絶対に死んではいけないACfa   作:2ndQB

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第12話

世界の果てまで行って〇ー!

 

さぁ、始まりました。世界の果てまで行って〇。

今回はなんと『世界で一番盛り上がるのは何祭り!?(※戦闘)』スペシャルをお送りしたいと思います。はい、そして今…名無しこと私ゼンが訪れているのは何と

 

《ゼン、旧ピースシティエリアに到着した》

 

皆さんご存知、旧ピースシティエリアにございます!

 

いやー、見て下さいよこの景色を。多数のビル群が見事に砂に埋もれております。何というんですかね。こう…近代文明の言わば象徴とも言えるビルがこうも見事に埋もれている姿はある種、幻想的とすら感じさせますね。こんなレアな景色、絶対我々の住んでる日本ではお目にかかれませんよー。

 

そして今回、私のサポートをしてくれる方はこちら!

 

《ああ、了解した。しかし感謝するよ『エドガー』。まさか俺の我儘に付き合ってくれるとは、思いもよらなかった》

 

ラインアーク所属のエドガー・アルベルトさんです!何と彼、ラインアークではMT部隊の隊長をしている凄いお方なんですね。彼は様々な危険な祭り(※戦闘です)を経験しているという事でですね…えー、非常に心強いですね。

 

ああ、今回の祭り(※)は『非常に危険』らしいのでエドガーさん含めスタッフさん達は後方で待機してもらってます。…うわ、メッチャ怖いわー。こんなん本当に大丈夫なんですかね。怪我とかせぇへん?

 

《くく…構わんさ。俺自身、ネクスト同士の戦いとやらに興味があった。それに、お前さんなら俺抜きでも上手くやれるだろうしな。さながら今回は〝見学〟と言ったところだ》

 

《しかしまあ…そうだな。なら今度はこちらの我儘も聞いてもらうとしようか》

 

ハイ!大丈夫らしいです。いやー、熱いエールを頂きました。エドガーさんにそう言ってもらえると勇気?出ますね。

 

《…先に言っておくが、金なら無いぞ?》

 

あと本当、自分お金とかは一銭も持ってないんでそこら辺は勘弁して下さい。

 

《さぁて、どうしようか…っと、どうやらあちらも気付いたみたいだ。では―――》

 

 

《―――ミッション開始》

 

 

《目標はネクスト【ワンダフルボディ】の撃破だ。見せてもらおうか、リンクスの戦いを》

 

 

…本当に大丈夫ですよね?

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 

数日前

 

 

もうだめだぁ、おしまいだぁ…

 

はぁ…どうして自分はあんな意味不明な事を言ってしまったんだろうか。あそこか、あそこで間違えたのか?あの時ああ言ってればこんな感じになって…いやそれよりももっと…

 

どうでも良いけど、事が終わってから「ああしておけば良かった」ってパターン良くあるよね。

 

自分が会議室出てからかなりの時間が経つし、そろそろ死の宣告がやってくる頃だろうな…。もしも移住がダメだったらどうしよう。アルゼブラ社にでも行く?行っちゃいます?機体フレームは全部アルゼブラ社製だし

 

「俺、大アルゼブラのこと超尊敬してるっス!」

 

とか言えば案外イケるんじゃない?…いや、ダメだ。きっと追いつめられて肥溜めにぶち込まれてしまうに違いない。嫌だよ~、肥溜めは嫌だ~。

 

だとしたら他に受け入れてくれそうなところは何処があるだろうか。

 

…トーラス社とかどうだろう。変わり者が多いだけあって結構すんなり受け入れてくれるかもしれないぞ。常識とかにとらわれない人多数っぽいし。

 

嘘です。

 

嘘つきました。やっぱりトーラス社は嫌です。いやね、だってあの企業に行くとするじゃん?下手したら「これが今度の実験体かね?」って身体中改造しまくられかねないからね。

 

皆さんどうします?「昨日はやけにぐっすり眠れたな~。よし!顔でも洗うか!」と洗面台の鏡を見たらそこにあった自分の顔…というか頭が

 

 

ソ ル デ ィ オ ス 砲 に な っ て い た ら 。

 

 

キ、キャァァアア!!

 

想像したら超怖ぇー!なんだコレ。世にも奇妙な〇語よりよっぽど怖いんじゃね?是非とも地上波で放送して欲しい。子供時代に見せられたらほぼ確実にトラウマになるだろうとは思うけど。

 

ああ、でもそんな我儘言ってる場合でも無いし―――(コンコン)

 

うお!ノックされた…ついに来てしまったか。まだ特にこれといった解決策も見つけていないというのに…!

 

「失礼します」

 

…!ああ、貴方は、フィオn

 

「…ぃェルネフェルトか」

 

焦った…もうすぐ名前噛むところだった。いや、少し噛んじゃったけどさ。こう言っちゃなんだけど、『イェルネフェルト』って言い辛いんじゃ!ほら言ってごらん、イェルネフェルトって。噛むのも頷けますよね?…そうでも無いですかそうですか。

 

しかしフィオナちゃん直々に死の宣告とは…最後に良い思い出が出来たよ。ありがとうラインアーク、そしてさよならラインアーク…

 

「貴方を、ラインアーク所属のリンクスとしてカラードに登録申請を出しました」

 

へぇ、そうかー。…へぇ!?そうなの!?

 

「〝ゼン〟これからよろしくお願いします」

 

おいおいマジか、超ウルトラvery happyなんですけど!しかもフィオナちゃんがこの自分に握手を求めている…だと?

 

今までの我が人生においてここまでの幸運があっただろうか?いや無い(反語表現)

 

「ああ、こちらこそよろしく頼む」

 

そして握手。…ふ、ふぉぉおお!なんやこの手!ふにっふにやないかい!フィオナちゃんのお手手ふにっふにやないかいッ!!何食べたら手がこんなに柔かくなるの?マシュマロか?マシュマロばっかり食べてたらこんな手になるのか?

 

「早速ですが」

 

握手終了。多分3秒位だったけど良い時間をありがとう。…って何?早速?

 

「貴方に依頼が来ています」

 

「…本当に早速だな」

 

早速すぎぃ!企業の皆さんどんだけ『猫の手も借りたい』状態なんですかね?こんな得体の知れない奴にまでミッションを依頼してくるなんて…

 

「依頼内容は?」

 

「内容は…GA社所属のネクスト機、【ワンダフルボディ】の撃破になります」

 

しかも初っ端からネクスト戦ですか!

 

(この先ネクスト戦しないとも限らないから不安だったんだよね)とか思ってたからか…つまり自分はフラグを立てていたと。

 

「…して、ミッションプランは?」

 

知ってるけど一応聞いてみる。だって現にゲーム中とは全く違うパターンに遭遇しているからね。いきなりホワイト・グリントに遭遇とか。

 

「はい、大まかな流れとしてはインテリオル・ユニオン社が用意する囮の輸送部隊が旧ピースシティエリアに目標をおびき寄せ、それを撃破するという…そうですね。良く使われる手段です」

 

「なるほど」

 

旧ピースシティエリア…簡単に言うと『砂に埋もれたビルが沢山ある』場所。汚染が深刻なのか、人は住んで居ないらしいけど。

 

しっかし、何もかもゲーム中とまんま一緒な件。ワンダフルボディェ…

 

「インテリオル社によると、作戦の準備に数日要する…と。そして依頼主からは僚機のご提案も頂いており―――」

 

「―――雇う場合は【レイテルパラッシュ】・【マイブリス】・【ヴェーロノーク】の3機から選択可能です…受諾しますか?」

 

「ああ、受けよう。だが僚機は必要無い」

 

「了解しました。自信がある様で何よりです」

 

 

うん、現状不安な点は特に見当たらないし多分大丈夫だと思う。あと僚機を雇わない理由は自信があるからというよりですねぇ…あのメンツの中から僚機なんて雇った日には、ほぼ確実にワンダフルボディ消し灰になっちゃいますからァ!

 

特に【レイテルパラッシュ】と【ヴェーロノーク】の2機…あの2機は特に注意せねば。2機共、中に乗ってるのは女の人だけど戦闘した後は基本的に何も残って無いから。

 

【ヴェーロノーク】とか平和の象徴、鳩さんのエンブレム貼ってあるけど全然平和的じゃないから。アレ全てを焼き尽くす白い鳥だから。「弾幕、薄く無かったですか?」じゃないよ、逆だよ!むしろ弾幕やら爆炎やらで敵が見えないレベル。あれにはブライトさんもビックリですわ。

 

そして彼女を雇った際のASミサイルの代金はブライトさんで無くともビックリ。

 

「ところで」

 

ん?

 

「…貴方には専属のオペレータが居ませんが」

 

おぉ、そう言えばそうだな。まあ今回は居なくても何とかなるだろうけど、今後はどうなるか分かんないしな。主にゲーム中と異なる展開とかになったら非常に困る事に…それにやっぱり、状況を逐一知らせてくれる人っていうのが必要な場面も出てくるだろうし。

 

うーん、どうしよう…

 

! そうだ!

 

「ここ…ラインアークにはエドガー・アルベルトというMT乗りが居るだろう」

 

「はい、うちのMT部隊の指揮官でもありますが…」

 

「彼に頼む事は出来ないか?なに、ダメなら無しでも構わないさ。その場合自分で何とかする」

 

「…なるほど、話をしてみましょう」

 

 

ダメ元で頼んでみる感じだし、実際に引き受けてくれるってのは望み薄かなー…




誤字報告ありがとうございます。数か所修正致しました。

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