪とかに食材を提供しているの。もちろん、手当たり次第にスキマに放り込んでいるわけではないわ。例えば自殺志願者とか、本人が元から死ぬつもりだったりね。神隠し、なんて呼ばれたりもしているけど」

「ふぅむ、なるへそなー。外来人の行く末その壱、食われるべくして食われるか」

「優斗さん、驚かないんですね」

 気の抜けた相槌に早苗が意外そうに目を丸くする。あるいは、彼女がこれを初めて聞いたときに少なからずショックを受けたのかもしれない。

「ま、理由が分かれば理解もできるさ。これでも大学生なんでね」

 むしろ、わざわざ自殺志願者なんつーメンドクサイ輩を狙ってくれるんだから良心的だ。別に可哀相とは思わない。まぁ、アレだ。スーパーのお肉みたいなもんだろう。

「続けても?」

「おっと、こいつぁ申し訳ない。お願いします」

 話が脇道に逸れてしまったせいで、阿求様に確認を取らせてしまった。いかん、いかん。

 謝りながら阿礼乙女のご教示を賜る。彼女は不快げな様子もなく再び語り始めた。

「そして三つ目が、結界に不具合――具体的には綻びが生じた時に、不運にも巻き込まれてしまった場合があります。無論、博麗大結界は博麗の巫女と八雲紫によって維持されているため、そのような事態は滅多にありません。ですが、幻想郷全体に行き渡る規模ともなれば、彼女達の見ず知らずのところで僅かなズレが生じてしまうのもまた事実なのです。そのような結界の事故により幻想郷に迷い込んだ外来人は、無事に博麗神社に辿り着ければ元の場所に帰されます。時折、幻想郷を気に入ってそのまま住みつく方もいますが、大半は帰還を望みます」

「すべてを要約すると、外来人の行く末は帰るか残るか食われるかの三択と……実にシンプル、分かりやすくて逆に清々しい」

「私からお伝えできるのはこのあたりまでとなりますが、お力になれましたでしょうか?」

「いやはや、十分すぎるほどですよ。外来人の端くれとして知っておきたい内容ばかりでした。どうもありがとうございます」

 改めてお礼と共に阿求様へ頭を下げる。

 あえていえば、早苗みたいに自らの意思で幻想郷に引っ越してくるパターンもあるのだが、わざわざ訂正するほどのものでもない。

 

 気になるのは、俺はどのパターンに入るのか。

 

 エサ役ならばコンマ一秒で食われている。此処に来る直前まで友人と飲みに行っていたからには、忘れ去られたという線も考えにくい。消去法でいくと残りは結界の綻びとなる。

「ふむ……?」

 まぁ待て、俺よ。早まるなかれ。幻想入りした時を思い返してみよう。ヒントは例の木から伝わってきた奇妙な感覚。あれが結界のズレだったのか? いや、どこか違う気がする。仮に、結界の綻びとやらが紫さんのスキマみたいなイメージだとすれば、樹木という「物体に直接」ではなく、おそらく何もないはずの「空間」に亀裂が入るんじゃなかろうか?

 よく思い出せ、当時の状況を。ご神木みたいだと思った原因を。

 違和感の正体が幻想郷に通ずるものだったからだとして、樹木そのものから幻想を感じ取ったのだとすれば……

 

 あ。

 

 ひょっとすると、あの木が幻想入りする瞬間に紛れ込んじまったんじゃね?

 

 例えば、相当な昔に植えられた何かの記念樹だったとか。例えば、実は根元にタイムカプセルが埋められていたとか。そして関係者が全員いなくなったか忘却したため幻想入りした。まさにそのタイミングで俺が接触してしまったことで一緒に幻想入りした、と。

 おお、ついに謎は解けた。これぞまさしく、

「僕たちを僕たちたらしめる証明になる、QED」

「いきなりどうしたの?」

「どの証明が完了したんですか?」

「きゅういーでぃ……?」

 マーマレードとかピーナツバターの歌詞を呟いたらアリスに変な目で見られてしまった。早苗とは反対に、阿求様は言葉の意味を知らないそうで疑問符を浮かべている。今日はこの方に首を傾げられてばかりだ。いかん、このままでは変な人を通り過ぎて残念な人の烙印を押されてしまう。彼女に蔑んだ目で失笑された日には、ショックのあまり卵まで逆戻りするかもしれない。でっていう。

 

 

「そうそう、思い出しました。天駆様に差し上げたいものがありまして」

「刺身揚げ鯛モノ……」

 さすがに無理のあるボケだったのか、皆にスルーされた。誠に遺憾である。

 少女が二度ほど柏手を打つと、またまた登場する女中さん。今回この人の出番多いな。阿求様の乳母役なのかも。だって、「彼らにあれを」「畏まりました」なんておしどり夫婦レベルの意思疎通っぷりですもん。

 そして今度は、まるで掛け軸を広げたまま梱包したかのような薄くて細長い木箱が運び込まれた。使われているのは檜だろうか。外箱だけでも高級感ありありでアリーデヴェルチ。

「どうぞ、受け取ってくださいな」

「一体何が入っているんでしょうか? 優斗さん、ここで開けてもらってもいいですか」

「おう。さぁて、箱の中身はなんでしょねっと」

 俺以上に興味津々な早苗に推されて蓋に手をかける。上から被せただけの単純な造りになっていたのですんなりと外れた。内包されていたものが露わになる。

「綺麗……それに凄く上質なものよ……」

 思わずといったふうにアリスが感嘆の声を漏らす。確かに、コレなら真っ先に彼女が反応したのも当然だ。

 ほおずきを彷彿とさせる茜色。単色でありながらも決して味気なさを感じさせず、むしろ彩りの奥深さが際まで引き出されていた。艶やかに染められた一品は、匠の技と素材の良さとの見事な一体感を物語っている。手に取らずとも分かる。触り心地はさぞ滑らかであろう。

 送り主のお召しのものに匹敵する和の趣を醸し出す布地が丁寧に畳まれていた。

「あのー、なぜコレを俺に?」

「問いを問いで返すのは無礼と承知なのですが、天駆様は近いうちに人里で祭りが催されるのはご存じですか?」

「まったく存じませぬ」

「私も知らなかったわ……」

「アリスさんも優斗さんも知らなかったんですか?」

 早苗が目をパチクリさせているが、知らなかったもんは知らなかったんだから言い訳できない。まぁ、ここのところ人里に来ていなかったのもあるんだけど。

 ふと、人形遣いが難しげな表情で悩んでいるのに気付いた。

「アリス?」

「どうしよう、今からだと人形劇の準備が間に合わないかもしれないわ……」

「何を言っているんですかアリスさん!」

「さ、早苗?」

 甘いものをたらふく食べてエネルギーがハイになったのか、いつになく勢いのある風祝に人形遣いがたじろぐ。正直俺もビックリした、位置的に二人の間にいるから尚更。

 早苗の熱弁は続く。

「見てください、この鮮やかな茜色を。彼女は優斗さんへと言いましたが、男性が身に着ける色とは考えにくいですよね。どう見ても女性向きです。さらに、今度行われるお祭りの情報も伝えました。ここから導き出される結論は一つです。この布地で作った浴衣を着たアリスさんとお祭りを楽しんでください、ということ。そうですよね阿求さん!」

「お見事です♪」

 早苗が「ふふふ、QEDです」とか言っているけど俺の影響じゃないよね?

 アリスとお祭り……これは勝つる間違いなしな超イベント、ぜひとも実行したい。だがしかし、その前に貰えるワケがまだハッキリしていない。祭りよりも先にそちらを片付けなくては気になってしょうがない。

「品物の理由は分かりました。この上なく素晴らしい提案にワタクシも魂が震えております。が、こんな高そうな物を俺にくださるのは何故に?」

「お忘れですか? この身は私の友人とともに貴方様に救われたのだということを」

「いやいやいやいや! その件についてはお見舞いに来てもらいましたし、さらに入院費治療費その他諸々を丸ごと全部肩代わりしていただきましたが!?」

「命の恩人に対して礼を尽くすのです。恩を返すことはあれど、返し過ぎるなど決してありえません」

 まさに当主と呼ぶに相応しい凛とした眼差しを向けられ、言葉を失う。

 立てば芍薬、座れば牡丹という表現がピッタリの薄命の乙女。だが忘れるなかれ。彼女こそ稗田の姓を受け継ぐ九代目なのである。大和撫子を超えた大和撫子っすよ阿求様!

 結局、ありがたく頂戴しました。

 

 一方で、アリスはどこか心配そうに阿求様に尋ねた。

「でも……せっかくなら見るものが一つでも多い方が良いんじゃない? 私の人形劇を楽しみにしてくれている人たちがいたら、何だか申し訳ないわ」

「ふふ、ご心配には及びません。上白沢先生と話し合って決めたことですので。アリスさんはいつも人形劇で里の者を楽しませてくださっているのですから、たまには客側になって祭りを満喫していただこうと」

「もう、慧音も一枚噛んでいたのね」

 

 粋な計らい心意気。それは阿求様や慧音さんに留まらず。

 実を言うと先ほどから早苗に小突かれていた。彼女が何を伝えたいのかも十分察している。どのみち俺からも誘うつもりだったから大丈夫だって。

 

 心優しい少女の本音を、さりげなく聞き出す。

「んー、アリスは俺とお祭り行くのはイヤか?」

「そんなわけないわ! 私だって優斗と一緒にお祭り見て回れたらいいなって思――ぁ」

 声を大にして本音を口にしたことに自分でも驚いたのか、彼女は途中で口元を手で覆った。その布地と同じくらい、頬がみるみる紅潮していく。アリスの可愛さに身悶えたいのを堪え、彼女の青い瞳を真っ直ぐに見つめる。

「俺も同じだ。アリスと一緒が良い。いや、アリスじゃないとダメなんだ。だからさ、俺と一緒にお祭り行ってくれや」

「バカ……どうしてそんなカッコつけるのよ、もぉ」

「相手がアリスだから」

「~~~~~~っ!!」

 ぷしゅう、とアリスの顔から湯気が上がった。俯かれたせいで顔は見えないが、耳まで真っ赤に染まっている。あーもう、アリス可愛いなぁ! 立てば天使、座れば女神、歩く姿はお姫様!

「こほん、ところで早苗さんや」

「うふふ、何ですか?」

 俺たちのやり取りを見守っていた早苗が、眩しいくらいに爛々と顔を輝かせる。このままでは帰り道で文やはたてに言いふらしかねない。そんなんしたら明日の朝にはダブル天狗が家に突っ込んでくるのは間違いない。さすがに毎回ネタにされるのは勘弁してほしい。俺やアリスのプライベートがダダ洩れですやん。

 どうか内密にお願いしますというメッセージを込めて、ススッと自分の和菓子を守矢巫女に献上する。巫女様は「わかってますよぉ」と言いたげなウインクとともに奉納品を腹中に収めた。賄賂とかいっちゃいけない。これで平穏が守られるのだから。

「いやー、お祭り楽しみだなぁ。アリス?」

「…………」

 未だに頬の熱が収まらないのか、無言でプイッとそっぽを向かれてしまった。やっぱり先ほどのはキザ過ぎたかもしれない。う……やべ、俺まで恥ずかしくなってきた! うぉおお、顔が熱いッ!

 

 何はともあれ女の子と一緒にお祭り巡り、それもアリスという飛びっきりの美少女と。夏休みの絵日記が同人誌になるくらいのミラクルイベントが予定された。これは期待しかない。何をしようか。綿あめとかリンゴ飴とか食って、輪投げやって、アリスなら型抜きとか得意そう。射的があったらシティハンターばりにカッコよく決める姿を見せてあげたいぜ。

 そんなこんなで俺の頭はすっかりアリスと縁日を楽しむプランの花畑で埋め尽くされていた。さぞ素敵な一日になると信じて。

 

 

 

 しかし、この時の俺はまだ気付いていなかった。

 

 かつてレミリアが言っていた運命が、すぐそこまで近付いていたことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 と、言えば映画になりそうな気がしたので、

 

 とりあえず言ってみた私だ。

 

 

つづく

 




今年中に完結できなかったなぁ(遠い目)

東方鈴奈庵と東方茨歌仙の最新刊に東方M1グランプリ、東方尽くしで年末が楽しみ

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