第21話「双子の休日in千葉(前編)」
それはとある土曜日のこと…この日オレは千葉行きの電車の中にいた…部活が休みで春と会う約束をしているのだ。
え?何でわざわざ千葉にって?
あぁ、なんか春が福引きでチケット当てたとかで千葉の某ネズミキャラが支配する夢の国に遊びに行くんだよ。で、帰りにストテニをする。
これが今日の予定だ。
ア【まもなく〜】と車内アナウンスが入り、下車したオレは待ち合わせ場所に向かう。
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待ち合わせ場所に着き「確かこの辺のはず…」と辺りを見回していると…。
?「ねぇ彼女〜こんなとこで何してんの〜?」
?「暇なら俺達とお茶しなーい?」と近くから何ともベッタベタなナンパが聞こえてきた。
(今時こんなナンパする奴本当にいるんだなー春どこだろ)とナンパは軽ーく聞き流し、オレは春を探す。
「女子に間違えられてナンパされてたりしてな(笑)」と笑いながらそんなことを呟いたその時だ!!!!
『あの…すみません…僕…人を待ってるんですけど…』と聞き覚えがありすぎる声がした。
(まさか…な…)と声の方を見てみるとまさに…そのまさかであった。
ナンパされていたのは間違えようもなく弟の春であった。
ナンパ1「ボクだってさぁ~」
ナンパ2「何ぃ?彼氏でも待ってんのぉ?」
『いや、だからですね。僕は女の子じゃ…』
ナンパ1「まぁまぁ、ここでもなんだしさぁ」
ナンパ2「そこの喫茶店にでも…「おい、そこのナンパ野郎」あん?」
ナンパ野郎はオレの方を向き「なんだゴラ?」と不機嫌そうに眉を寄せる。
一方春はこちらを見てホッとしたような表情だ。
「悪ぃねぇ〜そいつオレの連れなんだわ」と軽く言うとナンパ野郎共は「チッ、彼氏さんのご登場かよ。行こーぜ」と去って行った。
「誰が彼氏だ(怒)オレは女だっつの(-_-#)」とナンパ野郎達の発言に若干イラついていると『柚瑠〜怖かったよ〜(>_<)』と半泣きの春が飛びついてきた。
よく目立つ白髪。その髪によく映える赤いピン留め。ここまではこの間と変わらなかったが今日はなぜか赤い縁の眼鏡をかけていた。
「ったく男だろ?こんなことでいちいち泣くな。ほら、ハンカチ」とオレはポケットからハンカチを取り出し春に渡す。
『ありがとう…やっぱり柚瑠は優しいね』
本当にこいつは恥ずかしいことをサラッと…。
「そんなんじゃねーよ。それよりお前目ぇ悪かったのか?この間眼鏡かけてなかっただろ?」と照れ隠しに聞いてみる。
『あ、これ伊達なんだ。似合わない?』
「いや、んなことねーけどなんでまた?」
『うん、忍足に薦められて「外せ」え?』
「お前があの変態のいう事を聞いてやることはない。どうせ眼鏡萌えとか期待しやがったんだろあの腐れ眼鏡」とブツブツ呟くと春は拗ねたように頬を膨らませる。
『…柚瑠…似合わないならはっきり言ってよ』
「そうじゃないって。似合ってるよ。ほら、遊びに来たんだから。そんな顔してんなよ」と頭を撫でてやると春は拗ねた表情を引っ込めて「うん!!行こう!!」とガキの頃と変わらぬ笑顔を向けた。
そしてオレ達は夢の国(笑)へと向かったのだった。
to be continued
駄文ですがよろしくお願いします。