第16話
「真剣勝負」
最初のS3はジローと丸井のボレーヤー対決…互いに一歩も譲らぬ試合展開を見せるたが、結果は6-4で丸井が勝利した。
「やっぱ丸井君はスッゲーC~!!」ってジローが騒いでたっけ?
続くD2は紳士・卵ペア対おかっぱ・長髪ペア。
ここはおかっぱがムーンサルト、長髪はライジングで果敢に攻めていったが試合は卵お得意の持久戦に持ち込まれ、一気に氷帝側の不利な展開に…結果は6-4で紳士と卵が勝利した。
柳生「なかなか良い試合でしたよ」って紳士が無駄にさわやかだったな。
S2の糸目と樺地の試合は樺地のコピープレイを計算に入れつつ糸目が見事な試合運びを見せ、6-3で勝利した。
こうして試合を観てるとやはりレギュラー達は強い。
王者の看板は伊達じゃないと感じることができる。
そして例のD1だが、復活した変態が不慮の事故(切原同様オレの着替え覗き疑惑)によりオレの鉄拳制裁を受け、仲裁に入ろうとした萩滝之介が巻き添えを食らい戦闘不能に…D1は幻となった…。
(↑オレはその後真田に怒られた)
そしてS1…オレと春の試合が今始まる…。
◇◆◇◆◇◆
『この間は決着つけられなかったけど…これで思う存分やれるね』とラケットを握り微笑む春。
「あぁ、まぁ勝つのはオレだけどな」と柚瑠も不敵な笑みを浮かべラケットを手に取り、コートに入る…。
そんな様子を見ていた向日が日吉に問った。
向「なぁ日吉~春が強いのは知ってっけどよ~小向って強ぇの?」
日「春が弱い者に興味ないの知ってますよね?」
向「ってことは…やっぱ強いのか?あんま強そうには見えねーんだけど」
日「向日さんは人は見かけによらぬものって言葉知らないんですか?」
向「そのくらい知ってるっての!!」と日吉と向日が話してる間に試合は始まった…。
試合は両者一歩も譲らぬ大混戦!!
互いに腹を探りあい、技を掛け合い、これまでとは全く違う試合展開を見せる…そして試合はタイブレークに突入した。
審「51-51」
向「タイブレークって…こんなに長いもんだったか…?」
宍「一体…何処まで続くんだ!!」
そんな緊迫した中…二人の顔は笑っていた…。
幸「笑っている…?」
跡「アイツら…この長試合を楽しんでやがるのか…」
柳「もう試合開始から三時間は経っている…そろそろ体力も限界なはずだが…」と柳が呟いた時、試合に変化が起きた。
コート上が急に静かになったのだ…掛け声も足音もない……音が消えたのだ…。
日「出たな…サイレント」と日吉が呟くと柳が「何だ?サイレントとは?」と日吉に問った。
日「この無音状態のことですよ。誰が言い出したかは知りませんがね」
柳「なるほど…辺りから音が消えるからサイレントということか…だが一体何故音が?」
日「無意識状態に入ったんですよ。意識が無いから掛け声が消えた…アイツらは今、ただ本能的に試合してるんですよ。音を消すのはアイツらの本能の現れです」
切「本能って…」
日「体力の限界に近くなるとアイツらはああなるんだよ。ガキの頃からな…」
ブ「ちょっと待てよ!!それってヤバイんじゃ…」と丸井が呟いた時だ!!
ドォン!!と派手な音が静かだったコートに響き渡った!!
立海、氷帝両メンバーがコートを見ると…柚瑠の放ったスマッシュが春のサイドにテニスボールがめり込んでいたのだ!!
審「フィ…58-57」
そしてそれから春は動かず「げ、ゲームセット!!ウォンバイ小向!!」とコールが掛かった。
すると二人はまるで糸が切れたのように一斉にコートに倒れたのだ!!
全「「「「小向!!/村上!!」」」」
メンバーが慌てて駆け寄るが…二人は「『すぅ…』」と仲良く寝息をたてていた…
跡「日吉、どういう事だ?これは…」
日「どういう事も何も、ただ疲れて寝てるだけですよ」と呆れたようにため息を吐く日吉…。
このあと、二人は保健室に運ばれたのでした。
to be continued
今回出てきたサイレントは幸村のイップスと同じようなもので双子の意思とは関係なく出てきます。
今回はこれだけでしたがこれからも技を色々開発していきたいと思います。
みなさんお楽しみに(笑)