双子の心と秋の空   作:蒼奈涼音

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第八話「殴り込みの一つや二つ」

 

 

 

 

第8話

 

「殴り込みの一つや二つ」

 

 

 

 

そしてその日の放課後…。

 

 

当然の如く授業をサボっていたオレはテニスバッグを持ってテニスコートに向かった(切原との一件があったので着替えは済ませている)。

 

「暑い面倒臭い暑い面倒臭い暑い面倒臭い暑い面倒臭い暑い面倒臭い」と呪文の様に連呼するオレ…。

 

(そういえばテニスバッグに帽子入ってたっけ…被るか…………いや、止めよう。真田とかぶるのとかヤだし)とオレは仕方なく鞄に入れていた薄手のパーカーを着てフードを深く被った

 

余計に暑くならないかって?大丈夫、通気性いいのだし半袖だからな♪

 

フードもデカイから被れば日差しも当たらないしな。

 

あ、そういえば…確か今日はお客が来るからレギュラーは部室に………あ…オレもレギュラーだっけ?まぁいいや~面倒臭いからコートで平部員と遊んでいよう。

 

 

そんなこんなで歩いていると何やらコートの方が騒がしい。

 

 

何かあったのだろうか?

 

「おい、なんかあったのか?」と近くにいた平部員に聞くと平部員は慌て気味に「な!!殴り込みです!!」と言った。

 

殴り込みねぇ…一応全国一の学校だしあるんじゃないの?殴り込みの一つや二つ。

 

平部員「いつもは自分達で対処してるんですが相手が氷帝の生徒で…平部員潰してるんです!!」と取り乱し気味の平部員…。

 

「ほうほう」と思わず口元に笑みがこぼれる…レギュラーがコートにいない時に平部員潰し…こんなに面白い事はない。

 

「今部長達に知らせに行こうと…」と部室に向かおうとする平部員をオレは静止する。

 

「オレが相手をする」

 

「え、でも…」と不安げな平部員にオレは「殴り込みの事がバレたら…あのおっかなーい副部長に‘この程度の殴り込みも対応出来んのか!!たるんどる!!!’って平部員全員ビンタだぜ」と囁いた。

 

途端に青くなる平部員…オレはそんな平部員を無視してコートに向かった。

 

コートには帽子を深く被ったテニスウェアの男子が立っていた。

 

あれが氷帝って奴か♪

 

(柚瑠君、氷帝って人の名前じゃないから!!!!!by作者)

 

『全国一ってこんなものなんだー…ちょっとガッカリだな』と男子は目の前に倒れている平部員を見据えている。

 

そんな男子に「なぁ、お前」とオレは声をかけた。

 

「うちの平部員やったのお前だよな?」

 

『そうだけど?君は?』

 

「名前なんざどうでもいいだろ?それよりさぁ…

 

 

 

 

 

 

オレと遊ばない?(妖笑)」

 

 

 

我ながらナンパみたいだと思っていると男子は『平部員…ということは…君は、レギュラーかな?』と問ってきた。

 

オレは「さぁな?」とわざとらしく微笑む。

 

「やってみれば分かるんじゃない?」

 

『フフッ、面白いね…でも後悔しても知らないよ』

 

「その台詞はそっくりそのまま返させていただくぜ」とオレは奴の向かいのコートに入った。

 

 

to be continued





さぁ、氷帝が出て来ました!!!!

あの帽子の男子は誰なのか…次回をお楽しみに(^◇^)

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